【2024年】おススメVR導入支援企業24選|選び方も解説
MetaのVRヘッドセットのQuestシリーズが累計販売台数2,000万台を突破し、Appleも初のXRデバイスの発売を発表するなど、近年VRやメタバースへの注目はより一層高まっています。
幅広い業界の企業が相次いでVRの導入を進めるなかで、自社でもVR導入を検討しているという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、2023年最新版のおススメのVR導入支援企業24社をご紹介します。
本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。
- 代表的なVR導入支援企業を幅広く抑えておきたい
- VR導入支援企業が多数あり、各社の違いや特徴が分からない
- 失敗しないためのVR導入支援企業の選び方を知りたい
- VRの導入にかかる費用の相場を知りたい
本記事を読めば、VRの導入を進める上で絶対に抑えておきたいポイントを効率よくキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
- VR導入支援企業選びに失敗しないための5つのポイント
- 代表的なVR導入支援企業24選
- 幅広い業界・分野向けののVR導入支援企業
- ①VRPartners:経験豊富なメンバーによる総合VRプロデュース支援
- ②メタバース総研:国内最大級の知見に基づき企画から開発まで支援
- ③PWC:VR導入戦略から会計まで幅広いコンサルティングを提供
- ④アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム
- ⑤アビームコンサルティング:大手の知見を活かし市場調査からプロトタイプ開発まで総合的に提供
- ⑥NestVisual:映像表現に強みを持つVRコンテンツ制作/開発・導入支援
- ⑦MESON:最先端のXR体験を構築するクリエイティブスタジオ
- ⑧面白法人カヤック:メタバース/VRの専門部隊による総合プロデュース
- ⑨NEC:ITの知見を活かした高度なVRソリューション・導入支援を提供
- ⑩セガエックスディー:ゲーミフィケーションを活用したVRの導入支援
- ⑪クロスリアリティ:VR空間上での円滑なコミュニケーションを支援
- ⑫スペースデータ:衛星データや3DCGを駆使し仮想空間の構築支援
- ⑬CYBERNET:VR導入のためのソフトウェア開発キットの提供
- ⑭カディンチェ:複数のデバイスで動画を自動再生できるVR同時再生システムを開発
- ⑮フォージビジョン:VRアプリ開発からコンサルティングまでVR導入を支援
- 特定の用途・分野に特化したVR導入支援企業
- VRを導入するための4つのステップ
- VRを導入する2つの方法
- タイプ別VR活用の費用相場
- VR導入が企業にもたらす5つのメリット
- 企業がVR活用で成果を上げるための5つのポイント
- VRの市場規模
- 業界別VRの活用事例10選
- ①小売業界:三越伊勢丹がVR空間上に百貨店を再現
- ②ファッション業界:BEAMSがVRイベントへの出展を通じリアル店舗への送客も
- ③エンタメ業界:ぴあがバーチャルライブ向けの独自メタバースを構築
- ④広告業界:博報堂がVR空間上での広告枠の販売を開始
- ⑤製造業界:日産自動車がVR上での新車発表・試乗会を開催
- ⑥不動産業界:東急不動産が複数人での同時参加可能なVRモデルルーム
- ⑦医療業界:comatsunaアバターを介した対話によるメンタルケアサービス
- ⑧観光業界:大日本印刷がVR空間上に「バーチャル秋葉原」をオープン
- ⑨自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をVR上に再現
- ⑩金融業界:みずほ銀行がVR空間上に店舗を開設し、決済機能提供などを検討
- 費用対効果・実現性が高いメタバース活用方法
VR導入支援企業選びに失敗しないための5つのポイント
VR導入支援企業選びに失敗しないためのポイントとして以下の5つが挙げられます。
- ①自社がVRを導入する目的を明確化する
- ②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する
- ③VR導入支援企業がどのようなタイプのVR導入に対応しているか確認する
- ④VR導入支援企業が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する
- ⑤VR導入支援企業が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する
それぞれについて分かりやすく紹介していきます。
①自社がVRを導入する目的を明確化する
1つ目のポイントは、自社がVRを導入する目的を明確化することです。
VRを”導入すること自体が目的”となってしまっている企業は、成果を上げることができない傾向にあります。
そもそも何のためにVRを導入するのかを明確化することで、自社に最適なユーザー体験やVR空間を具体的に設計し、制作することができます。
②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する
2つ目は、社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認することです。
VR活用には、事業・企画の立案から、3Dモデリング/プログラミング、制作後の運用など、様々な役割を担う人材が必要となります。
そのため、事前に社内でどの役割を担う人材がどの程度不足しているのかを明確にすることで、自社の状況に合ったソリューション提供会社や支援プランを選ぶことができます。
③VR導入支援企業がどのようなタイプのVR導入に対応しているか確認する
3つ目のポイントは、VR導入支援企業がどのようなタイプのVR導入に対応しているか確認することです。
一言でVR導入支援企業といっても、VRアプリやソフトウェア開発を得意とする会社、VR活用の企画・戦略作成に強みを持つ会社、企画から開発・運営まで一気通貫でサポートすることができる会社など、様々なタイプの会社があります。
VR導入支援企業側の都合に基づきVRを活用するのではなく、あくまで自社の目的達成の手段として、最適な導入支援をしてくれる企業を選ぶようにしましょう。
④VR導入支援企業が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する
4つ目のポイントは、VR導入支援企業の支援範囲が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認することです。
VR導入支援企業の中には、あくまでVRの制作が中心の会社と、VRを活用した事業・企画の立案から制作まで一貫して支援してくれる会社の2つのタイプが存在します。
VR導入で成果を上げるためには、導入以前に「どのようなVRを導入すべきか」の企画のプロセスが極めて重要であり、社内に知見を有する人材がいない場合などは、事業・企画の立案から支援してくれるVR導入支援企業を選ぶと良いでしょう。
⑤VR導入支援企業が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する
