【初心者向け】メタバースのやり方・始め方を3ステップで紹介

関連技術の進歩やMeta・Appleなどによるデバイス発売などに伴い、近年ますます注目を集めるメタバース。

 

そんな中、「メタバースに興味があるけど、やり方がわからない」「初心者でも始めやすいサービスを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、初心者向けにメタバースのやり方・始め方を3ステップに分けてわかりやすくご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • メタバースを始めたいがやり方がわからない
  • 初心者向けのメタバースサービスとしてどのようなものがあるのか押さえておきたい
  • 個人がメタバースでどのようなことができるのか知りたい

 

本記事を読めば、メタバースのやり方・始め方をしっかりと理解できる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもメタバースとは

そもそもメタバースとは VRChat
(画像:VRChat

メタバースとは一言でいうと、人々が様々な活動を行うことのできるインターネット上の3次元の仮想空間のことを指します。

 

メタバースの語源は「超越」を意味する「meta」と「世界」を意味する「universe」を組み合わせた造語だと言われています。メタバースという言葉が世界で初めて使われたのは、1992年にニール・スティーヴンスン氏が発表したSF小説「スノウ・クラッシュ」です。

 

メタバースにおいて、ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身の姿でメタバース空間にアクセスし、他のユーザーとコミュニケーションや経済活動を行うことができます。例えば、集まって会話をしたり、イベントやスポーツ、買い物などを楽しむことができます。

 

一般ユーザーに広く普及しているメタバースサービスとして、「Fortnite」や「Roblox」、「どうぶつの森」などのゲーム型のメタバース、「VRChat」や「Cluster」などのSNS型のメタバースが挙げられます。

 

メタバースへのアクセス方法としては、スマホやPCからもアクセス可能ですが、Apple Vision ProやMeta Questのようなヘッドマウントディスプレイからアクセスすることにより、より世界に没入したような体験が可能になります。

 

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メタバースのやり方・始め方3ステップ

メタバースのやり方・始め方3ステップ

メタバースを始めるのに必要なステップは以下の3つです。

 

  • ①メタバースに参加するために必要なデバイスを準備する
  • ②プラットフォームのアカウントを発行し、ウォレットと連携する
  • ③メタバース空間で活動する

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

①メタバースに参加するために必要なデバイスを準備する

メタバースを利用するためには、デバイスを準備する必要があります。メタバースにアクセスできるデバイスは、主に次の3つが挙げられます。

 

  • スマホ
  • PC
  • VRHMD(VRヘッドマウントディスプレイ)

 

スマホやPCなどからメタバースに参加する場合と、VRHMDを用いてメタバースに参加する場合の2通りに分けてわかりやすく解説します。

 

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手軽にメタバースを体験したい方には、スマホやPCがおすすめ

手軽にメタバースを体験したい方には、スマホやPCがおすすめ RecRoom
(画像:Rec Room)

手軽にメタバースを体験したい方には、スマホやPCをおすすめします。大手のメタバースプラットフォームの多くは、スマホやPCでも遊べるようになっています。

本格的にメタバースを体験したい方には、VRHMDがおすすめ

本格的にメタバースを体験したい方には、VRHMDがおすすめ Meta
(画像:Meta)

一方で、本格的にメタバースを体験したい方には、VRHMD(VRヘッドマウントディスプレイ)をおすすめします。その中でも特に、価格がリーズナブルで性能もよいMeta Questシリーズをおすすめします。

 
Meta Questシリーズには、複数の外部追跡カメラが内蔵されており、空間内の頭と手の位置を追跡します。ヘッドセットと一緒に、ジョイスティックとボタンがあるoculus touchコントローラーも同梱されているので、仮想オブジェクトを掴んで操作することが可能です。ヘッドセットは全方向からの音を感じられるように設計されています。

 

Meta Questシリーズは全世界で2,000万台以上が販売されており、最も人気のあるVRヘッドセットの一つです。

②プラットフォームのアカウントを発行し、ウォレットと連携する

利用するプラットフォームのアカウントを発行し、必要に応じてウォレットと連携すれば、準備は完了です。プラットフォーム登録の際には、管理者がユーザーのウォレットや資産を操作できない仕様になっているかどうかを確認する必要があります。メタバースに関する法規制は十分とは言えないため、試算や個人情報の自衛の重要性は他のインターネットサービスよりも高いのが現実です。

