メタバースをビジネスに活用する全12の方法|メリットと事例を紹介
メタバース総研は国内外の最新業界動向をウォッチするなかで、これまで200記事以上のメタバース活用事例に関する記事をリリースし、多くの方からご好評を頂いております。
今回は、その中でもメタバースのビジネスへの活用手法と各手法ごとの事例を厳選してご紹介します。
本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。
- 注目を集めるメタバースが実際にどのように活用されているのか抑えておきたい
- 自社がメタバースを活用してどんなことができるか検討している
- 具体的にどのように活用を進めたらいいか分からない
本記事を読めば、幅広い業界・目的別の最先端の活用事例を一気にキャッチアップし、参考になる事例が見つかると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
- メタバース活用の全12手法
- 新規事業構築への2つの活用手法
- マーケティング・ブランディングへの6つの活用手法
- 社内業務効率化への4つの活用手法
- 活用手法ごとの注目事例24選
- ①メタバースサービスの構築:KDDI、バンダイナムコ
- ②イベントの開催:日産自動車、サンリオ
- ③大手メタバースプラットフォームでの自社ワールド制作:GUCCI、エイベックス
- ④大手メタバースプラットフォームでの自社アバターやスキン配布・販売:バレンシアガ、ポロラルフローレン
- ⑤大手メタバースプラットフォームでの広告出稿:Universal Studios、Pimax Technology
- ⑥大手メタバースイベントへの出展:BEAMS、みずほ銀行
- ⑦既存の顧客接点の機能強化:NIKE、ZOZO
- ⑧自社メタバースサービスの構築:三越伊勢丹、ぴあ
- ⑨バーチャルオフィスの導入:アクセンチュア、デンソー
- ⑩社員研修への活用:ウォルマート、ANA
- ⑪シミュレーション:東急建設、旭化成
- ⑫作業現場のサポート:トヨタ自動車、メディカロイド
- 企業がメタバース活用を進めるための4フェーズ35ステップ
- 成果につながるメタバース戦略/企画の策定に向けた3つのポイント
- 費用対効果・実現性が高いメタバース活用方法
メタバース活用の全12手法
メタバースのビジネス活用方法は多岐にわたりますが、代表的な手法として大きく以下の3カテゴリ・12パターンが挙げられます。
<新規事業構築>
- ①メタバースサービスの構築
- ②イベントの開催
<マーケティング・ブランディング>
- ③自社ワールド制作
- ④自社アバターやスキン配布・販売
- ⑤広告出稿
- ⑥イベントへの出展
- ⑦既存の顧客接点の機能強化
- ⑧自社メタバースサービスの構築
<社内業務効率化>
- ⑨バーチャルオフィスの導入
- ⑩社員研修への活用
- ⑪シミュレーション
- ⑫作業現場のサポート
それぞれの手法についてわかりやすく紹介していきます。
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新規事業構築への2つの活用手法
①メタバースサービスの構築
1つ目の活用手法は、メタバースを活用した各社独自のメタバースサービスの構築です。現実に存在するもの/しないものを含め、仮想空間上に3Dの世界を構築することができるというメタバースならではの特徴を活かし、ユーザーにユニークな体験を提供することができます。
企業のメリットとして、構築したサービスの利用料やコンテンツ課金、広告枠販売など多様なビジネスモデルで収益を獲得できることなどが挙げられます。
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②イベントの開催
2つ目の活用手法は、メタバース上でのイベントの開催です。アーティストを集めたライブイベントやバーチャルマーケットのような企業を集め各企業がコンテンツを提供するイベントなど、幅広い内容のイベントを開催することができます。
リアルでのイベント開催に比べたメリットとして、幅広いエリアから多くのユーザーを集客できる点、メタバースならではユニークな体験を届けることができる点、会場費や運営費などのコストを節約できる点などが挙げられます。
企業のメリットとしては、イベント開催により、イベントへの入場券やデジタルコンテンツの販売など非常に収益性の高い新たなビジネスを展開できることなどが挙げられます。
マーケティング・ブランディングへの6つの活用手法
③大手メタバースプラットフォームでの自社ワールド制作
3つ目の活用手法は、FortniteやRobloxに代表される大手メタバースプラットフォーム上での自社ワールドの制作です。メタバースプラットフォーム上に、自社の実店舗を再現したワールドや、自社のブランドイメージをゲームを通じて体験してもらえるワールドを展開することができます。