5つ目のポイントは、VR導入支援企業が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認することです。
VR導入支援企業によっては、VR制作/開発でXXX万円、Xカ月の運用でXXX万円というように、ある程度支援内容と費用が固定パッケージ化されている会社も多く存在します。
そのため、予算と活用の目的・要望を伝えた上で、自社の目的達成に繋がる支援を行ってくれるVR導入支援企業を選ぶようにしましょう。
代表的なVR導入支援企業24選
代表的なVR導入支援企業24社は以下の通りです。
<幅広い業界・分野向けののVR導入支援企業>
- ①VRPartners:経験豊富なメンバーによる総合VRプロデュース支援
- ②メタバース総研:国内最大級の知見に基づき企画から開発まで支援
- ③PWC:VR導入戦略から会計まで幅広いコンサルティングを提供
- ④アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム
- ⑤アビームコンサルティング:大手の知見を活かしVRの市場調査からプロトタイプ開発まで総合的に提供
- ⑥NestVisual:映像表現に強みを持つVRコンテンツ制作/開発・導入支援
- ⑦MESON:最先端のXR体験を構築するクリエイティブスタジオ
- ⑧面白法人カヤック:メタバース/VRの専門部隊による総合プロデュース
- ⑨NEC:ITの知見を活かした高度なVRソリューション・導入支援を提供
- ⑩セガエックスディー:ゲーミフィケーションを活用したVRの導入支援
- ⑪クロスリアリティ:VR空間上での円滑なコミュニケーションを支援
- ⑫スペースデータ:衛星データや3DCGを駆使し仮想空間の構築支援
- ⑬CYBERNET:VR導入のためのソフトウェア開発キットの提供
- ⑭カディンチェ:複数のデバイスで動画を自動再生できるVR同時再生システムを開発
- ⑮フォージビジョン:VRアプリ開発からコンサルティングまでVR導入を支援
<特定の用途・分野に特化したVR導入支援企業>
- ⑯凸版印刷:VR上のショッピングモールメタパを展開し、企業の出店を支援
- ⑰ハコスコ:誰でも簡単にEC向けVR空間を開設できるソリューションを提供
- ⑱ハシラス:VRアトラクションの制作・導入支援に特化
- ⑲積木制作:建築用 CGVRコンテンツの制作・導入支援
- ⑳Synamon:あらゆるビジネス活動へのVR導入を支援
- ㉑リアルバーチャル:ビジネス向けに特化したVR導入支援の提供
- ㉒VRC:人体の3Dアバター化技術を活用したVRの導入支援
- ㉓パーソルマーケティング:VR/メタバース人材の派遣・育成や導入支援
- ㉔イマクリエイト:注射手技の研修へのVR導入支援
それぞれの会社についてわかりやすく紹介していきます。
幅広い業界・分野向けののVR導入支援企業
①VRPartners:経験豊富なメンバーによる総合VRプロデュース支援
VRPartnersは、VRコンテンツのプランニングから撮影、編集、配信、効果測定までをワンストップで提供する総合VRプロデュース支援企業です。
年間500本以上のVRコンテンツ制作・配信、システム開発の経験があり、蓄積したノウハウを活かし、一気通貫した導入支援を提供しています。実写VR映像撮影・編集やCG・XR制作やシステム・アプリケーション開発などの支援の際に、VR映像に特化した経験豊富なメンバーが担当します。
また、360Channelという、LIVE配信を含め、映画・バラエティ・音楽・スポーツなど、多彩な360度VRコンテンツが楽しめる動画配信サービスを提供し、360Channelでのライブ配信などの支援も行っています。
VR映像の制作・導入だけでなく、配信まで支援してほしい企業におススメです。
②メタバース総研:国内最大級の知見に基づき企画から開発まで支援
メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。
同社は、多数のメタバース/XR活用支援と国内最大級のビジネス向けメタバースメディアの運営により培った、豊富な経験と知見を武器とする、高品質のコンサルティングから制作/開発までの一気通貫での支援を強みとしています。
さらに、各領域に強みを持つ、38名のクリエイター/エンジニアや12社のパートナー企業による強力な支援体制を有しており、各企業の目的や要望に合わせた、オーダーメイドでの制作/開発が可能な点も特徴です。
そのため、現状構想段階にあり事業・企画の立案から支援してほしい企業や、テンプレ的な設計ではなく自社ならではのメタバース/XRを制作/開発したい企業におススメです。
※メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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③PWC:VR導入戦略から会計まで幅広いコンサルティングを提供
PWCは、世界157カ国に約30万人のスタッフを要する世界最大級のコンサルティングファームで、戦略、オペレーション、M&A、事業再生、会計など幅広い領域のコンサルティングを提供しています。
PWCは、様々な業界に対する幅広い領域のコンサルティングを通じた知見を強みとし、事業構想から新規事業のデザイン、システム開発まで一気通貫でのVR導入支援コンサルティングを提供しています。
そのため、幅広いコンサルの経験を有する大手企業に一気通貫で支援してもらいたい企業におススメです。
④アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム
アクセンチュアは、世界120カ国に約70万人のスタッフを要する世界最大のコンサルティングファームで、戦略、業務改善、IT、デジタル広告など幅広い領域のコンサルティングを提供しています。
アクセンチュアは、IT領域でのコンサルティングやVRに関する知見を強みとし、戦略策定やVRの構築・運用、社員向けの知見の共有など様々なVR導入支援コンサルティングを提供しています。
そのため、大手コンサルティングファームのITに関する知見を取り入れたい企業におススメです。
⑤アビームコンサルティング:大手の知見を活かし市場調査からプロトタイプ開発まで総合的に提供
アビームコンサルティングは、世界中に拠点を有する日本発の大手コンサルティングファームで、特にIT分野に強みを持っています。
VRを活用したマーケティング、VR研修の実施、XR活用による業務効率化など、様々なビジネスの場面を想定したVR導入支援コンサルティングサービスを提供しています。
アクセンチュアと同様、大手の豊富な知見や高い専門性を有するコンサルタントのサポートを得たい企業にとってはおススメです。
⑥NestVisual:映像表現に強みを持つVRコンテンツ制作/開発・導入支援
NestVisualは、XRやインタラクティブシステム、プロジェクションマッピングなど、様々なデジタルコンテンツの開発・制作、導入支援会社です。
NestVisualは、映像コンテンツとテクノロジーのかけ合わせによる高品質な映像表現を強みとし、企業のニーズに応じたVR空間やメタバースの開発を行っています。また、メタバース開発キットを活用した開発からオリジナルの開発まで、予算に応じたVR/メタバース導入支援に対応しています。
