Apple Vision Proをブランディングに活用する3大メリット

2023年6月にAppleが発表し、同社の長年のプロダクトデザインの集大成として大きな注目を集めているXRデバイス「Apple Vision Pro」。Vision Proは、その没入感の高さや3D映像のクオリティの高さから、ブランディングへの活用にぴったりのツールになると考えられています。

 

一方で、「Apple Vision Proをどのようにブランディングに活用したらいいかわからない」「Apple Vision Proをブランディングに活用するメリットが知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、Apple Vision Proをブランディングに活用する3つのメリットについて、活用方法や事例とともにわかりやすくご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • Apple Vision Proのブランディングへの活用に興味がある
  • Apple Vision Proをブランディングに活用するメリットが知りたい
  • Apple Vision Proの活用を成功させるためのポイントを押さえておきたい

 

本記事を読めば、Apple Vision Proのブランディングへの活用を検討する上で絶対に押さえておきたいポイントを一気にキャッチアップできますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

Apple Vision Proをブランディングに活用する3つのメリット

Apple Vision Proをブランディングに活用する3つのメリット

Apple Vision Proをブランディングに活用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • ①圧倒的な没入感とハイクオリティ映像による訴求力向上
  • ②Z世代を含む幅広い顧客層へのリーチ拡大
  • ③メディアからの注目による認知度の向上

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①圧倒的な没入感とハイクオリティ映像による訴求力向上

圧倒的な没入感とハイクオリティ映像による訴求力向上 Apple Vision Pro
(画像:Apple)

1つ目のメリットは、圧倒的な没入感とハイクオリティ映像による訴求力向上です。

Apple Vision Proは、Appleの長年の技術をフル活用したハイクオリティな3D映像や高度な没入感を実現していると言われています。

 

そのため、Vision Pro用の会社サービス紹介・商品プロモーション映像等を作成することにより、会社や商品の魅力を感動的な映像とともに伝え、訴求力・ブランディング力の向上に繋がると期待できます。

②Z世代を含む幅広い顧客層へのリーチ拡大

2つ目のメリットは、Z世代を含む幅広い顧客層へのリーチ拡大です。

Apple Vision Proが提供するXRコンテンツは、特に、Z世代と呼ばれる10代から20代の若年層の間で人気が高まると考えられます。

 

そのため、Vision Proをブランディングとして活用することで、これらの若年層を新たな顧客層として獲得することが期待できます。

③メディアからの注目による認知度の向上

3つ目のメリットは、メディアなどから注目されることによる認知度の向上です。

Apple Vision Proを活用したブランディングは、それ自体が画期的なものとしてメディアやインフルエンサーから取り上げられると考えられます。

 

これにより、自然と認知度が向上し、ブランディングの確立につながることが期待できます。

【業界別】メタバース/XRのブランディングへの活用事例11選

【業界別】メタバース/XRのブランディングへの活用事例11選

業界別のメタバース/XRのブランディングへの活用事例11選は以下の通りです。

 

  • ①アパレル業界:NIKEがメタバース空間を構築しデジタルアセットを販売
  • ②アパレル業界:GUCCIが独自のメタバース空間を構築
  • ③アパレル業界:PRADAが香水のプロモーションにバーチャルモデル「Candy」を起用
  • ④エンタメ業界:米津玄師、星野源がフォートナイト上でバーチャルライブを開催
  • ⑤エンタメ業界:大日本印刷×AKIBA観光協議会がメタバース上に秋葉原の街並みを再現
  • ⑥自動車業界:日産がメタバース上で新車の発表・試乗会を開催
  • ⑦不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を展開
  • ⑧金融業界:SMBC日興証券が金融を身近に感じられるイベントを開催
  • ⑨観光業界:あしびかんぱにーがメタバース上に沖縄の観光名所を再現
  • ⑩自治体:大阪府がメタバース空間「バーチャル大阪」上で大阪の魅力を発信
  • ⑪自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をメタバース空間上に再現

 

それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①アパレル業界:NIKEがメタバース空間を構築しデジタルアセットを販売

アパレル業界:NIKEがメタバース空間を構築しデジタルアセットを販売
(画像:NIKE)