企業のメリットとしては、急速に普及が進むメタバースプラットフォーム上の多数のユーザーに対し、メタバースならではの体験を通じ、自社の商品やブランドの魅力を深く訴求できることなどが挙げられます。
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④大手メタバースプラットフォームでの自社アバター配布・販売
4つ目の活用手法は、大手メタバースプラットフォームでの自社オリジナルのアバターやスキンの配布・販売です。多数のユーザーに対し、自社のブランドや商品をモチーフとしたアバターやアバターが着用するスキンを配布・販売することができ、大手ラグジュアリーブランドを中心に活用が進んでいます。
企業のメリットとしては、メタバースプラットフォームの多数のユーザーに対し、自社ブランドをPRできる点やコンテンツへの課金による収益を獲得できる点などが挙げられます。
⑤大手メタバースプラットフォームでの広告出稿
5つ目の活用手法は、大手メタバースプラットフォームでの広告出稿です。現実世界の屋外広告のように、メタバースプラットフォーム上の看板や建物の壁などに広告を出稿することができます。企業のメリットとしては、若年層を中心に急速に普及が進み、多くの視線を集めるメタバースをメディアとして活用し、自社の商品やブランドの魅力をPRできることが挙げられます。
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⑥大手メタバースイベントへの出展
6つ目の活用手法は、大手メタバースイベントへの出展です。バーチャルマーケットに代表されるように、企業が出展可能なメタバースイベントが多数開催されています。イベントに自社ワールドを出展し、ゲーミフィケーションを取り入れたアトラクションやユーザー参加型のイベントを展開したり、アバター姿での接客・営業などを行うことができます。
企業のメリットとしては、メタバースならではの体験やこれまでバーチャル空間では実現しえなかったリアルな顧客体験により自社をPRすることに加え、自社のメタバース活用の可能性を探るための初期的な検証ができることなどが挙げられます。
⑦既存の顧客接点の機能強化
7つ目の活用手法は、自社の既存の顧客接点の機能強化です。企業は、ECサイトやアプリ上で、アパレルアイテムや化粧品のサイズや使用感を試すことができるARなどの機能を追加することで、顧客接点を強化することができます。
企業のメリットとしては、従来オンライン空間上での販売やマーケティングが難しかった商材を、3DモデルやARを活用したメタバースならではの体験を通じて強力に訴求できることなどが挙げられます。
⑧自社メタバースサービスの構築
8つ目の活用手法は、マーケティングを目的とした自社メタバースサービスの構築です。自社のメタバースサービス上での体験提供を通じて、顧客のニーズを高めたり、商品の魅力を訴求することで商品販売やマーケティングを行うことができます。
企業のメリットとしては、アパレルアイテムや家、無形商材などの従来オンライン空間上での販売やマーケティングが難しかった商材を、3Dモデルの活用やメタバースならではの体験を通じて強力に訴求できることなどが挙げられます。
社内業務効率化への4つの活用手法
⑨バーチャルオフィスの導入
9つ目の活用手法は、バーチャルオフィスの導入による社内コミュニケーションの円滑化です。バーチャルオフィスとは、リモート環境ながら、アバターの動きやステータス表示などで情報量の豊富なコミュニケーションがとれるため、まるで実際のオフィスで一緒に働いているような体験ができるバーチャル空間上のオフィスのことです。
企業のメリットとしては、コミュニケーションが円滑化されることで生産性が向上したり、自然発生的なコミュニケーションが生まれることで社員同士の繋がりが強化されることなどが挙げられます。
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⑩社員研修への活用
10番目の活用手法は、社員研修への活用によるスキル向上です。社員に対しMeta QuestなどのVRヘッドマウントディスプレイを着用してもらうことで、様々なシチュエーションをリアルに再現した研修コンテンツを体験してもらうことができます。
企業のメリットとしては、3Dコンテンツによる没入感が高くかつインタラクティブな研修による学習効率の向上や、バーチャル場であるため自由に失敗できる環境の提供、非常時のシチュエーションを再現できることなどが挙げられます。
⑪バリューチェーン全体のシミュレーション
11番目の活用手法は、バリューチェーン全体のシミュレーションによる効率化です。企業は、メタバース(デジタルツイン)上に自社のバリューチェーンを再現し、バーチャル上で様々な状況を想定した高精度なシミュレーションを行うことができます。
企業のメリットとしては、製品の品質の向上やオペレーションの効率化、シミュレーション自体のリードタイムやコストの削減などが挙げられます。
⑫作業現場のサポート