③メタバース空間で活動する

利用するプラットフォームのアカウント発行と、必要に応じてウォレットの連携が完了したら、メタバース空間で様々な活動を行うことができます。メタバース空間では、他ユーザーとの交流、デジタルアセットの売買、メタバース上で開催されるイベントへの参加など、様々な活動を行うことが可能です。

初心者におススメのメタバースサービス7選とやり方・始め方

初心者におススメのメタバースサービス7選とやり方・始め方

初心者の方におススメの代表的なメタバースサービスとして以下の7つが挙げられます。

 

  • ZEPETO:スマホで簡単に3Dアバターを作って遊べるアプリ
  • ②REALITY:アバターを用いたライブ配信プラットフォーム
  • ③VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム
  • ④Roblox:メタバース上のゲームプラットフォーム
  • ⑤TheSandBox:TheSandbox:NFTゲームプラットフォーム
  • DecentraLandブロックチェーンを活用したメタバースプラットフォーム
  • ⑦cluster:日本最大のメタバースプラットフォーム

 

それぞれのメタバースサービスの概要とやり方・始め方についてわかりやすく解説していきます。

 

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ZEPETOの概要とやり方・始め方

ZEPETO:スマホで簡単に3Dアバターを作って遊べるアプリ

ZEPETO:スマホで簡単に3Dアバターを作って遊べるアプリ
(画像:NAVER Z Corporation)

ZEPETOとは、自分好みのアバターを簡単に作成し、他ユーザーと交流したりゲームを楽しんだりできるメタバースアプリです。

 

他にもアバターを作成できるアプリは多数存在しますが、カスタマイズのバリエーションの豊富さや操作のしやすさなどが理由で、ZEPETOは多くの若者から支持を集めており、ユーザ―数は3億人を突破しています。

 

また、1つのアプリ内でアバター作成、チャット/通話でのコミュニケーション、画像・動画投稿、ゲームなど、現代の若者が毎日のように利用する体験を提供している点も人気の理由の1つとなっています。

ZEPETOのやり方・始め方

ZEPETOでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アプリをインストールする
    • App Store または Google Playにて「ZEPETO」を検索する
    • アプリをインストールする
  • アプリを開いて「 ZEPETOをはじめる」をタップする
  • アカウントを登録する
    • 名前、生年月日の入力
    • アカウント連結
    • IDの作成
    • 性別の選択
  • アバターを作成する
    • サンプルのアバターが用意されているので、好きなサンプルのアバターを選んだ上で、カスタマイズして好みのアバターを作成しましょう。
  • ZEPETOを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、ZEPETOで遊べるようになります。

REALITYの概要とやり方・始め方

REALITY:アバターを用いたライブ配信プラットフォーム

REALITY:アバターを用いたライブ配信プラットフォーム
(画像:REALITY)

REALITYは、アバターを用いたライブ配信を軸としたメタバースプラットフォームです。

 

自分だけのオリジナルアバターを作成し、モーションキャプチャー技術を用いたリアルなライブ配信で視聴者とコミュニケーションを取ったり、アバターが受け取るギフトでマネタイズするなど、簡単操作で楽しめるスマートフォン向けメタバースです。5GやVR/ARを見据えたエンタテインメントの未来像を実現しています。

 

また、法人向けに3DCGとXR技術を活用したXRクラウド事業「REALITY XR」も展開しています。

 

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REALITYのやり方・始め方

REALITYでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アプリをインストールする
    • App Store または Google Playにて「REALITY」を検索する
    • アプリをインストールする
  • アプリを開いて「アカウントを新規作成」をタップする
  • アカウントを登録する
    • アバターの設定
    • ユーザー名の設定
  • プロフィールアイコンの撮影
    •  アバターの設定が完了したら、プロフィールアイコンを撮影します。
  • REALITYを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、REALITYで遊べるようになります。

VRChatの概要とやり方・始め方

VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム

VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム
(画像:VRChat)