料金体系は、DOORやVRChatなどの開発プラットフォームをそのまま使ってVRコンテンツを開発する場合は90万円~、開発プラットフォームを使ってカスタマイズ開発する場合は150万円~、完全オリジナルで開発する場合は、シンプルな機能のみで400万円~、スクラッチ開発で1000万円~となっております。
クオリティの高い迫力のあるVR映像を導入したい企業や予算に応じた柔軟な導入方法を選択したい企業におススメです。
⑦MESON:最先端のXR体験を構築するクリエイティブスタジオ
MESONは、2017年9月に設立された、XR時代の最先端のユースケースやUXを設計するXR Creative Studioを運営する企業です。ゲーム開発、建築、文化、デザインなどのバックグラウンドを持つ多様な才能で構成されたチームがメタバース/XR領域での新サービスの開発に取り組んでいます。さらに、開発だけでなく、XRプロジェクトの企画、導入支援や導入後の運用まで一気通貫でサポートしています。
また、Mesonは、2020年に世界最大のAR/VRアワードである「Auggie Award」をソフトウェア領域において日本で初めて受賞しました。
そのため、先進的なVRの導入や体験の提供を行いたい企業におススメです。
※関連インタビュー記事:メタバースが実現するリアル店舗を超えた購買体験とは?MESON CEO 小林氏を直撃
⑧面白法人カヤック:メタバース/VRの専門部隊による総合プロデュース
面白法人カヤックは、広告やPRの受託開発を行う「面白プロデュース事業」やソーシャルゲームの開発・運用を行う「ゲーム・エンタメ関連事業」、ゲームやeスポーツのコミュニティに特化した「eスポーツ関連事業」などの事業を展開する企業です。
「つくる人を増やす」の経営理念のもと会社経営を行っているため、社内にクリエイティビティのあるクリエイターを多く抱えているのが特徴で、面白いサービスを次々にリリースした実績があります。
VR領域においては、企業の課題を解決する広告的なVRコンテンツなど、様々なシーンでVRコンテンツの企画・実装・演出を行い、世の中にまだない新しい体験を次々と生み出しています。
また、「カヤックVR部VRadio」をSoundCloudとYouTubeで配信しており、運営を通じて蓄積されたナレッジをVR制作に活かしています。
他社にはないユニークでクリエイティブなVRコンテンツを導入したい企業におススメです。
⑨NEC:ITの知見を活かした高度なVRソリューション・導入支援を提供
NEC傘下のNECソリューションイノベータは、官公庁や産業向けにITソリューションを提供しており、近年はVRに関する様々なソリューションの提供も行っています。
NECが有するモーション技術とVR技術を組み合わせて仮想空間に現場を再現し、様々なソリューションを提供します。NECのソリューションにより、企業は、VR安全教育を実施したり、製造ラインをVRで再現し改善点を発見したり、製造・建築設計を効率化したり、火災現場を再現して防災訓練を行ったりすることができます。
特に製造・建設・物流業界で現場作業を効率化したい企業やVRを導入して臨場感のある安全教育を行いたい企業におススメです。
⑩セガエックスディー:ゲーミフィケーションを活用したVRの導入支援
セガ エックスディーは、ゲームの要素をゲーム以外の場面でも取り入れるゲーミフィケーションを活用した顧客の課題解決に強みを持ち、ゲーミフィケーションを活用したメタバース/VRの導入支援サービスを提供しています。
セガ エックスディーは、「メタバース/VRを使って何がしたいのか」ではなく、「ユーザーにどんな体験を提供したいのか」という視点を重視しています。ユーザーに提供したい体験を考えていく中で、その体験の提供に最も適した手段がメタバース/VRである、となれば、自然とユーザーに使われるメタバース/VRが広まると考えています。
そのため、メタバース/VRを導入して自社の理想とするユーザー体験を提供したい企業だけでなく、そもそも自社の追求するユーザー体験を提供するための手段としてメタバース/VRが最適なのか相談したい企業にもおススメです。
関連インタビュー記事:“利用される”メタバースのためのゲーミフィケーションとは?|セガ エックスディー片山氏、野尻氏
⑪クロスリアリティ:VR空間上での円滑なコミュニケーションを支援
クロスリアリティは、その名の通りXR(VR・AR・MR)ソリューション開発、プラットフォーム提供などを行う企業です。
クロスリアリティが展開するVR Meetというサービスは、オープンキャンパス、学科説明会、授業・ゼミなどコミュニケーションが重要なイベントに利用されています。距離に応じた音量制御やアバターを通じた相互コミュニケーションなど、VR上での円滑なコミュニケーションの実現を支援します。
費用は、VR空間のレンタルのみであれば初期費用55万円・月額11万円〜、企画やディレクション込みのイベント実施パックだと220〜550万円など幅があります。企業のニーズに応じた様々な料金プランを用意しています。
クロスリアリティは、コミュニケーションが重要視される会議や授業・ゼミなどにVRを導入したい企業におススメです。
⑫スペースデータ:衛星データや3DCGを駆使し仮想空間の構築支援
株式会社スペースデータは、「宇宙×データ」をテーマに研究開発を行うことを目的に設立された宇宙スタートアップです。「テクノロジーで新しい宇宙を創る」をビジョンに掲げ、衛星データや3DCG技術を活用し、仮想空間上にもう一つの世界を自動生成するAIアルゴリズムの開発を行っています。
スペースデータの高精度な3Dモデルは、デジタルツインを建築シミュレーションに活用する建築会社や仮想世界を舞台にしたゲームの開発会社など、多くの企業にソリューションを提供します。
建築や製造業者などデジタルツインを活用したシミュレーションを行いたい企業やデジタルツインを舞台にしたリアルなゲームコンテンツを制作したい企業におススメです。
⑬CYBERNET:VR導入のためのソフトウェア開発キットの提供
CYBERNETは、IT・AR/VR導入支援、IoT・デジタルツイン・AI構築支援、エンジニアリングサービスなどを手掛けるコンピュータシミュレーション会社です。
CYBERNETは、比較的簡単にVRを開発できるソフトウェア開発キットの提供や本格的なVR開発支援まで様々なソリューションを提供しています。特徴として、作業効率化や設計支援などの産業向けだけでなく、販促コンテンツや観光支援など幅広いVR導入支援を手掛けていることが挙げられます。
そのため、VRを導入して業務を効率化したい製造・建設・物流業界等の企業だけでなく、VRを導入して観光PRを行いたい地方公共団体や自社製品の販促を行いたい企業にもおススメです。
⑭カディンチェ:複数のデバイスで動画を自動再生できるVR同時再生システムを開発
カディンチェは、空間表現技術の研究開発、ソフトウェア開発、ウェブサイト制作などを手掛けるエンジニアリングカンパニーです。
VR開発やVR導入支援も手掛けており、360°パノラマ写真を用いたバーチャルツアーコンテンツやVR動画配信プラットフォームなどを提供しています。また、管理PCから同時に複数台のヘッドマウントディスプレイに動画を再生できるVR同時再生システムも提供しており、多人数でのVR動画視聴イベントを容易に行うことができるようになります。