12番目の活用手法は、作業現場のサポートへの活用による品質と作業効率の向上です。作業員がAR/MRデバイスを着用し、どの位置にどの部品をはめるかなどの立体的かつ詳細な作業指示をタイムリーに行うことができます。
企業のメリットとしては、現場の作業員の効率や安全性の向上や遠隔地からの作業指示の円滑化などが挙げられます。
活用手法ごとの注目事例24選
これまで紹介してきた12の活用手法ごとに、参考にすべき国内外の事例として以下の24事例が挙げられます。
- ①メタバースサービスの構築:KDDI、バンダイナムコ
- ②イベントの開催:日産自動車、サンリオ
- ③大手メタバースプラットフォームでの自社ワールド制作:エイベックス、GUCCI
- ④大手メタバースプラットフォームでの自社アバターやスキン配布・販売:バレンシアガ、ポロラルフローレン
- ⑤大手メタバースプラットフォームでの広告出稿:Universal Studios、Pimax Technology
- ⑥大手メタバースイベントへの出展:BEAMS、みずほ銀行
- ⑦既存の顧客接点の機能強化:NIKE、ZOZO
- ⑧自社メタバースサービスの構築:三越伊勢丹、ぴあ
- ⑨バーチャルオフィスの導入:アクセンチュア、デンソー
- ⑩社員研修への活用:ウォルマート、ANA
- ⑪シミュレーション:東急建設、旭化成
- ⑫作業現場のサポート:トヨタ自動車、メディカロイド
それぞれの事例の概要や各社の狙いについて分かりやすく紹介していきます。
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①メタバースサービスの構築:KDDI、バンダイナムコ
1.KDDI:ライブ配信、バーチャルショッピングなどができるメタバース「αU」を提供
KDDIはライブ配信、バーチャルショッピングなどを行うことができるメタバース「αU」を提供しています。KDDIはこれを「現実と仮想を軽やかに行き来する新しい世代に寄り添い、誰もがクリエイターになりうる世界に向けたメタバース・Web3サービス」と位置付け、メタバースは「体験する場所」から「発信する場所」へと進化していきます。
αUではライブ配信やバーチャルショッピングを楽しめることに加えて、アバターやマイルームの制作、マイルームの家具の販売など、ユーザーがクリエイターになる体験が可能です。さらにクリエイター支援の取り組みとして、国内外のパートナーと連携し、日本のクリエイターやコンテンツのグローバル展開をサポートします。
KDDIはこの新サービスに1000億円投入しメタバース関連のコンテンツを拡大していく予定です。
2.バンダイナムコ:ガンダムファンが交流できるメタバースを構築へ
バンダイナムコグループは、2022年4月から掲げる中期ビジョン「Connect with Fans」の重点戦略の1つとして、IPでファンとつながる「IPメタバース」を設定しました。これは、メタバースを介して、バンダイナムコグループとファンのコミュニティを作る仕組みで、その第1弾がガンダムメタバースです。先日のガンダムカンファレンスで流れたイメージ映像では、メタバース上に世界中のガンダムファンが集い、語り合ったり、ライブイベントに参加したりする様子が描かれていました。
今後はバンダイナムコグループ以外の企業によるガンダムビジネスへの参入促進やガンダムファンがガンダムを活用したビジネスができる場の提供を目指して事業展開を行っていく予定とのことです。
②イベントの開催:日産自動車、サンリオ
3.日産自動車:VR chat上で新車発表・試乗会を開催
日産自動車はメタバース上で、新型軽電気自動車「日産サクラ」の発表・試乗会を開催しました。イベントは参加者は世界最大のVR SNSプラットフォーム「VRChat」で開催されました。
発表会では日産副社長のアバターが登場し、ボイスレターが再生されました。また、試乗会では日本の四季を感じられるドライブコースでバーチャルなサクラを運転することができます。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ってみたりと、現実の試乗さながらの体験ができ、新車の特徴を確認することができます。VR上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが強みです。
今回の取り組みにより、販売スタッフのアバター操作経験不足やリアルな商品を仮想空間上でプロモーションする難しさなどが明らかになったとのことです。このような試験的な取り組みを重ねるなかで、将来的に製品のプロモーションチャネルとしてVRイベントが本格的に活用できるユースケースが確立されていくことが期待されます。
4.サンリオ:メタバース上で大規模なライブイベントを開催し有名アーテイストを誘致
サンリオは、リアル/バーチャルのアーティスト総勢52組が集まったライブイベント「サンリオバーチャルフェス」を開催しました。
アーティストは、AKB48などのリアルアーティストか 活動するバーチャルアーティストまで、幅広いジャンルのアーティストが一堂に会することで、大きな話題を呼びました。
