旅行・観光業界のVRの活用事例12選|6大メリットも紹介

VR 旅行

近年、MetaによるMetaquest3の発表などによって注目を集めるVRですが、広く利用される用途はFortniteなどのゲームである一方で、いつでも・どこからでも3Dの没入型の体験を提供できる相性の良さから、旅行・観光業界への活用も注目を集めています。

 

コロナ禍で観光業界が壊滅的なダメージを受けた2020年頃から、JALなどの大手航空会社、JTBなどの大手旅行会社が、オンラインで旅行気分を味わえる「バーチャルツアー」のサービス開始し、話題を集めたのも記憶に新しいのではないでしょうか。

 

一方で、「旅行とはリアルでやるもので、VRとは相性が合わないのではないか」と考えている方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、VRの旅行・観光業界への活用事例を、メリットとともに詳しくご紹介します。

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • VRを観光業界でどのように活用すればいいのかわからない
  • VRを活用することによるメリットがわからない

 

本記事を読めば、観光・旅行業界でのVRの活用法から、実際の活用事例、活用によるメリットまで一気にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


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そもそもVRとは?

そもそもVRとは? 三越伊勢丹
(画像:三越伊勢丹)

VRとはVirtual Realityの略称で、別名仮想現実とも呼ばれます。最先端の3DモデリングやVRデバイス、ゴーグル等の技術により、まるでその世界に入り込んでいるかのように感じられる、デジタル上の仮想空間を提供する技術のことを指します。

 

日本バーチャルリアリティ学会ではVRを「みかけや形は原物そのものではないが、本質的あるいは効果としては現実であり原物であること」と定義しています。すなわち、VRは、現実世界そのものではないが、実質は現実世界とほとんど変わらないという意味です。

 

VRの定義についてはこの他にも色々な考え方がありますが、いずれにしても、本質的には現実とほとんど変わらないというところがポイントになります。

 

様々なユースケースの中でも特にゲームの使用を中心に利用が拡大しており、まるでゲームの世界に入り込んだかのような没入感・臨場感を感じながらプレイすることが出来ます。

 

また、最近ではゲームだけでなく、仮想現実に出店し商品を販売したり、仮想空間上で社員研修や教育を行ったり、建築のシミュレーションを行ったりするなど、様々な分野でVRが活用されています。

観光・旅行業界でのVR活用の5つのメリット

観光・旅行業界でVRを活用することによるメリットは、以下の様に整理することができます。

 

<旅行者側の3つのメリット>

  • ①ご高齢の方や身体に障害のある方でも自由に旅行を楽しむことができる
  • ②従来よりもコストや所要時間を大幅に抑えた形で旅行を楽しむことができる
  • ③絶景スポットなどの観光地のコンテンツに入り込んだかのような体験ができる

 

<事業者・観光地側の2つのメリット>

  • ④コロナで落ち込む観光業界の新たな収益源に
  • ⑤マーケティングチャネルとしての活用による、リアルでの観光客の増加

 

以下ではそれぞれについてわかりやすく解説します。

旅行者側の3つのメリット

旅行者側の3つのメリット VR観光

①ご高齢の方や身体に障害のある方でも自由に旅行を楽しむことができる

実際に現地を訪れて旅行をするわけではないので、従来旅行を楽しむことが難しかったご高齢の方や身体に障害を抱える方でも、自由に旅行を楽しむことができます。

②従来よりもコストや所要時間を大幅に抑えた形で旅行を楽しむことができる

従来の旅行であれば、経済的な理由やスケジュール的な理由で訪れることが出来なかった観光地への旅行を実現することができます。例えば通常であれば100万円以上が必要であった世界一周旅行も、オンライン体験ツアーであれば2000円程度で楽しむことができます。

③絶景スポットなどの観光地のコンテンツに入り込んだかのような体験ができる

旅行にいけない代わりに観光地の映像や写真を見て楽しまれる方は数多くいらっしゃると思いますが、VRを活用した旅行であれば、実際に現地を訪れたような体験をすることができます。Meta QuestなどのHMDを装着してVR空間にアクセスすることで高い没入感を感じることができ、その没入度は今後デバイスやコンテンツの進化によって更に高まっていくことが予想されます。

 