VRChatとは、VR上で世界中の人々とコミュニケーションが取れる、世界最大のソーシャルVRプラットフォームです。ユーザーは、好きなアバターの姿でチャットや音声通話、身振り手振りなどを通じてコミュニケーションを取ることができます。また、コミュニケーションはVRChat内に存在する無数のワールドと呼ばれるバーチャル空間内で行われ、ユーザー自身がワールドを作成したり、そこでイベントを開いたりすることもできます。

 

VRChatはPCからもアクセス可能ですが、Meta QuestなどのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)からアクセスすることで、まるで同じ部屋にいる人と会話しているような体験をすることができます。

 

2022年1月には同時接続者が過去最高の約4.2万人にまで上り、世界を代表するVR/メタバース空間に成長しています。

VRChatのやり方・始め方

VRChatでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アカウントの作成
    • VRChatのウェブサイトにアクセスし、右上の「ログイン」をクリックし、「登録」タブをクリックします。または、このリンクをクリックしてください。
    • アカウントを作成したら、認証メッセージが届いていないか、メールをチェックしてください。
  • VRChatのインストール
    • VRChatを検索してインストールしてください。
  • VRChatへのサインイン
    • VRChatをダウンロード、インストールした後、初めて起動するとログインを求められます。
    • この時、Steamアカウントを使用するか、VRChatのアカウントを作成するか、どちらかを選択します。
    • Steamのアカウントがある方はSteamを使い、Steamのアカウントが無い方は、VRChatのアカウントを作成してください。
  • VRChatでアバターを選択する
    • アバターが表示されるので、好きなアバターを選択してください。ロボットやアニメのキャラクター、エイリアン、ゾンビの中世兵士など、さまざまなアバターが用意されています。
  • VRChatを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、VRChatで遊べるようになります。

Robloxの概要とやり方・始め方

Roblox:メタバース上のゲームプラットフォーム

Roblox:メタバース上のゲームプラットフォーム
(画像:Roblox)

Robloxとは、他ユーザーが作成した様々なゲームをプレイしたり、ユーザー自身もゲームを作成することのできる、ゲームプラットフォームです。利用されるゲームの全てがユーザー自身によって作成されていることから、「ゲーム版のYoutube」とも評されています。

 

また、ゲーム内でリアルタイムでのユーザー同士のコミュニケーションが活発に行われている点やゲーム内のアバターやアイテムを売買する経済圏が成立していることなどから、世界を代表するメタバースの1つとも言われています。

 

基本的には無料で複数人でプレイできること、簡単な操作でゲームを楽しめること、コロナウイルス感染拡大により余暇時間が生まれたことなどにより、小学生を中心に世界中で爆発的に流行な流行を見せています。

 
2004年にリリースされたRobloxは、現在総ユーザー数約2億人、デイリーアクティブユーザー数は約5000万人と、圧倒的なユーザー数をかかえるメタバースへと発展しています。また、Roblox上でやり取りされる仮想通貨「Robux(ロバックス)」の流通額は2021年時点で年間約3兆円を記録しており、2021年3月の米ナスダック上場時の時価総額は最大3兆円規模に達しました。

Robloxのやり方・始め方

Robloxでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

  

  • アカウントの作成
    • Robloxのウェブサイトにアクセスして次の情報を記入する。
      • 生年月日
      • ユーザーネーム
      • パスワード
  • 新規登録ボタンをクリック
    • 新規登録ボタンをクリックすればRobloxに入ることができます。
  • Robloxを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、Robloxで遊べるようになります。

TheSandboxの概要とやり方・始め方

TheSandbox:NFTゲームプラットフォーム

TheSandbox:NFTゲームプラットフォーム
(画像:TheSandbox)

The Sandboxとはボクセル(3次元のピクセル)によって構成されるNFTゲームプラットフォームですマインクラフトのようにボクセル(3次元のピクセル)を積み重ねてメタバース上にゲームを作ることができ、ユーザーが作成したゲームで遊ぶことができたり、ユーザー間でのコミュニケーションを楽しむことができます。

 

特徴としては、イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤としている点、SANDという独自の暗号通貨を持っている点、SANDを用いてLAND(ランド)と呼ばれる土地やアバター、ゲームを作る上で必要な素材、アイテムなどをNFTマーケットプレイスで売買することができる点が挙げられます。

 

