30秒で完成?Meta社のメタバースでのアバターの特徴・作り方

2021年末のFacebookからの社名変更やメタバースへの年間1兆円の投資の発表により世界中から注目を集めるMeta社。
そんななか、Metaの開発者向けカンファレンス「Meta Connect 2022」にて、最新のアバターに関する情報が発表されました。
そこで今回は、Meta社によるメタバース/VRでのアバターの特徴/作り方をわかりやすく解説します。
本記事を読めば、最先端のアバターの概要について理解を深められると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
メタバースにおけるアバターとは
メタバースにおけるアバターとは、メタバース空間内におけるユーザーの分身のことです。アバターは一般的に人や人に近い形をしており、性別や顔の特徴、服装なども自由に選択することができます。ユーザーはメタバース上でアバターの姿で、歩き回ったり、他のユーザーとコミュニケーションを取ったりします。
メタバースにおけるアバターの重要性
メタバースにおけるアバターが重要視されている理由は、アバターがよりリアルに近づけば近づくほど、実際に相手がそこにいる感覚を持ちながら、コミュニケーションを取ることができるからです。
初期のアバターはボイスチャットの音声に合わせて口が機械的に動くと言った簡易的なものでしたが、近年のアバターはユーザーの表情や身振り手振りをトラックし、即座にアバターの動きに反映されるようになっており、対面でのコミュニケーションに近い体験をすることができることが魅力の1つです。
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Meta社が提供するアバターの5つの特徴

①ユーザーの表情・目線を反映

2022年10月発売の企業・ビジネスマン向けのハイエンドVR/MRヘッドセットである「Meta Quest Pro」は、デバイスの内側に5つのセンサーを搭載しており、ユーザーの表情・目線ををリアルタイムでアバターに反映する仕組みを実現しています。
これまでのアバターの表情はボイスチャットの音声に合わせて機械的に動くような設計だったため、メタバース上でのコミュニケーションにおける実際に相手がそこにいるような感覚がより強化されそうです。
Meta Quest Proの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
②ユーザーの下半身の動きを再現

Meta Quest Proは、デバイスの内側の5つのセンサーとコントローラーから得られたデータを基に、下半身の動きを推定する仕組みを実現しました。
これまでのアバターは上半身のみとなっており、リアルなユーザーの姿を表しているとは言えない不自然さがあったため、メタバース上でのコミュニケーションにおける実際に相手がそこにいるような感覚がより強化されそうです。
③FaceIDカメラにより30秒で超リアルなアバターが完成
これまで、個人のリアルなアバターを作成するには、大きな手間やコストがかかっていましたが、スマホで30秒で作成できるようになるとなると、特にビジネス等の用途で利用される際には、より多くのユーザーが自分そっくりのアバターでメタバースを楽しむようになるでしょう。
MetaはiPhoneのFaceIDカメラで自分の顔を30秒程撮影することで、30秒で超リアルなアバターが完成するツールである「Instant Codec Avater」を開発し、今後リリースされる予定です。
④同一のアバターが複数のプラットフォーム間で利用可能

Metaは自社の提供するFacebook、Instagram、messengerなどのツールでもメタバースプラットフォームである「Horizon Worlds」向けに制作・購入したアバターを利用できるようになると発表しました。
この取り組みにより、ユーザーは自分のアバター姿に対するアイデンティティを強く持つようになり、「仮想空間上で自分自身が活動している」という感覚をより強く持つようになると考えられます。
⑤アバター姿で楽しめるTikTokのようなSNSがリリース予定

Metaは、アバター姿での自撮り動画を投稿するTikTokのようなSNSをリリース予定であると発表しました。これは、世界最大のSNSとなった短尺動画投稿プラットフォーム「TikTok」や、若者世代から指示を受けるアバターSNSアプリ「ZEPETO」の動向を踏まえ、短尺動画×アバターという新たなセグメントの市場を開拓する狙いがあると見られます。
このようなアプリが普及すれば、人々がアバター姿でコミュニケーションを取る事への抵抗はますます軽減されるでしょう
Meta社の描くメタバースの展望
これらのアバターに関連する動向から、Meta社は今後より多様なユースケースや利用デバイスによるメタバースの利用が一般的になると想定していると考えられます。
ザッカーバーグ氏は、「今後メタバースのユースケースや利用デバイスは多様化し、幅広い人の生活のあらゆる場面に浸透していく」というビジョンを何度も強調しており、それを実現するためのデバイスやシステムを構築しています。
メタバースのユースケースはゲームだけでなく、仕事やSNSにも拡大し、デバイスもスマホやVRHMDなどから自由に選ぶことができるようになり、それぞれの場面に適したアバターを使い分けるようになるかもしれません。
これらの取り組みによりメタバースが人々の生活により自然に溶け込ませ、利用者の裾野を広げる狙いがあると考えられます。
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