【6/28発売】AppleのVision Proでできること5選〜戦略まで徹底解説

今回は、ついに2024年6月28日に日本で発売されたAppleによるXRデバイスApple Vison Proをご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • Appleが発表した新型デバイス「Vision Pro」の概要やできることを抑えたい
  • Apple Vision Proを体験した人のレビューや感想が知りたい
  • Vision Proの登場がXR/メタバース市場にどのような影響を与えるのか知りたい

 

本記事を読めば、Apple Vision Proの基本情報からユーザーができること、AppleのXR戦略といった情報をまとめてキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


また、メタバース総研では、1000社以上のご担当者様からご好評をいただいている、国内外の最新のメタバース/XR活用事例101選をまとめたレポートを無料で配布しております。

ご興味のある方は、以下リンクからダウンロードしてご活用ください。

【担当者必見】メタバース/XR活用事例101選の資料ダウンロードはこちら(無料)

目次

Apple Vision Proの基本情報

①Apple Vision Proとは

apple vision pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、2023年6月6日にAppleの開発者向けカンファレンスであるWWDC2023で発表された、ゴーグル型XRヘッドセットデバイスです。Appleは、このデバイスをPC、スマートフォンにとって変わる「空間コンピューティング」デバイスとして発表しました。

 

デモ動画の中では、Apple Vision Proを装着してデスクワークや映画視聴やゲームなどのエンターテインメントを楽しみながら、子供と触れ合うといった場面が描かれ、Apple Vision Proを装着しながら日常生活を送ることを想定していると考えられます。

 

2024年2月2日にアメリカで発売された後、日本でも約60万円という価格で2024年6月28日に発売されました。その他中国、香港、シンガポール、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、イギリスなど世界中の主要な国で同時期に発売されました。

 

※これさえ読めば、Apple Vision Proのスペック・機能・できることが全てわかる、最新情報をまとめた資料をダウンロード頂けます。
【3分で分かる】Apple Vision Pro徹底解説の資料ダウンロードはこちら(無料)

②価格設定とターゲット設定

apple vision pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proの価格はストレージごとに異なります。256GB、512GB、1TBの3種類があり、それぞれ、約52万円、約55万円、約58万円です。高額な価格設定に加え、廉価版モデルに先んじてハイスペックなPro機を発表した点から、Apple Vision Proは主に開発者・ガジェット愛好者向けに発売されるものと考えられます。

 

まずは開発者向けにハイスペック機種を発売し、一般ユーザー向けのモデルの発売までの間に、Apple Vision Pro専用のアプリケーションをはじめとしたコンテンツをリッチにすることが狙いだと推測できます。

③日本からの購入方法

日本からの購入方法 Apple Vision Pro
(画像:Business Insider)

結論として、現状日本からApple Vision Proを購入するためには、基本的にアメリカに渡航する必要があり、通販で購入することはできません

 

理由としては、2024年2月2日の発売は、アメリカ在住者をターゲットとした販売のため、購入にアメリカ版のAppleアカウントが必要なことや、受け取りはアメリカ国内の店舗、またはアメリカ国内への配送のみとなっているためです。

 

そのため、Apple Vision Proをいち早く手に入れたいという日本在住の方のなかには、購入のためにアメリカに渡航している方もいらっしゃいます。

④スペック

apple vision pro spec

Apple Vison Proのスペックについて、WWDCにて発表された項目をわかりやすく表にまとめました。

この記事では、以下の6項目についてわかりやすく解説していきます。

 

  • ①デバイス重量:バッテリーを外付けにすることで軽量化
  • ②ディスプレイ:マイクロOLEDディスプレイにより、軽量化と高画質を同時に実現
  • ③オーディオ:デュアルオーディオドライバーポットにより、外部環境に合わせて音響を最適化
  • ④リアルタイムセンサー:高速カメラと環状LEDにより高性能な視線追跡システムを実現
  • ⑤チップ:M2、R1のデュアルチップにより超低遅延を実現し、XR酔いを軽減
  • ⑥OS:世界初の空間コンピューティングOSであるVision OSを開発

①デバイス重量:バッテリーを外付けにすることで軽量化を図る

デバイス重量:バッテリーを外付けにすることで軽量化を図る Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Pro本体の重さは600~650gです。重量のあるバッテリーを本体から切り離し、ポケットなどに入れて使うデザインとしたことで、一定程度の軽量化に成功しています。またApple Vision Proのフレームは、5,000人以上の頭の形を研究した上で設計されており、誰でも快適に装着できる可変性のあるフレームとなっています。

 

しかし、依然として重量感が残ることは課題であり、体験者からはデモビデオの様に頭部に装着して長時間作業したり簡単に持ち運ぶことは難しい、とのレビューが多数を占めている状況です。

②ディスプレイ:マイクロOLEDディスプレイにより、軽量化と高画質を同時に実現

ディスプレイ:マイクロOLEDディスプレイにより、軽量化と高画質を同時に実現 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proのディスプレイは、4K TV以上の画質のスクリーンを視界いっぱいの大スクリーンとして表示させることができる程の高いクオリティを、マイクロOLEDディスプレイにより実現しています。マイクロOLEDは、従来のOLEDよりも小型かつ画素密度が高く、コントラストと応答速度が大幅に優れているという特徴があります。

③オーディオ:デュアルオーディオドライバーポットにより、外部環境に合わせて音響を最適化

オーディオ:デュアルオーディオドライバーポットにより、外部環境に合わせて音響を最適化 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proはクオリティの高い空間オーディオが特徴ですが、これを実現させたのがデュアルオーディオドライバーポッドというシステムです。これは、部屋の構造や素材などの外部環境による音響特性を分析して、オーディオを最適化するシステムです。

