【事例17選】メタバースを地方創生に活用する4つの方法を紹介します

【事例7選】メタバースを地方創生に活用する4つの方法を紹介します

近年の深刻な少子高齢化やコロナによる観光業界の低迷など、多くの地方自治体が非常に厳しい状況に立たされています。

そんななか、既に多くの地方自治体が、それらの問題を解決するためメタバース活用を進めています。

 

一方で、「地方創生にどのようにメタバースを活用するのかイメージが沸かない」、「具体的にどのような活用事例があるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、メタバースを活用した地方創生を進める4つの方法を17の活用事例とともにわかりやすく解説します。

本記事をお読みいただければ、メタバースを地方創生に活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもメタバースとは

そもそもメタバースとは VRChat
(画像:VRChat

メタバースとは一言でいうと、人々が様々な活動を行うことのできるインターネット上の3次元の仮想空間のことを指します。

 

メタバースの語源は「超越」を意味する「meta」と「世界」を意味する「universe」を組み合わせた造語だと言われています。メタバースという言葉が世界で初めて使われたのは、1992年にニール・スティーヴンスン氏が発表したSF小説「スノウ・クラッシュ」です。

 

メタバースにおいて、ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身の姿でメタバース空間にアクセスし、他のユーザーとコミュニケーションや経済活動を行うことができます。例えば、集まって会話をしたり、イベントやスポーツ、買い物などを楽しむことができます。

 

一般ユーザーに広く普及しているメタバースサービスとして、「Fortnite」や「Roblox」、「どうぶつの森」などのゲーム型のメタバース、「VRChat」や「Cluster」などのSNS型のメタバースが挙げられます。

 

メタバースへのアクセス方法としては、スマホやPCからもアクセス可能ですが、Apple Vision ProやMeta Questのようなヘッドマウントディスプレイからアクセスすることにより、より世界に没入したような体験が可能になります。

メタバースを地方創生に活用する4つの方法

メタバースを地方創生に活用する4つの方法

メタバースを地方創生に活用する方法として以下の4つが挙げられます。

 

  • ①地方の魅力発信
  • ②地方で働く人材の獲得
  • ③新たな収益機械の獲得
  • ④文化的資産の継承

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①地方の魅力を発信

地方の魅力を発信 凸版印刷
(画像:凸版印刷)

メタバース空間上に観光客を呼び込むメリットは新たな収益機会の獲得に留まりません。一度メタバースを訪れることで、その観光地の魅力を知った方が、その後実際にその観光地を訪れるきっかけに繋がることが期待されます。

 

実際に凸版印刷とMONETが行った、移動中の社内でのメタバース事前体験を行う実証実験の結果、行く予定が無かった観光地のメタバース空間を訪れた多くの人が、その観光地に興味を持ったり、実際に訪れることになるという成果が得られています。

 

コロナで落ち込んだ観光需要の再燃の起爆剤として、メタバースのマーケティングチャネルとしての活用がますます注目を集めることとなるでしょう。

②地方で働く人材の獲得

ほぼすべての地方自治体が直面していると言っても過言ではない問題が、若手の働き手不足です。そこで、メタバース空間上で地方の職場の情報発信や就職希望者との交流会を行い、遠隔地から若手の働き手を獲得できるのではないかと考えられています。

 

もちろん、メタバース上での採用は世界的に見てもまだまだ実績が少ない一方で、深刻な採用難に陥る業界だからこそ実証的な取り組みを行う意義は大きいと言えるでしょう。

 

地方自治体がメタバースの活用に取り組んでいるという姿勢が、先進的な取り組みをしている地方に就職したいという若者に対するアピールに繋がるということは容易に想像できます。

③新たな収益機械の獲得

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外国人観光客はもちろん、日本人観光客も大きく落ち込み、史上まれにみる低迷を見せる観光業界ですが、メタバースやNFTを活用した観光ビジネスに取り組むことで、新たな収益獲得の機会とすることができます。

④文化的資産の継承

メタバースに文化的価値のある建造物や歴史的な物品を再現することで、半永久的に文化的資産を守り継ぐことができます。また、博物館等で保管する場合と比べ、より多くの人にいつでもどこからでもアクセスしてもらえることから、より資産を継承する意義が大きいといえます。