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事業者・観光地側の2つのメリット

事業者・観光地側の2つのメリット VR観光

④コロナで落ち込む観光業界の新たな収益源に

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外国人観光客はもちろん、日本人観光客も大きく落ち込み、史上まれにみる低迷を見せる観光業界ですが、VRを活用した観光ビジネスに取り組むことで、新たな収益獲得の機会とすることができます。

⑤マーケティングチャネルとしての活用による、リアルでの観光客の増加

VR空間上に観光客を呼び込むメリットは新たな収益機会の獲得に留まりません。一度VRを訪れることで、その観光地の魅力を知った方が、その後実際にその観光地を訪れるきっかけに繋がることが期待されます。

 

実際に凸版印刷とMONETが行った、移動中の社内でのVR事前体験を行う実証実験の結果、行く予定が無かった観光地のVR空間を訪れた多くの人が、その観光地に興味を持ったり、実際に訪れることになるという成果が得られています。

コロナで落ち込んだ観光需要の再燃の起爆剤として、VRのマーケティングチャネルとしての活用がますます注目を集めることとなるでしょう。

 

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旅行者のフェーズ毎のVR活用法を解説

旅行者のフェーズ毎のVR活用法を解説
(画像:日本政策投資銀行)

観光業界におけるtoC分野のVR活用について、訴求したい旅行者のフェーズ毎に、求められる活用方法は異なります。

 

  • ①旅マエ:興味のある顧客に加え、潜在顧客への訴求を
  • ②旅ナカ:観光地でのリアル体験をよりリッチに
  • ③旅アト:リピーター確保に加え、SNSを利用して旅行者の周辺にもアプローチを

 

それぞれのフェーズについて、わかりやすく解説します。

①旅マエ:興味のある顧客に加え、潜在顧客への訴求を

旅マエ:興味のある顧客に加え、潜在顧客への訴求を RICOH
(画像:RICOH)

旅行者が旅行を検討している「旅マエ」の段階では、観光地に関心のある人へ訴求するための取り組みに加え、それまで関心のなかった人を呼び込む取り組みが必要です。

観光地に関心のある人向けには、VRを活用した360°動画や、webサイトにQRコードを表示してARを活用した3Dオブジェクトなどを通じてリアルに観光地の魅力を訴求することができます。

 

一方、それまで観光に興味のなかった人に対しては、実在都市型のVRワールドを制作し、アニメや漫画などの有名IPコンテンツとコラボを行うなどのPRが可能です。また、リアル店舗で使えるクーポンの配布をVR空間上で行い、観光地のアピールをすることも考えられます。

②旅ナカ:観光地でのリアル体験をよりリッチに

旅ナカ:観光地でのリアル体験をよりリッチに 福井経済新聞
(画像:福井経済新聞)

旅行者が旅行している「旅ナカ」の段階では、現実世界を中心としたARコンテンツが有効です。ARを活用して現在の街に歴史的な風景を重ねて表示したり、モデルとなった街に聖地巡礼に来た観光客向けにキャラクターと一緒に写真撮影体験を提供するなど、ARを活用することで現実の観光地での体験をよりリッチにすることができます。これらのサービスを中心に観光地でしかできない体験の訴求によって、サービスを有料化して旅行中の消費額を高めることに繋がります。

③旅アト:リピーター確保に加え、SNSを利用して旅行者の周辺にもアプローチを

旅アト:リピーター確保に加え、SNSを利用して旅行者の周辺にもアプローチを 日光東照宮
(画像:日光東照宮)

旅行者が旅行を終えた「旅アト」の段階では、その旅行を振り返り、また訪れたいと思うようなコンテンツを通じてリピーターを増やす取り組みが有効です。寺院仏閣などの聖地の一般人が入場できないエリアや、その町で期間限定で開催される祭りなど、旅行中に体験できなかった経験をVRを活用することで旅行者に体験させることができます。これらのコンテンツをSNSなどでシェアできる物にすれば、「旅アト」のみならず「旅マエ」の旅行者に対してもPRを行うことができます。

観光・旅行業界でのVRの4つの活用方法と活用事例12選

①プラットフォーム運営による経済圏構築:ANA、大日本印刷、大阪府

1.ANA:バーチャル旅行プラットフォーム設立を目指す

ANA:バーチャル旅行プラットフォーム設立を目指す
(画像:ANA)