④リアルタイムセンサー:高速カメラと環状LEDにより高性能な視線追跡システムを実現

リアルタイムセンサー:高速カメラと環状LEDにより高性能な視線追跡システムを実現 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、ユーザーの頭部の動きと手の動きがコントローラー無しでトラッキング可能となっており、これはApple Vision Proに搭載されたカメラと環状に配置されたLEDにより実現されています。これにより、ユーザーの目線の動きに合わせて正確にカーソルを合わせることが可能です。

⑤チップ:M2、R1のデュアルチップにより超低遅延を実現し、XR酔いを軽減

チップ:M2、R1のデュアルチップにより超低遅延を実現し、XR酔いを軽減 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proには、M2チップとR1チップという2枚のチップが搭載されており、XRデバイスの課題であったXR酔いの軽減に貢献しています。

 

M2チップは、Vision OSの実行、コンピューティングアルゴリズムの処理、グラフィックの処理などの膨大かつApple Vision Proの体験を実現するために必要な情報処理を高速、低温かつ静粛に行うためのものです。

 

R1チップは、Apple Vision Pro用に開発された新型チップで、12個のカメラ、5個のセンサー、6個のマイクからの入力を遅延なく処理するためのものです。このデュアルチップによる高速処理により、身体感覚とディスプレイ表示のズレによるXR酔いが軽減されています。

⑥OS:世界初の空間コンピューティングOSであるVision OSを開発

OS:世界初の空間コンピューティングOSであるVision OSを開発
(画像:Apple)

Apple Vision Proに搭載されるVision OSは、空間上にウィンドウやコンテンツを立体的に表示する空間コンピューティングを念頭に置いたOSとして開発されています。発表によると、Vision OSはこれまでと違った全く新しいリアルタイムエンジンで、リアルタイムレンダリングにより、部屋の照明条件に応じてオブジェクトに影を自然に落とすことなどが可能になるとのことです。

Apple Vision Proでユーザーができる5つのこと

Apple Vision Proでユーザーができる5つのこと

Apple Vision Proでユーザーができることとして、紹介された中から代表的なものは以下の5つです。

 

  • ①没入感の高い映像と音響によるハイクオリティなエンターテインメント体験
  • ②空間コンピューティングによってパーソナライズし最適化されたビジネスユースが可能
  • ③美麗なグラフィック、大画面のスクリーンでのゲーム体験に加え、3Dゲームへの期待も
  • ④3Dカメラで目の前の思い出のシーンを記録し、再生することで追体験が可能
  • ⑤Unityを代表する様々なXR制作ツールによるアプリケーション制作

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

※これさえ読めば、Apple Vision Proのスペック・機能・できることが全てわかる、最新情報をまとめた資料をダウンロード頂けます。
【3分で分かる】Apple Vision Pro徹底解説の資料ダウンロードはこちら(無料)

①没入感の高い映像と音響によるハイクオリティなエンタメ体験

没入感の高い映像と音響によるハイクオリティなエンタメ体験 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proによって、エンターテインメント体験も従来のものから大きく進化し、ハイクオリティなものを楽しめるようになります。3D映像や大画面のスクリーンによって映画を楽しんだり、スポーツの試合をあたかも自分がコート上に立っているかのような視点で観戦したりできると紹介されました。

 

また、映像、音響の両方で高い没入感を演出し、飛行機の機内などでも同じ様にエンターテインメント体験を行うことができるようになるとのことです。

②バーチャル空間上で最適化されたデスクワーク

バーチャル空間上で最適化されたデスクワーク Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでの空間コンピューティングによって、複数のアプリケーションを同時に開き、アプリケーション毎にスクリーンの大きさや配置を自由自在に変更することが可能です。

 

ユースケースに応じたサイズでアプリケーションを表示し、身の回りの空間を最大限に活用することにより、ユーザーはこれまで以上に生産性を高めることができます。さらにAppleのMagic KeyboardとMagic Trackpadにも対応しているため、自分のワークスペースを他のデバイスや好みに合わせて最適化することが可能です。

③美麗なグラフィック、大画面のスクリーンでのゲーム体験

美麗なグラフィック、大画面のスクリーンでのゲーム体験 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、Apple Arcadeにラインナップされている100種類以上のiPad用ゲームをBluetoothコントローラーで操作してプレイすることができます。さらに、米国での発売に合わせて、App Storeで600以上の対応アプリが公開されました。Apple Vision Proの空間コンピューティングとDigital Crownによる没入度の調整(後述)を活かして、従来以上にゲームの世界観に入り込んだユーザー体験が期待されています。

 

また、デベロッパーはUnityをはじめとした開発ツールが使用可能なため、将来的にはApple Vision Pro専用の3Dのゲームアプリがサードパーティにより開発されるでしょう。

④3Dカメラで目の前の思い出のシーンを記録・再生による追体験

3Dカメラで目の前の思い出のシーンを記録・再生による追体験 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、史上初の3Dカメラが搭載されています。3Dカメラによって、目の前で起きたシーンをそのまま切り取るように録画することが可能になるため、記憶に残したいシーンをいつでも後から追体験できるとのことです。

 

思い出に残しておきたい、自分の子供が初めて歩いた瞬間や、自分の誕生日会などを何度も体験でき、QOLは大幅に向上するでしょう。また、iPhoneで撮影したパノラマ写真はユーザーを包み込むように広がり、まるで写真を撮影した時・場所に戻ったかのような感覚を生み出すことができます。

⑤Unityを代表する様々なXR制作ツールによるアプリケーション制作

Unityを代表する様々なXR制作ツールによるアプリケーション制作 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proのメインターゲットは開発者と考えられており、開発者のクリエイティブ活動の支援を積極的に行っています。AppleはXR開発ツールであるUnityとの提携を発表し、Unityのアプリケーションは全てApple Vision Proで使えるようになるとのことです。UnityはVision Pro用のOSであるvisionOSの公式サポートを開始したと発表しました。

 