メタバースの地方創生への活用事例17選

メタバースの地方創生への代表的な活用事例として以下の17事例が挙げられます。

 

  • ①手塚プロダクション×鳥取:地域還元型のメタバースゲーム
  • ②Palan×金沢:観光しながら楽しめるメタバースコマース
  • ③あしびかんぱにー×沖縄:沖縄の観光地を楽しめるメタバース
  • ④Roblox×志摩スペイン村:Roblox上にリゾート施設志摩スペイン村を再現
  • ⑤吉本興行×養父市:かつての日本一の鉱山をメタバース上に再現
  • ⑥SBINFT×白浜町:メタバース×アートで地方創生へ
  • ⑦パソナ×淡路島:淡路島への本社機能を移転にメタバースを活用
  • ⑧静岡県焼津市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展
  • ⑨佐賀県嬉野市:嬉野温泉駅と周辺の観光地を再現した独自のメタバース空間を開設
  • ⑩千葉県木更津市ら4市:メタバース上で合同の婚活イベントを実施
  • ⑪静岡県藤枝市:メタバース体験商談会を実施
  • ⑫鹿児島県日置市:メタバース空間を創造するプロジェクト「ネオ日置計画」を開始
  • ⑬大阪府泉佐野市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展
  • ⑭バーチャル大阪:メタバースで大阪の魅力を発信
  • ⑮島根縁結び商店街:メタバース商店街で地元の特産品を販売
  • ⑯株式会社アシス:佐賀県多久市の都市連動型メタバース「MYUCA」で地方活性化
  • ⑰岡山メタバース博:岡山の魅力をメタバース上で発信

 

それぞれの事例をわかりやすく紹介していきます。

 

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①手塚プロダクション×鳥取:地域還元型のメタバースゲーム

手塚プロダクション×鳥取:地域還元型のメタバースゲーム
(画像:株式会社J&J事業創造)

鉄腕アトムなど世界的マンガ・アニメコンテンツ制作する手塚プロダクションや旅行事業を行うJTBの設立したJ&J事業創造らが、日本各地にちなんだNFTを使用したメタバースゲームを開発しました。

 
このプロジェクトは、コロナ禍で大きなダメージを受けた地域経済および国内観光マーケットの回復と支援を目的としています。

 
ユーザーは、日本各地の魅力や文化の詰まったNFTを資産として所持し、それを使用して遊んだり、カード同士を合成することで新たなカードを生成したり、カードの売買によって収益をあげたりすることができます。その第一弾として、県を掲げ宇宙産業の飛躍に向けた取り組みを進める鳥取県とのタイアップが決定しました。

 
このNFTの販売を通じて得られた売上の一部は、各地域産業に寄付されるという新たな復興支援の形を目指しています。

②Palan×金沢:観光しながら楽しめるメタバースコマース

Palan×金沢:観光しながら楽しめるメタバースコマース
(画像:Palan)

Palanは、金沢の特産品店である「MIHON-ICHI KANAZAWA」のバーチャルショップをメタバース上にオープンし、XRを活用した新たな買い物体験に関する実証を開始しました。

 

メタバース上での店舗を訪れることで、職人こだわりの金沢の特産品の買い物を楽しむことが出来ます。また、ブースにはひがし茶屋街や兼六園など、春夏秋冬の金沢の観光地が再現されており、ウェブVR空間で、観光気分を味わうことができます。
加えて、気になった商品をARで試し置きすることができ、自宅にいながら商品の色や質感、サイズを確認することができます。


こちらのメタバースショップは、ウェブがベースとなっているので、アプリ不要で、ワンストップで購入することができる手軽さも、特徴となっています。

③あしびかんぱにー×沖縄:沖縄の観光地を楽しめるメタバース

あしびかんぱにー×沖縄:沖縄の観光地を楽しめるメタバース
(画像:あしびかんぱにー)

沖縄発のエンタメ企業であるあしびかんぱにーが、メタバース上で沖縄の観光名所を楽しむことのできる「バーチャルOKINAWA」をリリースしました。

 

