【結論あり】メタバースの危険性とは?10のリスクと対策を徹底解説

FacebookのMetaへの社名変更をきっかけに、メタバースの活用はあらゆる業界から注目を集めています。

一方で企業のメタバース活用は様々なリスクを抱えており、それらのリスクを理解した上で適切な対処を取ることが求められています。

 

そこで、今回は企業のメタバース活用におけるリスクと対策をご紹介します。

本記事を読めば、企業・ユーザー・市場とそれぞれの目線から見たメタバースの抱えるリスクやその対処法を理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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そもそもメタバースとは

そもそもメタバースとは VRChat
(画像:VRChat

メタバースとは一言でいうと、人々が様々な活動を行うことのできるインターネット上の3次元の仮想空間のことを指します。

 

メタバースの語源は「超越」を意味する「meta」と「世界」を意味する「universe」を組み合わせた造語だと言われています。メタバースという言葉が世界で初めて使われたのは、1992年にニール・スティーヴンスン氏が発表したSF小説「スノウ・クラッシュ」です。

 

メタバースにおいて、ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身の姿でメタバース空間にアクセスし、他のユーザーとコミュニケーションや経済活動を行うことができます。例えば、集まって会話をしたり、イベントやスポーツ、買い物などを楽しむことができます。

 

一般ユーザーに広く普及しているメタバースサービスとして、「Fortnite」や「Roblox」、「どうぶつの森」などのゲーム型のメタバース、「VRChat」や「Cluster」などのSNS型のメタバースが挙げられます。

 

メタバースへのアクセス方法としては、スマホやPCからもアクセス可能ですが、Apple Vision ProやMeta Questのようなヘッドマウントディスプレイからアクセスすることにより、より世界に没入したような体験が可能になります。

メタバース活用における10のリスク

企業のメタバース活用における10のリスク

企業がメタバース活用を進める上でのリスクとして以下の10点が挙げられます。

 

  • ➀個人情報や企業の機密情報の流出
  • ②デジタルアセットの盗難やウォレットのハッキング
  • ③メタバース空間の改ざん・ハッキング
  • ④匿名性を悪用した詐欺などの犯罪
  • ⑤ユーザーへの心理的な悪影響
  • ⑥ユーザーへの身体的な悪影響
  • ⑦ユーザーへの普及
  • ⑧企業の収益向上への寄与
  • ⑨法整備の進展
  • ⑩技術の発展

 

それぞれのリスクについて、分かりやすく解説していきます。

 

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メタバースを活用する企業の抱える4つのリスク

メタバースを活用する企業の抱える4つのリスク

➀個人情報や企業の機密情報の流出

1つ目が個人情報や企業の機密情報の流出です。悪意のあるハッカーがメタバース空間のセキュリティの脆弱性を狙い、メタバースに関する個人や企業の情報をハッキングするリスクが考えられます。メタバース空間での活動データは従来のWeb上での活動データよりもリッチなものになる可能性があり、それらのデータが流出することは個人にとっても、企業にとっても大きな損害をもたらすと考えられます。

②デジタルアセットの盗難やウォレットのハッキング

2つ目がデジタルアセットの盗難やウォレットのハッキングです。メタバース上で利用されるアバターやファッションアイテムや土地などのデジタルアセットは、今後多くのケースでNFTを活用して取引が行われると考えられています。

 

一方で、そのやりとりを行う暗号資産、デジタルアセットのウォレットがハッキングされるリスクが存在します。2018年に暗号資産取引所であるCoinCheckがハッキングされ、約580億円相当の仮想通貨が流出するという事件が代表的です。

③メタバース空間の改ざん・ハッキング

3つ目がメタバース空間の改ざん・ハッキングです。悪意のあるハッカーがメタバース空間のセキュリティの脆弱性を狙い、メタバース空間を改ざん・ハッキングしてしまうというリスクが考えられます。メタバースが人々の生活により普及し、様々な活動が行われる要になっていればいるほど、企業やユーザーは大きなダメージを受けることとなります。