2012年にリリースされたTheSandboxは、2018年にAnimoca Brandsが買収してイーサリアムのブロックチェーン技術が導入されました。以降、ユーザー数が増加してダウンロード数は4,000万回、月間アクティブユーザー数は100万人を超えました。2020年3月にはスクウェア・エニックスなどから201万ドルの出資を受けるなどThe SandBoxは165以上のブランドとパートナーシップを結んでおり、今後の発展が期待されています。

 

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TheSandboxのやり方・始め方

TheSandboxでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アカウントの作成
    • The SandboxのWebサイトにアクセスする。
    • 右上にある「Sign In」ボタンをクリックする。
    • FacebookやGoogleのアカウントに接続する。
    • ユーザー名、メールアドレス、パスワードを入力する。
  • 新規登録ボタンをクリック
    • 情報を入力したら新規登録ボタンをクリックする。
  • TheSandboxを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、TheSandboxで遊べるようになります。

Decentralandの概要とやり方・始め方

Decentraland:ブロックチェーンを活用したメタバースプラットフォーム

Decentraland:ブロックチェーンを活用したメタバースプラットフォーム
(画像:Decentraland)

Decentralandとはブロックチェーンを活用したメタバースプラットフォームです。Decentralandはブロックチェーンの技術を活用しているため、メタバースを活用して利益を上げようとしている人たちから大きく支持されています

 

特徴としては、MANAという独自仮想通貨がある点、ゲームの開発経験がない人でも簡単にゲームやアイテムを作成できるなどクリエイター機能が充実している点や、「DAO(分散型自立組織)」による運営がなされてい点が挙げられます。クリエイター機能でアイテムやコンテンツをつくることだけでなく、その機能を通じてNFTを作成して、MANAを使ってNFTマーケットプレイスで売買することができます。

 

2015年にリリースされたDecentralandは、2021年初頭にはわずか4万人だったユーザー数が、現在は80万人に増えており、今後も増える見通しが高い。また、2022年3月にはニューヨークやロンドンで開催される「ファッションウィーク」を模したイベント「Metaverse Fashion Week」を開催し、Dolce and GabannaやHugo Boss、Tommy Hilfigerなどの有名ブランドが参加するなどして大いに盛り上がりました。

Decentralandのやり方・始め方

Decentralandでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アカウントの作成
    • DecentralandのWebサイトにアクセスする。
    • 「START EXPLORING」をクリック
    • 「Play as Guest」をクリック
  • アバターの作成
    • アバターの見た目を設定する
  • 名前の入力
  • 利用規約の同意
  • Decentralandを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、Decentralandで遊べるようになります。

clusterの概要とやり方・始め方

cluster:日本最大のメタバースプラットフォーム

cluster:日本最大のメタバースプラットフォーム
(画像:cluster)

clusterとは、ワールド(=バーチャル空間)を作ったり、ワールドで遊ぶことができるメタバースプラットフォームです。ユーザーによって作られたワールドが40,000以上あり、そのワールドに入って遊ぶことができます。

 

また、総ダウンロード数100万回以上、バーチャル渋谷などの大規模イベントが開催されていること、ポケモンやディズニーなどの有名企業とコラボしていることなどから、日本最大のメタバースプラットフォームと言われています。

 

2017年にリリースされたclusterは、現在総ダウンロード数100万回以上、累計総動員数は800万人と、国産のメタバースプラットフォーム内では圧倒的なユーザー数をかかえるメタバースへと発展しています。また、clusterの合計資金調達金額は15億円を超えており、テレビ朝日ホールディングス、Wright Flyer Live Entertainment、グローバル・ブレイン、KDDIなどが出資しています。

 

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clusterのやり方・始め方

clusterのやり方・始め方
(画像:cluster)

clusterでのメタバースのやり方・始め方は以下の通りです。

 

  • アプリをインストールする
    • App Store または Google Playにて「cluster」を検索する
    • アプリをインストールする
  • アプリを開いて「はじめる」を選択する
  • アカウントを登録する
    • 名前を設定する
    • アイコンを設定する
  • ソーシャルアカウントを連携する
    • ソーシャルアカウント連携せずにワールド・イベントに入ることができますが、Webサイト・他端末での利用や一部の機能は使用することができないため、ソーシャルアカウント連携するのをおすすめします
  • clusterを楽しむ