バーチャルOKINAWAでは、メタバース上で再現された国際通り商店街やビーチなど、沖縄のさまざまな観光名所を巡ることができます。
例えば、恩納湾の贅沢なビーチから、沖縄の名所であるひめゆりの塔まで、沖縄の様々な美しい風景を日本全国どこからでも楽しむことができます。

 
2022年4月には、バーチャルOKINAWAで提供される沖縄商品のショッピングを楽しめる場所として人気を博している「国際通り商店街公式オンラインショップ」がリニューアルオープンしました。ストアサイトでは、実際に国際通りで販売されている500点以上の商品を取り扱っており、今後さらに多くの店舗がオープン予定です。

 
また、すでに公開している「国際通りエリア」「ビーチエリア」に続き、新たに「首里城エリア」として、守礼門から首里城正殿までの首里城公園を忠実に再現しています。見て楽しむだけでなく、エリア内のガイドと会話しながら、首里城の歴史や雑学を学ぶことができます。

 
このバーチャルOKINAWAには、アバターを使って世界中の人々と交流できるソーシャルプラットフォーム「VRChat」を、VRデバイスなどにダウンロードすることで利用可能なほか、簡易版をスマホやPCから利用することも可能です。

 

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④Roblox×志摩スペイン村:Roblox上にリゾート施設志摩スペイン村を再現

Roblox×志摩スペイン村:Roblox上にリゾート施設志摩スペイン村を再現
(画像:志摩スペイン村)

三重県志摩市のリゾート施設である志摩スペイン村は、大人気メタバースプラットフォームのRoblox上で志摩スペイン村を再現したエリアをオープンすることを発表しました。

 
ユーザーは志摩スペイン村の広場や街並みを楽しんだり、スペインの奇祭「牛追い祭り」「トマト祭り」をモチーフにした生き残りゲームを楽しむことができる予定です。

 
志摩スペイン村は、魅力的なアトラクションやフードがあるのに対し、立地の悪さから気軽にアクセスしにくいという課題を抱えており、若者や遠隔地在住の人に志摩スペイン村の魅力を知ってもらうことを目的とし、今回の取り組みを進めているとのことです。

⑤吉本興行×養父市:かつての日本一の鉱山をメタバース上に再現

吉本興行×養父市:かつての日本一の鉱山をメタバース上に再現
(画像:養父市)

養父市は同市の観光名所を再現したメタバース「バーチャルやぶ」をリリースしました。

 
ユーザーは、かつて日本一のすず鉱山として栄えた明延鉱山の坑道後を観光したり、吉本興行所属のタレントコラボした採掘ゲームを楽しんだり、市役所を訪れ、デジタル住民票交付してもらったりすることができます。

 
バーチャル養父のオープニングイベントには、吉本興業所属のお笑い芸人である、野生爆弾くっきー!さんやとろサーモンの村田さんらが参加し、その様子は吉本の映像配信サービス「FANCY」によってライブ配信されました。

 
また、イベントで養父市市長がアバター姿で登場し、「メタバースには無限の可能性があると思います。世界中どこからでも来ていただけるので、いろんな国の方々に来てもらって、養父市の自然や観光名所を楽しみ、市民とも交流してもらいたい。そして、ゆくゆくは現実世界でも体験しに来ていただければ。バーチャルでは100万人都市を目指しています」とコメントしました。

⑥SBINFT×白浜町:メタバース×アートで地方創生へ

SBINFT×白浜町:メタバース×アートで地方創生へ
(画像:SBINFT株式会社)

SBINFTは、白浜で開催されたストリートアートイベント「POW!WOW!JAPAN」と連動したメタバース「バーチャル白浜」を仮想空間であるCryptovoxels上でリリースしました。

 
今回のイベントでは、SBINFTが運営するNFTマーケットプレイスであるnanakusa公認アーティストである、AUORA氏、ひかげ氏のコラボ作品の販売や参加者への限定NFTの配布キャンペーンを通じて、バーチャル空間を通じた新たな地方創生に取り組んでいます。

 

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⑦パソナ×淡路島:淡路島への本社機能を移転にメタバースを活用

パソナ×淡路島:淡路島への本社機能を移転にメタバースを活用
(画像:パソナグループ)

