メタバースの問題点とは?メリットや活用事例もわかりやすく解説!
FacebookのMeta社への社名変更をきっかけに活用に注目が集まるメタバース。幅広い業界の企業の方々が活用を検討されているかと思います。
一方でメタバースは様々な問題を抱えており、それらを理解した上で利用・ビジネス活用することが求められます。
そこで、今回はメタバースにまつわる問題点をご紹介します。
本記事を読めば、企業・ユーザー・市場とそれぞれの目線から見たメタバースの抱える問題点やその対処法を理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
メタバースを利用するユーザーの抱える2つの問題点
➀ユーザーへの心理的な悪影響
1つ目はユーザーへの心理的な悪影響です。メタバースはスマホやPCと比べ、コンテンツへの非常に没入感が強く、中毒性が高いのではないかと考えられています。また、若年層のユーザーはアイデンティティが確立されている段階であり、メタバース上で自由自在に設定できるアバターの人格で長時間に渡り活動を続けた結果、現実世界での自分のアイデンティティとのギャップに悩まされ精神的ストレスを抱えるというリスクも懸念されています。
②ユーザーへの身体的な悪影響
2つ目はユーザーへの身体的な悪影響です。HMDなどのデバイスを装着してメタバースにアクセスする際に、乗り物酔いや転倒などの事故のリスクが存在します。また、メタバース内で様々な活動を行うようになると、人々の運動量が減少し生活習慣病などのリスクが増大するという可能性が考えられます。
メタバースを活用する企業が抱える4つの問題点
メタバースを活用する企業が抱える問題点として、以下の4点が挙げられます。
- ①個人情報や企業の機密情報の流出
- ②デジタルアセットの盗難やウォレットのハッキング
- ③メタバース空間の改ざん・ハッキング
- ④匿名性を悪用した詐欺などの犯罪
それぞれの問題点について、わかりやすく紹介していきます。
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①個人情報や企業の機密情報の流出
1つ目が個人情報や企業の機密情報の流出です。悪意のあるハッカーがメタバース空間のセキュリティの脆弱性を狙い、メタバースに関する個人や企業の情報をハッキングするリスクが考えられます。
メタバース空間での活動データは従来のWeb上での活動データよりもリッチなものになる可能性があり、それらのデータが流出することは個人にとっても、企業にとっても大きな損害をもたらすと考えられます。
②デジタルアセットの盗難やウォレットのハッキング
2つ目がデジタルアセットの盗難やウォレットのハッキングです。メタバース上で利用されるアバターやファッションアイテムや土地などのデジタルアセットは、今後多くのケースでNFTを活用して取引が行われると考えられています。
一方で、そのやりとりを行う暗号資産、デジタルアセットのウォレットがハッキングされるリスクが存在します。2018年に暗号資産取引所であるCoinCheckがハッキングされ、約580億円相当の仮想通貨が流出するという事件が代表的です。
③メタバース空間の改ざん・ハッキング
3つ目がメタバース空間の改ざん・ハッキングです。悪意のあるハッカーがメタバース空間のセキュリティの脆弱性を狙い、メタバース空間を改ざん・ハッキングしてしまうというリスクが考えられます。
メタバースが人々の生活により普及し、様々な活動が行われる要になっていればいるほど、企業やユーザーは大きなダメージを受けることとなります。
④匿名性を悪用した詐欺などの犯罪
4つ目が匿名性を悪用した詐欺などの犯罪です。メタバースの特徴として、見た目や名前など全てのプロフィールを自由に設定でき、現実世界と異なる人格で様々な活動を楽しめるという点があります。
一方で、悪意のあるユーザーがその特徴を活かし、匿名のアバターの姿で詐欺などの犯罪行為を犯すというリスクが考えられます。
メタバース市場全体が抱える4つの問題点
①ユーザーへの普及
1つ目のリスクは、メタバースがどの程度ユーザーに普及するか?という点です。現在はマルチプレーヤー型オンラインゲームやVRゲームの流行に牽引され、利用者を増やしつつあるという状況です。一方で、本格的にマス層まで普及していくためにはいくつかの障壁が存在します。例えば、より多くの人が「メタバースを利用したい!」と思えるようなユースケースの確立やヒットコンテンツの登場、メタバースを利用するためのデバイスの低価格化や軽量化などが挙げられます。
②企業の収益向上への寄与
