メタバース空間の作成方法|おすすめツールや費用相場も紹介

MetaのVRヘッドセットのQuestシリーズが累計販売台数2,000万台を突破し、Appleも初のXRデバイスの発売を発表するなど、近年メタバースへの注目はより一層高まっています。

  

そんな中、メタバース空間を作成してサービスを提供したいと考えている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、メタバース空間の作成方法について、おすすめツールや費用相場などとともにわかりやすくご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • メタバース空間の作成を検討している
  • メタバース空間の作成方法を押さえておきたい
  • メタバース空間作成にかかる費用相場を知りたい

 

本記事を読めば、メタバース空間の作成を進める上で絶対に押さえておきたいポイントを効率よくキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

メタバース空間を作成する2つの方法

メタバース空間を作成する2つの方法

メタバース空間を作成する代表的な方法として、以下の2つが挙げられます。

 

  • ①メタバース専門の制作/開発会社に依頼をする:高品質なメタバース空間の作成が可能
  • ②自社のエンジニアが制作/開発を行う:コストを抑えることが可能

 

それぞれの方法の概要やメリット・デメリットを分かりやすく紹介していきます。

 

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①メタバース専門の制作/開発会社に依頼をする:高品質なメタバース空間の作成が可能

メタバース空間の制作/開発の豊富な経験と知見を有する会社に依頼をすることで、高品質なメタバース空間を作成することが可能です。

 

代表的なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 1.豊富な経験と知見に基づき、高品質なメタバース空間の作成が可能
  • 2.体制が整っているため、限られた期間でメタバース空間の作成が可能
  • 3.社内の人員リソースに余裕が無くても、メタバース空間の作成が可能

 

一方で代表的なデメリットとして、以下2つが挙げられます。

  • 1.自社で制作/開発する場合と比べ、一定コストがかかってしまう
  • 2.社内企画通りに制作/開発会社に制作してもらうため、綿密なすり合わせが必要

 

また、メタバース制作/開発会社には、制作/開発を中心に対応している会社と、事業立案や企画から開発まで一貫して対応している会社が存在するため、自社の検討状況や課題にマッチした会社を選定することが重要となります。

②自社のエンジニアが制作/開発を行う:コストを抑えることが可能

Unity 開発環境・ツールの選定
(画像:Unity)

2つ目の方法は、ツールを活用し自社のエンジニアがメタバース空間を作成する方法です。

メタバースをリリースするためには、3Dモデリングやアニメーション、VR/AR開発、プログラミングなど様々な工程が存在します。

 

一方で、近年これらに対応する有力なツールが登場してきています。これらのツールを活用することができれば、コストを抑えたメタバース制作/開発が可能です。

 

代表的なメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • Unityなどのツールなどを活用できれば、低コストでメタバース空間の作成が可能
  • 開発体制が整っていれば、社内の企画通りのメタバース空間の作成が可能

 

一方で代表的なデメリットとして、以下2つが挙げられます。

  • 1.経験者が不在の場合、高品質のメタバース空間の作成が難しい
  • 2.十分な人的リソースが無い場合、メタバース空間の作成が難しい・期間を要してしまう

自社でメタバース空間を作成するために必要なもの3選

自社でメタバース空間を作成するために必要なもの3選

自社でメタバース空間を作成するために必要なものとして、主に以下の3つが挙げられます。

 

  • ①パソコン
  • ②編集ソフト
  • ③ヘッドセット/ゴーグル

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

①パソコン

メタバース空間を作成する上で、パソコンは必須アイテムです。接続不良等の問題が起きないようにするためにも、高スペックなパソコンを用意することが重要です。

 

例えば、MetaのXRデバイスであるMeta Questの動作環境としては、Corei5程度の処理能力を持ったCPU、8GBのメモリを有したパソコンが推奨されています。ただし、これらはあくまでMetaが公式として推奨しているスペックであり、実際にメタバース空間作成をサクサク行うためには、それ以上のスペックが求められます。

②編集ソフト

編集ソフト Unity
(画像:Unity)

メタバース空間の設計や3Dオブジェクトの制作のための編集ソフトも用意する必要があります。代表的なものとしては、3Dコンテンツ開発用ゲームエンジンのUnityや3DCG制作ソフトのMaya等が挙げられます。

③ヘッドセット/ゴーグル

ヘッドセット/ゴーグル Meta
(画像:Meta)

