国内最注目メタバースベンチャー「ヒッキー」とは?展開事業を紹介

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース。

 

そんななか、日本のベンチャー企業ヒッキー社が主催するメタバース上のイベント「バーチャルマーケット」が100万人以上を動員し、バーチャルイベントとしてギネス記録となるなど、大きな注目を集めています。

 

一方で、「バーチャルマーケットは聞いたことあるけど、運営している企業については良く知らない」、「バーチャルマーケット以外にも、ヒッキー社がどのような事業を展開しているのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、ヒッキー社の概要や展開している3つの事業を分かりやすくご紹介します。

本記事を読めば、国内再注目メタバースベンチャーヒッキー社の概要や展開事業についてキャッチアップできるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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HIKKYとは

HIKKYとは
(画像:HIKKY)

株式会社HIKKYは、バーチャルマーケットに代表されるメタバース領域における大規模イベントの企画・制作・プロモーション、およびパートナー企業との新規事業開発を専門に行うベンチャー企業です。

 
エンターテインメントVRを牽引する注目のクリエイターをメンバーとし、業界の発展、クリエイターの発掘・育成を目的に2018年に設立されました。HIKKYは、クリエイターが国内外で好きなライフスタイルを楽しみながら、自由にコンテンツを制作できる環境の整備を目指しています。また、バーチャルリアリティ/拡張現実(VR/AR)におけるクリエイターの活動を支援するとともに、これらのコンテンツを楽しむユーザーに向けて、コミュニティ運営サービスなど様々なサービスを提供しています。

 

HIKKYはギネス世界記録にも認定された世界最大のVR/メタバース上のイベントを運営するなどの実績が資本市場からも高い評価を受けており、時価総額は約650億円ともいわれているなど、日本のメタバース業界を牽引する存在です。

HIKKYの展開する事業

HIKKYの展開する事業

HIKKYの展開する事業として以下の3つが挙げられます。

 

  • ①世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」の主催
  • ②企業向けメタバース空間構築エンジン「Vket Cloud」の提供
  • ③世界100都市をメタバース化する「パラリアルワールドプロジェクト」の推進

 

それぞれの事業に関して分かりやすく紹介していきます。

 

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①世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」の主催

バーチャルマーケットとは

バーチャルマーケットとは
(画像:HIKKY)

バーチャルマーケット(VirtualMarket)とは、メタバース上で開催される世界最大規模のオンラインイベントです。

参加者はメタバース上の企業やクリエイターが出店しているブースにて、アバターなどの3Dデータ商品やリアルの商品(食品、PC、洋服など)を購入することができます。

 

同イベントには、Meta Questなどのヘッドマウントディスプレイはもちろん、PCやスマホのブラウザからでも簡単に参加が可能です。
同イベントは株式会社VR法人HIKKYによって2018年から開催されており、2022年夏の開催で8回目を迎えます。

 

株式会社HIKKYはVRイベント開催とVR開発エンジン提供の事業を展開する、日本を代表するメタバース/VR企業です。
2021年に開催されたバーチャルマーケット6では、73社の出店企業と100万人を超える来場者数を記録し、世界最大のVRイベントとして、ギネス世界記録にも認定されました。

バーチャルマーケットが注目を集める4つの理由

1.魅力的なコンテンツが充実しており、国内外から多くのユーザーが集まる

バーチャルマーケット 魅力的なコンテンツが充実しており、国内外から多くのユーザーが集まる
(画像:HIKKY)

バーチャルマーケットでは、企業やクリエイターが販売するバーチャル/リアルの商品を購入したり、企業の提供するイベントやゲームを楽しんだりと、多種多様なメタバース体験を楽しむことができます。

 

例えば、松坂屋はメタバース上に百貨店を再現し、600点以上のリアルなグルメを販売したり、JR西日本は、バーチャル大阪駅を展開し、鉄道への試乗体験やライブイベントを開催するなど、

 

ここまで魅力的なコンテンツが揃ったメタバース/VRイベントは、世界的に見ても数少なく、参加者の約半数が海外からの参加というデータからも、国内外からの注目度の高さが伺えます。

2.参加することで、企業のメタバース活用の現状を体感することができる

2021年末のFacebookのMetaへの社名変更をきっかけに、世界的に注目を集めるメタバース。その市場規模は2028年に全世界で約100兆円規模まで成長するという予測もされており、幅広い業界の多数の企業が、自社のビジネスへの活用を検討しています。

 

