営業へのメタバース活用のメリットとは?5業界の活用事例も徹底解説
コロナウイルス感染拡大による行動制限の影響で、幅広い業界の営業活動が打撃を受けています。そんななかオンライン上でも、従来の実店舗に近い環境を再現できるメタバースを営業に活用する動きが注目を集めています。
実は既に阪神阪急百貨店や東急住宅リース、日産自動車、みずほ銀行など、幅広い業界の大手企業がメタバースの活用を進めていることをご存知でしょうか?
そこで今回は、営業活動にメタバースの活用する4つのメリットを業界別の活用事例とともにご紹介します。
本記事をお読みいただければ、メタバースを営業活動に活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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そもそもメタバースとは
メタバースとは一言でいうと、人々が様々な活動を行うことのできるインターネット上の3次元の仮想空間のことを指します。
メタバースの語源は「超越」を意味する「meta」と「世界」を意味する「universe」を組み合わせた造語だと言われています。メタバースという言葉が世界で初めて使われたのは、1992年にニール・スティーヴンスン氏が発表したSF小説「スノウ・クラッシュ」です。
メタバースにおいて、ユーザーはアバターと呼ばれる自身の分身の姿でメタバース空間にアクセスし、他のユーザーとコミュニケーションや経済活動を行うことができます。例えば、集まって会話をしたり、イベントやスポーツ、買い物などを楽しむことができます。
一般ユーザーに広く普及しているメタバースサービスとして、「Fortnite」や「Roblox」、「どうぶつの森」などのゲーム型のメタバース、「VRChat」や「Cluster」などのSNS型のメタバースが挙げられます。
メタバースへのアクセス方法としては、スマホやPCからもアクセス可能ですが、Apple Vision ProやMeta Questのようなヘッドマウントディスプレイからアクセスすることにより、より世界に没入したような体験が可能になります。
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メタバースを営業に活用する4つのメリット
メタバースを営業に活用するメリットの代表的なものとして、以下の4つが存在します。
- ➀オンラインでも実店舗に近い環境で営業できる
- ②3Dの視覚情報により訴求力が向上する
- ③メタバースならでは体験により訴求力が向上する
- ④営業業務の効率化が図れる
それぞれのメリットをわかりやすく説明していきます。
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➀オンラインでも実店舗に近い環境で営業できる
コロナウイルス感染拡大による行動制限の影響で、幅広い業界の営業活動が打撃を受けています。商材によってはオンライン販売などにシフトができますが、顧客ひとり一人に寄り添った提案を受けたりするニーズがある不動産や生命保険などの商材はそう簡単にオンライン販売にシフトすることが難しいのが現状です。そのような商材においても、相互コミュニケーションが可能であるメタバース上で営業を行うことで営業スタッフがアバター姿になり顧客と対話しながら丁寧な提案を行うことが可能です。
②3Dの視覚情報により訴求力が向上
コロナウイルス感染拡大による行動規制の影響で、幅広い業界の店頭での商品販売が打撃を受けました。商材によってはECなどにシフトができますが、実物を確かめてから購入したいというニーズが強い商材はそう簡単にECにシフトすることが難しいのが現状です。そこで、メタバース上で商材の実物の3Dモデルを活用し、顧客にイメージを確認してもらいながら、オンライン上で販売することが可能です。また、オーダーメイドの住宅や衣服など受注生産の商材についても3Dモデルを利用することによって、より鮮明に使用感や完成像を共有し顧客とのイメージや認識のずれを解消することができます。
③メタバースならでは体験により訴求力が向上
メタバース空間上では人気コンテンツとのコラボやゲーミフィケーションを取り入れたプロモーションなど、メタバースならではの体験を取り入れた営業を行うことができます。
既にtoCの営業活動では活用が進んでおり、大手百貨店や大手銀行がメタバース空間上での人気IPとのコラボやアトラクションの設置など、新たな形の営業活動を実証しています。
人によっては敷居が高いと感じるような商材でも、上記のようなメタバースならではの体験によってユーザーとの距離を縮め、商談や成約につなげる効果が期待されています。
④営業業務の効率化
メタバースを活用することで、営業活動がオンライン上で行えることにより、それまで現地への移動にかかっていた手間や時間を大幅に短縮することが出来ます。また、営業活動のオンラインシフトが進むにあたり、少人数で多くの顧客にアプローチが可能となり、営業の人員削減や営業拠点のスリム化によるコストカットを実現することができます。
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営業へのメタバースの業界別活用事例5選
営業へのメタバースの活用事例として、業界別に以下の5つが挙げられます。
- ①小売業界:販売スタッフがおススメ商品をレコメンド
- ②自動車業界:メタバース上で新車の試乗会を開催
- ③不動産業界:メタバースを内見に活用
- ④金融業界:メタバース上に銀行の支店を開設
- ⑤製薬業界:メタバース上でMRが医師への講演会を開催
それぞれの事例をわかりやすく紹介していきます。