ANAホールディングスは、2022年5月に新会社「ANA NEO」の設立を発表しました。同社は、インターネット上の仮想空間で様々なアトラクションを体験できる「バーチャル旅行プラットフォーム」SKY WHALEの設立・運営を担当する予定です。2022年内のサービス開始を目指しています。

 

ANAホールディングスでは、アバターロボット「newme」を用いた遠隔案内などの実証実験を行っていますが、ANA NEOでは、ANAグループが航空会社として培ってきた知見や「newme」が提供する各種サービスを活用し、ビジネスモデルのデジタル化を推進します。仮想空間での地域コミュニティによる経済発展や社会課題の解決を促進することで、生活者に新たな価値の創造を目指すとのことです。

 

同社がリリース予定のSKY WHALEは、「Skyパーク」「Skyモール」「Skyビレッジ」という3つのサービスで構成されています。

「Skyパーク」はバーチャル旅行テーマパークであり、3次元CGで描かれた世界のさまざまな都市や景勝地で、誰もが気軽に楽しめる新しい旅行体験をお客様に提供します。

「Skyモール」では、ご家族やご友人と自由にモール内を回遊し、お買い物や各種イベントを楽しむことができます。スカイモールは、ANAグループならではの品揃えを世界中のお客様のお手元にお届けする越境ECサービスで、偶然の出会いの楽しさや利便性を提供し、地域振興や地産外商の促進を図ります。

「Skyビレッジ」ではバーチャルにおけるスマートシティの実現を目指して、バーチャル上での医療・教育・行政などのサービス展開を予定しているとのことです。

 

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2.大日本印刷:「バーチャル秋葉原」をオープン

大日本印刷:「バーチャル秋葉原」をオープン
(画像:大日本印刷)

大日本印刷とAKIBA観光協議会は、現実世界と仮想世界を融合させた地域共創型XR街づくりプロジェクトとして、2022年4月に「バーチャル秋葉原」をオープンしました。生活者は、PC用アプリケーションやVRゴーグル、Webブラウザなどを通じて、世界のどこからでもいつでも秋葉原の魅力を楽しむことができます。仮想空間には、ショッピングができる店舗やギャラリースペース、広告看板などが設置されており、コンテンツホルダーをはじめとする様々な企業が、情報発信や販促活動を行う「第3のチャネル」として利用することができます。

 

秋葉原の特徴である商標の看板等も地元企業の協力のもと、バーチャルリアリティ上で再現します。一部のバーチャル店舗の中には、商品などを展示するスペースがあり、ECサイトへ誘導して購入に繋げることができます。

バーチャル秋葉原は、ユーザーの分身であるアバターが集まり、動画視聴や商品購入、バーチャルゲームへの参加などを同時に行うことができる空間です。現実の特性を踏まえ、企業はコンテンツを提供・実施するだけでバーチャル秋葉原の世界に参加できます。

 

また、クリエイターが同一IPの二次創作を行い、スペース内で展示・販売できるよう、新たなビジネススキームを準備しています。コンテンツはNFTで管理し、クリエイティブビジネスの健全な循環を実現するとのことです。

3.バーチャル大阪:VRで大阪の魅力を発信

バーチャル大阪:VRで大阪の魅力を発信
(画像:バーチャル大阪)

バーチャル大阪は、大阪府と大阪市がKDDIと共同で展開する都市連動型VRです。2025年開催の大阪・関西万博に先駆けて、道頓堀など大阪市内をモチーフにした「新市街」エリアが登場し、大阪の都市の魅力を国内外に発信しています。公式サイトからVRサービス「Cluster」をインストールして無料アカウントを登録するだけでバーチャル大阪に入ることができます。

 

自宅や外出先から多様なデバイスを使用してバーチャル大阪に参加することで、リアルタイムで世界中の人とコミュニケーションを取りながら、バーチャル音楽ライブ等のエンタメコンテンツやアバターを介したユーザー自らの創作活動など、様々な楽しみ方を体験することができます。今後は、バーチャル商店街で買い物すると実際に商品が届いたり、イベント会場で音楽ライブが開催されたりさらなる発展に期待が集まります。

