Horizon Worldsとは?できること3選や特徴を紹介!
2021年末のFacebookからの社名変更や、メタバースに年間1兆円の投資をするという発表により、世界中から注目を集めるMeta社。
そのMeta社がtoC向けに展開し注力しているメタバースサービスがHorizon Worldsです。
2023年下旬には、Horizon WorldsでプレイするためのVRヘッドセットの最新版「Meta Quest 3」を発売予定で、更なる盛り上がりが期待されています。
一方、Horizon Worldsとはどんなサービスか、ユーザーは何ができるのか、あまり分かっていないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、Horizon Worldsの特徴や強み、類似サービスをわかりやすく紹介します。
本記事をお読みいただければ、toC向けのメタバースサービスを展開するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
Horizon Worldsとは?
Horizon Worldsとは、Meta社が提供しているメタバースで遊べるtoC向けサービスです。VR機能によって仮想空間(メタバース)に入り、自分の分身であるアバターを通じて他のアバターとコミュニケーションを取り、ゲーム、イベントなどを楽しむことができます。また、Horizon Worlds内で作成したコンテンツを販売し収益を上げることや、ビジネス目的で会議やプレゼンテーションなどに利用することも可能です。
現在は利用できる地域がアメリカ・イギリス・カナダ・フランス・スペインの5カ国に限定されていますが、今後のサービス拡大が期待されています。
Horizon Worldsでできること3選
Horizon Worlds内でユーザーができることとして、主に以下の3つが挙げられます。
- ①仮想空間での(ユーザー同士の)コミュニケーション
- ②バーチャルコンテンツの制作、販売
- ③ゲームや観光などのエンターテイメント体験
それぞれを分かりやすく紹介していきます。
①仮想空間でのコミュニケーション
Horizon Worldsではアバターを通じて、他のユーザーとリアルタイムでのコミュニケーションが可能です。VR/MRヘッドセットである「Meta Quest」により、最先端のアバターを作って楽しむことができます。
またビジネス目的に応用して、会議やプレゼンテーションを行うことも可能です。アバター同士のコミュニケーションで、従来のオンライン会議よりもリアルに近い形で行うことかできます。
Meta社のアバターの特徴や作り方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
②バーチャルコンテンツの制作、販売
Horizon Worldsでは、自分でバーチャルコンテンツを制作したり、それらを販売して収益を得たりすることができます。豊富なアセットライブラリが用意されており、誰でも簡単にワールド(土地)やアイテムを作成したり、既存のものをカスタマイズすることが可能です。
また、クリエイター向けの収益化プログラムがあり、自ら作成したコンテンツで収益を得ることができます。具体的には、作成したワールドへのアクセス権による収益や、Horizon Worlds内で使えるアイテム、エフェクトの販売収益を得ることが可能です。
③ゲームや観光などのエンターテインメント体験
Horizon Worldsでは、ゲームやパーティなどのイベントを楽しむこともできます。自らパーティや様々なイベントを主催することもでき、フレンドとの交流の幅が広がります。またHorizon Worldsには、現実世界の様々な場所が再現されており、それらを訪れることも可能です。これにより、リアルな観光や旅行の体験を仮想空間で楽しむことができます。
Horizon Worldsの3つの特徴・強み
Horizon Worldsの特徴、強みとして主に以下の3つが挙げられます。
- ①安心して滞在できる居心地のいい環境
- ②クリエーション機能の充実
- ③多様なイベント
それぞれについて分かりやすく解説していきます。
①安心して滞在できる居心地のいい環境
Horizon Worldsでは、ハラスメントなどの対策として、ユーザーが安心して滞在できる環境作りを行っています。個人境界線という機能では、パーソナルスペースである半径1,2m以内に他のアバターが入れないように制限しており、不用意な接触を防ぐことが可能です。他にも、フレンドとの交流のみを楽しみたいというユーザーのために、フレンド以外はアクセスできない空間で過ごす機能や、フレンド以外の音声が自動で音楽に変わる機能も利用できます。
②クリエーション機能の充実
Horizon Worldsでは、「Unity」など外部の3DCGツールを使わずに、直感的にVR空間やゲームを作れるクリエーション機能が充実しています。既存のオブジェクトも自在に作り変えることができ、カスタマイズ性が高いです。クリエイター向けの収益化プログラムがあることからもわかるように、MetaはHorizon Worlds内で遊ぶだけでなく「作ること」の支援に力を入れており、すでにワールドが1万個以上作成されたと発表されています。
