【2024年】おススメのバーチャル店舗導入支援会社9選

MetaやAppleなどのビッグテックの参入によりますます注目が高まっているメタバース。その活用の仕方は様々であり、近年は、三越伊勢丹や凸版印刷などの大企業をはじめとする多くの企業がメタバース上にバーチャル店舗を開設し、商品の販売を行っています。

  

幅広い業界の企業が相次いでバーチャル店舗の開設を進めるなかで、自社でもバーチャル店舗を導入・活用することを検討しているという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、2023年最新版のおススメのバーチャル店舗導入支援会社9社をご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • 代表的なバーチャル店舗C導入支援会社を幅広く抑えておきたい
  • バーチャル店舗導入支援会社が多数あり、各社の違いや特徴が分からない
  • 失敗しないためのバーチャル店舗導入支援会社の選び方を知りたい
  • バーチャル店舗導入支援にかかる費用の相場を知りたい

 

本記事を読めば、バーチャル店舗導入を進める上で絶対に抑えておきたいポイントを効率よくキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもバーチャル店舗とは

そもそもバーチャル店舗とは BEAMS
(画像:BEAMS)

バーチャル店舗とは、VR/メタバースや3D技術を活用し、商品の販売やサービスの提供を行う、オンライン上の仮想店舗のことを指します。

 

アマゾンや楽天市場などのECサイトと異なり、バーチャル店舗では、実際の店舗を訪れた時と同じように店舗内を歩き回ったり、商品をあらゆる角度から見たりすることができます。

 

VRやメタバースの普及に伴い、近年、新たな販売チャネルとしてバーチャル店舗を活用する企業が増えてきています。

バーチャル店舗導入支援会社選びに失敗しないための5つのポイント

バーチャル店舗導入支援会社選びに失敗しないための5つのポイント

バーチャル店舗導入支援会社選びに失敗しないためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①自社がバーチャル店舗を導入する目的を明確化する
  • ②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する
  • ③バーチャル店舗導入支援会社がどのようなタイプのメタバースECに対応しているか確認する
  • ④バーチャル店舗導入支援会社が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する
  • ⑤バーチャル店舗導入支援会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①自社がバーチャル店舗を導入する目的を明確化する

1つ目のポイントは、自社がバーチャル店舗を導入する目的を明確化することです。

バーチャル店舗を”導入すること自体が目的”となってしまっている企業は、成果を上げることができない傾向にあります。

 

そもそも何のためにバーチャル店舗を導入するのかを明確化することで、自社に最適なユーザー体験やメタバース空間を具体的に設計し、導入することができます。

②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する

2つ目は、社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認することです。

バーチャル店舗の導入には、事業・企画の立案から、3Dモデリング/プログラミング、制作後の運用など、様々な役割を担う人材が必要となります。

 

そのため、事前に社内でどの役割を担う人材がどの程度不足しているのかを明確にすることで、自社の状況に合った制作/開発会社や支援プランを選ぶことができます。

③バーチャル店舗導入支援会社がどのようなタイプのメタバースECに対応しているか確認する

3つ目のポイントは、バーチャル店舗導入支援会社がどのようなタイプのバーチャル店舗に対応しているか確認することです。

一言でバーチャル店舗導入支援会社といっても、バーチャル店舗導入支援会社が運営する特定のプラットフォームを提供するものや、複数のプラットフォームの中から最適なものを選定してくれる会社など、対応の仕方は様々です。

 

バーチャル店舗導入支援会社側の都合に基づきバーチャル店舗を導入するのではなく、あくまで自社の目的達成の手段として、最適なバーチャル店舗の導入を支援してくれる会社を選ぶようにしましょう。

④バーチャル店舗導入支援会社が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する

4つ目のポイントは、バーチャル店舗導入支援会社の支援範囲が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認することです。

バーチャル店舗導入支援会社の中には、あくまでバーチャル店舗の制作が中心の一般的な会社と、バーチャル店舗を活用した事業・企画の立案から制作まで一貫して支援してくれる会社の2つのタイプが存在します。

 

バーチャル店舗活用で成果を上げるためには、制作以前に「どのようなバーチャル店舗を導入すべきか」の企画のプロセスが極めて重要であり、社内に知見を有する人材がいない場合などは、事業・企画の立案から支援してくれる制作/開発会社を選ぶと良いでしょう。