この取り組みのポイントは、ユーザーが求めるものを実現するために、企業や団体の垣根を超えたコラボレーションを実現させた点です。ユーザーを特定の企業やプラットフォームに囲い込もうとするWeb2.0的な発想とは違った取り組みが、今後のVRイベントの盛り上がりに繋がっていくと予想されます。
③大手メタバースプラットフォームでの自社ワールド制作:GUCCI、エイベックス
5.GUCCI:Roblox上に常設エリア「GUCCI Town」をオープン
GUCCIは、ゲーム版YouTubeとも呼ばれる大人気ゲーム型メタバース「Roblox」上に、常設エリアである「GUCCI Town」をオープンしました。
Robloxとは、他ユーザーが作成した様々なゲームをプレイしたり、ユーザー自身もゲームを作成することのできる、ゲームプラットフォームです。利用されるゲームの全てがユーザー自身によって作成されていることから、「ゲーム版のYoutube」とも評されています。
「GUCCI Town」にはグッチのアイテムに関連するゲームを楽しめる競技場、アート制作を楽しめるアトリエ、ヴィンテージから新作アイテムを見ることのできる展示スペースなどが存在し、メタバースの世界でグッチに纏わる様々なブランドをすることができます。
2021年5月にも、GUCCIはRobloxに2週間限定のエリアをオープンし、約2000万来場者を記録するという成果を挙げていることから、今回常設エリアのオープンに踏み切ったと考えられます。
GUCCI CEOのニコラ・ウディノ氏によると、この取り組みの成功は、「GUCCIがRoblox上でブランドのコミュニティ意識を育てることができたからだ」としています。
6.エイベックス:The Sandbox上にエイベックスランドを開設
エイベックス・テクノロジーズは、The Sandboxとパートナーシップ体制を構築し、アーティストとファンが仮想空間上で交流できるテーマパーク「エイベックスランド(仮称)」をオープンすると発表しました。エイベックスランド(仮称)は2022年度中に、「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」内にオープンする予定で、アーティストのライブ配信やファンミーティングの実施、NFTアイテムの販売などが検討されています。
これらに先駆けて、ピコ太郎さんや浜崎あゆみさんに などをセットにしたプレミアムLANDを2022年3月3日に販売しました。
④大手メタバースプラットフォームでの自社アバターやスキン配布・販売:バレンシアガ、ポロラルフローレン
7.バレンシアガ:Fortniteと連携しアバター用のスキンを販売
ラグジュアリーブランドのバレンシアガは、人気オンラインゲームであり近年メタバース化が進みつつある「フォートナイト」とコラボレーションを行いました。バレンシアガがゲーム用のデジタルファッションアイテムを制作し、同様のデザインのリアルのアイテムをバレンシアガの一部店舗やオンラインショップにて販売しました。リアルのアイテムの価格は約5万〜17万円ほどでした。
フォートナイトのゲーム内では、バレンシアガの仮設店舗をオープンし、ウェアやスキンを取りそろえました。それらのアイテムはバレンシアガの2020〜2021年のコレクションアイテムをスキャンし3Dモデル化して制作されています。また他にも、ゲーム内にバレンシアガが2021年秋コレクションのために制作したオンラインゲーム「アフターワールド:ザ・エージ・オブ・トゥモロー」に着想を得たエリアを特設するなど、ユーザーが楽しみながらバレンシアガのブランドに触れられる取り組みが行われました。
8.ポロラルフローレン:ユーザー数2億人のZEPETOでアバター用の洋服を販売
ラルフローレンはユーザー数2億人を誇るSNSであるZEPETO上で購入可能なバーチャルウェアの販売を開始しました。ZEPETOとはユーザーが自身の3Dアバターを作成し他のユーザーと交流するアプリで、ラルフローレンは、ZEPETO のアプリ内に50種類のファッションアイテムを用意し、ZEMと呼ばれるアプリ内通貨で購入可能にしています。価格は約80円〜400円となっています。
また、今回のコラボでは、ファッションアイテムの販売以外にも、ニューヨークの実在するセントラルパークなどのロケーションのバーチャル空間での再現やラルフローレンのアイテムを身に着けたK-POPアーティストTomorrow x Together(TXT)のバーチャルライブなど、ユーザーが楽しめる様々な取り組みが行われました。ユーザーがライブの様子を自撮りしSNSにアップするなど、コラボの認知度を高める動きも多く見られました。
同社は、今回のコラボにて、ZEPETOのアプリ内のアクティビティから様々なデータを取得し、訪問者数や交流の頻度、利用時間、アイテムの売上などを把握し、今後の取り組みの検討に活用しています。リアル店舗より多くの顧客データが得られるのも、メタバース参入によるメリットの1つと言えます。今後はNFTの販売を検討するなど、バーチャル領域でのビジネス展開を加速させる方針とのことです。