2つ目のリスクは、企業がメタバースを活用することがどの程度収益に繋がるのか?という点です。現在、国内外の幅広い業界の企業がメタバース活用に取り組んでいます。一方で、各社はまだメタバースを投資フェーズの市場として捉え、大きく収益化を果たしている企業は少ないのが現状です。今後、メタバース市場が本格的に成長した際に、自社が新たなビジネスモデルの構築や収益化に繋げられるかで明暗が分かれることとなるでしょう。
③法整備の進展
3つ目のリスクは、メタバースに関連する法律整備がどの程度早く進むのか?という点です。現在、日本政府はWeb3/メタバースを日本の成長産業の1つとして掲げ、Web3.0制作推進室を設置するなど、産業の発展に積極的な動きを見せています。一方で、メタバース関連の法律はいまだ整備がなされておらず、企業・個人間でのトラブルに繋がるリスクが存在します。例えば、メタバース上でのデジタルアセット等の所有権や嫌がらせ・誹謗中傷への対処、写り込みの問題など、メタバース上での様々な活動への法整備が進んでいないのが現状です。
④技術の発展
4つ目のリスクは、メタバースに関連する技術がどの程度早く発展するのか?という点です。メタバースでの体験は様々な要素技術によって構成されており、それらの技術発展は大きくメタバースでの体験価値を高めるものとメタバースにアクセスする負担を減らすものの2つに分けられます。
メタバースでの体験価値を高めるものに関しては、3Dモデリングやユーザーの動作のトラッキング技術の進化、メタバースにアクセスする負担を減らすものに関しては、バッテリーやデバイス自体の小型化、軽量化などが挙げられます。
一方で、現状のMetaQuest2を通じたメタバースの体験でも、メタバースの世界にかなり没入した感覚を得られるレベルまで来ているため、今後より要素技術が発展していくことで、メタバースがより人々の生活に普及していくと考えられます。
メタバースを活用する企業が取るべき2つの対応
メタバースを活用する企業が、リスクに対して取るべき対応は主に以下の2つです。
- ①セキュリティの強化
- ②メタバース・NFT関連の法律への対応
①セキュリティの強化
1つ目の注意点として、メタバースのセキュリティの脆弱性を狙ったハッキングなどへの対策が挙げられます。具体的には、個人情報や企業の機密情報が流出する、デジタルアセットや暗号資産が盗まれる、メタバース空間自体が改ざんされるなどのリスクが存在します。
これらの被害は、事前に認証システムや不正検知システムの強化などのセキュリティ対策を行うことで一定防げると考えられており、各社運用に際しては注意が必要です。
②メタバース・NFT関連の法律への対応
2つ目の注意点として、メタバース・NFT関連の法律への対応が挙げられます。具体的には、メタバース上でのデジタルアセット等の所有権や嫌がらせ・誹謗中傷への対処、写り込みの問題など、メタバース上での様々な活動への法整備が進んでいない状況です。
これらの状況への対策として、Web3.0制作推進室を設置するなど、産業の発展に積極的な動きを見せる日本政府の法改正や具体的な判例など最新情報をキャッチアップすることが重要となります。
個人がメタバースでできること6選
個人がメタバースを利用することでできることは主に以下の6つです。
- ①ゲーム・エンタメサービスの利用
- ②オンラインショッピング
- ③他ユーザーとのコミュニケーション
- ④イベントへの参加
- ⑤NFTの売買・利用
- ⑥仕事をしてお金を稼ぐ
個人がメタバースでできることの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
メタバースが企業にもたらす7つのメリット
メタバース活用によって企業にもたらされるメリットとして以下の7つが挙げられます。
- ①メタバース領域での新たなビジネスの創出
- ②メタバースから得られたデータの活用による商品・サービスの改善
- ③作業現場のサポートのよる品質と作業効率の向上
- ④新たな顧客接点の獲得
- ⑤シミュレーションによるバリューチェーン全体の効率化
- ⑥社内コミュニケーションの円滑化
- ⑦研修への活用による社員のスキル向上
それぞれを代表的な事例と共にわかりやすく紹介していきます。
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➀メタバース領域での新たなビジネスの創出
1つ目のメリットはメタバース領域での新たなビジネスの創出です。検索エンジン、EC、SNSに並ぶ次なるキラーサービスになるとも言われているメタバースですが、多様な業界の企業がメタバース領域に参入しており、サービス構築を目論んでいます。メタバースがより人々に普及し、メタバース上で過ごす時間が増えるようになると、メタバース領域でのビジネスの市場規模も拡大していくと考えられます。