⑤バーチャル店舗導入支援会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する

5つ目のポイントは、バーチャル店舗導入支援会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認することです。

バーチャル店舗導入支援会社によっては、バーチャル店舗制作/開発でXXX万円、Xカ月の運用でXXX万円というように、ある程度支援内容と費用が固定パッケージ化されている会社も多く存在します。

 

そのため、予算と制作の目的・要望を伝えた上で、自社の目的達成に繋がる支援を行ってくれる導入支援会社を選ぶようにしましょう。

おススメのバーチャル店舗導入支援会社9社

おススメのメタバースEC制作/開発支援会社9社

おススメのバーチャル店舗導入支援会社として、以下の9社が挙げられます。

 

  • ①ハシラス:バーチャル店舗含む様々なメタバースプロジェクトに必要な専門性を提供
  • メタバース総研:国内最大のナレッジに基づきバーチャル店舗の企画から制作/開発・導入まで支援
  • ③PWC:戦略から会計まで幅広いメタバース ECコンサルティングを提供
  • ④アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム
  • ⑤凸版印刷:VR上のショッピングモールメタパを展開し、企業の出店を支援
  • HIKKY:世界最大のメタバースイベント「バーチャルマーケット」を開催し企業の出店を支援
  • cluster:日本最大のメタバースプラットフォームを運営しEC導入を支援
  • ⑧ハコスコ:誰でも簡単にバーチャル店舗向けメタバース空間を開設できるソリューションを提供
  • ⑨ベネリックデジタルエンターテインメント:キャラクターショップが多く出店するそらのうえショッピングモールを運営

 

それぞれの会社についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①ハシラス:バーチャル店舗含む様々なメタバースプロジェクトに必要な専門性を提供

ハシラス:メタバース EC含む様々なメタバースプロジェクトに必要な専門性を提供
(画像:ハシラス)

ハシラスは、メタバースコンテンツ専門の制作会社であり、豊富な開発実績を活かしてメタバース ECを含むメタバース活用に関する様々な知見を提供しています。

 

ハシラスの特徴としては、メタバース業界での豊富な制作・プロデュースの実績に裏付けられた高い専門性を有していること、1時間5万円から手軽に相談できることです。

 

そのため、メタバース ECを導入したいがどこから始めればよいかわからない、メタバース ECの導入について手軽に相談できるサービスを探しているという企業におススメです。

②メタバース総研:国内最大のナレッジに基づきバーチャル店舗の企画から制作/開発・導入まで支援

メタバース総研:国内最大級の知見に基づき企画から開発まで支援

メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。

 

同社は、多数のメタバース/XR活用支援と国内最大級のビジネス向けメタバースメディアの運営により培った、豊富な経験と知見を武器とする、高品質のコンサルティングから制作/開発までの一気通貫での支援を強みとしています。

 

さらに、各領域に強みを持つ、38名のクリエイター/エンジニアや12社のパートナー企業による強力な支援体制を有しており、各企業の目的や要望に合わせた、オーダーメイドでの制作/開発が可能な点も特徴です。

 

そのため、現状構想段階にあり事業・企画の立案から支援してほしい企業や、テンプレ的な設計ではなく自社ならではのメタバース/XRを制作/開発したい企業におススメです。

 

※メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。 

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③PwC:戦略から会計まで幅広いメタバース ECコンサルティングを提供

PwC:戦略から会計まで幅広いメタバース ECコンサルティングを提供
(画像:PWC)

PWCは、世界157カ国に約30万人のスタッフを要する世界最大級のコンサルティングファームで、戦略、オペレーション、M&A、事業再生、会計など幅広い領域のコンサルティングを提供しています。

 

PWCは、様々な業界に対する幅広い領域のコンサルティングを通じた知見を強みとし、メタバース領域においても事業構想からシステム開発までワンストップのコンサルティングを提供しています。

そのため、多少金額は高くなっても、大手コンサルティングファームの豊富な知見を活用して一からメタバース ECを始めたい企業におススメです。

④アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム

アクセンチュア:ITに強みのある世界最大のコンサルティングファーム
(画像:アクセンチュア)

アクセンチュアは、世界120カ国に約70万人のスタッフを要する世界最大のコンサルティングファームで、戦略、業務改善、IT、デジタル広告など幅広い領域のコンサルティングを提供しています。