 

道頓堀や大阪城など大阪市内のランドマークが集結していたり、太陽の塔をモチーフにしたアバター衣装を着たりすることができ、大阪の魅力を感じることのできるデジタルコンテンツとなっています。

 

バーチャル大阪についてより詳しく知りたい方は、こちらの公式HPをご覧ください。

②観光地を再現したバーチャル観光の提供:国土交通省、志摩スペイン村、あしびかんぱにー、岡山県、養父市

4.国土交通省:VRを活用したバスツアーを開催

国土交通省:VRを活用したバスツアーを開催
(画像:国土交通省)

2021年12月〜2022年1月にかけて、国土交通省などが進めるまちづくりのDXプロジェクトである「Project Plateau」の一環として横浜みなとみらい周辺で「VRを活用したバスツアー」が開催されました。

 

この取り組みはXR技術を活用した新しい観光体験型アトラクションの実現を目指すもので、横浜のみなとみらい地区の3D都市モデルを活用しています。観光バスツアーでは、交通状況に応じたスケジューリング技術や予測技術、3D都市モデルをもとに横浜のVRを構築するプランニング技術などを活用します。また、現実の物体の前後関係を反映させるオクルージョン技術により、横浜のVRを形成することで、没入感を高めています。

 

取組の結果としては、予約率は9割近く、約380人が参加し、XR観光コンテンツへの関心の高さと集客力の高さを明確に示しました。今回の実証実験では、高精度な3次元点群地図データと3D都市モデルデータを連携させることで、XR映像の未来都市や海底都市世界などの仮想空間データとして利用できることが確認されました。また、体験の質を高めるために、元の3D都市モデルデータよりも細かい粒度でモデルを作成し、世界観に合わせたテクスチャなどの効果を加えることで、映像制作コストの低減と没入感の向上を実現しました。

5.志摩スペイン村:VRゲーム Roblox上にリゾート施設を再現

志摩スペイン村:VRゲーム Roblox上にリゾート施設を再現
(画像:志摩スペイン村)

三重県志摩市のリゾート施設である志摩スペイン村は、大人気VRプラットフォームのRoblox上で志摩スペイン村を再現したエリアをオープンすることを発表しました。

ユーザーは志摩スペイン村の広場や街並みを楽しんだり、スペインの奇祭「牛追い祭り」「トマト祭り」をモチーフにした生き残りゲームを楽しむことができる予定です。

 

志摩スペイン村は、魅力的なアトラクションやフードがあるのに対し、立地の悪さから気軽にアクセスしにくいという課題を抱えており、若者や遠隔地在住の人に志摩スペイン村の魅力を知ってもらうことを目的とし、今回の取り組みを進めているとのことです。

 

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6.しびかんぱにー:VR上に「バーチャルOKINAWA」をオープン

しびかんぱにー:VR上に「バーチャルOKINAWA」をオープン
(画像:あしびかんぱにー)

沖縄発のエンタメ企業であるあしびかんぱにーが、VR上で沖縄の観光名所を楽しむことのできる「バーチャルOKINAWA」をリリースしました。バーチャルOKINAWAでは、VR上で再現された国際通り商店街やビーチなど、沖縄のさまざまな観光名所を巡ることができます。

例えば、恩納湾の贅沢なビーチから、沖縄の名所であるひめゆりの塔まで、美しい風景を日本全国で楽しむことができます。

 

2022年4月には、バーチャルOKINAWAで提供される沖縄商品のショッピングを楽しめる場所として人気を博している「国際通り商店街公式オンラインショップ」がリニューアルオープンしました。ストアサイトでは、実際に国際通りで販売されている500点以上の商品を取り扱っており、今後さらに多くの店舗がオープン予定です。

 

また、すでに公開している「国際通りエリア」「ビーチエリア」に続き、新たに「首里城エリア」として、守礼門から首里城正殿までの首里城公園を忠実に再現しています。見て楽しむだけでなく、エリア内のガイドと会話しながら、首里城の歴史や雑学を学ぶことができます。

 

このバーチャルOKINAWAには、アバターを使って世界中の人々と交流できるソーシャルプラットフォーム「VRChat」を、VRデバイスなどにダウンロードすることで利用可能なほか、簡易版をスマホやPCから利用することも可能です。

