メタバースの化粧品業界での最新活用事例8選|3つのメリットも解説
Facebookのmeta社への社名変更をきっかけに、注目を集めるメタバースですが、化粧品業界でも、新たな顧客接点として活用が進んでいるのをご存知でしょうか?
そこで、今回はメタバースの化粧品業界での最新活用事例をメリットとともに解説します。
本記事を読めば、化粧品業界のメタバース活用の最新動向を理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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そもそもメタバースとは
メタバースとは一言でいうと、人々が様々な活動を行うことのできるインターネット上の3次元の仮想空間のことを指します。
メタバースの語源は「超越」を意味する「meta」と「世界」を意味する「universe」を組み合わせた造語だと言われています。メタバースという言葉が世界で初めて使われたのは、1992年にニール・スティーヴンスン氏が発表したSF小説「スノウ・クラッシュ」です。
メタバースにおいて、ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身の姿でメタバース空間にアクセスし、他のユーザーとコミュニケーションや経済活動を行うことができます。例えば、集まって会話をしたり、イベントやスポーツ、買い物などを楽しむことができます。
一般ユーザーに広く普及しているメタバースサービスとして、「Fortnite」や「Roblox」、「どうぶつの森」などのゲーム型のメタバース、「VRChat」や「Cluster」などのSNS型のメタバースが挙げられます。
メタバースへのアクセス方法としては、スマホやPCからもアクセス可能ですが、Apple Vision ProやMeta Questのようなヘッドマウントディスプレイからアクセスすることにより、より世界に没入したような体験が可能になります。
メタバースを化粧品業界に活用する3つのメリット
メタバースを化粧品業界に活用する主なメリットは以下の3つです。
- ①メタバース上でのコスメを試すことができる
- ②ライブストリーミングによる商品販売
- ③NFTの発行によるファンの拡大
それぞれについて詳しく解説していきます。
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①メタバース上でのコスメを試すことができる
拡張現実をベースとした仮想メイクアップテストを提供するアプリがコロナウイルス下で登場し、ファンデーション、口紅、マニキュアをオンラインで購入する前に、誰もがさまざまな色合いを試す機会を得ることができるようになりました。
インスタグラムやSnapchatなどの多くのソーシャルネットワークで見られるようになったフィルターと同じ技術が用いられています。Naver Z Corpが立ち上げた韓国のメタバース「Zepeto」は、すでにいくつかの美容ブランドと提携して、コスメを提供しています。
②ライブストリーミングによる商品販売
化粧品ブランドは、顧客との距離を縮め、インタラクティブで没入感のある体験を提供するために、自社のメタバースを利用したライブストリーミングショッピングを実施することもできます。このようなオンラインイベントは、特に中国でブームとなっており、コンテンツクリエイター、インフルエンサー、その他のオンラインスターが主催するライブショッピングショーが誕生しています。
③NFTの発行によるファンの拡大
化粧品ブランドは、メタバースで製品を宣伝するだけでなく、NFTを提供することもできます。NarsやGivenchy ParfumsやCliniqueは、NFTを発表している企業の一つです。NFT保有者への特典として限定イベントへの招待や限定商品の先行販売等の取り組みを行うことで、ブランドのファンとの繋がりをさらに強固にすることができます。今後化粧品ブランドの発行するNFTが急速に普及する可能性があります。
化粧品業界のメタバース活用事例8選
化粧品業界でのメタバースの活用事例として以下の8つが挙げられます。
- ①Prada:バーチャルモデル「キャンディ」を起用
- ②資生堂:ARメイクで複数のアイシャドウを試せる
- ③ZOZOCOSME:ARメイクで自分の顔で化粧品を試せる
- ④Estée Lauder:ウェアラブルNFTの無料配布
- ⑤花王:ヘアカラー剤の色選びサポートにARを活用
- ⑥Escada:香水の売上向上のためのメタバース
- ⑦Rook Perfumes:フレグランスDAOの創設
- ⑧Clinique:メイクアップNFTを発売
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
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①PRADA:バーチャルモデル「キャンディ」を起用
PRADAは、ReThink Realityキャンペーンで「Prada Candyフレグランス」をリニューアルするために、ブランド初のバーチャルモデルの「キャンディ」を発表しました。香水にちなんで名付けられたこのバーチャルモデルは、従来のセレブリティやインフルエンサーのマーケティング戦略に代わり、テクノロジーに敏感なZ世代をよりターゲットにするためのものです。