 

アクセンチュアは、IT領域でのコンサルティングやメタバースに関する知見を強みとし、戦略策定やメタバースの構築・運用、社員向けの知見の共有など様々なメタバースコンサルティングを提供しています。

メタバース ECを導入したいが、特にITに関するリソースや知見不足に不安がある企業におススメです。

⑤凸版印刷:メタバース上のショッピングモールメタパを展開し、企業の出店を支援

凸版印刷:メタバース上のショッピングモールメタパを展開し、企業の出店を支援
(画像:凸版印刷)

凸版印刷は、リアルとバーチャルを融合したメタバースショッピングモール「メタパ」を展開し、企業のバーチャルショップの開設・出店を支援しています。

 
メタパに出店する企業はリアルのお店で販売されているリアルの商品をメタバース空間上で販売することができます。また、メタパは メタ+パーティの造語であり、仲間と集まれるメタバース(仮想空間)であるため、人が集まる賑わいを再現したり、友だちや家族といろんなお店を一緒に巡ってショッピングできる体験を提供したりすることが可能です。

 

既存のプラットフォームを活用して手軽にバーチャル店舗を開設したい企業におススメです。

 

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⑥HIKKY:世界最大のメタバースイベント「バーチャルマーケット」を開催し企業の出店を支援

(画像:HIKKY)

HIKKYは、メタバース領域の大規模イベントの企画・制作・プロモーション等を主な事業としています。HIKKYは、年2回「バーチャルマーケット」というメタバースイベントを開催しています。来場者数が100万人を超え、ギネス世界記録にも認定された世界最大のメタバースイベントです。これまで、BEAMS、SMBC日興証券、JR東日本など多くの有名企業が参加しています。

 

企業は、バーチャルマーケットにおいて容易にバーチャル店舗を開設し、商品を宣伝・販売することができます。来場者数が世界最大規模であるため、多くの顧客を獲得できる機会を得られる点も企業にとって大きなメリットとなります。

 

出店費用は、プラットフォームの種類に応じて、無料〜3,300円程度かかります。

メタバース ECを通じて多くの新規顧客を獲得したい企業、実績があり信頼性のあるプラットフォームに出店したい企業におススメです。

⑦cluster:日本最大のメタバースプラットフォームを運営しEC導入を支援

cluster:日本最大のメタバースプラットフォームを運営しEC導入を支援
(画像:Cluster)

クラスターは、他ユーザーとの交流を軸とする日本最大のVR/メタバースプラットフォーム「cluster」を運営しています。一般ユーザーは、他ユーザーや企業が製作したメタバース空間で他ユーザーと他ユーザーとの交流やゲームをして楽しんだり、自身もワールドを製作し、公開することができます。それだけでなく、近年では、企業がcluster上にバーチャル店舗を開設して商品を販売するという取り組みも行われています。

 

2017年にリリースされたClusterは、総ダウンロード数100万超、累計動員数2,000万人超と、日本のメタバースプラットフォームとしては最大規模に成長しています。

 

clusterは国内の知名度が高いため、多くのユーザーをひきつけることができます。そのため、新たな顧客にリーチアウトする機会が得られる点が出店する企業の大きなメリットです。

 

新たな顧客獲得のためのチャネル開拓のためにメタバースを活用したいが、社内にリソースがなくて悩んでいる企業におススメです。

⑧ハコスコ:誰でも簡単にバーチャル店舗向けメタバース空間を開設できるソリューションを提供

ハコスコ:誰でも簡単にEC向けメタバース空間を開設できるソリューションを提供
(画像:ハコスコ)

ハコスコは、脳科学をベースにしたワンストップなメタバースソリューション提供会社であり、VRゴーグルや360°カメラ、ECメタバースの提供、メタバース体験・配信・映像作成支援など、幅広いサービスを展開しています。

 

ハコスコは、メタストアというバーチャル空間を運営しています。企業は、メタストア上で、バーチャル店舗を開設したり、ショールームや展示イベントを開催したりすることができます。テンプレートから選ぶだけで簡単にバーチャル店舗を開設することができる点、音声での対話接客ができる点、Shopifyと連携しECショップに誘導できる設計となっている点などが特徴です。

 