③多様なイベント
Horizon Worldsでは、様々なイベントを楽しむことができます。例えば、アルバムのリリース記念パーティなどの音楽イベントや、一緒に試合を見るスポーツイベントなどが行われています。また、ユーザー自身が新たなイベントを作って開催することも可能です。主催者はフレンド限定のクローズドなイベントと、誰でも参加できるオープンなイベントのどちらを開催するのか、目的に合わせて選ぶことができます。
Horizon Worldsの類似メタバースサービス3選
Horizon Worldsに似た、アバター同士で交流できるSNS機能を有する主要なメタバースサービスとして、以下の3つが挙げられます。
それぞれについて分かりやすく紹介していきます。
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①VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム
VRChatとは、VR上で世界中の人々とコミュニケーションが取れる、世界最大のソーシャルVRプラットフォームです。ユーザーは、好きなアバターの姿でチャットや音声通話、身振り手振りなどを通じてコミュニケーションを取ることができます。また、コミュニケーションはVRChat内に存在する無数のワールドと呼ばれるバーチャル空間内で行われ、ユーザー自身がワールドを作成したり、そこでイベントを開いたりすることも可能です。
VRChatはPCからもアクセス可能ですが、Meta QuestなどのVR/MRヘッドセットからアクセスすることで、まるで同じ部屋にいる人と会話しているような体験をすることができます。
2022年1月には同時接続者が過去最高の約4.2万人にまで上り、世界を代表するVR/メタバース空間に成長しています。
②ZEPETO(ゼペット):スマホで簡単に3Dアバターを作って遊べるアプリ
ZEPETOとは、自分好みのアバターを簡単に作成し、他ユーザーと交流したりゲームを楽しんだりできるメタバースアプリです。
他にもアバターを作成できるアプリは多数存在しますが、カスタマイズのバリエーションの豊富さや操作性の良さから人気を集めています。
また、1つのアプリ内でアバター作成、チャット/通話でのコミュニケーション、画像・動画投稿、ゲームなど、現代の若者が毎日のように利用する体験を幅広く提供している点も人気の理由の1つです。
ZEPETOは多くの若者の支持を集めており、ユーザ―数は3億人を突破しています。
③cluster:国内最大のメタバースプラットフォーム
clusterは、人々が自由に交流する空間を提供するメタバースプラットフォームです。人々に日常的に利用されるソーシャルVRを目指し、日本発のメタバースプラットフォ―ムとしては圧倒的な存在感を誇ります。音楽ライブやカンファレンスなどのイベントに誰でもバーチャルで参加したり、友人と一緒に常設のワールドやゲームをプレイしたりできます。
また、スマートフォンやPC、VRなど、好きなデバイスから何万人もが同時に接続できるのが特徴です。渋谷区公認の「バーチャル渋谷」やポケモンのバーチャル遊園地「ポケモンバーチャルフェス」などを制作・運営し、全く新しいエンターテインメントと熱狂体験を提供し続けています。
2023年にはイベントの累計動員数2000万人を突破し、国内のメタバースプラットフォームでは最大規模となっています。
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Meta社がメタバースに注力する5つの理由
ここまでHorizon Worldsについて紹介してきましたが、運営元のMeta社がメタバースに社運を賭けるほど注力する理由として以下の5つが挙げられます。
- ①メタバース市場の魅力度の高さ
- ②メタバース市場での勝算の高さ
- ③ザッカーバーグ氏のメタバースへの想い入れの強さ
- ④Facebook等の既存事業の行き詰まり
- ⑤他社プラットフォーム依存からの脱却
それぞれの理由について分かりやすく解説していきます。
①メタバース市場の魅力度の高さ
1つ目の理由は、メタバース市場の魅力度の高さです。メタバース市場は世界的に今後大きな成長を見せると考えられています。世界のメタバースの市場規模は2020年時点で約68兆円、2024年には約111兆円の予想です。日本国内のメタバースの市場規模は2021年度時点で約744億円、その後年率170%で成長し、2026年度には約1兆円にまで成長すると予想されています。
近年の市場成長の要因は、MetaQuestを始めとするVRデバイスの低価格化・小型化が進んでいることや、FortniteやRobloxなどのゲームを中心とするヒットコンテンツの登場が相次いでいることなどが挙げられます。
②メタバース市場での勝算の高さ