また、Xcode、Swift UI、Reality Kit、AR kitなどの開発者それぞれが使い慣れたツールを用いて、Apple Vision Pro用のアプリケーションを制作できると紹介されており、一般ユーザー向けの低価格デバイスの販売前に開発者ユーザーの力を借りて充実したアプリケーションを用意したいとの思惑が見て取れます。

Apple Vision Proで実装される新機能5選

Apple Vision Proで実装される新機能5選

Apple Vision Proで実装された主な新機能として、以下の5つが挙げられます。

 

  • ①目線、手の動き、声を使った直感的かつ快適な操作
  • ②空間コンピューティングによりスクリーンを空間上に自由に配置
  • ③Digital Crownによる没入感の調整
  • ④EyeSightにより、周囲の人が使用者の状況を認識
  • ⑤Optic IC(虹彩認証)による手軽かつ確かなセキュリティ対策

 

それぞれの機能についてわかりやすく紹介します。

 

※メタバース/XRの活用を検討する際に、必ず抑えておきたい、Apple Vision Proの概要や7つのビジネスチャンス、その掴み方をまとめた資料をダウンロード頂けます。
【3分で分かる】Apple Vision Pro徹底解説の資料ダウンロードはこちら(無料)

①目線、手の動き、声を使った直感的かつ快適な操作

目線、手の動き、声を使った直感的かつ快適な操作 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、PCでいうマウスの代わりに、目線でカーソル操作を行い、親指と人差し指を合わせるなどの簡単な手の動きによってクリックをすることができます。これを可能にしているのがApple Vision Proに搭載された多くのセンサーやカメラと、R1チップです。従来のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)では、操作にコントローラーが必要でしたが、Apple Vision Proでは不要となり、より直感的かつ快適なユーザー体験が提供されます。

 

また、safariでの検索などの入力にはSiriのような音声入力が活用されます。ビジネスでのユースケースにおいては、バーチャルキーボードに加えてBluetoothでリアルのキーボードを使用することも可能となっており、ユースケース毎に最適な操作が可能です。

②空間コンピューティングによりスクリーンを空間上に自由に配置

空間コンピューティングによりスクリーンを空間上に自由に配置 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proの一番の特徴である空間コンピューティングでは、スクリーンの数や大きさに制限がなくなり、それぞれのアプリケーションを目の前の空間に自由に配置することができます。例えば、映画鑑賞には1つの大きなスクリーンを配置する、ビジネスでは何個ものスクリーンを大きさを変えて配置するなどです。

 

これにより、マルチタスクが可能になるばかりでなく、様々なユースケースに対して最適なユーザー体験を享受することができます。

③Digital Crownによる没入感の調整

Digital Crownによる没入感の調整 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、Digital Crownというダイヤルがデバイスについており、これを使ってバーチャル空間への没入度を調整することができます。職場や周囲に家族がいてコミュニケーションをとりたい場合には没入感を抑えてアプリケーションと現実空間を同時に認識可能にし、1人で映画を見る際には没入感を高めて映画の世界に入り込むなど、ユースケースに応じて没入感を調整して使用することが可能です。

 

今まではARとVRは別の機能であり、別のデバイスで体験可能でしたが、その両方をARとVRの中間も含めて調整しながら楽しめるのがApple Vision Proであり、非常に画期的かつ最先端の機能です。

④EyeSightにより、周囲の人から使用者の状況を認識可能

EyeSightにより、周囲の人から使用者の状況を認識可能 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、装着している人がどの程度周囲の状況を把握できているかによって外部からのグラスの見え方が変わるEye Sightという機能が搭載されました。使用者がエンターテインメントなどのために没入感を高く設定している時は目元が隠れ、逆に没入度を低く抑え周囲の風景も取り入れている際は使用者の目元が外側のディスプレイに表示されます。

 

これにより、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の課題であった、外部から使用者の状況がわからず、周囲とコミュニケーションを取りづらい点が解決される可能性があります。

⑤Optic IC(虹彩認証)による手軽かつ確かなセキュリティ対策

Optic IC(虹彩認証)による手軽かつ確かなセキュリティ対策 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、セキュリティ技術として虹彩認証が搭載されています。虹彩は、一卵性双生児でも全く異なるほど非常に個別性の高い認証方法であり、同時にグラスをかけているだけで自動的に認証が完了する為ユーザーの負担にもならないという特徴があります。

 

Optic ICは、現在のiPhoneでApple Payやパスワードの自動入力などに使用されている顔認証と同様に、Apple Vision Proで行われるあらゆる本人確認の手段として使用される模様です。

Vision Proのレビューまとめ:期待を裏切らない「魔法のような新しい体験」が可能

Vision Proのレビューまとめ:期待を裏切らない「魔法のような新しい体験」が可能
(画像:Apple)

XR/メタバース業界に限らず、幅広い業界の製品で、発売前の宣伝より実物の体験の質が低かったというのは、よくある話です。

 

一方で、Apple Vision Proは、「Appleが長年培ってきた技術の集大成」や「魔法のような新しい体験」などと、かなりの期待感を高める宣伝をしていながらも、実際に体験した方々のレビューによると、その期待を裏切らない体験を、実際に提供してくれる製品のようです。

 

様々な魅力や特徴のある Vision Proですが、その中でも特に体験者の方々のレビューが多かったポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

Vision Proのレビューまとめ:期待を裏切らない「魔法のような新しい体験」が可能

 

  • ①装着感:良い。30分程度の体験では大きな負担を感じず
  • ②操作感:他社のデバイスを圧倒する使いやすさ
  • ③没入感:まるで映画の世界に入り込んだような感覚に
  • ④3D画像・動画:タイムスリップしたかのような体験を実現
  • ⑤リアルとバーチャルの融合:境界が分からないほどシームレス

 

それぞれのポイントに関する、体験者のレビューを詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。

 