料金は、無料プランと月額1万円プランがあります。

コストをかけずに手軽にバーチャル店舗を開設したい企業におススメです。

⑨ベネリックデジタルエンターテインメント:キャラクターショップが多く出店するそらのうえショッピングモールを運営

そらのうえショッピングモール
(動画:ベネリックデジタルエンターテインメント)

ベネリックデジタルエンターテインメントは、Web制作、アプリ開発などITを活用した商品・サービスの企画・制作・販売・運営を手掛ける企業であり、メタバース領域にも参入しています。

 

ベネリックデジタルエンターテインメントはそらのうえショッピングモールというメタバースショッピングモールを運営しています。企業は、そらのうえショッピングモールに出店し、商品を宣伝・販売したり、イベントを開催したりすることができます。サンリオやジブリなどキャラクターショップが多い点が特徴です。

 

一般ユーザーは、アプリだけでなくブラウザからもログインすることができ、手軽に訪れやすい設計となっている点が、出店企業にとってのメリットとなっています。

 

商品の販売だけでなくイベントも開催したい企業やキャラクターグッズを販売したい企業におススメです。

バーチャル店舗を導入するための4つのステップ

バーチャル店舗を導入するための4つのステップ

バーチャル店舗を導入するためのステップとして以下の4つのステップが挙げられます。

 

  • ①バーチャル店舗の企画
  • ②開発環境・ツールの選定
  • ③バーチャル店舗の体験設計・開発
  • ④バーチャル店舗のテスト・公開

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①バーチャル店舗の企画

1つ目のステップは、バーチャル店舗の企画です。成果を挙げるバーチャル店舗の導入を行うには、強力な制作/開発体制の構築はもちろん、自社の目的達成に向け、「どのようなバーチャル店舗を導入すべきか」を検討するリサーチと企画のプロセスが極めて重要となります。

 

バーチャル店舗導入で成果を上げるためのリサーチ・企画のポイントとして、以下の2点が挙げられます。

 

  • 1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用
  • 2. 各社の課題や目的にマッチするバーチャル店舗導入戦略・企画の立案

1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用

最先端の市場動向・定石の把握/活用

近年幅広い業界・用途でのバーチャル店舗活用が進む中で、成果が上がっている事例には共通点が存在します。そのため、最新の市場動向やノウハウを抑えることが、成功確度の高い戦略・企画の大前提となります。

2. 各社の課題や目的にマッチするバーチャル店舗導入戦略・企画の立案

各社の課題や目的にマッチするバーチャル店舗導入戦略・企画の立案

バーチャル店舗を導入すること自体を目的とするのではなく、”事業成長のための有効な手段”としての、自社ならではのバーチャル店舗導入戦略・企画を立案できるかが極めて重要となります。

②開発環境・ツールの選定

開発環境・ツールの選定 Unity
(画像:Unity)

2つ目のステップは、開発環境・ツールの選定です。バーチャル店舗を導入する目的・ターゲットとする顧客を明確にした上で、目的に沿った開発環境・ツールを選定しましょう。代表的な開発環境・ツールとしては、3DCGの制作/開発においては「Blender」や「Maya」、VR/ARの制作/開発においては「Unity」や「Unreal Engine」などが挙げられます。

 

バーチャル店舗導入の中でも、ブラウザを通じて提供したいのか、iOS/Androidで利用できるアプリを開発したいのかによって、利用する開発環境・ツールは異なります。 

 

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③バーチャル店舗の体験設計・開発

3つ目のステップは、バーチャル店舗の体験設計・開発です。実現したいユーザー体験の設計を行った後、実際の開発を行います

 

単に既存のプラットフォームを用いて手軽にバーチャル店舗を開設したいのであれば特別なツールを用いなくても対応可能な場合がありますが、よりクオリティの高いバーチャル店舗を開設するためには、「Unity」や「Unreal Engine」を利用してプログラミングを行い、アプリケーションを開発する必要があります。

④バーチャル店舗のテスト・公開

4つ目のステップは、バーチャル店舗のテスト・公開です。スマホ、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなど対象とするデバイスにおいて、バグがないか、表示速度に問題がないかなどをテストします

 

動作に問題がなければ、アプリであればデバイスごとにアプリストアに申請を行い、審査が通ればリリースとなります。

バーチャル店舗を始める2つの方法

バーチャル店舗を始める2つの方法

バーチャル店舗を始める代表的な方法として、以下の2つが挙げられます。

 