そのため、社員研修、教育、アミューズメント体験など多人数に対して同時にVR動画を視聴させることができるシステムを導入したい企業におススメです。
⑮フォージビジョン:VRアプリ開発からコンサルティングまでVR導入を支援
フォージビジョンは、アプリ・ソフトウェア開発、AWS活用支援など、ITを活用した様々な課題解決サービスを提供する会社です。
フォージビジョンは、VR技術を用いたコンテンツ開発で幅広い開発実績を有しており、これを活かした実践的なVR導入支援を提供できる点が強みです。また、歩ける全天球動画という実写映像を歩きながら360°自由に見渡すことができるシステムを開発し、不動産の内見やテレビ番組で用いる演出に活用された実績があるなど、特にVR映像に関する深い知見を有しています。
そのため、不動産物件案内や観光PRなどVR映像と親和性の高いサービスの提供を考えている企業には特におススメです。
特定の用途・分野に特化したVR導入支援企業
⑯凸版印刷:VR上のショッピングモールメタパを展開し、企業の出店を支援
メタパは凸版印刷が提供するリアルとバーチャルを融合したVR/メタバースショッピングモールです。企業に対し、EC分野でのVR導入支援を提供しています。
メタパの特徴は次の2点です。
- 1.リアルとバーチャルを融合した新しい買い物体験
- 2.友だちや家族とグループでショッピングができる
1点目のリアルとバーチャルを融合した新しい買い物体験に関して、メタパではリアルのお店で販売しているリアルの商品をVR上で販売することができます。
2点目の友だちや家族とグループでショッピングができる点に関して、メタパは メタ+パーティの造語であり、仲間と集まれるメタバース/VR(仮想空間)です。人が集まる賑わいや、友だちや家族といろんなお店を一緒に巡ってショッピングできる楽しさをバーチャルで提供できます。
既存のプラットフォームを用いて手軽にVRを活用した商品販売を行いたい企業におススメです。
※関連記事:凸版印刷がメタバースに参入する理由とは?展開する5つの事業も紹介
⑰ハコスコ:誰でも簡単にEC向けVR空間を開設できるソリューションを提供
ハコスコは、脳科学をベースにしたワンストップなVR導入支援会社であり、VRゴーグルや360°カメラ、ECメタバースの提供、VR体験・配信・映像作成支援など、幅広いサービスを展開しています。
また、これらのサービスを通じて蓄積された知見を活用し、VRのエキスパートによる業界の動向・市場調査、ソリューション提案など様々なコンサルティング業務も開始しました。
クオリティの高いVR映像を制作したい企業やVRのエキスパートによる知見を得たい企業におススメです。
⑱ハシラス:VRアトラクションの制作・導入支援に特化
ハシラスは、VRコンテンツ専門の制作会社です。なかでもハイエンドVRデバイスと独自のハードウェア・ソフトウェアを組み合わせたVRアトラクションの企画・制作・導入支援の実績が豊富です。
ハシラスは2014年からVRアトラクションの開発を行なっており、国内外問わず多数の施設にコンテンツを納入しています。多くの実績と、圧倒的な体験ユーザー数から得られるフィードバックにより、豊富な技術・知見を育んでいます。
また、VR向けライドなどの体感ハードウェアを自主制作している点がハシラスのコンテンツ制作の特徴であり、良好な体感性やアテンド性、酔い防止などの最新の知見を盛り込んだハードウェアを継続的に開発しています。
さらに、ハシラスは、ハイエンドなVR機器をフル活用した体験価値の高いコンテンツ制作を得意としています。一般的な360度動画と異なり、現実の身体とVR空間が相互作用するコンテンツを実現可能です。アニメやマンガなどのIP活用においても、原作そのままの世界観に体験者自身が入り込んで活躍できるリッチなコンテンツ制作が可能です。
そのため、VRアトラクションやIPコンテンツなどを提供したいエンタメ系の企業におススメです。
⑲積木製作:建築用 CGVRコンテンツの制作・導入支援
積木製作は、建築用 CG 制作と VR コンテンツ制作を 2 本柱に事業を展開している企業です。一級建築士でもある城戸太郎氏が2003年9月に設立した企業で、建築に特化したノウハウが豊富に蓄積されています。
建築の専門知識に加え、画像やCGのクオリティーにも定評があり、建築に特化したVR制作会社としてマンションやオフィス、公共事業などの支援を行っています。マイクロソフト社から「Microsoft Mixed Realityパートナー」として正式に認定されており、技術力の高さも評価されています。
また、VRを活用して現場の安全教育ができる「安全体感VRトレーニング」というサービスは160社以上に採用されたVR体感教育で、1台38,500円(税込)という低価格で利用可能です。
VRを活用したシミュレーションや安全教育を行いたい建設会社は、積木製作に依頼するのがオススメです。
※関連インタビュー記事:3DCG制作大手の積木製作がメタバースに参入する理由とは?|常務取締役 赤崎信也氏
⑳Synamon:あらゆるビジネス活動へのVR導入を支援
Synamonは、「XRが当たり前の世界」を実現するために、VR/ARをはじめとするXR領域のコンサルティング、XR製品の企画・開発を行う企業です。
すべての業務を仮想空間で行えるVRサービス「NEUTRANS」の開発など、最新技術の独自研究で培ったXR技術で、プロジェクトの立ち上げから開発・導入支援までワンストップでサービスを提供します。
会議や研修、セミナーなど様々なビジネス活動をバーチャル空間上で行いたい企業におススメです。
㉑リアルバーチャル:ビジネス向けに特化したVR導入支援の提供
リアルバーチャルは、VR/メタバースを通して、リアルとバーチャルが融合する新しい世界の創造を目指し、主にビジネス向けのVR/メタバース導入支援を提供しています。
企業向けに新卒採用やバーチャル店舗のためのバーチャル空間の提供、学校向けにオンライン授業のためのバーチャル空間の提供、自治体向けにバーチャル観光の実施の支援などを行っています。企業は、あらゆるビジネス活動をバーチャル空間上で手軽に行うことができるようになります。
会議や採用、研修などのビジネス活動をバーチャル空間上で行うことを検討している企業におススメです。
㉒VRC:人体の3Dアバター化技術を活用したVRの導入支援
VRCは、人の身体を3Dアバター化する技術やデジタルツインを活用したVRの導入支援を提供しています。
例えば、ヘルスケアの分野では、ボディデータとデジタルツインのデータを活用することで、身体の寸法を可視化することができます。体重が1kg減った際に自分の見た目がどのように変わるのかなど、未来の変化を可視化することで、健康意識の改善を図ることができます。
また、広告の分野では、例えば、ランニングシューズの広告でシューズを履いた自分がボルトと一緒にオリンピックの決勝で100M走を走るという体験をメタバース上で実現するなど、アバターやデジタルツインの活用により、消費意欲促進に繋げることが期待できます。
ヘルスケア、アパレル、スポーツなど人の身体データを活用したビジネスを行いたい企業におススメです。
※関連インタビュー記事:進化が加速する実写の3Dアバターがもたらすビジネスチャンスとは?