活用事例としては、ラグジュアリーブランドのバレンシアガのメタバース上でのデジタルファッションアイテムの販売が挙げられます。バレンシアガは人気オンラインゲームであり、近年メタバース化が進みつつある「フォートナイト」とコラボレーションを行いました。バレンシアガがゲーム用のデジタルファッションアイテムを制作し、同様のデザインのリアルのアイテムをバレンシアガの一部店舗やオンラインショップにて販売しました。リアルのアイテムの価格や約5万~17万円ほどでした。
フォートナイトのゲーム内では、バレンシアガの仮設店舗をオープンし、ウェアやスキンを取りそろえました。それらのアイテムはバレンシアガの2020~2021年のコレクションアイテムをスキャンし3Dモデル化して制作されています。また他にも、ゲーム内にバレンシアガが2021年秋コレクションのために制作したオンラインゲーム「アフターワールド:ザ・エージ・オブ・トゥモロー」に着想を得たエリアを特設するなど、ユーザーが楽しみながらバレンシアガのブランドに触れられる取り組みが行われました。
②メタバースから得られたデータの活用による商品・サービスの改善
2つ目のメリットはメタバースから得られたデータの活用による商品・サービスの改善です。メタバース上の人々の行動データはWebサイトやSNS上のものに比べ圧倒的にリッチになると考えられています。メタバース上ではいつ、誰と、どのような行動を取っていたかはもちろん、ウェアラブルデバイスの発展によりどのような感情になっていたかなどの多様なデータを取得できるようになると考えられています。そのため、メタバース上のユーザーに商品やサービスを試してもらい、その反応をデータとして収集することで、商品やサービスの改善につなげることが可能です。
③作業現場のサポートによる品質と作業効率の向上
3つ目のメリットは作業現場のサポートによる品質と作業効率の向上です。AR/MRメタバースに工場などの作業員がゴーグル等を用いてアクセスすることにより、作業指示や図面などの情報を適宜確認しながら作業を進めることで、品質と作業効率を向上させることができます。これまでは紙の作業手引書やタブレットの情報を基に作業をしていたものが、メタバース×ゴーグルを活用することで、両手をふさぐことなく適切な情報を取得できるというインパクトは非常に大きいものです。また、各作業員がどのような作業を行い、どこでミスが起こっていたかなどのデータを収集することにも繋がり、企業全体としての作業効率を高めることもできます。
活用事例としては、物流大手のDHL社の倉庫での配送作業へのメタバースの活用が挙げられます。ドイツの大手物流企業のDHL社はグーグルのスマートグラス「Glass Enterprise Edition 2」を倉庫での配送業務に導入しています。従業員はピッキング作業の現場でグラス型デバイスを着用することで、適宜必要な情報を確認することができます。荷物を持ったまま視線を移動させる必要がないため、作業の精度と効率の向上に繋がります。
④新たな顧客接点の獲得
4つ目のメリットは新たな顧客接点の獲得です。メタバース空間にはいつでもどこからでもアクセスできるという特徴があり、コロナウイルス感染拡大の影響で実店舗での顧客との繋がりが希薄化するなか、新たな顧客接点としての活用が期待されています。メタバースの特徴である、3Dのコンテンツで、スタッフが説明しながら商品やサービスを訴求できるという点を活かし、今までEC化に苦戦していた業界の企業にとって、貴重なオンラインでの接点になり得ると考えられます。
活用事例としては、日産自動車が開催したメタバース上での新車発表・試乗会が挙げられます。日産自動車は、新型軽電気自動車「日産サクラ」の発表会および試乗会をメタバース上で開催しました。試乗会は、世界最大級の参加型VR SNS「VRChat」上で行われ、日本の四季を感じられるドライブコースでバーチャルな日産サクラを運転することができます。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ったりと、現実の試乗さながらの体験ができ、新車の特徴を立体的に確認することができます。
メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが最大の強みです。今回の取り組みにより、営業担当者にアバターの操作経験がないことや、仮想空間でのリアルな商品訴求の難しさが明らかになったとのこと。今回のようなトライアルを重ねることで、将来的にメタバースの商品プロモーションのチャネルとしての活用が本格的に進んでいくことが期待されます。
