Blenderでのメタバース開発とは?できることやメリットを紹介

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。

 

現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。

 

一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのような開発ツールを使うか迷っている」、「Blenderが有名らしいけど、できることやメリットを知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、Blenderによるメタバース・VR/AR開発について、事例やメリットをわかりやすく紹介します。

本記事を読めば、メタバース・XRの開発・活用の進め方について理解が深まると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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Blender(ブレンダー)とは

Blender(ブレンダー)とは
(画像:Blender)

Blenderは、オランダのNaN社によって1998年にリリースされた、基本無料で利用できるオープンソースの3DCGソフトです。

 

無料ソフトでありながら、モデリングやアニメーション、シミュレーションなど様々な機能が利用できることやオープンソースであるため、ソースコードが公開されており、世界中の誰でも自由に改良や配布をできる柔軟性などにより、2020年時点での公式サイトへのアクセス数は月間2300万人を記録しています。

 

近年、アップデートが繰り返されており、業界で主流な有料3DCGソフトMayaとも肩を並べるほどの充実した機能を無料で利用できることから、大きな注目を集める3DCGソフトです。

 

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メタバース・XR開発にBlenderを活用する4つのメリット

メタバース・XR開発にBlenderを活用する4つのメリット

メタバース・XR開発にBlenderを活用するメリットとして主に以下の4つが挙げられます。

 

  • ①無料で使える
  • ②日本語に対応している
  • ③日本語の学習コンテンツが充実している
  • ④多様なプラットフォーム・デバイスに対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①無料で使える

1つ目のメリットは、完全無料で利用できるという点です。Blenderとよく比較される3DアニメーションソフトであるMayaの年間利用料が約28万円であるのに対し、Blenderは完全無料で利用することができます。そのため、これからメタバース開発・活用に取り組んでみたいという方にはおススメのツールと言えます。

②日本語に対応している

2つ目のメリットは、ツール自体が日本語に対応しているという点です。独学で学びながらツールを活用したいという方には、操作画面を日本語で表示させることができる点は非常に大きなメリットと言えるでしょう。

③日本語の学習コンテンツが充実している

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3つ目のメリットは、日本語の学習コンテンツが充実している点です。書籍やクリエイターによるブログ等はもちろん、最近ではYoutube上に分かりやすいチュートリアル動画が多数存在しており、初心者の方でも学習しやすい環境が整っています。

④多様なプラットフォーム・デバイスに対応している

4つ目のメリットは、開発したサービス/コンテンツをAndroidやiOSなど多様なプラットフォームやデバイスでリリースできるという点です。この特徴により、iPhone向けユーザーとAndroid向けユーザーの両方に対して、サービス/コンテンツをリリースしたい際に、大きな修正などの必要がなく非常に効率的です。

Blenderと連携している代表的なメタバースサービス3選

Blenderで作成した3Dモデルを活用できるメタバースサービスとして以下の3つが挙げられます。

それぞれのメタバースサービスについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム

VRChat:世界最大のソーシャルVRプラットフォーム
(画像:VRChat

VRChatとは、VR上で世界中の人々とコミュニケーションが取れる、世界最大のソーシャルVRプラットフォームです。ユーザーは、好きなアバターの姿でチャットや音声通話、身振り手振りなどを通じてコミュニケーションを取ることができます。また、コミュニケーションはVRChat内に存在する無数のワールドと呼ばれるバーチャル空間内で行われ、ユーザー自身がワールドを作成したり、そこでイベントを開いたりすることもできます。

 

VRChatはPCからもアクセス可能ですが、Meta QuestなどのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)からアクセスすることで、まるで同じ部屋にいる人と会話しているような体験をすることができます。

2022年1月には同時接続者が過去最高の約4.2万人にまで上り、世界を代表するVR/メタバース空間に成長しています。

 

VRChatにはBlenderとの連携機能があり、Blenderで作成した3DオブジェクトをVRChat上で利用することが可能です。

②cluster:国内最大のメタバースプラットフォーム

cluster:国内最大のメタバースプラットフォーム
(画像:cluster

clusterは、人々が自由に交流する空間を提供するメタバースプラットフォームです。人々に日常的に利用されるソーシャルVRを目指し、イベント等を開催していない通常時のユーザー獲得に成功しており、日本初のメタバースプラットフォ―ムとしては圧倒的な存在感を誇ります。音楽ライブやカンファレンスなどのイベントに誰でもバーチャルで参加でき、友人と一緒に常設のワールドやゲームをプレイできます。また、スマートフォンやPC、VRなど、好きなデバイスから何万人もの人が同時に接続できるのが特徴です。渋谷区公認の「バーチャル渋谷」やポケモンのバーチャル遊園地「ポケモンバーチャルフェス」などを制作・運営し、全く新しいエンターテインメントと熱狂体験を提供し続けています。

 

ClusterにはBlenderとの連携機能があり、Blenderで作成した3DオブジェクトをCluster上で利用することが可能です。

③STYLY:XRコンテンツを作成・投稿できるプラットフォーム

STYLY:XRコンテンツを作成・投稿できるプラットフォーム
(画像:STYLY

STYLYは、ブラウザだけでXR空間を構築し、VR/AR/MRコンテンツを配信できるクラウドサービスです。ユーザーは、STYLYを活用することで、コンセプチュアルなショップ空間やインスタレーション、ギャラリーなど多彩な空間を構築できます。STYLYを運営するPsychic VR Labは、すべてのアーティストがXR空間を創造できる世界をつくることをミッションに、アート、ファッション、ライフスタイルに関わるインターフェースのXR化を推進しています。多数の大企業と実証実験を実施したり、国土交通省の推進するまちづくりのDXに関するプロジェクトである「Project PLATEAU」にも参画するなど、先進的なXR技術のユースケースの創造に取り組んでいます。

 

STYLYにはBlenderとの連携機能があり、Blenderで作成した3DオブジェクトをSTYLY上で利用することが可能です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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