㉓パーソルマーケティング:VR/メタバース人材の派遣・育成や導入支援
パーソルマーケティングは、2022年1月よりメタバースデザイン事業部を設置し、VR/メタバース人材の提供、VR/メタバースコンサルティング、ワールドの構築・導入支援といった様々なソリューションを提供しています。
特に人材派遣事業によって構築した豊富な人材ネットワークを活用したVR/メタバース人材の育成支援や派遣に強みを持っている点が特徴であり、人材不足に悩んでいる多くの企業を支援しています。
VRを活用した新規事業を行いたいが、VRやメタバースに詳しい人材の不足に悩んでいる企業におススメです。
※関連インタビュー記事:メタバース活用で日本の人手不足問題を解決へ|パーソルマーケティング 川内浩司氏
㉔イマクリエイト:注射手技の研修へのVR導入支援
医療向けVR技術の研究・開発を手掛けるイマクリエイトは、「VRワクチン注射シミュレーター」という、VR内に表示される模型に従うだけで、筋肉注射の手順を感覚的に習得することができる研修用のサービスを提供しています。座学や教材を用いた事前学習にシミュレーターを加えることで、手順のミス防止が期待されます。
実際の患者に注射の処置を行えるようになるためには、十分な練習が必要です。しかし、定期的にトレーニング用品を補充する必要があることや、多数の生徒が同時に練習することが困難であり、医療現場での悩みの種となっています。
そこでイマクリエイトは「実生活と同じように自分の身体を使って練習する」というコンセプトのもと、このバーチャルトレーニングシステムを開発しました。これにより、医学生は施設や設備の有無にかかわらず、いつでも、何度でもトレーニングが可能となります。
VRを活用して注射処置の訓練を手軽に行えるようにしたい医療関係の機関におススメです。
VRを導入するための4つのステップ
VRを導入するためのステップとして以下の4つのステップが挙げられます。
- ①VRの企画
- ②開発環境・ツールの選定
- ③サービスの体験設計・開発
- ④サービスのテスト・公開
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
①VRの企画
1つ目のステップは、VRの企画です。成果を挙げるVR制作/開発を行うには、強力な制作/開発体制の構築はもちろん、自社の目的達成に向け、「どのようなVRを制作すべきか」を検討するリサーチと企画のプロセスが極めて重要となります。
VR制作で成果を上げるためのリサーチ・企画のポイントとして、以下の2点が挙げられます。
- 1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用
- 2. 各社の課題や目的にマッチするVR戦略・企画の立案
1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用
近年幅広い業界・用途でのVR活用が進む中で、成果が上がっている事例には共通点が存在します。そのため、最新の市場動向やノウハウを抑えることが、成功確度の高い戦略・企画の大前提となります。
2. 各社の課題や目的にマッチするVR戦略・企画の立案
VRに取り組むこと自体を目的とするのではなく、”事業成長のための有効な手段”としての、自社ならではのVR戦略・企画を立案できるかが極めて重要となります。
②開発環境・ツールの選定
2つ目のステップは、開発環境・ツールの選定です。VRを制作/開発する目的・ターゲットとする顧客を明確にした上で、目的に沿った開発環境・ツールを選定しましょう。代表的な開発環境・ツールとしては、3DCGの制作/開発においては「Blender」や「Maya」、VR/ARの制作/開発においては「Unity」や「Unreal Engine」などが挙げられます。
VR制作/開発の中でも、単にVR/ARのコンテンツを制作したいのか、iOS/Androidで利用できるアプリを開発したいのかによって、利用する開発環境・ツールは異なります。
⇒関連サービス:メタバース総研の開発・運用サービスはこちら
③サービスの体験設計・開発
3つ目のステップは、サービスの体験設計・開発です。実現したいユーザー体験の設計を行った後、実際の開発を行います。
単にVR/ARのコンテンツを制作したいのであれば簡易なツールでも対応可能な場合がありますが、よりクオリティの高いユーザー体験を実現するためには、「Unity」や「Unreal Engine」を利用してプログラミングを行い、アプリケーションを開発する必要があります。
④サービスのテスト・公開
4つ目のステップは、サービスのテスト・公開です。スマホ、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなど対象とするデバイスにおいて、バグがないか、表示速度に問題がないかなどをテストします。
動作に問題がなければ、アプリであればデバイスごとにアプリストアに申請を行い、審査が通ればリリースとなります。
VRを導入する2つの方法
VRを導入する代表的な方法として、以下の2つが挙げられます。
- ①制作/開発会社に依頼をする:高品質のVR制作/開発が可能
- ②自社で制作/開発を行う:コストを抑えることが可能
それぞれの方法の概要やメリット・デメリットを分かりやすく紹介していきます。
①VR専門の制作/開発会社に依頼をする:高品質なVR制作/開発が可能
1つ目の方法は、上記で紹介したような制作/開発会社に依頼をする方法です。
VR制作/開発の豊富な経験と知見を有する制作/開発会社に依頼をすることで、高品質のVRを制作/開発することが可能です。
主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 1.豊富な経験と知見に基づき、高品質のVR制作/開発が可能
- 2.体制が整っているため、限られた期間でVR制作/開発が可能
- 3.社内の人員リソースに余裕が無くても、VR制作/開発が可能
一方で主なデメリットとして、以下2つが挙げられます。
- 1.自社で制作/開発する場合と比べ、一定コストがかかってしまう
- 2.社内企画通りに制作/開発会社に制作してもらうため、綿密なすり合わせが必要
また、VR制作/開発会社には、制作/開発を中心に対応している会社と、事業立案や企画から開発まで一貫して対応している会社が存在するため、自社の検討状況や課題にマッチした会社を選定することが重要となります。
②自社のエンジニアが制作/開発を行う:コストを抑えることが可能
2つ目の方法は、ツールを活用し自社のエンジニアがVRを制作/開発する方法です。
VRをリリースするためには、3Dモデリングやアニメーション、開発、プログラミングなど様々な工程が存在します。
一方で、近年これらに対応する有力なツールが登場してきています。これらのツールを活用することができれば、コストを抑えたVR制作/開発が可能です。
代表的なメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- Unityなどのツールなどを活用できれば、低コストで制作/開発が可能
- 開発体制が整っていれば、社内の企画通りのVRを制作/開発可能
一方で代表的なデメリットとして、以下2つが挙げられます。
- 1.経験者が不在の場合、高品質のVR制作/開発が難しい
- 2.十分な人的リソースが無い場合、VR制作/開発が難しい・期間を要してしまう
タイプ別VR活用の費用相場
VR活用は、VR空間の構築からリモートワークでの利用まで様々なタイプが存在し、タイプによって費用が大きく変わってきます。タイプ別の費用相場は以下の通りです。
- ➀独自のユーザー向けVRサービスの構築:100万~1000万円超