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①小売業界:販売スタッフがおススメ商品をレコメンド
小売業界では、店頭での接客をメタバース上で行う取り組みが進んでいます。従来のECでは難しかった、顧客ひとり一人にあったおススメ商品の提案や実物の商品イメージを確かめながらの買い物を実現することができます。
阪急阪神百貨店は、世界最大のメタバース上でのイベント「バーチャルマーケット」への出展を発表しました。来場者はアバターの姿で百貨店内を自由に歩き回り、洋服や食品、家電などの買い物を自由に楽しむことができます。
洋服ブースでは、実在する靴下を愛する阪神百貨店のスタッフが、アバターの姿で接客を担当し、会話をしながら来場者ひとり一人にピッタリの靴下をレコメンドしてくれます。こちらのブースでは、実物の靴下をECから購入できるのはもちろん、実物と同様のデザインのアバターが着用できるデジタルアイテムとしての靴下も購入可能です。
②自動車業界:メタバース上で新車の試乗会を開催
自動車業界では、ディーラーでの試乗会や接客をメタバース上で行う取り組みが進んでいます。従来はわざわざ店舗に足を運び、契約書などの手続きを行う必要のあった試乗を、いつでも、どこからでも気軽に体験することができます。
日産自動車は、軽電気自動車「日産サクラ」の試乗会をメタバース上で開催しました。試乗会は、世界最大のVR SNS「VRChat」上で行われ、日本の四季を感じられるドライブコースでバーチャルな日産サクラを運転することができました。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ったりと現実さながらの体験ができ、新車の特徴を立体的に確認することができます。メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが最大の強みです。
同社によると、「今回の取り組みにより営業担当者にアバターの操作経験がないことや、仮想空間でのリアルな商品訴求の難しさが明らかになった」とのこと。今回のようなトライアルを重ねることで、将来的にメタバースの商品プロモーションのチャネルとしての活用が本格的に進んでいくことが期待されます。
③不動産業界:メタバースを内見に活用
不動産業界では、物件の内見にメタバースを活用する取り組みが進んでいます。オンラインでの内見の実現や、内見先で家具のレイアウトなどの入居後の生活イメージの可視化など、営業活動の効率化や訴求力向上に繋げるといった活用が期待されます。
東急住宅リースは、同社が管理する賃貸マンションにおいて、ARを活用した内見サービス「AR内見」の実証実験を開始しました。同社では、内見客に本サービスを利用してもらい、成約が増えれば本格的な導入に踏み切る考えです。x garden社のメガネ型デバイス「AR glasses」を使い、家具などのバーチャル映像を内見する部屋に重ね合わせることで、家具のレイアウトや入居後の生活スタイルがイメージしやすくなります。
将来的にメタバースの活用が進むと、物件を探す顧客は、まずはVRでのオンライン内見で内見の候補を絞込み、実際に物件を訪れた際は上記のようなAR内見により、生活スタイルをイメージできる内見を行うといった流れで物件を決定するよになるかもしれません。
④金融業界:メタバース上に銀行の支店を開設
金融業界では、支店での金融商品の営業活動をメタバース上で行う取り組みが進んでいます。従来金融商品の営業は、丁寧な顧客情報のヒアリングと顧客にマッチする提案により高額な商品購入の納得感を醸成する必要があるため、オンラインへのシフトが難しいという課題を抱えていました。そこで、メタバースを活用することで営業活動のオンライン化を加速できるのではないかと期待されています。
みずほフィナンシャルグループは、世界最大のメタバースイベトである「バーチャルマーケット2022」への出展を発表しました。
銀行店舗をメタバース上に再現した出展ブースでは、ボルダリング体験やオリジナル3Dモデルの配布をはじめ、ゲストを招いた金融知識に関する座談会が行われる予定です。座談会では、金融知識を有するみずほ社員と、アバターを介したコミュニケーションを取ることも可能となっています。同社は、将来的にはメタバース上の店舗にて資産形成の相談や商談を実施を目指すとのことです。
⑤製薬業界:メタバース上でMRが医師への講演会を開催
製薬業界では、コロナ禍で大きな制限を受ける医療従事者への営業活動を、メタバース上で行おうという取り組みが進んでいます。コロナ禍で医療施設への立ち入りは厳しく制限され、MRの医師への提案活動や新たな出会いの場となる講演会の開催等が行えないという厳しい状況に立たされています。そこで、それらの活動の一部をメタバース上で行うことで、コロナ禍で失われた双方向・対面でのコミュニケ―ション機会の創出を図ることができるのではないかと期待されています。
アステラス製薬は、メタバースを活用した先進的な情報提供を開始しました。まずは「仮想空間上での研究会・講演会」を試験的に実施し、その後は仮想世界と現実世界の融合など、新しいオンラインコミュニケーション手法を検討する予定です。
MRの領域では、コロナ禍で時間や場所に制限のないZOOMなどへのコミュニケーションへの移行が進むなかで、双方向性・対面でのコミュニケーションの重要性も明らかになり始めています。そこで、メタバースを活用することで、新たな双方向でのコミュニケーションの実現を目指す狙いがあるとのこと。例として、試験的に実施する仮想空間上での研究会・交流会では参加者同士の偶発的な情報交換など、コロナ以前にあった現場でのリアルなコミュニケーションの再現を目指しています。
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