④匿名性を悪用した詐欺などの犯罪

4つ目が匿名性を悪用した詐欺などの犯罪です。メタバースの特徴として、見た目や名前など全てのプロフィールを自由に設定でき、現実世界と異なる人格で様々な活動を楽しめるという点があります。

 

一方で、悪意のあるユーザーがその特徴を活かし、匿名のアバターの姿で詐欺などの犯罪行為を犯すというリスクが考えられます。

メタバースを利用するユーザーの抱える2つのリスク

メタバースを利用するユーザーの抱える2つのリスク

⑤ユーザーへの心理的な悪影響

1つ目はユーザーへの心理的な悪影響です。メタバースはスマホやPCと比べ、コンテンツへの非常に没入感が強く、中毒性が高いのではないかと考えられています。また、若年層のユーザーはアイデンティティが確立されている段階であり、メタバース上で自由自在に設定できるアバターの人格で長時間に渡り活動を続けた結果、現実世界での自分のアイデンティティとのギャップに悩まされ精神的ストレスを抱えるというリスクも懸念されています。

⑥ユーザーへの身体的な悪影響

2つ目はユーザーへの身体的な悪影響です。HMDなどのデバイスを装着してメタバースにアクセスする際に、乗り物酔いや転倒などの事故のリスクが存在します。また、メタバース内で様々な活動を行うようになると、人々の運動量が減少し生活習慣病などのリスクが増大するという可能性が考えられます。

メタバース市場全体が抱える4つのリスク

メタバース市場全体が抱える4つのリスク

⑦ユーザーへの普及

1つ目のリスクは、メタバースがどの程度ユーザーに普及するか?という点です。現在はマルチプレーヤー型オンラインゲームやVRゲームの流行に牽引され、利用者を増やしつつあるという状況です。

 

一方で、本格的にマス層まで普及していくためにはいくつかの障壁が存在します。例えば、より多くの人が「メタバースを利用したい!」と思えるようなユースケースの確立やヒットコンテンツの登場、メタバースを利用するためのデバイスの低価格化や軽量化などが挙げられます。

⑧企業の収益向上への寄与

2つ目のリスクは、企業がメタバースを活用することがどの程度収益に繋がるのか?という点です。現在、国内外の幅広い業界の企業がメタバース活用に取り組んでいます。

 

一方で、各社はまだメタバースを投資フェーズの市場として捉え、大きく収益化を果たしている企業は少ないのが現状です。今後、メタバース市場が本格的に成長した際に、自社が新たなビジネスモデルの構築や収益化に繋げられるかで明暗が分かれることとなるでしょう。

⑨法整備の進展

3つ目のリスクは、メタバースに関連する法律整備がどの程度早く進むのか?という点です。現在、日本政府はWeb3/メタバースを日本の成長産業の1つとして掲げ、Web3.0制作推進室を設置するなど、産業の発展に積極的な動きを見せています。

 

一方で、メタバース関連の法律はいまだ整備がなされておらず、企業・個人間でのトラブルに繋がるリスクが存在します。例えば、メタバース上でのデジタルアセット等の所有権や嫌がらせ・誹謗中傷への対処、写り込みの問題など、メタバース上での様々な活動への法整備が進んでいないのが現状です。

⑩技術の発展

4つ目のリスクは、メタバースに関連する技術がどの程度早く発展するのか?という点です。メタバースでの体験は様々な要素技術によって構成されており、それらの技術発展は大きくメタバースでの体験価値を高めるものとメタバースにアクセスする負担を減らすものの2つに分けられます。

 

メタバースでの体験価値を高めるものに関しては、3Dモデリングやユーザーの動作のトラッキング技術の進化、メタバースにアクセスする負担を減らすものに関しては、バッテリーやデバイス自体の小型化、軽量化などが挙げられます。

 

一方で、現状のMetaQuest2を通じたメタバースの体験でも、メタバースの世界にかなり没入した感覚を得られるレベルまで来ているため、今後より要素技術が発展していくことで、メタバースがより人々の生活に普及していくと考えられます。