パソナは働く人の”真に豊かな生き方・働き方”を目指し、2020年9月より、東京から淡路島に本社機能の段階的な移転を進めています。移転先の淡路島からの新たなリモートワークの形としてメタバースの活用が検討されています。具体的にはメタバースを活用し、リモートで営業や副業を行うことで、地方でも都心部と変わらない労働環境を構築することを目指しています。

 

また本社機能の移転に合わせ、兵庫県淡路市に「淡路アバターセンター」を開設しました。こちらの施設では、アバターを操作するオペレーターの育成の他、アバター人材による対人接客業務のBPOサービスを展開する予定です。

⑧静岡県焼津市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展

静岡県焼津市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展
(画像:株式会社HIKKY

静岡県焼津市は、メタバース上のイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」に特設ブースを出展し、焼津市の魅力やふるさと納税品のPRを行いました。

 
ブースを訪れたユーザーは、「バーチャルマグロ解体ショー」に加え、船の上からマグロを釣ることができる「バーチャルマグロ一本釣り」など、臨場感のあるメタバースならではの体験をすることができました。

 
さらに、焼津市のふるさと納税品として人気の「ネギトロ」や「カツオのたたき」、「生しらす」など自慢の地場産品が3Dモデルで展示され、ブース内から直接ふるさと納税寄付サイトに遷移し、その場で寄付を実施することも可能でした。

 
こちらの事例はメタバースならではの体験を上手く活用し、遠隔地の人々に対し魅力を発信することで、地域経済の活性化に繋げるという、他の地方自治体にとっても非常に参考になる活用事例となっています。

⑨佐賀県嬉野市:嬉野温泉駅と周辺の観光地を再現した独自のメタバース空間を開設

佐賀県嬉野市:嬉野温泉駅と周辺の観光地を再現した独自のメタバース空間を開設
(画像:大日本印刷株式会社)

佐賀県嬉野市は、西九州新幹線の開業に合わせ、独自のメタバース空間である「デジタルモール嬉野」を開設しました。

 
デジタルモール嬉野は、西九州新幹線の嬉野温泉駅とその周辺の街並みや観光地を高精細なグラフィックで再現したメタバース空間で、同時に200人以上がアクセスすることが可能です。
ユーザーはこのメタバース上で、アバター姿で自由に散策したり、嬉野市に関するクイズやスタンプラリー、名産品のショッピングなどを楽しむことができます。

 
またメタバース内には、コインを獲得できるポイントが存在し、それらのコインを集めるとリアル店舗で活用できる様々な特典の得られるカプセルトイガチャを回すことができるなど、メタバースならではのゲーミフィケーションを上手く取り入れ、遠隔地の人々に市としての魅力をPRしています。

 
こちら事例は、多彩な特産物や観光資源に恵まれながらも、少子高齢化やコロナウイルスの影響などにより、経済活動の停滞に悩まされる地方自治体にとって非常に参考になる活用事例となっています。

 

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⑩千葉県木更津市ら4市:メタバース上で合同の婚活イベントを実施

千葉県木更津市ら4市:メタバース上で合同の婚活イベントを実施
(画像:木更津市)

千葉県木更津市ら4市が、メタバース上での合同婚活イベントを実施すると発表しました。
対象は木更津市など該当する市に居住または勤務、または移住に興味のある方で、イベントはメタバース空間「GAIA TOWN」上で行われます。

 
参加者は善意生徒の1対1での対話と全体への自己PRを行い、マッチングシートに回答。後日、マッチングしたカップルはメタバース上でのデート、また双方の合意によりリアルでのデートに発展していく予定とのことです。

 
メタバース上で婚活イベントを行うメリットとして、参加者はアバター姿でコミュニケーションを取るため、見た目や年収などの条件に囚われることなく、内面からアプローチできるという点を挙げており、非常にユニークなメタバースの活用事例です。現状は全体で26人規模のイベントとなっていますが、どのように発展していくのか今後の動向から目が離せません。

⑪静岡県藤枝市:メタバース体験商談会を実施

静岡県藤枝市:メタバース体験商談会を実施
(画像:藤枝市)