NIKEは、Roblox(ロブロックス)上に没入型3D空間「NIKELAND」(ナイキランド)をオープンしました。

 

ユーザーは、3Dアバターを操作してメタバース空間上に作られたバスケットボールコートなどの運動施設で他のユーザーと共に鬼ごっこやドッジボールなどのスポーツを楽しむことができます。

また、ツールキットを利用して自分だけのオリジナルミニゲームを制作することもできます。さらに、デジタルショールームでは、NIKEのアパレルやシューズをデジタルアセットとして購入でき、アバターに装着させることで身体能力をアップさせることもできます。

 

NIKELANDは、NIKEのブランドとしての世界観を表現するためのブランディング構築の施策としてだけでなく、メタバースという新たなマネタイズポイントの開拓に繋げる目的があると考えられます。

②アパレル業界:GUCCIが独自のメタバース空間を構築

Welcome to Gucci Town
(動画:GUCCI)

GUCCIは、ゲーム版YouTubeとも呼ばれる大人気ゲーム型メタバース「Roblox」上に、常設エリアである「GUCCI Town」をオープンしました。

 

「GUCCI Town」にはグッチのアイテムに関連するゲームを楽しめる競技場、アート制作を楽しめるアトリエ、ヴィンテージから新作アイテムを見ることのできる展示スペースなどが存在し、メタバースの世界でグッチに纏わる様々なブランドを体験することができます。

 

2021年5月にも、GUCCIはRobloxに2週間限定のエリアをオープンし、約2000万来場者を記録するという成果を挙げていることから、今回常設エリアのオープンに踏み切ったと考えられます。

GUCCI CEOのニコラ・ウディノ氏によると、この取り組みの成功は、「GUCCIがRoblox上でブランドのコミュニティ意識を育てることができたからだ」としています。

 

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③アパレル業界:PRADAが香水のプロモーションにバーチャルモデル「Candy」を起用

アパレル業界:PRADAが香水のプロモーションにバーチャルモデル「Candy」を起用
(画像:PRADA)

PRADAは、ReThink Realityキャンペーンで「Prada Candyフレグランス」をリニューアルするために、ブランド初のバーチャルモデルの「キャンディ」を発表しました。香水にちなんで名付けられたこのバーチャルモデルは、従来のセレブリティやインフルエンサーのマーケティング戦略に代わり、テクノロジーに敏感なZ世代をよりターゲットにするためのものです。

 

現在、ロレアルのライセンスを受けたこのブランドは、バーチャルモデルを使用して、若い消費者とのデジタル交流を活性化し、バーチャルインフルエンスの未来への探求を促しています。バーチャルモデルの「キャンディ」は、ラグジュアリーブランドが自らのデジタルストーリーを主導するための社内バーチャルモデルとしても活躍しています。「キャンディ」は、一見すると物理的なモデルと見間違うほどです。

④エンタメ業界:米津玄師、星野源が「フォートナイト」上でバーチャルライブを開催

エンタメ業界:米津玄師、星野源が「フォートナイト」上でバーチャルライブを開催
(画像:フォートナイト

米津玄師や星野源は、VRゲーム「フォートナイト」上でバーチャルライブを開催しました。

米津玄師は2020年に開催中であったライブツアー「米津玄師 2020 TOUR / HYPE」の中断等に伴い「フォートナイト」での全世界同時バーチャルライブを開催し、世界中から多くのプレイヤーが観客として参加しました。米津玄師は「STRAY SHEEP」のジャケットに描かれた羊のマスクを被った3DCGの姿で、ゲーム内の様々な場所に移動しながらパフォーマンスを披露しました。

 

星野源は2022年に「フォートナイト」内で開催されたバーチャルイベント「Soundwave Series」に参加し、世界中のアーティストとともにバーチャルライブを披露しました。

物理的距離を超えて、クオリティの高いパフォーマンスを顧客に提供することのできたイベントとなりました

⑤エンタメ業界:大日本印刷×AKIBA観光協議会がメタバース上に秋葉原の街並みを再現

エンタメ業界:大日本印刷×AKIBA観光協議会がメタバース上に秋葉原の街並みを再現
(画像:バーチャル秋葉原)