作成したメタバース空間を実際に体験するために、ヘッドセットやゴーグルを用意する必要もあります。スマホをゴーグルに設置して使えるものや、PCやゲーム機器に繋いで使えるものなどいくつかの種類があるので、自分の予算と目的に合わせて購入するヘッドセット/ゴーグルを選択しましょう。

 

ただし、もっぱらスマホやパソコンでアクセスできるメタバース空間を作成するのであれば、ヘッドセット/ゴーグルの準備は必須ではありません。

メタバース空間を作成するための6つのステップ

メタバース空間を作成するための6つのステップ

メタバース空間を作成するための6つのステップは以下の通りです。

 

  • STEP1. ブロッキング
  • STEP2. 3Dオブジェクトのカスタマイズ
  • STEP3. テクスチャリング
  • STEP4. リギング
  • STEP5. レンダリング
  • STEP6. ポストプロセス

 

それぞれのステップについてわかりやすく紹介していきます。

STEP1. ブロッキング

STEP1. ブロッキング
(画像:wylog)

ブロッキングはメタバース空間作成の最初の工程になります。ブロッキングでは、大まかな配置やモデルのポーズなどを決定します。ディテールは未完成でも問題ないです。大まかな配置やモデルのポーズをこの段階で決めることで、メタバース空間作成の工数を大幅に削減できます。

STEP2. 3DCGモデルのカスタマイズ

STEP2. 3DCGモデルのカスタマイズ
(画像:wylog)

3DCGモデルのカスタマイズでは、ブロッキングで作成した3DCGモデルの詳細を作り込みます。3DCGモデルの形状を曲げたりして、最終の完成形に近づけます。また、次のステップのテクスチャリングに向けて、光や影などを反映させる場合もあります。

STEP3. テクスチャリング

STEP3. テクスチャリング
(画像:wylog)

テクスチャリングでは、STEP2で作成した3DCGモデルに対して、色、デザイン、素材感を追加して、3DCGモデルをよりリアルに近づけます。テクスチャリングにはテクスチャーとマテリアルの2つの手法が存在します。テクスチャーは3Dデータに色や模様を貼り付けることであり、マテリアルは質感を設定することです。

STEP4. リギング

STEP4.リギング
(画像:AutoDesk)

リギングは、テクスチャリング後の3DCGモデルを動かしたい場合に必要になります。リギングでは、3DCGモデルにボーン(骨)を埋め込み、リグ(キャラが動く仕組み)を作成します。このプロセスで、キャラクターに手を振らせたり、歩かせたりすることができるようになります。

STEP5.  レンダリング

STEP5.  レンダリング
(画像:wylog)

レンダリングでは、3DCGのデータを2Dの静止画や動画に書き出します。レンダリングすることによって3DCGのデータを小さくし、アニメーションなどに扱いやすくします。レンダリングには膨大な時間がかかることもあるため、テクスチャリングなどのタイミングから少しずつ行い、最終的に調整することが多いです。

STEP6. ポストプロセス

STEP6. ポストプロセス
(画像:wylog)

ポストプロセスでは、レンダリングをした素材を微修正するプロセスです。エフェクトを追加したり、フィルターを用いたりして、3DCGモデルをよりリアルにします。本プロセスを踏まえることで、メタバース空間内の3DCGのクオリティを向上させることができます。

おすすめのメタバース空間作成ツール3選

おすすめのメタバース空間作成ツール3選

おすすめのメタバース空間作成ツール3選は以下の通りです。

 

  • ①Maya:世界最大手のメタバース空間作成ソフト
  • Blender:無料で一通りの機能が利用できる新興メタバース空間作成ソフト
  • 3ds MAX:Mayaと並ぶプロ向けの大手メタバース空間作成ソフト

  

それぞれのツールの概要や特徴についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①Maya:世界最大手のメタバース空間作成ソフト

Maya:世界最大手のメタバース空間作成ソフト
(画像:AUTODESK)

Mayaは、アメリカのAUTODESK社によって2002年にリリースされた、世界最大手のプロ向けメタバース空間作成ソフトです。

 

ディズニーを始めとする世界最高峰のクリエイティブ企業にも採用されているなど、3DCGソフトの定番的な存在です。

 

アニメーションやバーチャルエフェクトなどの機能の高さや、初期装備されているツールセットの豊富さ、関連教材などの学習環境の高さなどの特徴により、多くの3DCGデザイナーに長年愛用されています。