現在、ロレアルのライセンスを受けたこのブランドは、バーチャルモデルを使用して、若い消費者とのデジタル交流を活性化し、バーチャルインフルエンスの未来への探求を促しています。バーチャルモデルの「キャンディ」は、ラグジュアリーブランドが自らのデジタルストーリーを主導するための社内バーチャルモデルとしても活躍しています。「キャンディ」は、一見すると物理的なモデルと見間違うほどです。
②資生堂:ARメイクで複数のアイシャドウを試せる
資生堂は、自社の総合美容サイト「ワタシプラス」内でARを活用したメイクのシミュレーション機能を導入しました。
様々なブランドのアイシャドウを組み合わせてシミュレーションすることができ、手持ちの商品との相性なども、店舗を訪れずに手軽に確認できます。
③ZOZOCOSME:ARメイクで自分の顔で化粧品を試せる
ZOZOTOWNはZOZOTOWN上のコスメ専門モール「ZOZOCOSME」でバーチャルにメイクアップアイテムを試せる新機能「ARメイク」を提供しています。
ZOZOTOWNの「ARメイク」機能は、商品詳細ページからワンタップで起動し、簡単な操作で顔にメイクを施すシミュレーションを行うことができます。
「ARメイク」機能では、メイクの濃淡を調整したり、メイクのオンオフを切り替えることができ、実際にコスメアイテムを使用した際の色や質感を容易に想像することができます。また、「ARメイク」画面下部の「カートに入れる」ボタンから直接商品の購入に進むことができます。
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④Estée Lauder:ウェアラブルNFTの無料配布
大手化粧品ブランドのEstée Lauderは、メタバース上での美容体験を実現するため、メタバース空間で著名な女性アーティスト、アレックス・ボックスと提携し、同ブランドの人気ナンバーワン美容液、Advanced Night Repairに着想を得たオリジナルのウェアラブルNFTを制作しました。
ユーザーは、Advanced Night Repair のアイコンである「リトルブラウンボトル」の中に入ることで、自分のアバターにAdvanced Night Repairに触発されて輝くオーラを与えるNFTウェアラブルを1つ受け取ることができるようになります。2022年3月24日~3月28日の期間中、メタバースファッションウィークの参加者は、Advanced Night Repair NFTウェアラブルを10,000個限定で無料で受け取ることができました。
⑤花王:ヘアカラー剤の色選びサポートにARを活用
花王は、ヘアカラー材の色選びのサポートにARを活用する取り組みを進めています。
この取り組みにより、従来のリアルな毛束見本を用いたサポートと比較し、いつでもどこでもイメージを確認できたり、毛束見本に使われるプラスチックが削減できたりするなどの成果を上げました。
⑥Escada:香水の売上向上のためのメタバース
Escadaは新しい香水の発売のためにメタバース空間を作成しました。商品の売上を上げるために、代理店のPavillon Noirと共同で、Roblox上に仮想空間を作成しました。仮想空間のコンセプトはシンプルで、新しい香水のボトルカラーである赤とハートが散りばめられた世界は、遊園地のアトラクションのような不思議な世界から着想を得ています。
来場者は、この特別な雰囲気の中でミニゲームに参加し、新製品のカラーを使ったデジタルアイテムを獲得したり、実物の香水を入手することができます。また、メタバース上でこれらのアイテムを使って自分のアバターをドレスアップすることができ、Fairy Love Landを訪れた人以外にもキャンペーンの輪が広がっています。
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⑦Rook Perfumes:フレグランスDAOの創設
イギリスの香水会社Rook Perfumesは、「Scent of the Metaverse」という新しい香りを作っている。同社は初の「フレグランスDAO(分散型自律組織)」を創設しており、参加にはNFTの購入が必要です。
Scent of the Metaverseの購入者は、アプリでの会話、学習セッション、インタラクティブなゲーム、Metaverse内の探索、オフラインイベントからなる4ヶ月間の実習に参加することになります。体験の最後には、NFTの保有者は香水のボトルを受け取ります。また、香水の共同制作権も与えられ、香水が発売されれば、その売上からロイヤリティを得ることができます。
⑧Clinique:メイクアップNFTを発売
Estée Lauder のメイクアップブランド「Clinique」は、多様性と個性を称えるメタバース向けのNFTを提供しました。Cliniqueは 3 人のメイクアップアーティストと提携し、それぞれ 2 種類のメイクアップを、さまざまな肌の色、顔の形、ヘアスタイルのアバターに施しています。これらはCliniqueのデジタル製品を使用してデザインされ、アーティストたちはソーシャルメディアを通じて、デザインの背景にあるインスピレーションを共有しました。
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