大日本印刷とAKIBA観光協議会は、現実世界と仮想世界を融合させた地域共創型XR街づくりプロジェクト「バーチャル秋葉原」を推進しています。バーチャル秋葉原は、2022年4月にオープンしたメタバース空間です。

 

ユーザーは、PC用アプリケーションやVRゴーグル、Webブラウザなどを通じて、世界のどこからでもいつでも秋葉原の魅力を楽しむことができます。仮想空間には、ショッピングができる店舗やギャラリースペース、広告看板などが設置されており、漫画・アニメ等のコンテンツホルダーをはじめとする様々な企業が、情報発信やブランディング活動を行う「第3のチャネル」として利用することができます。

 

バーチャル秋葉原の集客に向けた取り組みの代表的なものとして、海外企業との提携により、海外のマンガ・アニメ好きのコミュニティの獲得が挙げられます。

バーチャル秋葉原は、日本のアニメ・マンガ好きコミュニティ・データベースサイトを運営するMyAnimeList社と提携し、海外からのユーザー集客を図っています。

 

このように、自社のターゲット層を多く抱える他社との提携により、顧客基盤を活用する取り組みも、大きなインパクトのある施策の1つと言えます。

 

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⑥自動車業界:日産がメタバース上で新車の発表・試乗会を開催

自動車業界:日産がメタバース上で新車の発表・試乗会を開催
(画像:日産自動車)

日産自動車は、新型軽電気自動車「日産サクラ」の発表会および試乗会をメタバース上で開催しました。

 

試乗会は、世界最大級の参加型VR SNS「VRChat」上で行われ、日本の四季を感じられるドライブコースでバーチャルな日産サクラを運転することができます。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ったりと、現実の試乗さながらの体験ができ、新車の特徴を立体的に確認することができます。メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが最大の強みです。

 

今回のようなトライアルを重ねることで、将来的にメタバースの商品プロモーションのチャネルとしての活用が本格的に進んでいくことが期待されます。

⑦不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を展開

不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を展開
(画像:大和ハウス)

大和ハウスはアバターを用いて担当者と見学者がコミュニケーションを図りながら仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「メタバース住宅展示場」を公開しました。ユーザーはスマホやタブレット・PCからメタバースにアクセスでき、最大6名の見学者とともに担当者にリアルタイムに質問や相談を実施することが可能です。

 

メタバース上にある住宅展示場という特徴を活かし地面から屋根の上までさまざまな角度から見学できることに加え、室内では子どもやペットなどの視点でも見学が可能です。また、見学者が床や壁紙・天井等の色や素材、インテリアなどを瞬時に切り替えて、イメージを検討することもできます。今後、対応する住宅商品ラインナップを拡充していく方針とのことです。

⑧金融業界:SMBC日興証券が金融を身近に感じられるイベントを開催

金融業界:SMBC日興証券が金融を身近に感じられるイベントを開催
(画像:株式会社HIKKY

SMBC日興証券は、2021年末に開催された、世界最大のメタバースイベントである「バーチャルマーケット2022」に特設ブースを出展しました。リーマンショックやアベノミクスなど相場変動を疑似体験できる株価連動ジェットコースターや、証券アナリストなどの専門家とアバターを介して話せるバーチャル座談会など、金融を身近に感じられるようなメタバースならではのコンテンツを提供しました。

 

株価連動ジェットコースターでは、走行中に当時の株価の変動と関連した金融・経済トピックが目の前に現れるなど、メタバースならではの演出で金融の世界を楽しむことができました。さらに、コースター乗車中に撮影した写真が乗車後にブース内に表示されるなど、現実世界の遊園地のアトラクションのような演出も用意されました。

 

バーチャル座談会では、投資や資産運用に関する情報を提供するパネルや動画が設置されました。また、普段なかなか直接話せる機会のないSMBC日興証券のアナリストなどと相場解説などのスモールトークセッションも実施されました。

 

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⑨観光業界:あしびかんぱにーがメタバース上に「バーチャルOKINAWA」をオープン