  • ①バーチャル店舗導入支援会社に依頼する
  • ②自社のエンジニアによってバーチャル店舗の導入を行う

 

それぞれの方法の概要やメリット・デメリットを分かりやすく紹介していきます。

 

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①バーチャル店舗導入支援会社に依頼する

1つ目の方法は、上記で紹介したようなバーチャル店舗導入支援会社に依頼をする方法です。

バーチャル店舗導入支援の豊富な経験と知見を有する導入支援会社に依頼をすることで、高品質のバーチャル店舗を導入することが可能です。

 

代表的なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 1.豊富な経験と知見に基づき、高品質のバーチャル店舗の導入が可能
  • 2.体制が整っているため、限られた期間でバーチャル店舗の導入が可能
  • 3.社内の人員リソースに余裕が無くても、バーチャル店舗の導入が可能豊富な経験と知見に基づき、高品質のメタバース制作/開発が可能

 

一方で代表的なデメリットとして、以下2つが挙げられます。

  • 1.自社で導入する場合と比べ、一定コストがかかってしまう
  • 2.社内企画通りに支援会社に制作してもらうため、綿密なすり合わせが必要

また、バーチャル店舗導入支援会社には、制作/開発を中心に対応している会社と、事業立案や企画から開発まで一貫して対応している会社が存在するため、自社の検討状況や課題にマッチした会社を選定することが重要となります。

②自社のエンジニアによってバーチャル店舗の導入を行う

自社のエンジニアによってバーチャル店舗の導入を行う 凸版印刷
(画像:凸版印刷)

2つ目の方法は、既存のツールやプラットフォームを活用してバーチャル店舗を導入する方法です。

バーチャル店舗を一からリリースするためには、3Dモデリングやアニメーション、VR開発、プログラミングなど様々な工程が存在します。

 

一方で、近年バーチャル店舗を手軽に始めるための有力なツール/プラットフォームが登場してきています。これらのツール/プラットフォームを活用することができれば、低コストかつ容易にVR ECの導入が可能です。

 

代表的なメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 1.既存のツール/プラットフォームを活用できれば、低コストかつ容易にバーチャル店舗の導入が可能
  • 2.開発体制が整っていれば、社内の企画通りのバーチャル店舗の導入が可能

 

一方で代表的なデメリットとして、以下2つが挙げられます。

  • 1.経験者が不在の場合、自社の目的に合ったバーチャル店舗の導入が難しい
  • 2.十分な人的リソースが無い場合、バーチャル店舗の導入が難しい・期間を要してしまう

バーチャル店舗の導入にかかる費用相場

バーチャル店舗の導入にかかる費用相場

バーチャル店舗の導入にかかる費用は、以下の2つの場合によって相場が異なります。

 

  • ①導入支援会社に依頼した場合
  • ②バーチャル店舗導入用ツール/プラットフォームを活用した場合

 

それぞれを分かりやすく解説していきます。

 

⇒関連サービス:メタバース総研のバーチャル店舗導入支援サービスはこちら

①導入支援会社に依頼した場合

導入支援会社に依頼した場合 費用

バーチャル店舗導入支援会社に依頼する場合は、上の表のようにどの工程を依頼するかによって金額が変わります。全ての工程を依頼した場合、3DCGの作成数にもよりますが、最低でも80万円、平均すると250万円以上はかかる計算です。そのため、自社の人材や開発能力などのアセットと相談し、必要な分だけ外注するのがおすすめです。

 

項目別や事例別の費用について、詳しくはこちらの記事で解説しています。

②バーチャル店舗導入用ツール/プラットフォームを活用した場合

既存のバーチャル店舗導入用ツール/プラットフォームを活用してバーチャル店舗を導入する場合の費用は、そのプラットフォームを運営している企業にもよりますが、多くの場合、月額数万円程度から出店することができます。作成できるバーチャル店舗のクオリティや機能によって追加で課金する設定となっていることが多いです。

 

VR制作のおすすめツールと料金についてはこちらの記事で紹介しています。

企業がバーチャル店舗を導入する3つのメリット

企業がバーチャル店舗を導入する3つのメリット

企業がバーチャル店舗を導入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • ➀顧客接点のオンラインシフトの実現
  • ②幅広い顧客層へのリーチ
  • ③バーチャル店舗ならではの体験による訴求力/売上向上