 

以上のステップが完了したら、clusterで遊べるようになります。

【事例あり】個人がメタバースでできる6つのこと

【事例あり】個人がメタバースでできる6つのこと

個人がメタバースを利用してできることは主に以下の6つです。

 

  • ①ゲーム・エンタメサービスの利用
  • ②オンラインショッピング
  • ③他ユーザーとのコミュニケーション
  • ④イベントへの参加
  • ⑤NFTの売買・利用
  • ⑥仕事をしてお金を稼ぐ

 

それぞれを事例とともにわかりやすく解説していきます。

①ゲーム・エンタメサービスの利用

ゲーム・エンタメサービスの利用 Roblox
(画像:Roblox)

1つ目はゲーム・エンタメサービスの利用です。メタバース/VRゲームは、従来のゲームに比べ、3Dでのリッチな映像表現や他のユーザーとチャットやボイスチャットによって交流できる点が特徴です。さらに、MetaQuestなどを活用することでよりゲームの世界に入り込んだような体験をすることができます。ゲーム・エンタメサービスの利用は、現在メタバースの利用事例として最も主流となっており、世界的に多くのユーザーが利用しています。

 

事例としては、アメリカのRoblox社が提供する、オンラインゲーミングプラットフォーム「Roblox」が挙げられます。Robloxとは、他ユーザーが作成した様々なゲームをプレイしたり、ユーザー自身もゲームを作成することのできる、ゲームプラットフォームです。利用されるゲームの全てがユーザー自身によって作成されていることから、「ゲーム版のYoutube」とも評されています。

 

また、ゲーム内でリアルタイムでのユーザー同士のコミュニケーションが活発に行われている点やゲーム内のアバターやアイテムを売買する経済圏が成立していることなどから、世界を代表するメタバースの1つとも言われています。

②オンラインショッピング

オンラインショッピング 三越伊勢丹
(画像:三越伊勢丹)

2つ目はオンラインショッピングの利用です。メタバース上でのオンラインショッピングは従来のECサイトでのショッピングとは異なり、商品が3Dで立体表示されるため、サイズ感や魅力を確かめやすかったり、店舗スタッフや同行者とボイスチャットで会話を楽しみながら買い物をすることができるといった特徴が存在します。

 

事例としては、三越伊勢丹が提供するメタバース上の百貨店「REV WORLDS」が挙げられます。三越伊勢丹は、独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」を構築し、専用アプリから提供しています。

 

利用者はアバターを登録し、デジタル空間の「バーチャル伊勢丹」での買い物を楽しむことができます。店員のアバターも配置され、チャット機能を使った接客も受けられます。現在は婦人服や食品など180ブランドを扱っていますが、今後は家具や日用品にも対象を広げる方針です。友人のアバターと一緒に会話しながら買い物できるようにするなど機能も強化する予定です。

 

他社がメタバース上で開催されるイベントへの出展が中心のなか、三越伊勢丹は既に独自のメタバース空間を構築・提供しており、百貨店業界のメタバース活用をリードする存在といえます。

③他ユーザーとのコミュニケーション

他ユーザーとのコミュニケーション VRChat
(画像:VRChat)

3つ目は他ユーザーとのコミュニケーションです。メタバースの特徴として、3Dでのアバターの表現や相手との位置関係が反映されるボイスチャット機能などにより、まるで相手と同じ空間にいるような感覚を得ることができるという点があります。その特徴が最もシンプルに活きるのがオンラインコミュニケーション手段としてのメタバースの利用です。コロナによるオンラインコミュニケーションの増加により、様々なコミュニケーション型のメタバースプラットフォームが利用者数を伸ばしています。

 

事例としては、世界最大のメタバース/VRSNSである「VRChat」が挙げられます。VRChatとはVR上で友達と遊べるソーシャルVRというジャンルのサービスです。数あるソーシャルVRの中でも最もユーザー数が多いのが特徴で、一日あたり30,000人のユーザーがアクセスしています。

 

また、没入感をより感じることができるVRゴーグルをかぶってログインしているユーザーが多く、他のソーシャルVRと比較して濃いコミュニケーションが生まれています。

④イベントへの参加

イベントへの参加 阪神阪急HD
(画像:阪神阪急HD)