観光業界:あしびかんぱにーがメタバース上に「バーチャルOKINAWA」をオープン
(画像:あしびかんぱにー)

沖縄発のエンタメ企業であるあしびかんぱにーが、メタバース上で沖縄の観光名所を楽しむことのできる「バーチャルOKINAWA」をリリースしました。バーチャルOKINAWAでは、メタバース上で再現された国際通り商店街やビーチなど、沖縄のさまざまな観光名所を巡ることができます。

例えば、恩納湾の贅沢なビーチから、沖縄の名所であるひめゆりの塔まで、美しい風景を日本全国で楽しむことができます。

 

2022年4月には、バーチャルOKINAWAで提供される沖縄商品のショッピングを楽しめる場所として人気を博している「国際通り商店街公式オンラインショップ」がリニューアルオープンしました。ストアサイトでは、実際に国際通りで販売されている500点以上の商品を取り扱っており、今後さらに多くの店舗がオープン予定です。

 

また、すでに公開している「国際通りエリア」「ビーチエリア」に続き、新たに「首里城エリア」として、守礼門から首里城正殿までの首里城公園を忠実に再現しています。見て楽しむだけでなく、エリア内のガイドと会話しながら、首里城の歴史や雑学を学ぶことができます。

 

このバーチャルOKINAWAには、アバターを使って世界中の人々と交流できるソーシャルプラットフォーム「VRChat」を、VRデバイスなどにダウンロードすることで利用可能なほか、簡易版をスマホやPCから利用することも可能です。

⑩自治体:大阪府がメタバース空間「バーチャル大阪」上で大阪の魅力を発信

自治体:大阪府がメタバース空間「バーチャル大阪」上で大阪の魅力を発信
(画像:バーチャル大阪)

バーチャル大阪は、大阪府と大阪市がKDDIと共同で展開する都市連動型メタバースです。2025年開催の大阪・関西万博に先駆けて、道頓堀など大阪市内をモチーフにした「新市街」エリアが登場し、大阪の都市の魅力を国内外に発信しています。公式サイトからVRサービス「Cluster」をインストールして無料アカウントを登録するだけでバーチャル大阪に入ることができます。

 

自宅や外出先から多様なデバイスを使用してバーチャル大阪に参加することで、リアルタイムで世界中の人とコミュニケーションを取りながら、バーチャル音楽ライブ等のエンタメコンテンツやアバターを介したユーザー自らの創作活動など、様々な楽しみ方を体験することができます。今後は、バーチャル商店街で買い物すると実際に商品が届いたり、イベント会場で音楽ライブが開催されたりさらなる発展に期待が集まります。

 

道頓堀や大阪城など大阪市内のランドマークが集結していたり、太陽の塔をモチーフにしたアバター衣装を着たりすることができ、大阪の魅力を感じることのできるデジタルコンテンツとなっています。

⑪自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をメタバース空間上に再現

自治体:吉本興行×養父市がかつての日本一の鉱山をメタバース空間上に再現
(画像:吉本興業)

吉本興業は人口約2万人、兵庫県北部に位置する養父市の観光名所を再現したメタバース空間をリリースしました。

ユーザーは、かつて日本一のすず鉱山として栄えた明延鉱山の坑道後を観光したり、吉本興行所属のタレントコラボした採掘ゲームを楽しんだり、市役所を訪れ、デジタル住民票交付してもらったりすることができます。

 

バーチャル養父のオープニングイベントには、吉本興業所属のお笑い芸人である、野生爆弾くっきー!さんやとろサーモンの村田さんらが参加し、その様子は吉本の映像配信サービス「FANCY」によってライブ配信されました。

 

また、イベントで養父市市長がアバター姿で登場し、「VRには無限の可能性があると思います。世界中どこからでも来ていただけるので、いろんな国の方々に来てもらって、養父市の自然や観光名所を楽しみ、市民とも交流してもらいたい。そして、ゆくゆくは現実世界でも体験しに来ていただければ。バーチャルでは100万人都市を目指しています」とコメントしました。

Apple Vision Proのブランディングへの活用を進めるための4つのステップ

Apple Vision Proのブランディングへの活用を進めるための4つのステップ

企業がApple Vision Proのブランディングへの活用を進めるステップとして、大きく以下の4つのステップが挙げられます。

 