②Blender:無料で一通りの機能が利用できる新興メタバース空間作成ソフト

Blender:無料で一通りの機能が利用できる新興メタバース空間作成ソフト
(画像:NaN)

Blenderは、オランダのNaN社によって1998年にリリースされた、基本無料で利用できるオープンソースのメタバース空間作成ソフトです。

 

無料ソフトでありながら、モデリングやアニメーション、シミュレーションなど様々な機能が利用できることやオープンソースであるため、ソースコードが公開されており、世界中の誰でも自由に改良や配布をできる柔軟性などにより、2020年時点での公式サイトへのアクセス数は月間2300万人を記録しています。

 

近年、アップデートが繰り返されており、業界で主流な有料ソフトMayaとも肩を並べるほどの充実した機能を無料で利用できることから、大きな注目を集めるメタバース空間作成ソフトです。

③3ds MAX:Mayaと並ぶプロ向けの大手メタバース空間作成ソフト

3ds MAX:Mayaと並ぶプロ向けの大手メタバース空間作成ソフト
(画像:AUTODESK)

3ds MAXは、アメリカのAUTODESK社によって1996年にリリースされた、大手のプロ向けメタバース空間作成ソフトです。

 

Mayaと比べ、基本的な仕様は似ているものの、3Dモデリングやレンダリング性能の高さや対応するプラグインの豊富さなどが特徴であり、ゲーム開発やXR開発に適しているツールと言えます。そのため、Mayaと同様、長年多くの3DCGデザイナーに長年愛用されているツールです。

 

また、CADソフトとの連携が可能で、建設業界での3DCG作成にも多く活用されています。

メタバース空間作成にかかる費用相場

メタバース空間作成にかかる費用相場

メタバース空間作成の費用相場は、制作会社に依頼する場合とメタバース空間作成ツール/プラットフォームを活用する場合で異なります。

 

  • ①制作会社に依頼した場合:250万円~
  • ②メタバース空間作成ツール/プラットフォームを活用した場合:3万円~

 

それぞれについて分かりやすく紹介します。

①制作会社に依頼した場合:250万円~

企画からシステム構築まで一貫して依頼すると、3DCGの作成数などにもよりますが、最低でも約50万円、平均すると約250万円以上はかかります。また、ヘッドセットが不要なスマートフォン用メタバースであれば比較的安価に構築できますが、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)対応のVRは費用が高くなります。

②メタバース空間作成ツール/プラットフォームを活用した場合:3万円~

メタバース空間作成ツール/プラットフォームを活用する場合の費用は、メタバースの技術的な違いよりもツール/プラットフォームの利用料金に依存します。

 

プロモーション等に活用する簡易的なメタバース空間を構築する場合、ツール/プラットフォームは月額約3万円程度〜利用することができます。基本のプランが月額制で設定されており、構築できるメタバースの数や、表現できるコンテンツの豊富さなどにより追加で課金する設定となっていることが多いです。

おススメのメタバース空間作成支援会社3選

おススメのメタバース空間作成支援会社3選

おススメのメタバース空間作成支援会社は以下の3社です。

 

  • クラスター:メタバースプラットフォームclusterを運営
  • メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発
  • ③NestVisual:映像表現に強みを持つメタバース制作/開発会社

 

それぞれの会社の概要やおすすめポイントついて、わかりやすく紹介していきます。

 

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①クラスター:メタバースプラットフォームclusterを運営

クラスター:メタバースプラットフォームclusterを運営
(画像:クラスター)

クラスター株式会社は、メタバースプラットフォームclusterの運営と、同プラットフォームを活用したい企業の支援を行っています。

クラスターの強みとして以下の3点が挙げられます。

 

  • 1.100万アプリダウンロードを超えるメタバースプラットフォームを運営
  • 2.自社プラットフォームと連携した開発支援
  • 3.cluster上での多数の企業の取り組み支援による知見

1.100万アプリダウンロードを超えるメタバースプラットフォームを運営

運営するclusterはアプリダウンロード数が100万を超えており、多くのユーザーを集めるメタバースプラットフォームとなっています。

 

そのため、多くのユーザーにリーチするメタバース空間を作成できる点が魅力の一つと言えます。

2.自社プラットフォームと連携した開発支援

clusterは、自社プラットフォーム上にメタバース空間を展開したい企業向けのコンサル・開発支援も行っています。

 