※関連記事:Apple Vision Proを体験した日本人9名のレビューまとめ

【2024年最新】Apple Vision Proで使えるおすすめアプリ9選

【2023年最新】Apple Vision Proで使えるおすすめアプリ9選

Apple Vision Proで使えるおすすめアプリとして以下の9つが挙げられます。

 

  • ①Disney+:スターウォーズなどの名作コンテンツの世界を3Dで体感
  • Recroom:ユーザーを魅了する没入感のある世界観を実現
  • ③HoloModels:等身大のキャラクターとリアルの空間を共有
  • ④Assists:教育訓練のさらなる効率化とリアリティ向上を実現
  • ⑤Word:空間上での文書作成により作業のスピートアップと効率化を達成
  • ⑥Excel:空間上にシート全体を表示し作業の大幅効率化を実現
  • ⑦Teams:現実以上にインタラクティブなオンライン会議を実現
  • ⑧ZOOM:Teamsとも互換性を持ち、さらなる機能の拡張に期待
  • ⑨Webex:没入感の向上だけでなく「それ以上の」オンライン会議体験を提供

 

それぞれのアプリの概要を分かりやすく紹介していきます。

 

※700社以上のご担当者様にお読みいただいている、国内外の最新メタバース/XR活用事例101選をまとめた資料をダウンロード頂けます。
メタバース/XR活用事例101選の資料ダウンロードはこちら(無料)

①Disney+:スターウォーズなどの名作コンテンツの世界を3Dで体感

Disney+:スターウォーズなどの名作コンテンツの世界を3Dで体感
(画像:Apple) 

ディズニーは、Apple Vision Proの発表会で、Disney+がVision Proの発売当日から利用可能になることを発表しました。

 

従来のDisney+で視聴可能だったコンテンツに加え、「スター・ウォーズ:マンダロリアン」やマーベルの「What If?」などのVision Pro向けのオリジナルコンテンツもリリースされる予定です。

 

Vision Proを利用することで、独自の世界観が魅力のディズニーのコンテンツの中に入り込んだような、新たなエンタメ体験ができるのではと注目が集まっています。

②Recroom:ユーザーを魅了する没入感のある世界観を実現

Recroom:ユーザーを魅了する没入感のある世界観を実現
(画像:Rec Room)

Rec RoomとはマルチプレイのVRソーシャルゲームです。「VRChat」や「cluster」などのメタバースと同じようにユーザーが作成したルームが数多く存在しており、ルームに入ることで、ゲームをしたり、チャットをしたりすることができます。ルームは、「オンライン対戦」、「クエスト」、「ホラー」、「ハングアウト(お出かけ)」、「アート鑑賞」などのカテゴリーがあり、好きなモードを選択して遊ぶことが出来ます。

 

Rec Roomは、Vision ProのVRモードを使用してプレイできるようになります。Vision Proでプレイすることにより、ユーザーを魅了するより没入感のある世界観や他のアバターとのよりリアルなコミュニケーションを体験できるようになるのではと注目が集まっています。

 

※メタバース/XR活用を検討する際に、必ず押さえておきたい5大メタバース/XRプラットフォームの特徴や活用方法、選び方をまとめた資料をダウンロード頂けます。
有名5大メタバース/XRプラットフォーム徹底比較の資料のダウンロードはこちら(無料)

③HoloModels:等身大のキャラクターとリアルの空間を共有

HoloModels:等身大のキャラクターとリアルの空間を共有
(画像:Gugenka)

HoloModelsは、VR/ARアプリ制作を手掛ける株式会社Gugenkaが提供する、AR/MRで好きな場所にデジタルフィギュアを飾ることのできるアプリです。デジタルのフィギュアでありながら、AR/MRにより3Dで楽しむことができ、多くのアニメファンを中心に人気を集めています。

 

Gugenkaは、HoloModelsをVision Proに対応させると発表しました。Vision Pro上でHoloModelsをプレイすることにより、等身大のキャラクターが同じリアルの空間に一緒にいるかのような、夢のような体験をすることができるようになると考えられます。

④Assists:教育訓練のさらなる効率化とリアリティ向上を実現

Assists:教育訓練のさらなる効率化とリアリティ向上を実現
(画像:ホロラボ)

Assistsは、ホロラボが提供する教育用MRアプリで、テキスト、画像、動画、3Dモデルなどを使って空間上に作業手順を表示したり、熟練者の手本となる動きを空間に再現したりすることで効率的に教育訓練を実施したりすることを可能とします。

 

ユーザーは、空間に表示されたデジタル情報に従うことにより、直感的に作業手順を学ぶことができます。これにより、特に製造業や建設業など複雑な教育訓練が必要な業界において、教育訓練の時間短縮・効率化を図ることができます。

 

AssistsはVision Proへの対応が予定されています。Vision Proの機能性の高さと操作のしやすさにより、教育訓練のリアリティ向上と効率化がより一層加速すると考えられます。

⑤Word:空間上での文書作成により作業のスピードアップと効率化を達成

Word:空間上での文書作成により作業のスピードアップと効率化を達成
(画像:Apple)

Microsoftが提供する文書作成ツールであるWordも、Vision Pro上で利用することが可能となります。

 

ユーザーは、Vision Proのアイトラッキング機能によりWordを操作でき、また、空間上に複数のウィンドウを開きながら文書を作成することができます。そのため、文書作成のスピードアップや効率化を達成することができるのではないかと注目が集まっています。

⑥Excel:空間上にシート全体を表示し作業の大幅効率化を実現

Excel:空間上にシート全体を表示し作業の大幅効率化を実現
(画像:Microsoft)

Microsoftの表計算ソフトであるExcelも、Vision Pro 上で利用することが可能となります。

 