 

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7.岡山メタバース博:VRで岡山の魅力を発信

岡山メタバース博:VRで岡山の魅力を発信
(画像:岡山メタバース博)

岡山メタバース博は岡山県に点在する産業や観光、文化、食などの地域資源をVR上に結集し、岡山の魅力を再認識することのできるイベントです。PRブースにて岡山の産業や観光名所の魅力を発信したり、岡山県内で活躍する「ヒト」のPRツールとして活用されています。

 

「Spatial」というプラットフォームを通じて無料でアバターを作成し、空間を楽しむことができます。アバターは5分ほどの短い時間で作成可能です。岡山メタバース博の開催中には、300名以上の来場者があり、多くの人が岡山の魅力を再発見しています。

 

今後は、行政とのタイアップ空間を活用した行政PRイベントの開催も予定しています。

以上のようなイベントを通じて、地域資源を活用し、地方がより輝く可能性を引き出すことが期待されています。

 

岡山メタバース博についてより詳しく知りたい方はこちらの公式HPをご覧ください。

8.吉本興行×養父市:かつての日本一の鉱山をVR上に再現

吉本興行×養父市:かつての日本一の鉱山をVR上に再現
(画像:吉本興業)

吉本興業は人口約2万人、兵庫県北部に位置する養父市の観光名所を再現したVRをリリースしました。

ユーザーは、かつて日本一のすず鉱山として栄えた明延鉱山の坑道後を観光したり、吉本興行所属のタレントコラボした採掘ゲームを楽しんだり、市役所を訪れ、デジタル住民票交付してもらったりすることができます。

 

バーチャル養父のオープニングイベントには、吉本興業所属のお笑い芸人である、野生爆弾くっきー!さんやとろサーモンの村田さんらが参加し、その様子は吉本の映像配信サービス「FANCY」によってライブ配信されました。

 

また、イベントで養父市市長がアバター姿で登場し、「VRには無限の可能性があると思います。世界中どこからでも来ていただけるので、いろんな国の方々に来てもらって、養父市の自然や観光名所を楽しみ、市民とも交流してもらいたい。そして、ゆくゆくは現実世界でも体験しに来ていただければ。バーチャルでは100万人都市を目指しています」とコメントしました。

③観光地を再現したバーチャルショッピングの提供:Palan×金沢県、島根県

9.Palan×金沢:観光しながら楽しめるバーチャルショッピング

Palan×金沢:観光しながら楽しめるバーチャルショッピング
(画像:Palan)

Palanは、金沢の特産品店である「MIHON-ICHI KANAZAWA」のバーチャルショップをVR上にオープンし、XRを活用した新たな買い物体験に関する実証を開始しました。

 

VR上での店舗を訪れることで、職人こだわりの金沢の特産品の買い物を楽しむことが出来ます。また、ブースにはひがし茶屋街や兼六園など、春夏秋冬の金沢の観光地が再現されており、ウェブVR空間で、観光気分を味わうことができます。

加えて、気になった商品をARで試し置きすることができ、自宅にいながら商品の色や質感、サイズを確認することができます。

 

こちらのVRショップは、ウェブがベースとなっているので、アプリ不要で、ワンストップで購入することができる手軽さも、特徴となっています。

 

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10.島根縁結び商店街:VR商店街で地元の特産品を販売

島根縁結び商店街:VR商店街で地元の特産品を販売
(画像:一般社団法人島根城下町食文化研究会)

松江商工会議所、出雲商工会議所、一般社団法人島根城下町食文化研究会はVRで買い物を楽しめる「しまね縁結び商店街」をオープンしました。商店街には、地元の特産品や商材を販売する店舗が並んでおり、24時間自由に来場・買い物が可能です。

 

商店街がある仮想空間「GAIA TOWN」に参加するには、ガイアタウンのアプリをパソコンにインストールし、自身のキャラクターとなるアバターを作り入場することで、手元のパソコンから誰でも気軽に商談やショッピングができます。商店街への訪問アバター数は、開設1週間で1500超。VRに構築した日本初の商業交流空間を提供しています。

 