2つ目の理由は、Metaのメタバース市場での勝算の高さです。既にMeta社はデバイス、ユーザー基盤、コンテンツなど、様々な面において競合優位性を構築しています。
デバイスに関しては、展開するVR/MRヘッドセットのMeta Questシリーズが業界シェア40〜50%を誇るなど、圧倒的な優位性を構築しています。Meta Quest2は累計販売台数1400万台を突破するなど、世界的に大ヒットを記録しています。
また、ユーザー基盤に関しても、Facebookやinstagramなどの各オンラインサービスユーザーの合計は月間30億人、1日に20億人とも言われています。
このように、Metaはメタバース市場での競争を制する、さらに言えばメタバース市場を押し広げることの期待される業界のリーディングカンパニーなのです。
③ザッカーバーグ氏のメタバースへの想い入れの強さ
3つ目の理由は、Metaの創業者でありCEOのザッカーバーグ氏のメタバースへの想い入れの強さです。
ザッカーバーグ氏は近い将来、人々の生活にメタバースが普及する未来を誰よりも信じ、多数の企業買収など多額の投資を続けています。
ザッカーバーグ氏はMetaConnect2022の講演にて、Meta社が提供する主要サービスが「人と人を繋ぐ」ことに重点をおいていることを強調しました。Meta社がFacebookやinstagram等のSNSを通じて人々の繋がりをサポートしてきたのと同様、近い将来メタバースがその役割を担うと期待しているはずです。
④Facebook等の主力事業の行き詰まり
4つ目の理由は、Facebook等の主力事業の行き詰まりです。現在Meta社の主力事業であるFacebookはユーザー数33億人を誇っており、世界最大のSNSの1つとなっています。
一方で、主に以下の3つの理由から、Facebook事業は今後の大きな成長は期待できないと言われています。
- 1.新規ユーザーの伸びしろが限定的
- 2.競合サービスの台頭による若者のFacebook離れ
- 3.個人情報保護の強化による広告事業への影響
それぞれについて分かりやすく説明していきます。
1.新規ユーザーの伸びしろが限定的
1つ目に、既に中国を除いて33億人のユーザーを抱えており、新規のユーザーの伸びしろが限定的という点があります。Facebookのマネタイズポイントは依然として広告が中心であり、収益の成長はユーザー数の成長とほぼ比例関係にあることから、ユーザーの伸びしろが少ないことは、大きな課題であると言えます。
2.競合サービスの台頭による若者のFacebook離れ
2つ目は、競合サービスの台頭による若者のFacebook離れが進んでいるという点です。中国発の単発動画投稿アプリの「TikTok」や米国発の動画共有アプリ「Snapchat」などの競合SNSにユーザー数を奪われています。さらに近年では、若者は「Fortnite」や「Roblox」などのオンラインゲーム上でもチャットや音声会話でのコミュニケーションを行っており、新たな競合となっています。
これらの競合サービスの台頭により、Facebookはもはや「おじさん世代向けのアプリ」という認識が広まりつつあります。実際に、2021年末にFacebookはサービスリリース以来、初のユーザー減を記録しています。
3.個人情報保護の強化による広告事業への影響
3つ目に、近年Appleを中心に個人情報保護の強化が進んでおり、広告事業に大きな影響が出ているという点があります。2022年よりAppleは、ユーザーへのターゲティング広告を配信する際に、ポップアップ画面を表示しユーザーに許可を求めることを義務づけています。
この新ルール導入により一定の利用者から個人情報の追跡を拒否され、ターゲティング広告の精度が下がり、広告出稿者の費用対効果が低下、ひいては広告単価の低下につながると考えられます。そのため、広告収入が収益の大部分を占めるMeta社に対して大きなインパクトがあると言えます。
これらの背景から、Meta社はFacebookに替わって収益の柱となる事業の構築を目指しており、この筆頭候補としてメタバースに狙いを定めていると考えられます。
⑤他社プラットフォーム依存からの脱却
5つ目の理由は、他社プラットフォーム依存からの脱却です。Meta社の主力事業であるFacebookやinstagramは、AppleやGoogleなどのプラットフォームに大きく依存しているという課題を抱えています。
Facebookやinstagramは、AppleやGoogleの提供するアプリストアからダウンロードされ、各社の提供するスマホ上で利用されるため、ユーザーからの課金に対して30%程度の高額の手数料が徴収されています。AppleやGoogleらの意向次第では、サービス提供ができなくなる可能性のある不利な立場にあるのです。
実際に、FortniteとAppleがApple側の課金手数料の高さなどを理由に、闘争となり、Appleのプラットフォームから排除されたという事例もあり、Facebookも他社プラットフォームへの依存に強い危機感を抱いていると考えられます。
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