通常のディスプレイでExcelを開く場合と異なり、Vision Proでは画面のサイズによる制約がないため、長い行・列にわたるシートでも空間上に全体を表示することができます。そのため、スクロールせずに一度にシート全体を見ることができ、UI/UXが大幅に改善されると期待されています。

⑦Teams:現実以上にインタラクティブなオンライン会議を実現

Teams:現実以上にインタラクティブなオンライン会議を実現
(画像:Microsoft)

Microsoftが提供するオンライン会議ツールであるTeamsもVision Proで利用できるようになります。

 

Microsoftは、機械学習を駆使してユーザーの顔をデジタル上で再現する技術を、Vision Pro上でも活用する意向を示しています。これにより、より表情豊かでリアルなアバターを用いたオンライン会議を実現できると注目が集まっています。

 

また、空間上に複数の画面や3Dコンテンツを自由に表示し、会議参加者と共有することができるので、現実での会議以上に図やモノを用いたコミュニケーションが容易になると考えられます。

⑧ZOOM:Teamsとも互換性を持ち、さらなる機能の拡張に期待

ZOOM:Teamsとも互換性を持ち、さらなる機能の拡張に期待
(画像:Apple)

Teamsと同様、オンライン会議ツールであるZOOMも、Vision Proで利用することが可能となります。Teamsと同様、リアルなアバターによるオンライン会議や、図やモノを用いた円滑なコミュニケーションの実現ができると考えられます。

 

また、Teamsにおいて使用したアバターをZOOMでも使用できるなど、互換性が確保されるので、ツールごとに別々のアバターを作る必要がなく、ユーザーにとっての利便性が向上すると考えられます。

⑨Webex:没入感の向上だけでなく「それ以上の」オンライン会議体験を提供

Webex:没入感の向上だけでなく「それ以上の」オンライン会議体験を提供
(画像:Apple)

シスコが提供するオンライン会議・電話ツールWebexも、Vision Pro上で利用可能になると発表されています。シスコはMicrosoftと提携し、シスコのデバイス上でTeams を利用できるパートナーシップを構築しているため、Vision Pro上でもTeamsと様々な面で互換性を持つようになると考えられます。

 

シスコ事業担当者のジェチュ・パデル氏は、Vision ProにWebexが搭載されることについて触れた上で、「没入体験だけでなく、それ以上のものになる」と大きな期待感をにじませる発言をしています。

 

TeamsやZOOMと同様、Vision Proの圧倒的な機能性と没入感によりこれまでにない便利さとリアリティを兼ね備えた会議を実現することができると注目が集まっています。

Apple Vision Proがメタバース市場を急成長させる7つの理由

Apple Vision Proがメタバース市場を急成長させる7つの理由

Apple Vision Proの発売は、メタバース市場の成長に向けた課題を解消すると期待されています。その理由として以下の7つが挙げられます。

 

  • ①従来のXRデバイスを圧倒する没入体験
  • ②リアルとバーチャルのシームレスな融合
  • ③エコシステム戦略によるアプリの充実
  • ④Vision ProでもiOSアプリが利用可能
  • ⑤本体重量の軽量化
  • ⑥手や目線の動きによる直感的な操作
  • ⑦Appleの誇る洗練されたUI/UX

 

それぞれの理由について分かりやすく紹介していきます。

①従来のXRデバイスを圧倒する没入体験

Apple Vision Pro 従来のXRデバイスを圧倒する没入体験
(画像:Apple) 

Apple Vision Proは、片目だけで4KTVを超える画素数を誇る高精細ディスプレイを搭載しており、またユーザーの周囲の空間を含め、個人や状況に最適化された立体音響機能を有しているなど、圧倒的な没入体験を実現するXRデバイスとして最高峰のスペックを誇っています。

②リアルとバーチャルのシームレスな融合

Apple Vision Pro リアルとバーチャルのシームレスな融合
(画像:Apple) 

従来のメタバース/XRデバイスは、ゲームを行う際など、特定のシーンでのみ装着する位置付けでした。一方で、Apple Vision Proは、発表時の紹介動画でリビングや職場などでの利用シーンが多用されるなど、日常生活に溶け込む存在として位置付けられています。

  

Vision Proはリアルとバーチャルのシームレスな融合を実現すべく、バーチャル空間への没入度を調節できる「Digital Crown」というダイヤルや、ユーザーの表情がデバイスの前面にリアルタイムで表示される、「EyeSight」という機能が搭載されています。

③エコシステム戦略によるアプリの充実

Apple エコシステム戦略によるアプリの充実

Appleは、Vision Proの発売により、メタバース/XR市場でも、スマホ市場で構築したような、強力なプラットフォーム/エコシステムを構築しようとしています。

 

Appleの戦略は、端的に言うと”市場の初期段階に、多くの開発者を惹きつける自社プラットフォームを提供し、豊富なサービス/コンテンツを開発してもらうことで、その後多くのユーザーを獲得する”というものです。

この戦略により、 今後Vision Proに対応する、豊富なXRアプリケーションやコンテンツが開発されていくことが想定されます。

 

このエコシステム戦略については、後ほど詳細に解説します。

④Vision ProでもiOSアプリが利用可能

Apple Vision Pro Vision ProでもiOSアプリが利用可能
(画像:Apple) 

Apple Vision Proでは、iPhone/iPad向けにリリースされている全てのアプリケーションが利用可能となる予定です。

 

そのため、Apple Vision Proは従来のデバイスと異なり、購入した直後から様々なカテゴリのサービス/コンテンツが利用可能となります。

⑤本体重量の軽量化

Apple Vision Pro 本体重量の軽量化
(画像:Apple) 

Apple Vision Proの重量は600~650gです。これは、類似のスペックを持つデバイスであるMeta Quest Proが約720グラムであることを踏まえると、かなりの軽量化に成功していると言えます。

⑥手や目線の動きによる直感的な操作

Apple Vision Pro 手や目線の動きによる直感的な操作
(画像:Apple) 