静岡県藤枝市が、地域企業のマッチングの場を提供すべく、メタバース空間「GAIA TOWN」上でのイベント、メタバース体験商談会を実施しました。

 
コロナウイルスの影響もあり、リアルな展示会や商談の機会が制限されるなか、メタバース上での商談会を実施することで、新たなお客様とのネットワークの拡大を促進する狙いがあるとのこと。

 
ユーザーは、メタバース空間上でアバター姿でブースの店員に話しかけると、そのまま音声会話で商談ができるなど、メタバースならではのインタラクティブナコミュニケーションができる工夫もなされています。

 
こちらの事例は、メタバースをリアルなビジネスマッチングの場として上手く活用しており、地方自治体のみならず企業にとっても非常に参考になる活用事例となっています。

⑫鹿児島県日置市:メタバース空間を創造するプロジェクト「ネオ日置計画」を開始

鹿児島県日置市:メタバース空間を創造するプロジェクト「ネオ日置計画」を開始
(画像:日置市)

鹿児島県日置市は、地理的な距離に制約を受けず、遠隔地の人々と日置市の人々が交流できるメタバース空間の創造を目指すプロジェクト「ネオ日置計画」を開始しました。

 
日置市は歴史的観光資源を有する一方で、コロナウイルスの影響による観光業の低迷に直面しており、地理的な距離に制約を受けない交流や経済活動へのシフトチェンジなどを目指しメタバース活用を行うとのこと。

 
メタバース上での観光案内やECサイト空間を展開する上で、ネイティブな鹿児島弁を話す日置市民との交流など、「人の交流」を中心に据えた設計を検討しているとのことです。
また、こちらのプロジェクトではふるさと納税を活用したクラウドファンディングも実施しており、達成率220%となる700万円以上を集めるなど、大きな期待を集めています。

 
こちらの事例は、メタバースならではの体験と日置市の持つユニークな観光資源を掛け合わせた、非常に練り込まれた素晴らしいコンセプトの活用事例となっており、今後どのような成果を上げることができるのか、期待が高まります。

 

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⑬大阪府泉佐野市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展

大阪府泉佐野市:メタバース上のイベントバーチャルマーケットに出展
(画像:HIKKY)

大阪府泉佐野市は、メタバース上のイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」に特設ブースを出展し、泉佐野市の魅力やふるさと納税品のPRを行いました。

 
ブースを訪れたユーザーは、肉やその他の地場産品、観光資源の魅力を体験したり、ブース中央にある肉の泉佐野を象徴する牛のモニュメントに乗り、ロデオ体験をすることができました。

 
泉佐野市はふるさと納税受入額累計1,000億円という3年連続No.1の受け入れ額を誇る業界のトップランナーであり、泉佐野市の人気のお肉やお米、タオルはもちろん、ふるさと納税オリジナルのビールなどが3Dモデルで展示され、ブース内から直接ふるさと納税寄付サイトに遷移し、その場で寄付を実施することも可能でした。


こちらの事例は、メタバースならではの体験を上手く活用し、遠隔地の人々に対し魅力を発信することで、地域経済の活性化に繋げるという、他の地方自治体にとっても非常に参考になる活用事例となっています。

⑭バーチャル大阪:メタバースで大阪の魅力を発信

バーチャル大阪:メタバースで大阪の魅力を発信
(画像:バーチャル大阪)

バーチャル大阪は、大阪府と大阪市がKDDIと共同で展開する都市連動型メタバースです。2025年開催の大阪・関西万博に先駆けて、道頓堀など大阪市内をモチーフにした「新市街」エリアが登場し、大阪の都市の魅力を国内外に発信しています。公式サイトからVRサービス「Cluster」をインストールして無料アカウントを登録するだけでバーチャル大阪に入ることができます。

 

自宅や外出先から多様なデバイスを使用してバーチャル大阪に参加することで、リアルタイムで世界中の人とコミュニケーションを取りながら、バーチャル音楽ライブ等のエンタメコンテンツやアバターを介したユーザー自らの創作活動など、様々な楽しみ方を体験することができます。今後は、バーチャル商店街で買い物すると実際に商品が届いたり、イベント会場で音楽ライブが開催されたりさらなる発展に期待が集まります。

 