- ②オンラインショッピングへの活用:100万~1000万円超
- ③プロモーションへの活用:10万~500万円超
- ④VRイベントへの出展:無料~100万円超
- ⑤独自の業務効率化向けVRサービスの構築:100万円~
- ⑥リモートワークへの活用:無料~月額5万円程度
それぞれをわかりやすく解説しています。
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➀独自のユーザー向けVRサービスの構築:100万~1000万円超
独自のユーザー向けVRサービスの構築の費用の相場は100〜1000万円超とかなりケースバイケースとなっています。その理由としてはどの程度サービスを充実させるかや、どのような開発方法を用いるかによってかかる工数が大きく変わってくるからです。
例えば、VRChatやDOORをベースにする場合であれば100万円~、一方で0からオリジナルのVRを構築する場合は、シンプルな機能のもので500万円~、機能をリッチにすると1000万円異常が必要となってきます。
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②オンラインショッピングへの活用:100万~1000万円超
VRのオンラインショッピングへの活用にかかる費用の相場は100万〜1000万円超となっています。自社独自のサービス構築をする場合や、VR上のショッピングモールに出展する場合など様々なパターンが存在します。
三越伊勢丹が構築する独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」のように、独自のサービス構築をする場合は1000万円を超える費用が必要となります。
一方で、凸版印刷社が提供しているVR上のショッピングモール「メタパ」への出展の場合、費用は300万円〜と、独自構築に比べると費用を抑えることが可能です。
③プロモーションへの活用:10万~500万円超
VRのプロモーションへの活用にかかる費用の相場は10万〜500万円となっています。
日産自動車が新車発表会・試乗会向けのVRを構築した事例のように、0から独自のVR空間を構築する場合は500万円を超える高額な費用が必要となります。
一方で、AR作成ツールCOCOARなどの、VR制作ツールを活用する場合は、月額3万円程度からVRを作成することができます。
④VRイベントへの出展:無料~100万円超
VRイベントへの出展にかかる費用の相場は無料〜100万円超となっています。
比較的小規模のVRイベントやVRプラットフォーム上に出展する場合であれば無料の場合もあります。
一方で、バーチャルマーケットなど多くのユーザーを集めるVRイベントの場合、リアルのイベント会場の出展と同様、100万円を超える出展費用が必要となります。
⑤独自の業務効率化向けVRサービスの構築:100万円~
独自の業務効率化向けVRサービスの構築にかかる費用は100万円〜となっています。
製造業界での工場のVR化(デジタルツインの構築)や医療業界での遠隔手術支援システムなどは、業務効率化により大きな収益向上のインパクトが見込める一方で、各社独自のVRサービスを構築する必要があり、費用は100万円以上かかることが多いです。
⑥リモートワークへの活用:無料~月額5万円程度
VRのリモートワークへの活用の相場は無料〜月額5万円程度となっています。
例えば、リモートワーク向けのツールとしてMeta社が提供する「Horizon Workroom」や「Gather」など無料で利用できるものから、学研の提供する「metaLife」など月額数万円で利用できるものまで存在しますが、他の活用のタイプと比べると安価にVRを活用することが可能です。
一方で、より高い没入感を得るためにMetaQuestなどのVRゴーグルを購入する場合は、デバイスの費用が1台あたり約5万円必要となります。
VR導入が企業にもたらす5つのメリット
企業がVRを導入するメリットとして以下の5つが挙げられます。
- ①VR領域での新たなビジネスの創出
- ②VRから得られたデータの活用による商品・サービスの改善
- ③新たな顧客接点の獲得
- ④社内コミュニケーションの円滑化
- ⑤研修への活用による社員のスキル向上
それぞれのメリットを分かりやすく解説していきます。
①VR領域での新たなビジネスの創出
1つ目のメリットはVR領域での新たなビジネスの創出です。検索エンジン、EC、SNSに並ぶ次なるキラーサービスになるとも言われているVRですが、多様な業界の企業がVR領域に参入しており、サービス構築を目論んでいます。VRがより人々に普及し、VR上で過ごす時間が増えるようになると、VR領域でのビジネスの市場規模も拡大していくと考えられます。
②VRから得られたデータの活用による商品・サービスの改善
2つ目のメリットはVRから得られたデータの活用による商品・サービスの改善です。VR上の人々の行動データはWebサイトやSNS上のものに比べ圧倒的にリッチになると考えられています。VR上ではいつ、誰と、どのような行動を取っていたかはもちろん、ウェアラブルデバイスの発展によりどのような感情になっていたかなどの多様なデータを取得できるようになると考えられています。
そのため、VR上のユーザーに商品やサービスを試してもらい、その反応をデータとして収集することで、商品やサービスの改善につなげることが可能です。
③新たな顧客接点の獲得
3つ目のメリットは新たな顧客接点の獲得です。VR空間にはいつでもどこからでもアクセスできるという特徴があり、コロナウイルス感染拡大の影響で実店舗での顧客との繋がりが希薄化するなか、新たな顧客接点としての活用が期待されています。
VRの特徴である、3Dのコンテンツで、スタッフが説明しながら商品やサービスを訴求できるという点を活かし、今までEC化に苦戦していた業界の企業にとって、貴重なオンラインでの接点になり得ると考えられます。
④社内コミュニケーションの円滑化
4つ目のメリットは社内コミュニケーションの円滑化です。コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの企業がリモートワークへの移行を進めています。
一方で、リモートワーク環境下ではホワイトボードを用いた共同作業ができない、相手の細かな表情や声色が読み取れずコミュニケーションが停滞する、自然発生的なコミュニケーションが減ってしまうなどの課題が存在します。
それらの課題をVR空間上のオフィス「VRオフィス」で一緒に働くことで解決することができるのではないかと期待されています。
⑤研修への活用による社員のスキル向上
5つ目のメリットは研修への活用による社員のスキル向上です。VRを企業の研修に活用することで、コンテンツが3Dで表示されるため学習効率が向上する、非常時のシチュエーションを簡単に再現できる、学習の時間的・地理的制約から解消されるなどのメリットがあり、社員のスキル向上に繋げることができます。
企業がVR活用で成果を上げるための5つのポイント
企業がVR活用で成果を上げるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。
- ①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
- ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
- ③ユーザーファーストなUX設計
- ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
- ⑤強力な開発・運用体制の構築
それぞれについて分かりやすく紹介していきます。