⑤大手メタバースプラットフォームでの広告出稿:Universal Studios、Pimax Technology
9.Universal Studios:Roblox内に映画広告を掲載
アメリカの映画会社Universal Studiosは、Roblox内に映画広告を掲載しました。Robloxは全ユーザーの約85%が25歳以下であり、若者の映画館来場を促進することが狙いです。リアルの街中と同じように、ユーザーがゲームをプレイしていると自然と広告が目に入るような設計となっています。また、広告が画面内に表示された秒数によって視聴数を測定するなど、リアルな看板広告では出来ないデジタル広告ならではのパフォーマンス管理も可能となっています。
10.Pimax Technology:VRChat内にVRデバイスのポスター広告を出稿
中国のVRデバイス制作会社であるPimax Technologyは、VRChat内のポスター広告に、自社のVRデバイス商品である「PimaxCrystal」の広告を出稿しました。VRChatのユーザーはVR関連のリテラシーが高く、VRデバイスに興味を持つ人が多いので、そのターゲットを狙った広告出稿となっています。またメタバース空間ならではの広告として、数秒ごとの切り替え表示を行うことなども可能であり、リアルの広告よりも視覚的なアピールを強めることができます。
⑥大手メタバースイベントへの出展:BEAMS、みずほ銀行
11.BEAMS:VRイベントへの出展を通じリアル店舗への送客
ファッション大手であるBEAMSはVR領域への参入を果たしており、世界最大のVRイベントである「バーチャルマーケット」に4度出展を行っています。バーチャルマーケットとはメタバース上にある会場で、アバターなどのさまざまな 3D アイテムや、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売り買いでき、日本はもとより世界中から100万人を超える来場者を誇る世界最大のVRイベントです。
BEAMSはバーチャルとリアルの両方で顧客との接点をつくりました。バーチャルマーケットでは、アバター用の洋服であるデジタルアイテムの販売や、ライブなどのイベント開催をした一方、リアルな洋服もBEAMSの公式オンラインショップにて販売しました。4度目の参加の際には、関西のショップスタッフも含む約50名の社員が交代でバーチャル接客にあたり、VR上での接客を通じてリアル店舗への来客に繋がっている事例も生まれてきているとのことです。
12.みずほ銀行:世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット2022」へ出展
みずほフィナンシャルグループは、2022年8月に開かれる世界最大のVRイベントである「バーチャルマーケット2022」への出展を発表しました。
銀行店舗をイメージした出店ブースでは、ボルダリング体験やオリジナル3Dモデルの配布をはじめ、ゲストを招いた金融知識に関する座談会が行われる予定です。座談会では、金融知識を有するみずほ社員と、アバターを介したコミュニケーションを取ることも可能となっています。
同社は、将来的にはVR空間上の店舗にて資産形成の相談や商談を実施したり、決済手段の提供などを含めたVR空間上での新たな経済活動に対するソリューションの提供を目指すとのことです。また、現状VR空間には統一された決済手段が存在しないため、みずほの決済サービス「Jコインペイ」の技術を応用した決済サービスの提供が検討されています。
メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。
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⑦既存の顧客接点の機能強化:NIKE、ZOZO
13.NIKE:計測された足のサイズから靴をレコメンド
Nikeは公式アプリ上で足のサイズを測ることのできる機能である「Nike Fit」を提供しています。Nike Fitは最新のAR技術を使って、わずか数秒で両足の13カ所からデータを収集し、足のサイズや幅などの計測を行うことができます。
計測結果をもとに、ユーザーに最適なシューズがレコメンドされ、サイズ違いで返品しなければならなくなる事態を防ぐことができます。また、このデータはアプリに保存されるので、ナイキの実店舗に行ったときや、オンラインで次のキックを注文するときにも、QRコードを使ってすぐに店員にサイズを伝えることができます。
14.ZOZO:ARメイクで自分の顔で化粧品を試せる機能
ZOZOはZOZOTOWN上のコスメ専門モール「ZOZOCOSME」でバーチャルにメイクアップアイテムを試せる新機能「ARメイク」を提供しています。
ZOZOTOWNの「ARメイク」機能は、商品詳細ページからワンタップで起動し、簡単な操作で顔にメイクを施すシミュレーションを行うことができます。