一方で、メタバースビジネスのカギは体験価値であり、実際に3Dの仮想空間上でメタバースを体感しないことには、検討が机上の空論を超えないという事態に陥ることが容易に想像されます。

 

各業界の企業がメタバース上でどのような体験を届けようとしており、現状その体験はどの程度魅力的なものになっていて、どのような課題が存在するのかを、実際に体感することで、自社での活用検討の解像度が一気に高まるでしょう。

3.企業として出展することで、自社のメタバースへの取り組みをアピールできる

メタバース領域でのビジネス展開は、自社単独で行うことが難しく、様々な企業と連携しながら行うのが主流です。

 

例えば、メタバース空間を提供するプラットフォーム企業、コンテンツ自体を提供するホルダー企業、コンテンツを3Dモデル化するベンダー企業などが挙げられます。

 

そこで、多くの企業がバーチャルマーケットへの出店を通じて、メタバース領域への参入の本気度を対外的にアピールし、その後の協業などに繋げる狙いを持っています。

4.企業として出展することで、自社のメタバース活用の可能性を検証できる

今後、メタバースが人々の生活に普及していくにつれ、多くの企業にとって、メタバースの新たな顧客接点としての活用は、欠かすことのできない検討事項となるでしょう。

そのため、既にゲームや小売、自動車、交通など、幅広い業界のリーディングカンパニーがバーチャルマーケットに出店しています。

 

それら企業は出店を通じ、各社の考えるメタバース上での商品販売や、メタバースを介した実店舗への送客のあり方などを実証しています。

各社が、今後のメタバース市場の本格的な成長に備え、「人々がメタバース上でどのような体験を求めているのか」を模索しているのです。

 

これらの実証を自社のみで行おうとなると、独自のメタバース空間を構築する負担や自社コンテンツのみでユーザーを集める難しさなど様々な課題に直面します。

そのため、比較的簡単に実証を行えるバーチャルマーケットへの出店を選択する企業が増えているのです。

②企業向けメタバース空間構築エンジン「Vket Cloud」の提供

企業向けメタバース空間構築エンジン「Vket Cloud」の提供 HIKKY
(画像:HIKKY)

V-ketCloudは、HIKKYが提供する自社の所有する仮想空間でサービス展開を可能にするVRエンジンです。

V-ketCloudの特徴として以下の3つが挙げられます。

 

  • 1他社を圧倒する性能
  • 2Webリンクで起動
  • 3OEMで提供

 

それぞれの特徴について分かりやすく紹介していきます。

 

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1.他社を圧倒する性能

1点目の他社を圧倒する性能に関して、ブラウザ上で100万ポリゴンを超えるコンテンツの表示や物理ベースレンダリングによる美しい世界、オープンワールドを可能とする非同期ロード機能によって、圧倒的体験を提供することができます。

2.Webリンクで起動

2点目のWebリンクで起動に関して、使用する際はアプリインストールは不要でリンクを踏むだけでアクセス可能です。

3.OEMで提供

3点目のOEMで提供に関して、V-ketCloudは他社サービスに依存せず、自社ドメイン上で仮想空間サービスを展開することができます。

株式会社LDH Japanや株式会社ビームスがV-ketCloudを活用しています。

③世界100都市をメタバース化する「パラリアルワールドプロジェクト」の推進

HIKKYは、“誰もが自由に解釈し、自由に利用できるパラリアル都市”の実現に向け、世界100都市のメタバース化を目指し、既にいくつかの都市のメタバース化を進めています。

その中でも代表的なメタバースを2つご紹介します。

パラリアル渋谷

パラリアル渋谷 バーチャルマーケット
(画像:HIKKY)

パラリアル渋谷はバーチャルマーケット2021の企業会場としてオープンされた、パラリアルワールドプロジェクト第一弾の取り組みです。

 

来場者は、現実の渋谷の街並みを緻密に再現したワールドを自由に散策することができました。現実世界の天候に合わせて空模様が変化したり、来場者が増えるほどビルの高さが伸びるなど、リアルとバーチャルが融合された、メタバースならではの体験を楽しむことができます。

パラリアルニューヨーク

パラリアルニューヨーク バーチャルマーケット
(画像:HIKKY)

パラリアルニューヨークは、バーチャルマーケット2022summerの企業会場としてオープンされた、パラリアルワールドプロジェクト初の海外都市です。

 

来場者は、街中を自由に行き来できる”浮遊型ホバーボード”に乗り、華やかでカラフルな街並みを駆け抜けながら巡ることができました。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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