道頓堀や大阪城など大阪市内のランドマークが集結していたり、太陽の塔をモチーフにしたアバター衣装を着たりすることができ、大阪の魅力を感じることのできるデジタルコンテンツとなっています。

 

バーチャル大阪についてより詳しく知りたい方は、こちらの公式HPをご覧ください。

⑮島根縁結び商店街:メタバース商店街で地元の特産品を販売

島根縁結び商店街:メタバース商店街で地元の特産品を販売
(画像:一般社団法人島根城下町食文化研究会)

松江商工会議所、出雲商工会議所、一般社団法人島根城下町食文化研究会はメタバースで買い物を楽しめる「しまね縁結び商店街」をオープンしました。商店街には、地元の特産品や商材を販売する店舗が並んでおり、24時間自由に来場・買い物が可能です。

 

商店街がある仮想空間「GAIA TOWN」に参加するには、ガイアタウンのアプリをパソコンにインストールし、自身のキャラクターとなるアバターを作り入場することで、手元のパソコンから誰でも気軽に商談やショッピングができます。商店街への訪問アバター数は、開設1週間で1500超。メタバースに構築した日本初の商業交流空間を提供しています。

 

今後は、仮想空間の商店街は展示商談を行う場としてだけでなく、商店街として機能させることにも挑戦する予定。常に来訪アバターが集う商流・交流の場の創造と、行政サービス、観光、暮らし相談など実際の商店街が持つ多様な機能を仮想空間上でも発揮できるようにします。地方特有の物産や商材を世界に発信できるメタバースを活用した取り組みは今後もさらに発展していくことが予想され、本サービスはその先駆けとして注目を集めています。

 

島根縁結び商店街についてより詳しく知りたい方はこちらのページをご参照ください。

⑯株式会社アシス:佐賀県多久市の都市連動型メタバース「MYUCA」で地方活性化

株式会社アシス:佐賀県多久市の都市連動型メタバース「MYUCA」で地方活性化
(画像:株式会社アシス)

株式会社アシスは、全世代の方がシームレスに使うことができる直感型メタバース “Open Metaverse Portal”を用いた都市連動型メタバース「MYUCA」を開発しました。

 

今回開発されたMYUCAは、エンドユーザーが買い物、観光、オンラインイベント、教育と幅広い用途で楽しめるだけでなく、出店者である各事業者にとっても自社の成長、仲間の成長を叶えることができる全く新しい概念のメタバースです。

 

同社の参画する佐賀県多久市のまちづくり協議会での活動を通して、地方で活動する多くの事業者及び団体が、デジタル社会への対応に苦慮していることを実感したことを受け、事業者のITリテラシーの有無を問わず地域一丸となって成長・発展することができるデジタルツールの制作を目標に作られました。

人と人とがつながる地域活性化版メタバースとして、各地にこの想いを広げていくことを目指しています。

 

MYUCAを実際に体験してみたい方はこちらのページをご参照ください。

⑰岡山メタバース博:岡山の魅力をメタバース上で発信

岡山メタバース博:岡山の魅力をメタバース上で発信
(画像:岡山メタバース博)

岡山メタバース博は岡山県に点在する産業や観光、文化、食などの地域資源をメタバース上に結集し、岡山の魅力を再認識することのできるイベントです。PRブースでは出店企業が独自の空間を制作し、岡山の産業や観光名所の魅力を発信しました。

 

同メタバースでは「Spatial」というプラットフォームを通じて無料でアバターを作成し、空間を楽しむことができます。アバターは5分ほどの短い時間で作成可能です。

 

岡山メタバース博の開催中には、約1500人が来場し、多くの人が岡山の魅力を再認識しています。

岡山メタバース博がきっかけで小学校や高校に出前授業を行ったり、セミナー依頼が届いたりと同イベントは多方面に大きな影響を与えています。

 

以上のようなイベントを通じて、地域資源を活用し、地方がより輝く可能性を引き出すことが期待されています。

 

岡山メタバース博についてより詳しく知りたい方はこちらの公式HPをご覧ください。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却した後、日本企業の海外マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を設立して代表取締役社長に就任。メタバースのビジネス活用を支援するメタバース総研を設立して代表取締役社長に就任。

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