  • Step1:市場動向・知見のキャッチアップ
  • Step2:戦略/企画の立案
  • Step3:事業計画の策定
  • Step4:開発・運用

 

それぞれのステップについて分かりやすく紹介していきます。

 

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Step1:市場動向・知見のキャッチアップ

1つ目のStepとして取り組むべきは、最先端の市場動向・知見のキャッチアップです。Appleはもちろん、MetaやMicrosoftなどのビックテックやユーザーの動向・先行活用事例など、日々変化する市場動向やVision Proに関する最新知見のキャッチアップが必要です。

 

このフェーズが、成果に繋がる骨太な戦略/企画策定の基盤となります。

Step2:戦略/企画の立案

2つ目のStepはApple Vision Pro活用の戦略/企画です。活用目的を踏まえ、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方、実現に向けた企画を立案しましょう。

 

ユーザーバリューと自社の事業性の両方を満たす、質の高い戦略/企画の立案が、成果につながるVision Pro活用の実現に向け最も重要なポイントとなります。

Step3:事業計画の策定

3つ目のStepは事業計画の策定です。事業に期待する成果や開発・運用のアプローチやタイムライン、必要な投資額などを検討しましょう。

 

Vision Pro開発・運用といっても、プロジェクト毎に求められるケイパビリティは様々であるため、自社にマッチするツール・ベンダーの選定が非常に重要です。

Step4:開発・運用

4つ目のStepが開発・運用です。Apple Vision Pro向けアプリ/コンテンツの開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められます。

 

そのため、外部のベンダーなどを有効活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完しつつ、ユーザーに届けたい体験を実現するApple Vision Pro向けアプリ/コンテンツの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

Apple Vision Proのブランディングへの活用を成功させるための5つのポイント

Apple Vision Proのブランディングへの活用を成功させるための5つのポイント

Apple Vision Proのブランディングへの活用を成功させるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップ
  • ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
  • ③Apple Vision Proの特徴を活かした企画・UX設計
  • ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
  • ⑤強力な開発・運用体制の構築

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップ

1つ目のポイントは、Apple Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップです。

 

Apple Vision Proを最大限に活かすためには、Vision Proの機能・スペックや用途、Meta Questなど他のデバイスとの違いなどの最新の知見をキャッチアップすることが重要です。

 

また、Apple Vision Proのビジネス活用を検討する際には、現状のメタバース/XR市場の動向や先行事例が非常に参考になります。

 

Vision Proの活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や知見を押さえておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。

②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案

2つ目のポイントは、Apple Vision Proを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。

 

現在メタバース活用に取り組む企業の中には、メタバース活用の取り組みが打ち上げ花火的に単発で終わってしまっている企業が見受けられます。

 

その結果、「活用のPDCAが回らない」「メタバース活用が小粒な施策の1つに留まってしまう」など大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。Vision Proの活用においても、同様の結果に終わってしまう可能性があります。

 

そのため、自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜVision Proではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案することが重要です。

③Apple Vision Proの特徴を活かした企画・UX設計

3つ目のポイントは、Apple Vision Proの特徴を活かしたユーザーファーストな企画・UX設計です。

 

Apple Vision Proの活用に当たって想定される失敗として、企業側の都合のみでサービス・体験を設計した結果、ユーザーに利用されず企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまうことが考えられます。

 

これを避けるためには、Apple Vision Proの特徴や既存のXRデバイスとの違いを踏まえたUX設計を心掛けることが重要です。「Vision Proならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を考慮して設計に取り組みましょう。

④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進

4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。

 

Apple Vision Proを取り巻くメタバース/XR市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。

 

このような新たな市場で勝負するにあたっては、最初から100点を取ることはできない前提で、完璧主義にならずにサービス開発を進める必要があります。計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。

⑤強力な開発・運用体制の構築

5つ目のポイントは、強力なApple Vision Pro開発・運用体制の構築です。

 

高いユーザー体験と事業性を両立するApple Vision Pro向けアプリ/コンテンツの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

 

開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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