企業が検討すべきリスクへの対策4選

企業が検討すべきリスクへの対策4選

これまで紹介したように、企業やユーザーのメタバース利用には様々なリスクが存在します。一方で、それらのリスクに対し前もって対策を講じることで、リスクを最小限に抑えることが可能です。

 

企業が検討すべきリスクへの対策として代表的なものは以下の4つです。

 

  • ①ユーザーに多要素認証を要求する
  • ②eKYCサービスを導入する
  • ③IPアドレスを制限する
  • ④不正アクセス検知システムを導入

 

これらの対策を施すことで、メタバースのセキュリティレベルを高め、悪意のあるユーザーからのハッキング等のリスクに対処することができます。

 

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それでもメタバース業界に企業が進出するべき5つの理由

日本企業がメタバースに続々参入する理由として以下の5つが挙げられます。

 

  • ①メタバース関連技術の進歩
  • ②コロナによるリモートコミュニケーションの普及
  • ③若年層へのメタバースの普及
  • ④NFTを含むWeb3への注目の高さ
  • ⑤メタバース市場の成長性の高さ

 

それぞれの理由について分かりやすく紹介していきます。

 

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①メタバース関連技術の進歩

meta ヘッドマウンドディスプレイ
(画像:Meta)

1つ目の理由は、メタバース関連技術の進歩です。メタバースは様々な領域のテクノロジーによって構成されているサービスですが、特に近年のテクノロジーの発展により体験価値が大きく向上しています。具体的には通信技術の向上やコンピューターの処理性能の向上、メタバース向けデバイスの登場などが挙げられ、以前と比べると、メタバース空間内での体験をよりスムーズに、より没入感のある形で楽しむことができるようになりました。

 

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②コロナによるリモートコミュニケーションの普及

horizon workrooms meta
(画像:Meta)

2つ目の理由は、コロナによるリモートコミュニケーションの普及です。コロナウイルス感染拡大の影響で、人々のコミュニケーションの機会が対面からリモートに移行し、プライベートはもちろん仕事上でのコミュニケーションも、SlackなどのチャットやZOOMなどのビデオ会話によって行われるのが当たり前の時代となりました。デジタルを介したコミュニケーションの需要が拡大しているのはもちろん、人々が抵抗感なくデジタルコミュニケーションを利用するようになっているというのが非常に大きなポイントといえます。

③若年層へのメタバースの普及

epicgames metaverse
(画像:EpicGames)

3つ目の理由は、若年層へのメタバースの普及です。現在メタバースはオンラインゲームでの用途を中心に若年層のユーザー数が急増しています。背景として、若年層は子供の頃から日常的にスマホを利用していること、コミュニケーションの手段としてSNSではなく、オンラインゲーム上のコミュニケーション機能を利用するシーンが増えていることなどが挙げられます。

 

ゲーム型メタバースの代表的なサービスとして挙げられる、Fortniteが約3.5億人、Robloxが約2億人と圧倒的なユーザー数を誇ります。

 

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④NFTを含むWeb3への注目の高さ

4つ目の理由は、NFTを含むWeb3への注目度の高さです。ブロックチェーン技術の発展により、NFT発展の土壌が整ってきたことや、2021年〜2022年にかけてNFTの高額売買が立て続けに行われ世間を賑わせたことなどにより、NFT/Web3への注目度が高まりました。

 

NFTはメタバース上のアバターなどのデジタルアセットの売買に活用できることなどから、両者の相性は非常に良いとされており、その結果メタバースにも注目が集まることとなりました。

⑤メタバース市場の成長性の高さ

5つ目の理由は、メタバース市場の成長性の高さです。メタバース市場は国内・海外ともに今後大きな成長を見せると考えられています。世界のメタバースの市場規模は2020年時点で約68兆円、2024年には約111兆円。日本国内のメタバースの市場規模は2021年度時点で約744億円、その後年率170%で成長し、2026年度には約1兆円にまで成長すると予想されています。近年の市場成長の要因は、MetaQuestを始めとするVRデバイスの低価格化・小型化が進んでいることや、Fortniteなどのゲームを中心とするヒットコンテンツの登場が相次いでいることなどが挙げられます。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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