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⑤シミュレーションによるバリューチェーン全体の効率化
5つ目のメリットはシミュレーションによるバリューチェーン全体の効率化です。メタバース/デジタルツインを活用することで、現実世界に存在するもの/しないものを含め、都市や建物、設備を仮想空間上に再現し、シミュレーションを行うことで、現実世界でモックアップ作成や試運転をするコストをかけずに最適な設計や運用を算出することができます。このシミュレーションにより、企画・生産・物流・販売・アフターサービスといった一連のバリューチェーンを効率化することで、大幅なコスト削減やリードタイムの短縮などに繋げることができます。
活用事例としては、川崎重工の工場を丸ごとメタバース化する計画が挙げられます。川崎重工はマイクロソフト社のカンファレンス「Build2022」にて、工場を丸ごとメタバース化する「インダストリアルメタバース」の構築に取り組むことを発表しました。この取り組みにより、工場における全工程をバーチャル空間上でシュミレーションできるデジタルツインの構築を目指すとのことです。
同社は、マイクロソフトのクラウド/IoT管理ソリューション「Azure IoT」、エッジAIソリューション「Azure Percept」、MRデバイス「HoloLens 2」を採用し、生産ラインや製造現場の管理を行うことになりました。これにより、ロボットの障害発生時の迅速な対応、トラブルを未然に防ぐ予知保全、複数拠点で同時にリアルタイムに遠隔地の専門家からアドバイスや支援を受けることができるようになりました。また、「Azure Digital Twins」を用いることで、過去・現在・未来の稼働状況を仮想空間上で把握することで、物理的に離れた場所にある問題の原因を特定し、解決することを可能にします。
同カンファレンスにおけるマイクロソフトの発表によると川崎重工をはじめとする様々な企業が、物理的なアセットをデジタルによって拡張することで、バーチャル空間上で複数の関係者とともに活用をする「インダストリアルメタバース」の利用をはじめているとのことです。
⑥社内コミュニケーションの円滑化
6つ目のメリットは社内コミュニケーションの円滑化です。コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの企業がリモートワークへの移行を進めています。一方で、リモートワーク環境下ではホワイトボードを用いた共同作業ができない、相手の細かな表情や声色が読み取れずコミュニケーションが停滞する、自然発生的なコミュニケーションが減ってしまうなどの課題が存在します。それらの課題をメタバース空間上のオフィス「メタバースオフィス」で一緒に働くことで解決することができるのではないかと期待されています。
事例としては、リモートワーク向けのメタバースオフィスサービスGatherが挙げられます。GatherとはGather Presence社が提供しているリモートワーク向けのメタバースオフィスサービスです。ドット絵RPG風の2DのマップとWeb通話システムを組み合わせて作成されており、各ユーザーは各々のアバターの姿でマップ上を歩き回ることができ、マップ自体もカスタマイズ可能です。また、通話はマップ上の距離が近いユーザー同士が自動で接続され、距離が離れるごとに音量が小さくなっていく仕様となっており、実際にリアルなオフィスで話しているような体験をすることが可能です。
Gatherの特徴としては大きく2点あり、1点目がカジュアルな雑談のきっかけが生まれる点、2点目が程よいプライベート空間が確保できる点です。1点目のカジュアルな雑談のきっかけが生まれる点に関しては、他のSlackやZOOM、Discordなどのリモートワークツールに比べ、わざわざ機会を作らずとも、たまたま近くにいた同僚と話すことができるという特徴があります。そのため、リアルなオフィスで働いているのに近い環境を再現することができます。
⑦研修への活用による社員のスキル向上
7つ目のメリットは研修への活用による社員のスキル向上です。メタバースを企業の研修に活用することで、コンテンツが3Dで表示されるため学習効率が向上する、非常時のシチュエーションを簡単に再現できる、学習の時間的・地理的制約から解消されるなどのメリットがあり、社員のスキル向上に繋げることができます。