Apple Vision Proは、指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能です。Questなどの類似デバイスが、コントローラーを両手に持って操作しないといけないのに比べ、操作の負担はかなり軽減されそうです。

⑦Appleの誇る洗練されたUI/UX

Apple Vision Pro Appleの誇る洗練されたUI/UX
(画像:Apple) 

Appleの最大の武器の1つとして、iPhoneやMacbookに説明書が付属していないなど、初めて利用したユーザーでも直感的に操作できる、洗練されたUI/UX設計が挙げられますが、Vision ProのUI/UX設計はその集大成となっています。

 

また、Vision ProのUIがiPhoneやMacBookで用いられるお馴染みのUIであるため、iPhoneやMacbookユーザーの方が、利用開始直後から比較的スムーズに利用できることも、特徴の1つです。

Vision Pro から読み解くAppleのメタバース戦略とは

apple ecosystem

Vision Proのメインターゲットはメタバース/XRサービスやコンテンツの開発者であることから、Appleのメタバース/XR市場における戦略は、”開発者・サービス・ユーザーのエコシステムを構築することで、プラットフォーマーとして覇権を握る”というものであることが明確になりました。

 

この戦略は、端的に言うと”市場の黎明期に、多くの開発者を惹きつける自社プラットフォームを提供し、豊富なサービス/コンテンツを開発してもらうことで、その後多くのユーザーを獲得する”というものです。

 

この戦略は、Appleがスマホ市場が台頭した際にも取った戦略と同じものであり、彼らの最も得意とする戦い方です。

Appleが構築を目指すメタバース/XR市場でのエコシステムを分かりやすく解説します。

(前提)メタバース/XR市場でのエコシステムを構成する5つの要素

前提として、メタバース/XR市場でのエコシステムを構成する要素は以下の5つです。

 

  • ①ハードウェア:Vision ProなどのXRデバイス
  • ②ソフトウェア:Vision OSなどのXRデバイス向けOSや開発ツール
  • ③開発者:XRデバイス向けのサービス/コンテンツを開発する企業やエンジニア
  • ④サービス/コンテンツ:XRデバイスで利用できるアプリケーションやコンテンツ
  • ⑤ユーザー:XRデバイスを通じてサービスやコンテンツを利用する一般ユーザー

今後のメタバース/XR市場でのエコシステムの発展の仕組み

Step1:多くの開発者を惹きつける魅力的なハード・ソフトウェアを提供

Appleは開発者がサービス/コンテンツを提供しやすいハードウェア・ソフトウェアのプラットフォームを提供することで、多くの開発者を惹きつけようとしています。また、Appleが提供するプラットフォームなら、今後多くのユーザーを集めるだろうという期待感もそれに貢献するでしょう。

Step2:多数の開発者が豊富なサービス/コンテンツをリリース

Appleのプラットフォームに魅力を感じた多くの開発者は、Appleのプラットフォーム上で豊富なサービス/コンテンツを開発し、リリースします。

Step3:多くのユーザーがAppleのプラットフォームを利用

ユーザーがどのXRデバイスを購入するかを検討する際に、どれだけ魅力的なサービスやコンテンツを利用できるのかは非常に重要であり、結果として多くの人々がAppleの販売するXRデバイスを購入する流れが生まれると考えられます。

Step4:多くのユーザーを求め、より多数の開発者がサービス/コンテンツをリリース

Step3で多くのユーザーを集めたAppleのプラットフォームは、開発者にとってより魅力的な選択肢となり、より多くの開発社がサービス/コンテンツをリリースするようになります。

 

このように、自社のプラットフォーム上で開発者・サービス/コンテンツ・ユーザーのポジティブスパイラルを生み出し、先行者ならではの競争優位性を築き上げることで、メタバース/XR市場の覇権を握ろうとしているのです。

Apple Vison Proがメタバース市場にもたらす3つのインパクトとは

Apple Vison Proがメタバース市場にもたらす3つのインパクトとは

Apple Vision Proの登場がメタバース市場にもたらすインパクトとして以下の3つが上げられます。

 

  • ①メタバースサービス/コンテンツ開発者・企業の増加
  • ②メタバースサービス/コンテンツの充実
  • ③メタバース/XR市場全体の成長

 

それぞれについて、わかりやすく解説します。

 

⇒関連サービス:メタバース総研のApple Vision Pro向けサービス開発支援の概要はこちら

①メタバースサービス/コンテンツ開発者・企業の増加

1つ目のインパクトは、メタバースサービス/コンテンツ開発に取り組むエンジニアや企業の増加です。AppleにはiPhoneをきっかけにスマートフォンを世界に広めた実績があることから、Appleは先進デバイス市場をリードする存在だと捉えられていることが理由です。

②メタバースサービス/コンテンツの充実

2つ目のインパクトは、メタバース市場の競争が加速することによるサービス/コンテンツの充実です。新規コンテンツのリリースに加えて、既存のコンテンツのXRデバイス対応も充実するでしょう。現にディズニー社はApple Vision Pro用のコンテンツをDisney+で用意することを発表しており、他の様々なエンタメコンテンツもこれに追随すると予測されます。

③メタバース/XR市場全体の成長

3つ目のインパクトは、メタバース/XR市場全体の成長です。①、②のインパクトに伴って、開発者、ユーザーともにメタバースに関わる参入企業が増え、市場が拡大すると考えられます。市場の拡大により、更なる投資が行われれば、さらなるコンテンツの充実と参入企業の増加が見込まれます。

Apple Vision Proの普及がもたらす3つのビジネスチャンス

Apple Vision Proの普及がもたらす3つのビジネスチャンス

Apple Vision Proの普及がもたらすビジネスチャンスとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • ①社内業務の効率化
  • ②既存事業の収益拡大
  • ③新規事業の創出