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

➀顧客接点のオンラインシフトの実現

コロナウイルス感染拡大防止のための行動制限などの影響で、幅広い業界のマーケティング・プロモーション活動が打撃を受けました。商材によってはオンラインでのプロモーションへのシフトを成功させています。

 

一方で、実物を確認して買いたいという人が多い商材や実店舗でのプロモーションイベントや顧客ひとり一人に寄り添った提案が重要な商材のマーケティングのオンラインシフトは非常に難易度が高く、幅広い業界の企業の課題となっています。

 

そこで、EC/マーケティングにバーチャル店舗を活用することで、実店舗などのリアル空間で行っていた顧客接点のオンラインシフトを行うことが可能です。

②幅広い顧客層へのリーチ

バーチャル店舗を活用したマーケティング施策の特徴の1つとして、「いつでも、どこからでもアクセスしてもらえる」という点があります。従来のリアルな空間でのプロモーションイベントでは、ターゲットとなる人が地理的に大きく制限されているため、一定程度バーチャル店舗でマーケティング施策を行うことで、幅広い地域のターゲットにリーチすることが可能です。

 

また、バーチャル店舗を活用することで、従来若者世代との接点獲得に苦戦していた企業・商材のマーケティングを加速させることもできます。バーチャル店舗がデジタルネイティブの比較的若い世代から人気を集めていることや、人気のコンテンツなどとコラボしたりゲーミフィケーションを取り入れたプロモーション施策との相性が良いことから、若者世代の顧客獲得への打ち手としての活用が進んでいくことが考えられます。

③バーチャル店舗ならではの体験による訴求力/売上向上

バーチャル店舗を活用することで、自社の商材の訴求力を向上することができます。訴求力向上に繋がるポイントは大きく2点あります。

 

1点目は、3Dモデルを活用した訴求力の向上です。顧客が商材や店舗、施設を目の前にしているような体験を提供でき、従来オンラインで商材の魅力が伝わりづらく、オンラインプロモーションに苦戦していた商材の訴求力を向上することができます。

 

2点目は、バーチャル店舗ならではの体験を通じた、新たな購買体験による訴求力の向上です。オンラインでありながら、友人と一緒に買い物が出来る環境を構築したり、リアルでは簡単に提供できない非現実的な体験型のプロモーション施策を低コストで実施したりすることができます。

業界別 企業によるバーチャル店舗の導入事例5選

業界別 企業によるバーチャル店舗の導入事例5選

業界別の企業によるバーチャル店舗の導入事例として、主に以下の5つが挙げられます。

 

  • ①小売業界:三越伊勢丹がメタバース上に百貨店を再現
  • ②アパレル業界:BEAMSがメタバースイベントに仮想店舗を出店
  • ③通信業界:ソフトバンクがメタバースモール「メタパ」にバーチャル店舗を開設
  • ④不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を出店
  • ⑤自動車業界:日産がメタバース上で新車の試乗会を開催

 

それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①小売業界:三越伊勢丹がメタバース上に百貨店を再現

小売業界:三越伊勢丹がメタバース上に百貨店を再現
(画像:三越伊勢丹)

三越伊勢丹は、独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」を構築し提供しています。来場者はアバターの姿で、デジタル空間の「バーチャル伊勢丹」での買い物を楽しむことができます。店員のアバターも配置され、チャット機能を使った接客も受けられます。

 

また、メタバース上ではバーチャルファッションショーを楽しんだりや人気格闘漫画『刃牙』シリーズに登場する“地下闘技場”をモデルとしたイベントスペースが設けられ、アバターとなった一部の人気キャラクターに会えたり、関連するデジタルアイテムを入手したりすることもできます。

 

現在は婦人服や食品など180ブランドを扱っていますが、今後は家具や日用品にも対象を広げる方針です。友人のアバターと一緒に会話しながら買い物できるようにするなど機能も強化する予定です。他社がメタバース上で開催されるイベントへの出展が中心のなか、三越伊勢丹は既に独自のメタバース空間を構築・提供しており、小売・百貨店業界のVRショッピングの活用をリードする存在といえます。

②アパレル業界:BEAMSがメタバースイベントに仮想店舗を出店

アパレル業界:BEAMSがメタバースイベントに仮想店舗を出店
(画像:BEAMS)