①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
1つ目のポイントは、最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップです。
デバイスの進化やユーザーの動き、各領域の先進事例をキャッチアップし、自社が取り組むべき活用方法や成果に繋がる活用のポイントを抑えた上で活用に着手しましょう。
VR活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や活用のノウハウを抑えておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。
②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案
2つ目のポイントは、VRを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。
現在VR活用に取り組む企業には、VR活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。
その結果、活用のPDCAが回らない、VR活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。
自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜVRではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案しましょう。
③ユーザーファーストな企画・UX設計
3つ目のポイントは、自社のターゲットにとってユーザーファーストなVRの企画・UX設計です。
現在、多くの企業がVRに参入を進めていますが、そのなかには、企業側の都合のみでサービス・体験が設計されたようなVRが多く存在します。それらのVRは、ユーザーに利用されず、企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまいます。
そのため、「VRならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を踏まえたUX設計が重要です。
④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。
VR市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。
そのため、計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。
⑤強力な開発・運用体制の構築
5つ目のポイントは、強力なVR開発・運用体制の構築です。
高いユーザー体験と事業性を両立するVRの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。
VR開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。
VRの市場規模
Fortune Business Insightsによると、世界のVRの市場規模は2023年時点で約3.6兆円、2030年には約23兆円に達すると予想されています。その中でもゲームやエンタメ業界が最も大きなシェアを占め、次いで自動車、小売、ヘルスケア、教育と続いています。
これまでの市場成長の要因は、MetaQuestを始めとするVRデバイスの低価格化・小型化が進んでいることや、Fortniteなどのゲームを中心とするヒットコンテンツの登場が相次いでいることなどが挙げられます。
また、近年の市場成長の要因として、MetaやAppleなどによる巨額投資により、XRデバイスの進化と販売が進んでいることや、コロナウイルス感染拡大をきっかけに、コミュニケーションやエンタメのオンライン化が加速していることなどが挙げられます。
業界別VRの活用事例10選
業界別のVRの活用を進める企業として以下の事例が挙げられます。
- ①小売業界:三越伊勢丹がVR空間上に百貨店を再現
- ②ファッション業界:BEAMSがVRイベントへの出展を通じリアル店舗への送客も
- ③エンタメ業界:ぴあがバーチャルライブ向けの独自メタバースを構築
- ④広告業界:博報堂がVR空間上での広告枠の販売を開始
- ⑤製造業界:日産自動車がVR上での新車発表・試乗会を開催
- ⑥不動産業界:東急不動産が複数人での同時参加可能なVRモデルルーム
- ⑦医療業界:comatsunaがアバターを介した対話によるメンタルケアサービス
- ⑧観光業界:大日本印刷がVR空間上に「バーチャル秋葉原」をオープン
- ⑨自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をVR空間上に再現
- ⑩金融業界:みずほ銀行がVR空間上に店舗を開設し、決済機能提供などを検討
それぞれの企業の活用事例についてわかりやすく紹介していきます。
①小売業界:三越伊勢丹がVR空間上に百貨店を再現
三越伊勢丹は、独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」を構築し提供しています。来場者はアバターの姿で、デジタル空間の「バーチャル伊勢丹」での買い物を楽しむことができます。店員のアバターも配置され、チャット機能を使った接客も受けられます。
また、メタバース上ではバーチャルファッションショーを楽しんだりや人気格闘漫画『刃牙』シリーズに登場する“地下闘技場”をモデルとしたイベントスペースが設けられ、アバターとなった一部の人気キャラクターに会えたり、関連するデジタルアイテムを入手したりすることもできます。
現在は婦人服や食品など180ブランドを扱っていますが、今後は家具や日用品にも対象を広げる方針です。友人のアバターと一緒に会話しながら買い物できるようにするなど機能も強化する予定です。他社がメタバース上で開催されるイベントへの出展が中心のなか、三越伊勢丹は既に独自のメタバース空間を構築・提供しており、小売・百貨店業界のメタバース活用をリードする存在といえます。
②ファッション業界:BEAMSがVRイベントへの出展を通じリアル店舗への送客も
ファッション大手であるビームスはVR領域への参入を果たしています。具体的な取り組みとしては、世界最大のVRイベントである「バーチャルマーケット」に4度出展を行っています。バーチャルマーケットとはメタバース上にある会場で、アバターなどのさまざまな 3D アイテムや、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売り買いでき、日本はもとより世界中から100万人を超える来場者を誇る世界最大のVRイベントです。
バーチャルマーケットでは、アバター用の洋服であるデジタルアイテムの販売やライブなどのイベントの開催が行われました。アバター用の洋服であるデジタルアイテムは、ビームスの2022年の秋冬商品を3Dモデルに起こした、Tシャツやワンピースなどの全7種類が販売されました。また、ライブでは池田エライザさんがバーチャルライブを開催し、メタバースに着想を得た新曲の発表も行われました。
一方でリアルでの商品販売も行われ、バーチャルマーケットの出展を記念したリアルな洋服の商品もビームスの公式オンラインショップにて販売されました。4度目の参加の際には、関西のショップスタッフも含む約50名の社員が交代でバーチャル接客にあたり、VR上での接客を通じてリアル店舗への来客に繋がっている事例も生まれてきているとのことです。
③エンタメ業界:ぴあがバーチャルライブ向けの独自メタバースを構築