「ARメイク」機能では、メイクの濃淡を調整したり、メイクのオンオフを切り替えることができ、実際にコスメアイテムを使用した際の色や質感を容易に想像することができます。また、「ARメイク」画面下部の「カートに入れる」ボタンから直接商品の購入に進むことができます。
⑧自社メタバースサービスの構築:三越伊勢丹、ぴあ
15.三越伊勢丹:独自のメタバース上の仮想都市「レヴ ワールズ」を構築
三越伊勢丹は、独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」を構築し提供しています。来場者はアバターの姿で、デジタル空間の「バーチャル伊勢丹」での買い物を楽しむことができます。店員のアバターも配置され、チャット機能を使った接客も受けられます。
また、メタバース上ではバーチャルファッションショーを楽しんだりや人気格闘漫画『刃牙』シリーズに登場する“地下闘技場”をモデルとしたイベントスペースが設けられ、アバターとなった一部の人気キャラクターに会えたり、関連するデジタルアイテムを入手したりすることもできます。
現在は婦人服や食品など180ブランドを扱っていますが、今後は家具や日用品にも対象を広げる方針です。友人のアバターと一緒に会話しながら買い物できるようにするなど機能も強化する予定です。他社がメタバース上で開催されるイベントへの出展が中心のなか、三越伊勢丹は既に独自のメタバース空間を構築・提供しており、小売・百貨店業界のメタバース活用をリードする存在といえます。
16.ぴあ:VR上にバーチャルライブ向けの独自PFを構築
ぴあ株式会社は、バーチャルライブプラットフォーム「NeoMe」(ネオミー)をスマートフォンアプリのサービスとして提供開始しました。「NeoMe」は、ユーザーがアバターとなってバーチャル空間に入り、バーチャルライブを中心に、ユーザー同士の交流やアバターのコーディネートを楽しむことができるスマートフォンアプリです。
ぴあは、「NeoMe」を通じて、次世代を担う若手パフォーマーに対して、バーチャルを起点とした新たな表現や活動の場を提供しています。ユーザーやファンは、同じ趣味の人とつながる場を提供し、パフォーマーとユーザーの新たなコミュニティづくりを支援します。
バーチャルライブの第1弾となる「NeoMe Live Vol.1」には、ヤバイTシャツ屋さんが出演しました。
⑨バーチャルオフィスの導入:アクセンチュア、デンソー
17.アクセンチュア:独自のメタバースオフィス「Nth Floor」を開発
アクセンチュア株式会社はマイクロソフト、AltspaceVRと協力し、独自のメタバースオフィス「Nth Floor」を開発、利用しています。リアルのオフィスと異なり、フロアを無制限に作れることから「Nth」というネーミングが付けられ、研修、MTG、採用イベントなどに活用されています。アクセンチュアはオフィスに限らずメタバースへの取り組みを積極的に行っており、今後現実とバーチャルがますますシームレスになっていくと提言しています。
18.デンソー:oViceの導入により在籍確認の仕組化と一体感の醸成
株式会社デンソーソリューションは、2022年からバーチャルオフィスサービスoviceを導入しています。オンライン環境下では誰が今出勤していてそれぞれ何をしているのか分かりづらいという課題に対し、ovice上で在席確認とコミュニケーションができるよう仕組化しました。ovice内のスペースを業務担当ごとにエリアを分け、その日行う業務のエリアにアバターを移動させることで、誰が何をしているのかを可視化しています。
バーチャルオフィスの導入によって「同じ場所で一緒に仕事をしている」という感覚が強まり、チームとしての一体感を作ることができたとのことです。
※参照:地域横断でチーム編成 バーチャルオフィスならメンバーが「今、どの仕事をしているか」見える
⑩社員研修への活用:ウォルマート、ANA
19.ウォルマート:VRで混雑等の状況を再現した研修
世界的なスーパーマーケットチェーンであるウォルマートは、接客のトレーニングにVRを導入しています。従業員にHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着させ、ブラックフライデーなどの販売イベント時に大勢のお客様に対応するためのトレーニングを行っています。
従来の研修とは異なり、現実には再現が困難な状況を実際に体験しているかのような研修を行うことができます。
この研修を行うため、ウォルマートは1万7000台のOculas Questを約4700店舗に準備するなど大規模な投資を行っています。
20.ANA:VRを飛行機の機体整備士の危険予知研修に活用
ANAは労災ゼロを目指し、整備士に向けた安全体験教育にVRコンテンツ「ANA VR Safety Training System」を導入しています。ANA VR Safety Training Systemは、整備士が作業の安全を確保するための危険予知能力を向上させるための研修プログラムです。