ファッション大手であるビームスは世界最大のメタバースイベントである「バーチャルマーケット」に4度出展を行っています。バーチャルマーケットとはメタバース上にある会場で、アバターなどのさまざまな 3D アイテムや、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売り買いでき、日本はもとより世界中から100万人を超える来場者を誇る世界最大のVRイベントです。

 

バーチャルマーケットでは、アバター用の洋服であるデジタルアイテムの販売やライブなどのイベントの開催が行われました。アバター用の洋服であるデジタルアイテムは、ビームスの2022年の秋冬商品を3Dモデルに起こした、Tシャツやワンピースなどの全7種類が販売されました。

 

また、ライブでは池田エライザさんがバーチャルライブを開催し、メタバースに着想を得た新曲の発表も行われました。一方でリアルでの商品販売も行われ、バーチャルマーケットの出展を記念したリアルな洋服の商品もビームスの公式オンラインショップにて販売されました。

 

4度目の参加の際には、関西のショップスタッフも含む約50名の社員が交代でバーチャル接客にあたり、メタバース上での接客を通じてリアル店舗への来客に繋がっている事例も生まれてきているとのことです。

 

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③通信業界:ソフトバンクがメタバースモール「メタパ」にバーチャル店舗を開設

通信業界:ソフトバンクがメタバースモール「メタパ」にバーチャル店舗を開設
(画像:ソフトバンク)

ソフトバンクは、凸版印刷が運営するメタバースショッピングモール「メタパ」において、ソフトバンクショップをオープンしました。

 

ユーザーは、スマートフォンでアプリをダウンロードすると、アバターの姿でソフトバンクショップに来店することができます。ショップ内では、展示されたスマートフォンを好きな角度で見ることができるだけでなく、AR技術を用いて現実世界に表示させることでサイズや色などを確認することができます

 

ショップは24時間365日営業しており、家族や友人とコミュニケーションをとりながら買い物を楽しむことができます。また、リアルの店員がアバターとなり、商品・サービスに関する質問に答えたり、説明をしたりするなど、リアルの店舗と同じようなサービスを受けることができます。

 

さらに、公式オンラインショップとも連携しているため、バーチャルショップ上でスマートフォンを選んでそのまま購入手続きに進むことも可能です。

 

若者に人気のメタバースサービスを販売チャネルとして活用することで、多くの若年層を顧客に取り込もうとする狙いがあると考えられます。

④不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を出店

不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を出店
(画像:大和ハウス)

大和ハウスはアバターを用いて担当者と見学者がコミュニケーションを図りながら仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「メタバース住宅展示場」を公開しました。ユーザーはスマホやタブレット・PCからメタバースにアクセスでき、最大6名の見学者とともに担当者にリアルタイムに質問や相談を実施することが可能です。

 

メタバース上にある住宅展示場という特徴を活かし地面から屋根の上までさまざまな角度から見学できることに加え、室内では子どもやペットなどの視点でも見学が可能です。

 

また、見学者が床や壁紙・天井等の色や素材、インテリアなどを瞬時に切り替えて、イメージを検討することもできます。今後、対応する住宅商品ラインナップを拡充していく方針とのことです。

⑤自動車業界:日産がメタバース上で新車の試乗会を開催

自動車業界:日産がメタバース上で新車の試乗会を開催
(画像:日産自動車)

自動車業界では、ディーラーでの試乗会や接客をメタバース上で行い、多くの顧客との接点獲得を狙う取り組みが進んでいます。従来はわざわざ店舗に足を運び、契約書などの手続きを行う必要のあった試乗を、いつでも、どこからでも気軽に体験することができます。

 

日産自動車は、軽電気自動車「日産サクラ」の試乗会をメタバース上で開催しました。試乗会は、世界最大のVR SNS「VRChat」上で行われ、四季を感じられるドライブコースでバーチャルな日産サクラを運転することができました。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ったりと現実の試乗に近い体験ができ、新車の特徴を立体的に確認することができます。メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが最大の強みです。

 

同社によると、「今回の取り組みにより営業担当者にアバターの操作経験がないことや、仮想空間でのリアルな商品訴求の難しさが明らかになった」とのこと。今回のような実証を重ねることで、将来的にメタバースのマーケティングのチャネルとしての活用が本格的に進んでいくことが期待されます。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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