今後は、仮想空間の商店街は展示商談を行う場としてだけでなく、商店街として機能させることにも挑戦する予定。常に来訪アバターが集う商流・交流の場の創造と、行政サービス、観光、暮らし相談など実際の商店街が持つ多様な機能を仮想空間上でも発揮できるようにします。地方特有の物産や商材を世界に発信できるVRを活用した取り組みは今後もさらに発展していくことが予想され、本サービスはその先駆けとして注目を集めています。

 

島根縁結び商店街についてより詳しく知りたい方はこちらのページをご参照ください。

④宿泊施設の情報を発信:Marriott、Millennium

11.Marriott :デジテルツインを活用したバーチャルホテル

Madrid Marriott Auditorium Hotel & Conference center to join the Metaverse
(動画:Marriott)

世界最大規模のホテルチェーンマリオットは、VRに参入しています。マドリッド マリオット オーディトリアム ホテルは、VRにカンファレンス センターを含むデジタルツインを導入し、ホテルやカンファレンスセンターをVR内に再現しています。ゲストはホテルへの宿泊を検討する際に、PCとヘッドセットを用いて利用することができ、ヘッドセットを通して施設内を歩き回って見学することができます。

 

マドリッドマリオットの最大のセールスポイントは、ホテルとイベント施設が 1 つの建物内にあることです。VRを利用することで、ホテルのレイアウトをアピールするために現地で説明することが不要となり、コスト削減が図れます。

 

さらに、ホテルの情報を発信するためにVRを活用することは、利用者にとってWebサイトよりも実際の現場を理解しやすく、集客に効果的です。

12.Millennium :VRでホテルを運営

Millennium :VRでホテルを運営
(画像:Hospitality net)

MullenLoweシンガポールは、Millennium Hotels and Resortsと提携し、VR上にM Social Decentralandを立ち上げました。M Social Decentralandは世界各地のM Socialホテルをモデルにした、VRでホテルを運営する世界初のホスピタリティグループです。

 

ゲストはこのバーチャル空間を探索し、スペースを借りたり購入したりできます。自分のアバターのスクリーンショットをソーシャルチャネルで#MSocialDecentralandと共有すると、実際のホテルに宿泊できる抽選に参加できます。また、バーチャルホテルにはゲストがパフォーマンスやプロジェクトの立ち上げなどのバーチャルイベントを開催できるロビースペースも用意されています。

 

Millenniumは、M Socialを通じてブランドの認知度を高め、新規ゲストを獲得するためにVRを活用しています。

観光・旅行業界でのVR活用を成功させるための3つのポイント

観光・旅行業界でのVR活用を成功させるための3つのポイント

成果につながる戦略/企画の策定に向けたポイントとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①自社の課題・活用目的の明確化
  • ②経営課題を踏まえた骨太なVR戦略の策定
  • ③UXに軸足を置いたVRならではの体験設計

 

それぞれのポイントについてわかりやすく紹介していきます。

①自社の課題・活用目的の明確化

現在VR活用に取り組む企業には、”VRを活用すること自体”が目的化してしまっている企業が見受けられます。
その結果、商品プロモーションやブランディング、新たな収益源の獲得など、期待していた成果を上げられないという結果に終わってしまいます。

 

そのため、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜVRではないといけないのか?」といった自社の経営課題や活用目的の明確化が、成果につながる戦略/企画策定の大前提となります。

②経営課題を踏まえた骨太なVR戦略の策定

現在VR活用に取り組む企業には、VR活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。その結果、活用のPDCAが回らない、VR活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。

 

そのため、中長期での事業の目指す姿や足元の実証的な取り組み計画を策定するなど、骨太なVR戦略の策定が重要となります。

③UXに軸足を置いたVRならではの企画/体験設計

企業側の都合が中心で設計された、ユーザーバリューやユーザビリティの低いVRをリリースしてしまった場合、ユーザーが価値を感じず、継続的な利用をしてくれないという結果に終わってしまいます。

 

そのため、ユーザー目線で”VRならでは”の価値ある体験を届けることのできる企画や体験設計が重要となります。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却した後、日本企業の海外マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を設立して代表取締役社長に就任。メタバースのビジネス活用を支援するメタバース総研を設立して代表取締役社長に就任。

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