航空機整備の環境や過去の労働災害事例をもとにコンテンツを作成し、格納庫での整備作業を再現したVRシステムでとなっています。受講者が危険を見逃したまま次の行動に移ったり、安全行動の手順を間違えたりすると、VRシステム内で転倒するという仕組みです。このとき、ナレーションで行動を振り返り、なぜ参加者が転倒・転落したのかを説明します。このような手順で実際の作業における危険を予見し、転倒・転落から身を守ることができます。
⑪シミュレーション:東急建設、旭化成
21.東急建設:建物の完成イメージの共有に活用
東急建設は、設計者や現場の作業員、また外部の発注者など様々な関係者が共通の建物の完成イメージを持つた めています。本取り組みには、Azure Remote Renderingという、3Dモデルをクラウド上でレンダリングし、それをストリーミングすることで、リアルタイムにHoloLensのデバイスに表示できるサービスが活用されています。
この活用により、発注者、設計者、施工者間での認識のズレを防ぐことができ、施工品質の向上や無駄な手戻りの削減による業務効率化を実現することができます。
22.旭化成:製造・貯蔵・輸送の各工程にデジタルツインを活用
旭化成は、製造・貯蔵・輸送の各工程に3DCGで作ったデジタルツインを活用し、遠隔地からの監視や設備操作の実現に動いています。
また、作業員の動きをデジタル化し、姿勢や環境負荷のシュミレーションを行うことで、作業負荷の軽減・効率化も図っています。
効率化による人手不足の解消や、デジタルツインを活用した技術継承が主な狙いです。
⑫作業現場のサポート:トヨタ自動車、メディカロイド
23.トヨタ自動車:車両整備の研修・効率化に活用
トヨタ自動車は、全国56の販売店で車両整備の研修・作業のサポートにHololens2の導入を行いました。
従来の作業整備の研修や作業時に参考にする情報は、2Dの図面などによって共有されていましたが、立体的な作業が求められる現場には不十分でした。そこで、Hololens2を活用することで、車両の各所に合わせて表示されるデジタルオブジェクトを参考にしながら点検・修理作業を行うことで、作業ミスの抑制や作業の効率化を実現しました。
また、Hololens2の導入により、円滑な遠隔地と現場のコミュニケーションが行えるため、専門家が遠隔地の現場に対して作業指示を出すなどの連携も可能になりました。
24.メディカロイド:遠隔での手術の実現に活用
2020年、川崎重工業とシスメックスの合弁会社であるメディカロイド社が初の国産遠隔手術支援ロボットである「hinotori」を実用化しました。同年12月に前立腺がん手術の1例目が行われ、その後も実績を積み上げています。
Hitonoriは4本のロボットアーム、内視鏡カメラ、手術器具を搭載した手術ユニットで構成されており、医師は3D画像を見ながら、内視鏡カメラと手術器具を搭載したアームをコントローラーで遠隔操作します。
手術支援ロボットを活用した手術のメリットは患者側、医師側双方に多く存在します。患者側のメリットは手術の出血や手術後の少なさ、感染症のリスクの低さなどです。医師側のメリットとしては、直観的な操作が可能、手術部位を拡大して確認できる、手の震えが伝わらないことなどが挙げられます。
また病院としても、手術ミスの減少や手術時間短縮によるコストカットなど、様々なメリットが見込まれます。
企業がメタバース活用を進めるための4フェーズ35ステップ
メタバース活用の進め方は大きく4つのフェーズに分けられます。
- Phase1:市場動向・知見のキャッチアップ
- Phase2:戦略/企画の立案
- Phase3:事業計画の策定
- Phase4:開発・運用
それぞれのフェーズについて分かりやすく紹介していきます。
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Phase1:市場動向・知見のキャッチアップ
1つ目のPhaseとして取り組むべきは、最先端の市場動向・知見のキャッチアップです。Metaなどのビックテックやユーザーの動向・先進活用事例など、日々変化する市場動向やナレッジをキャッチアップしましょう。このフェーズが、成果に繋がる骨太な戦略/企画策定の基盤となります。
Phase2:戦略/企画の立案
2つ目のPhaseはメタバース活用の戦略/企画です。活用目的を踏まえ、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方、実現に向けた企画を立案しましょう。ユーザーバリューと自社の事業性の両方を満たす、質の高い戦略/企画の立案が、成果につながるメタバース活用の実現に向け最も重要なポイントとなります。
Phase3:事業計画の策定
3つ目のPhaseは事業計画の策定です。事業に期待する成果や開発・運用のアプローチやタイムライン、必要な投資額などを検討しましょう。メタバース開発・運用といっても、プロジェクト毎に求められるケイパビリティは様々であるため、自社にマッチするツール・ベンダーの選定が非常に重要です。
Phase4:開発・運用