活用事例としては、ウォルマートのメタバースにより混雑時の状況を再現した研修が挙げられます。世界的なスーパーマーケットチェーンであるウォルマートは、接客のトレーニングにVRを導入しています。従業員にHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着させ、ブラックフライデーなどの販売イベント時に大勢のお客様に対応するためのトレーニングを行っています。従来の研修とは異なり、現実には再現が困難な状況を実際に体験しているかのような研修を行うことができます。
この研修を行うため、ウォルマートは1万7000台のOculas Questを約4700店舗に準備するなど大規模な投資を行っています。
メタバースのビジネス活用を成功させる5つの方法
メタバースのビジネス活用を成功させる方法として以下の5つが挙げられます。
- ①実際にメタバースに触れ理解の解像度を高める
- ②市場/競合の動向や事例をキャッチアップする
- ③メタバース活用の目的や課題の明確にする
- ④不足するケイパビリティやリソースを補完する
- ⑤プロジェクトをアジャイルに推進する
それぞれについてわかりやすく解説していきます。
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①実際にメタバースに触れ理解の解像度を高める
メタバースのことを理解するには、メタバースを体験してみるのが一番です。
メタバースに触れることで、その魅力や現時点でできること/できないことの理解の解像度が一気に高まります。
一方で、メタバースのビジネス活用を検討されている担当者の方のなかにも、「実はメタバースを体験したことが無い」という方がまだまだいらっしゃる印象です。
もしまだ体験されていない方は、手軽に試したい場合はスマホやPCから、できればMetaQuestなどのデバイスを使用して体験してみるとメタバースの最大の魅力の1つである没入感を体感できます。
また、初心者の方におススメのメタバースサービスとしては、日本最大のSNS型メタバースである「Cluster」や世界最大のゲーム型メタバース「Roblox」などが挙げられ、どちらもスマホのアプリストアから簡単にダウンロードし、無料で利用できます。
②市場/競合の動向やナレッジをキャッチアップする
メタバースの活用を検討する企業の担当者の方はテクノロジー、ユーザー、ビジネス戦略の観点から多岐にわたる情報をキャッチアップする必要があります。
近年メタバース市場は大きな成長を見せており、関連テクノロジーの進化や幅広い業界の企業の参入、様々なビジネス活用向けサービス・ツールのリリースなど、日々大きな動きを見せています。
このように刻々と変化する国内外の市場/競合の動向や事例、ナレッジのキャッチアップ・分析が、成果に繋がるメタバース活用の前提となります。
③メタバース活用の目的や課題の明確にする
メタバースは今後大きな市場成長が予想される領域であり、国内外の幅広い業界の企業が参入を発表したり、活用に向けたサービスやツールなども多数登場しています。
そのため、「競合が参入しているからウチも参入してみよう」、「面白そうなツールがあるから導入してみよう」といった、打ち手ベースの検討に留まってしまう傾向にあります。
一方で、メタバースのビジネス活用といっても、目的やユースケース、活用し得るツール/サービスは様々です。
そのため、「そもそも自社のどのような課題を解決したいのか」、「課題解決の方法としてメタバース活用が適しているのか?」といった上流工程の検討をしっかりと行うことが重要です。
④不足するケイパビリティやリソースを補完する
企業でのメタバース活用は、プロジェクトマネージャー、デザイナー、エンジニア、メタバースのエキスパートなど様々な能力をもった人材を必要とします。一方で、新規のプロジェクトでこのような人材を十分に確保できることは稀です。
また、プロジェクトで成功を収めるためには、プロジェクトの立ち上げだけでなく、中長期的にプロジェクトを推進し、仮説検証を回し続けることが重要です。
そのため、不足するケイパビリティやリソースをメタバースコンサルや開発ベンダーなどの活用により補完することが有効となります。
⑤プロジェクトをアジャイルに推進する
メタバース市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、活用法を模索している段階にあります。そのため、計画と実行のプロセスをアジャイルに回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないための重要なポイントです。
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