そのため、cluster上でのメタバースの企画・開発の支援におけるスムーズな連携が特徴です。

3.cluster上での多数の企業の取り組み支援による知見

clusterは、これまでに幅広い業界の企業のclusterの活用支援実績を有しています。

 

そのため、企業のcluster活用に関する豊富なノウハウを活かした支援が強みとなっています。

②メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発

メタバース総研:国内最大級の知見に基づき戦略/企画策定から開発・運用まで支援

メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。

  

メタバース総研の強みとして以下の3点が挙げられます。

 

  • 1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力
  • 2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能
  • 3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援力

1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力

メタバース総研 国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力

メタバース総研は、国内最大級のビジネスに特化したメタバース/XRメディアの運営と幅広い業界の大手企業へのコンサルティング経験を通じた戦略策定力を強みとしています。

 

そのため支援の際は、クライアント企業様の事業の課題・活用の目的を踏まえたメタバースの活用戦略/企画策定を徹底しています。このこだわりが、多くの企業が陥っている”メタバース/XR活用自体の目的化”を防ぎ、成果に繋がる活用を実現します。

2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能

メタバース総研 中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能

メタバース総研は、特定のメタバース/XR開発ツールやプラットフォームを有していません。

 

そのため、特定の開発ツールやプラットフォームの活用ありきの支援ではなく、中立的な立場からクライアント企業様のプロジェクト毎に最適なプラットフォームやツールを選定し、支援することが可能です。

3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援

メタバース総研 強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援

メタバース総研は、技術領域・ユースケース毎に、業界を代表する実績/ソリューションを有する12社の企業や38名のクリエイターとパートナーとして協働しています。

 

そのため、クライアント企業様の課題やご要望に合わせ、パートナー企業/クリエイターらとともに最適な各種ソリューションをご提供しています。

 
※メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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③NestVisual:映像表現に強みを持つメタバース制作/開発会社

NestVisual:映像表現に強みを持つメタバース制作/開発会社
(画像:NestVisual)

NestVisualは、XRやインタラクティブシステム、プロジェクションマッピングなど、様々なデジタルコンテンツの開発・制作会社です。

 

NestVisualは、映像コンテンツとテクノロジーのかけ合わせによる高品質な映像表現を強みとし、企業のニーズに応じたメタバースの開発を行っています。また、メタバース開発キットを活用した開発からオリジナルの開発まで、予算に応じたメタバース開発に対応しています。

 

料金体系は、DOORやVRChatなどの開発プラットフォームをそのまま使ってメタバースコンテンツを開発する場合は90万円~、開発プラットフォームを使ってカスタマイズ開発する場合は150万円~、完全オリジナルで開発する場合は、シンプルな機能のみで400万円~、スクラッチ開発で1000万円~となっております。

 

クオリティの高い迫力ある映像のメタバース空間を作成したい企業や予算に応じた柔軟な作成方法を選択したい企業におススメです。

企業がメタバース活用で成果を上げるための5つのポイント

企業がメタバース活用で成果を上げるための5つのポイント

企業がメタバース活用で成果を上げるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
  • ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
  • ③ユーザーファーストなUX設計
  • ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
  • ⑤強力な開発・運用体制の構築

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ

1つ目のポイントは、最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップです。

デバイスの進化やユーザーの動き、各領域の先進事例をキャッチアップし、自社が取り組むべき活用方法や成果に繋がる活用のポイントを抑えた上で活用に着手しましょう。

 

メタバース活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や活用のノウハウを抑えておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。

②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案

2つ目のポイントは、メタバースを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。

現在メタバース活用に取り組む企業には、メタバース活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。

 

その結果、活用のPDCAが回らない、メタバース活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。

 

自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜメタバースではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案しましょう。

③ユーザーファーストな企画・UX設計

3つ目のポイントは、自社のターゲットにとってユーザーファーストなメタバースの企画・UX設計です。

現在、多くの企業がメタバースに参入を進めていますが、そのなかには、企業側の都合のみでサービス・体験が設計されたようなメタバースが多く存在します。それらのメタバースは、ユーザーに利用されず、企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまいます。

 

そのため、「メタバースならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を踏まえたUX設計が重要です。

④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進

4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。

メタバース市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。

 

そのため、計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。

⑤強力な開発・運用体制の構築

5つ目のポイントは、強力なメタバース開発・運用体制の構築です。

高いユーザー体験と事業性を両立するメタバースの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

 

メタバース開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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