4つ目のPhaseが開発・運用です。メタバース開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを有効活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完しつつ、ユーザーに届けたい体験を実現するメタバースの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。
また、必要な35のステップをフェーズごとに以下のように整理できます。
<Phase1:業界動向・知見のキャッチアップ>
- メタバースの基礎知識
- ①ユーザー・企業ができること/メリット
- ②注目を集める背景・歴史
- ③XRデバイス・Web3等の関連テクノロジー
- ④今後の普及・発展への展望
- 市場/ユーザー動向
- ⑤ビックテックなどの戦略・取り組み
- ⑥主要メタバースプラットフォーム
- ⑦各業界における大手企業の取り組み
- ⑧国内外のユーザーの動向
- メタバース活用手法・先進事例
- ⑨メタバース活用手法の全体像
- ⑩自社と類似する業界における国内外の事例
- ⑪自社が検討する活用手法の国内外の事例
<Phase2:戦略/企画の立案>
- 自社が取り得る活用の方向性の洗い出し
- ⑫ターゲットとする経営課題と活用目的の明確化
- ⑬目的達成に向けた活用手法候補の幅出し
- 目的達成に向けた活用の方向性の評価
- ⑭自社の目的に合わせた評価軸の設定
- ⑮評価軸に沿った活用の方向性の評価
- メタバース戦略の立案
- ⑯自社の強み・アセットの活かし方を検討
- ⑰中長期で目指す姿と企画のコンセプトの立案
- ⑱ビジネスモデルの設計
- 詳細な先進事例ベンチマーク
- ⑲企画コンセプトに類似する国内外の事例ベンチマーク
- ⑳企画の立案・具体化に向けた示唆出し
- 企画の立案・具体化
- ㉑コアターゲット像と提供価値
- ㉒ユーザー体験/コンテンツ案
- ㉓活用チャネル/プラットフォーム案
<Phase3:事業計画の策定>
- 事業計画の策定
- ㉔期待する成果/主要KGI・KPIの設定
- ㉕開発・運用アプローチ(活用ツール・ベンダー等)の設計
- ㉖必要なリソース(コスト・人員等)の算出
- ロードマップ策定
- ㉗開発・運用のタイムラインの設定
- ㉘主要マイルストーンの設定
- ㉙想定されるリスクと対処方法の検討
<Phase4:開発・運用>
- 開発
- ㉚不足するケイパビリティやリソースの補完
- ㉛要件定義・システムの基本設計
- ㉜開発の実行
- 運用
- ㉝メタバースへの集客/マーケティング
- ㉞運用・保守の実施
- ㉟効果測定と運用方法の見直し
各ステップの詳細は以下の記事で解説しています。
※関連記事:メタバースを活用した事業を作る方法|全4フェーズと35ステップ【担当者必見】
成果につながるメタバース戦略/企画の策定に向けた3つのポイント
成果につながるメタバース戦略/企画の策定に向けたポイントとして以下の3つが挙げられます。
- ①自社の課題・活用目的の明確化
- ②経営課題を踏まえた骨太なメタバース戦略の策定
- ③UXに軸足を置いたメタバースならではの体験設計
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①自社の課題・活用目的の明確化
現在メタバース活用に取り組む企業には、”メタバースを活用すること自体”が目的化してしまっている企業が見受けられます。
その結果、商品プロモーションやブランディング、新たな収益源の獲得などの、期待していた成果を上げられないという結果に終わってしまいます。
そのため、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜメタバースではないといけないのか?」といった自社の経営課題や活用目的の明確化が、成果につながる戦略/企画策定の大前提となります。
②経営課題を踏まえた骨太なメタバース戦略の策定
現在メタバース活用に取り組む企業には、メタバース活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。
その結果、活用のPDCAが回らない、メタバース活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。
そのため、中長期での事業の目指す姿や足元の実証的な取り組み計画を策定するなど、骨太なメタバース戦略の策定が重要となります。
③UXに軸足を置いたメタバースならではの企画/体験設計
企業側の都合が中心で設計された、ユーザーバリューやユーザビリティの低いメタバースをリリースしてしまった場合、ユーザーが価値を感じず、継続的な利用をしてくれないという結果に終わってしまいます。
そのため、ユーザー目線で”メタバースならでは”の価値ある体験を届けることのできる企画や体験設計が重要となります。
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