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

※300事例の分析に基づく、企業によるメタバース/XR活用方法の9つの定石と最新事例をまとめた資料をダウンロード頂けます。
メタバース/XR活用アイデア集の資料ダウンロードはこちら(無料)

①社内業務の効率化

社内業務の効率化 Apple Vision Pro
(画像:Apple) 

1つ目は、社内業務の効率化です。Apple Vision Proを活用することで、リモートでの会議・コラボレーションを円滑化したり、様々なシチュエーションを想定した実践的な研修を行ったり、工場などの現場の作業員の作業を視覚・音声情報でサポートしたりするなど、様々な社内業務を効率化することができます。

 

Apple Vision Proは、コントローラー不要のハンドジェスチャー等での操作が可能類似スペックのデバイスに対して軽量などの特徴を持つため、より業務への活用と相性が良いデバイスとして注目を集めています。

②既存事業の収益拡大

既存事業の収益拡大 Apple Vision Pro
(画像:Apple) 

2つ目は、既存事業の収益拡大です。

 

PCやスマホ向けに提供していたサービス/コンテンツを提供する企業が、それらをVision Proでも利用可能とすることで、既存事業を生かした新たな収益機会を獲得することができます。

 

例えば、エンタメ業界では、ウォルトディズニー社がVision Pro向けのコンテンツを提供することを発表しています。

 

具体的には、定額制の動画配信サービスDisney+をVision Proの発売当日から利用可能になる予定とのことです。

③新規事業の創出

新規事業の創出 Apple Vision Pro
(画像:Apple) 

3つ目は、新規事業の創出です。

 

Apple Vision Proは、 AppleのMacやiPhoneなどの長年のプロダクトデザインの集大成としてリリースされており、今後「スマホの次なるデバイス」として、多くの人々に日常的に利用されるようになるのではないかと言われています。

 

そのため、iPhoneの普及に伴い、あらゆる業界でスマホをベースとしたサービス/ビジネスが立ち上がったのと同様に、今後Apple Vision ProなどのXRデバイスをベースとしたサービス/ビジネスが立ち上がっていくことが予想されます。

市場を左右する今後ウォッチしたい6つのポイントとは

今後Apple Vision Proに関して注視したい6つのポイント

2024年初旬のApple Vision Proのリリースに向け、ウォッチしたいポイントとして以下の6つが挙げられます。

 

<ユーザー体験>

  • ①ハードウェアの装着/利用時の負担はどの程度軽減されているか
  • ②ソフトウェアのUIや操作性がどこまで優れているか

 

<ユーザーからの評価>

  • ③約50万円という高価格の製品がどの程度売れるのか
  • ④各ユースケースで日常的に利用される程の高い体験価値を提供できるか

 

<ビジネス展開>

  • ⑤Appleのメタバース/XR領域でのエコシステム構築がどの程度加速するか
  • ⑥Meta等の他企業とのサービス連携がどの程度進むのか

 

それぞれについて分かりやすく解説します。

ユーザー体験

①ハードウェアの装着/利用時の負担はどの程度軽減されているか

Apple Vision Pro ハードウェアの装着/利用時の負担はどの程度軽減されているか
(画像:Apple)

Vision Proの発表時は、Appleがこれまでの製品で培ってきた様々な技術を活用し、体に負担のかからないデザインを実現できた、としていました。

 

しかし、実際に既存のQuestなどのデバイスと比べ、どの程度装着/利用時の負担が軽減されているかは、今後XRデバイスが限られたユースケース以外でも日常的に利用されるデバイスになれるのかを左右する重要なポイントです。

②ソフトウェアのUIや操作性がどこまで優れているか

Apple Vision Pro ソフトウェアのUIや操作性がどこまで優れているか
(画像:Apple)

Appleは直感的なUI・操作性の設計に強みを持つ企業で、これまでMacBookやiPhoneをヒットさせられた1つの要因でもあります。そのAppleがXRデバイスを開発した際に、従来のデバイスと比べどの程度UIやUXが向上するのかは大きな注目が集まります。

 

Apple Vision Pro にはコントローラーが付属しておらず、まるでSFのような操作をするイメージ映像からも大きな期待が寄せられてます。

ユーザーからの評価

③約50万円という高価格の製品がどの程度売れるのか

Apple Vision Pro 約50万円という高価格の製品がどの程度売れるのか
(画像:Apple)

Apple Vision Pro は製品自体と同程度に、約50万円という価格の高さが注目を集めています。これは基本的に一般ユーザーではなく開発者がターゲットであることや、代替する価値が単なるヘッドセットではなく、PCやディスプレイ、スマートフォンを包含するものであることによる設定だと考えられます。

 

この狙いがハマり、開発者やガジェット愛好者を中心にどの程度売れるのかが、Appleのエコシステム構築の初速を決めるポイントとなります。

④各ユースケースで日常的に利用される程の高い体験価値を提供できるか

Apple Vision Pro 各ユースケースで日常的に利用される程の高い体験価値を提供できるか
(画像:Apple)

Apple Vision Pro は発表時に、3Dディスプレイでの動画鑑賞やバーチャル環境でのデスクワークなどの様々なユースケースを提案していましたが、それらのユースケースで、「約50万円の大金を払い、従来のデバイスよりは身体に負担のかかるApple Vision Proを利用するに値する圧倒的な体験価値」を提供できるかが、本質的には最も重要なポイントとなります。

ビジネス展開

⑤Appleのメタバース/XR領域でのエコシステム構築がどの程度加速するか

Appleのメタバース/XR領域でのエコシステム構築がどの程度加速するか
(画像:Apple)

先述の通り、AppleはVision Proの発売を皮切りに、 メタバース/XR領域でのエコシステム構築を目指しています。発売後、Appleのプラットフォーム上でどの程度豊富なサービス/コンテンツが開発/提供され、どれだけ多くのユーザーがハードウェアを含めたプラットフォームに魅力を感じるのかが、Apple社のビジネス展開上重要なポイントです。