ぴあ株式会社は、バーチャルライブプラットフォーム「NeoMe」(ネオミー)をスマートフォンアプリのサービスとして提供開始しました。「NeoMe」は、ユーザーがアバターとなってバーチャル空間に入り、バーチャルライブを中心に、ユーザー同士の交流やアバターのコーディネートを楽しむことができるスマートフォンアプリです。
ぴあは、「NeoMe」を通じて、次世代を担う若手パフォーマーに対して、バーチャルを起点とした新たな表現や活動の場を提供しています。ユーザーやファンは、同じ趣味の人とつながる場を提供し、パフォーマーとユーザーの新たなコミュニティづくりを支援します。
バーチャルライブの第1弾となる「NeoMe Live Vol.1」には、ヤバイTシャツ屋さんが出演しました。
④広告業界:博報堂がVR空間上での広告枠の販売を開始
博報堂は国内企業としては初となる、VR空間内の広告枠の販売事業を開始しました。博報堂傘下のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)社は、デイリーアクティブユーザー約5000万人を誇る、世界最大級のゲーム型メタバース「Roblox(ロブロックス)」内での広告枠の販売を開始しました。
広告主はRoblox内の建物や看板に画像や動画の広告を掲載することが可能です。広告費用は場所やサイズによるものの、2週間の掲載枠が80万円~とのことです。
⑤製造業界:日産自動車がVR上での新車発表・試乗会を開催
日産自動車はメタバース上で、新型軽電気自動車「日産サクラ」の発表・試乗会を開催しました。イベントは参加者は世界最大のVR SNSプラットフォーム「VRChat」で開催されました。
発表会では日産副社長のアバターが登場し、ボイスレターが再生されました。
また、試乗会では日本の四季を感じられるドライブコースでバーチャルなサクラを運転することができます。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ってみたりと、現実の試乗さながらの体験ができ、新車の特徴を確認することができます。メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが強みです。
このような試験的な取り組みを重ねるなかで、将来的に製品のプロモーションチャネルとしてメタバースが本格的に活用できるユースケースが確立されていくことが期待されます。
⑥不動産業界:東急不動産が複数人での同時参加可能なVRモデルルーム
東急不動産は、複数人が同時に参加できるモデルルームをブランズシティ湘南台マンションギャラリーにて公開しました。こちらのVRモデルルームはVR企画制作を行うハシラス社のVRソリューションである「キネトスケイプ」を活用しています。
これまでのVRモデルルームは体験人数が1人に限定されていましたが、こちらのソリューションを活用することにより、複数人で同時にVRを視聴することが可能になり、ご家族と話をしながらのリアルな内見さながらの体験をすることが可能です。こちらの物件は若い世代がターゲットであることから、VRでの物件提案が有効と考え導入を決定したとのこと。今後も他のマンションギャラリーへの活用を進める方針です。
⑦医療業界:comatsunaアバターを介した対話によるメンタルケアサービス
デジタルヘルスケア・産業保健事業を手がけるcomatsuna社は先ごろ、メタバースを活用した法人向け社員メンタル支援サービス「メンサポドクター」をリリースしました。メンズサポートドクターは、アバター介したオンラインでのコミュニケーションによりメンタルヘルスの改善を図るもので、人見知りや対面でのコミュニケーションに抵抗のある方にも、気軽に利用できるメンタルヘルスケアサービスを提供することを目的とし開発されました。
同社はアバターを介したコミュニケーションが、対面での対話に比べ、人々の緊張を和らげ、より早く心を開いてもらい、悩みを相談しやすくすることができると考えているとのことです。
企業もこのサービスを導入することで、社員の潜在的な不満や不安、問題点をいち早く検出することができるとともに、社員のメンタル不調予防、離職予防に繋げることができます。
⑧観光業界:大日本印刷がVR空間上に「バーチャル秋葉原」をオープン
大日本印刷とAKIBA観光協議会は、現実世界と仮想世界を融合させた地域共創型XR街づくりプロジェクトとして、2022年4月に「バーチャル秋葉原」をオープンしました。生活者は、PC用アプリケーションやVRゴーグル、Webブラウザなどを通じて、世界のどこからでもいつでも秋葉原の魅力を楽しむことができます。仮想空間には、ショッピングができる店舗やギャラリースペース、広告看板などが設置されており、コンテンツホルダーをはじめとする様々な企業が、情報発信や販促活動を行う「第3のチャネル」として利用することができます。
秋葉原の特徴である商標の看板等も地元企業の協力のもと、バーチャルリアリティ上で再現します。一部のバーチャル店舗の中には、商品などを展示するスペースがあり、ECサイトへ誘導して購入に繋げることができます。
バーチャル秋葉原は、ユーザーの分身であるアバターが集まり、動画視聴や商品購入、バーチャルゲームへの参加などを同時に行うことができる空間です。現実の特性を踏まえ、企業はコンテンツを提供・実施するだけでバーチャル秋葉原の世界に参加できます。
また、クリエイターが同一IPの二次創作を行い、スペース内で展示・販売できるよう、新たなビジネススキームを準備しています。コンテンツはNFTで管理し、クリエイティブビジネスの健全な循環を実現するとのことです。
⑨自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をVR上に再現
吉本興業は人口約2万人、兵庫県北部に位置する養父市の観光名所を再現したVR空間をリリースしました。
ユーザーは、かつて日本一のすず鉱山として栄えた明延鉱山の坑道後を観光したり、吉本興行所属のタレントコラボした採掘ゲームを楽しんだり、市役所を訪れ、デジタル住民票交付してもらったりすることができます。
バーチャル養父のオープニングイベントには、吉本興業所属のお笑い芸人である、野生爆弾くっきー!さんやとろサーモンの村田さんらが参加し、その様子は吉本の映像配信サービス「FANCY」によってライブ配信されました。
また、イベントで養父市市長がアバター姿で登場し、「メタバースには無限の可能性があると思います。世界中どこからでも来ていただけるので、いろんな国の方々に来てもらって、養父市の自然や観光名所を楽しみ、市民とも交流してもらいたい。そして、ゆくゆくは現実世界でも体験しに来ていただければ。バーチャルでは100万人都市を目指しています」とコメントしました。
⑩金融業界:みずほ銀行がVR空間上に店舗を開設し、決済機能提供などを検討
みずほフィナンシャルグループは、2022年8月に開かれる世界最大のVRイベントである「バーチャルマーケット2022」への出展を発表しました。
銀行店舗をイメージした出店ブースでは、ボルダリング体験やオリジナル3Dモデルの配布をはじめ、ゲストを招いた金融知識に関する座談会が行われる予定です。座談会では、金融知識を有するみずほ社員と、アバターを介したコミュニケーションを取ることも可能となっています。
同社は、将来的にはVR空間上の店舗にて資産形成の相談や商談を実施したり、決済手段の提供などを含めたVR空間上での新たな経済活動に対するソリューションの提供を目指すとのことです。また、現状VR空間には統一された決済手段が存在しないため、みずほの決済サービス「Jコインペイ」の技術を応用した決済サービスの提供が検討されています。
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