4つ目はメタバース上で行われるイベントへの参加です。メタバースでは、3Dでのコンテンツ表示、頭の動きに合わせた視点の切り替え、相手との位置関係が反映されるボイスチャット機能などにより、まるで実際のライブ会場を訪れているような体験をすることができます。

 

コロナウイルス感染拡大の影響により、リアルでのイベント開催が大きな制限を受けるなか、音楽やライブ、アニメ・漫画など様々なイベントがメタバース上で開催されるようになりました。

 

事例としては、阪神阪急HDが提供するメタバース上の音楽フェス「JM梅田ミュージックフェス」が挙げられます。大手関西私鉄である阪神阪急HDは、メタバース上での音楽フェスである「JM梅田ミュージックフェス」を開催しました。JM梅田ミュージックフェスは、阪急阪神HDが百貨店を含む大阪・梅田の街を忠実に再現したメタバース空間上で実施されるオンライン音楽祭です。

 

当イベントでは、メタバース空間となった大阪梅田を舞台に、VTuber等のバーチャルキャラクターによる音楽フェスが実施されました。アバターの姿で参加する来場者は、コンサートの参加、グッズ販売などのコンテンツが提供された他、バーチャルな梅田を高い没入感で体感できました。音楽フェスには30名を超えるVTuberなどのバーチャルアーティストが参加し、来場者数は8万人以上を記録する盛況となりました。

 

同社は、100年以上続けてきた「街づくり」のノウハウをメタバース領域でのビジネス展開に活用できるのではと考えています。

 

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⑤NFTの売買・利用

NFTの売買・利用 バレンシアガ
(画像:バレンシアガ)

5つ目はNFTの売買・利用です。人々がメタバース空間で過ごす時間が増えると、メタバース空間上でのデジタルアセットが現実の世界と同様の価値を持つようになり、やり取りにNFTが活用されるようになります。具体的にはアバターやアバターの着用する洋服、土地もNFTとして売買されています。

 

これまで、デジタル上のアセットはリアルな商品と比べ複製が容易に行えるため、価値がつきずらいという現状がありました。そこでブロックチェーン技術を活用することで、そのアセットデータが唯一無二であることを証明できるNFTが注目を集めるようになり、企業・個人間での売買が活発化するようになりました。

 

事例としては、ファッションブランドである「バレンシアガ」の「Fortnite」上でのデジタルアイテム販売が挙げられます。バレンシアガがゲーム用のデジタルファッションアイテムを制作し、同様のデザインのリアルのアイテムをバレンシアガの一部店舗やオンラインショップにて販売しました。リアルのアイテムの価格は約5万〜17万円ほどでした。

 

フォートナイトのゲーム内では、バレンシアガの仮設店舗をオープンし、ウェアやスキンを取りそろえました。それらのアイテムはバレンシアガの2020〜2021年のコレクションアイテムをスキャンし3Dモデル化して制作されています。

 

また他にも、ゲーム内にバレンシアガが2021年秋コレクションのために制作したオンラインゲーム「アフターワールド:ザ・エージ・オブ・トゥモロー」に着想を得たエリアを特設するなど、ユーザーが楽しみながらバレンシアガのブランドに触れられる取り組みが行われました。

⑥仕事をしてお金を稼ぐ

仕事をしてお金を稼ぐ クラスター
(画像:cluster)

6つ目は仕事をしてお金を稼ぐという利用方法です。人々がメタバース空間で過ごす時間が増えると、現実世界の仕事のメタバース版が次々と登場することが予想されます。例えば、メタバース上の建物をデザインする仕事や、メタバース上で商品の接客を行う仕事などが今後需要を高めていくと考えられています。

 

事例としては、国内最大のメタバースプラットフォームである「cluster」上でのアルバイトが挙げられます。2021年にcluster上でKDDI社が開催したバーチャル渋谷ハロウィーンフェスでは、ハロウィーンフェスの運営スタッフとしてアルバイトを募集していました。アルバイトの業務内容としては、メタバースでの操作に慣れていない方へのサポートやイベント参加者の記念撮影のお手伝いであり、単なるアルバイトではなくメタバース空間を楽しみながら働くことができました。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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