⑥Meta等の他企業とのサービス連携がどの程度進むのか

Apple Meta等の他企業とのサービス連携がどの程度進むのか
(画像:Apple)

Appleの提供するメタバース/XRプラットフォームがMetaなどの競合他社とどの程度サービス連携を進めるのかにも注目が集まります。各社はどうにか自社プラットフォームの優位性を築きたいという思惑で互換性を持たせることに慎重な側面もありますが、ユーザーの体験価値、ひいてはメタバース/XR市場全体の成長にとってはサービス連携は重要な要素です。

おススメのApple Vision Pro関連サービス提供会社2選

Apple Vision Proに対応したサービスの提供を発表している会社として以下の2社が挙げられます。

 

  • ①Gugenka:Apple Vision Pro対応のデジタルフィギュアの販売を発表
  • ②ホロラボ:Apple Vision Pro対応の教育用MRアプリの提供を発表

 

それぞれを分かりやすくご紹介していきます。

 

※メタバース/XRのコンサル/開発会社を選ぶ際のポイント4つやおすすめ企業11社の比較をまとめた資料をダウンロード頂けます。
メタバース/XRのコンサル/開発会社選定ガイドブックの資料ダウンロードはこちら(無料)

①Gugenka:Apple Vision Pro対応のデジタルフィギュアの販売を発表

Gugenka:Apple Vision Pro対応のデジタルフィギュアの販売を発表
(画像:Gugenka)

VR/ARアプリ制作を手掛ける株式会社Gugenkaは、AR/MRで好きな場所にデジタルフィギュアを飾ることのできるアプリ「HoloModels」を提供しています。デジタルのフィギュアでありながら、AR/MRにより3Dで楽しむことができ、多くのアニメファンを中心に人気を集めています。

 

Gugenkaは、HoloModelsをVision Proに対応させると発表しました。Vision Pro上でHoloModelsをプレイすることにより、等身大のキャラクターが同じリアルの空間に一緒にいるかのような、夢のような体験をすることができるようになると考えられます。

②ホロラボ:Apple Vision Pro対応の教育用MRアプリの提供を発表

ホロラボ:Apple Vision Pro対応の教育用MRアプリの提供を発表
(画像:ホロラボ)

Assistsは、ホロラボが提供する教育用MRアプリで、テキスト、画像、動画、3Dモデルなどを使って空間上に作業手順を表示したり、熟練者の手本となる動きを空間に再現したりすることで効率的に教育訓練を実施したりすることを可能とします。

 

ユーザーは、空間に表示されたデジタル情報に従うことにより、直感的に作業手順を学ぶことができます。これにより、特に製造業や建設業など複雑な教育訓練が必要な業界において、教育訓練の時間短縮・効率化を図ることができます。

 

AssistsはVision Proへの対応が予定されています。Vision Proの機能性の高さと操作のしやすさにより、教育訓練のリアリティ向上と効率化がより一層加速すると考えられます。

費用対効果・実現性が高いメタバース活用方法

メタバースの知見が不足しており、メタバース活用の企画や開発に課題を抱えていませんか?

そのような課題はメタバース総研のコンサルティング・開発支援サービスで解決することができます。

是非メタバース総研にお問い合わせください。

豊富な経験・ナレッジを活かした戦略・企画策定

3つの理由

数多くの企業様に対するコンサルティングや国内最大級のビジネス特化型メタバースメディアの運営で培った豊富な知見を活用し、成果につながる戦略・企画を策定します。

強力なパートナーシップによる最適なアプローチ設計

3つの理由

各領域の業界を代表するソリューション提供企業とのパートナーシップを構築。案件毎に中立的な立場から、費用対効果の高いアプローチを設計します。

経験豊富なクリエイター・エンジニア・コンサルタントによる並走支援

3つの理由

業界トップクラスの経験/スキルを有するクリエイター・エンジニア・コンサルタントから、最適なメンバーをアサイン。戦略立案から実行まで並走し、社内のリソース不足を解決します。

「課題や依頼内容が明確になっていない」、「社内で合意が取れていない」場合でも問題ございません。メタバース総研へのお問い合わせをお待ちしております。

メタバース/XR活用の個別無料相談会実施中

メタバース総研では、メタバース/XR活用の個別無料相談会を実施しています。

各社様のメタバース/XR活用に関する課題解決に向け、最新の市場動向や具体的な活用アイデアなどを、個別のオンラインMTGにて、無料でご紹介させていただきます。

 

以下のようなお悩みをお持ちのご担当者様は、この機会にぜひお申込みください。

  • 興味はあるが、そもそも活用するかどうか迷っている
  • 自社に合った活用方法へのアドバイスが欲しい
  • 自社の企画の参考になる活用事例を知りたい
  • どのように活用を進めていけば良いか分からず困っている

メタバース/XR活用の個別無料相談会の詳細はこちら

お役立ち資料

関連するサービス

メタバースコンサルティング

メタバースコンサルティング

リサーチから企画・開発・運用まで
一気通貫でご支援いたします。

さらに詳しく>

メタバース開発サービス

メタバース開発サービス

貴社の目的やご要望に合わせた
最適なメタバースを開発いたします。

さらに詳しく>

このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

お問い合わせ

お客様のメタバース活用推進に向け、戦略策定から実行支援までサポートします。お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

まずは問い合わせてみる >

個別無料相談

ご担当者様のお悩み解決に向けたアイデアや情報を無料でご提供いたします。お気軽にご相談ください。

個別無料相談

無料で相談する >

資料ダウンロード

各種サービス資料やお役立ち資料をダウンロードいただけます。メタバース活用をご検討の方はぜひご一読ください。

資料ダウンロード 資料をダウンロードする >