クラスターのワールドをUnityで作る方法を3ステップで解説
MetaによるMeta Questの販売やAppleによるVision Proの発表など、関連デバイスの普及に伴い、急速に注目を集めるメタバース。そんなメタバースを代表するサービスであり国産サービスで最も有名な「cluster(クラスター)」が、若者世代を中心に急速にユーザー数を伸ばしています。
一方で、「クラスターって聞いたことあるけど、どんなサービスかは知らない」「クラスターのワールドをどのように作成すればよいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、クラスターのワールドをUnityで作成する方法を分かりやすくご紹介します。
本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。
- クラスターのワールドの作成方法を知りたい
- クラスターをビジネスに活用するメリットを知りたい
本記事を読めば、クラスターの概要から実際のワールドの開発方法まで一気にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
そもそもクラスターとは
クラスターとは、ワールド(=バーチャル空間)を作ったり、ワールドで遊ぶことができるメタバースプラットフォームです。ユーザーは、クラスター上で他ユーザーや企業が制作したメタバース空間で他ユーザーと他ユーザーとの交流やゲームをして楽しんだり、自身もワールドを制作し、公開することができます。
また、総ダウンロード数100万回以上、バーチャル渋谷などの大規模イベントが開催されていること、ポケモンやディズニーなどの有名企業とコラボしていることなどから、日本最大のメタバースプラットフォームと言われています。
2017年にリリースされたClusterは、総ダウンロード数100万超、累計動員数2,000万人超と、日本のメタバースプラットフォームとしては最大規模に成長しています。
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クラスターでワールドを作成するための3つの準備
クラスターでワールドを作成するための準備として以下の3つが挙げられます。
- ①クラスターアカウントを作成する
- ②ゲームエンジン「Unity」をインストールする
- ③「Cluster Creator Kit」をインストールする
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
①クラスターアカウントを作成する
1つ目は、クラスターアカウントの登録です。クラスターのWebサイトにアクセスし、右上に表示されている「ログイン/新規登録」のボタンをクリックします。「アカウントの新規作成/ログイン」のウィンドウが表示されるので、Twitter、Facebook、GoogleまたはAppleのアカウントと連携して登録しましょう。
②ゲームエンジン「Unity」をインストールする
2つ目は、ゲームエンジン「Unity」のインストールです。「Unity」とは、バーチャル空間制作に必要な環境を備えたゲームエンジンであり、「Unity」を利用してクラスターのワールドを制作します。
「Unity」のインストールに当たっては、「Unity Hub」を利用するのがおススメです。「Unity Hub」はすべてのUnityプロジェクトとインストールを管理できるツールであり、複雑になりがちなコンポーネント、プロジェクトなどの管理が可能となります。「Unity Hub」のダウンロードページからダウンロードし、お使いの環境に「Unity Hub」をインストールしてください。
次に、「Unity」を「Unity Hub」にインストールします。「Unity」のダウンロードページを開き、「Unity」をダウンロードしましょう。この際、「Unity」は頻繁にアップデートが行われており、クラスターのバージョンの互換性がないとプロジェクトを利用できない場合があります。そのため、必ず公式のドキュメントに記載の推奨バージョンを使用するよう注意してください。
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③「Cluster Creator Kit」をインストールする
3つ目は、「Cluster Creator Kit」のインストールです。「Cluster Creator Kit」とは、クラスターが提供するワールドの開発キットであり、「Cluster Creator Kit」を「Unity」に導入することで、クラスターに自分だけのワールドを制作・アップロードすることができます。
「Cluster Creator Kit」を導入する方法は大きく、クラスター公式が配布している「テンプレートワールド」を利用する方法と、自分で作成したワールドに導入する2つの方法があります。それぞれの詳細については公式のドキュメントをご覧ください。
クラスターでワールドを作成するための3ステップ
クラスターでワールドを作成するステップとして以下の3ステップが挙げられます。
- ①Unityの基本操作を学ぶ
- ②ワールドを作成する
- 1. マップを作成する
- 2. ワールドの背景・光を調整する
- 3. 音声をつける
- ③ワールドをクラスターにアップロードする
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①Unityの基本操作を学ぶ
1つ目のステップは、Unityの基本操作を学ぶことです。クラスターでは、ゲームエンジンの「Unity」を利用して開発を行います。そのため、「Unity」を利用したオブジェクトの作成や移動など基本的な操作を学びましょう。
簡単な基本操作は、上記クラスター公式の動画を見ることで学べるので、動画を見ながら実際に手を動かしてみることをおすすめします。
②ワールドを作成する
2つ目のステップは、ワールドの作成です。「Unity」の基本操作を覚えたら、実際にワールドを作成してみましょう。Cluster公式からワールド作成の仕方が学べるサンプルプロジェクトが公開されていますので、「Unity」をまだ触ったことがない方は利用してみると良いでしょう。
基本的な作成方法は以下の通りです。
1. マップを作成する
マップを作成する方法はいくつかありますが、初心者の方であれば「ProBuider」と呼ばれるツールを利用するのが良いでしょう。「ProBuilder」を利用することで、プロ並みのワールドを無料で誰でも簡単に作ることができます。
2. ワールドの背景・光を調整する
クラスターでは、ワールドの背景を自由に調整することができます。この際、ワールドの背景・光を調整するには、「Skybox」と呼ばれるツールを利用すると良いでしょう。Unityのデフォルト設定では背景が無機質な空となっていますが、「Skybox」を利用することで、自分の作りたいワールドに合った背景を作成することができます。
3. 音声をつける
クラスターでは、ワールドのBGMや効果音も設定することができます。音声ファイルを「Unity」に取り込むことで、ワールドで流れるBGMや特定の場所で流れるBGM、効果音などの設定が可能となります。
③ワールドをクラスターにアップロードする
最後のステップは、ワールドのアップロードです。まずはアップロードするためのアクセス設定のため、クラスターのWebサイトの右上のアカウントアイコンをクリックし、「APIアクセストークン」を取得しましょう。「APIアクセストークン」を取得したら「Unity」を開き、「Cluster」→「ワールドをアップロード」を選択し、「APIアクセストークン」を入力して下さい。
ここまで来たら、ワールドをアップロードすることができるようになります。「Cluster」→「新規作成」を選択し、サムネイルやワールド名を入力したら、アップロードボタンを押すことによってワールドをアップロードすることが可能になります。
アップロードが完了したら、「ワールド管理」ページ上にアップロードしたワールドが表示されます。
※参照:クラスター公式サイト
クラスターをビジネスに活用する3つのメリット
クラスターをビジネスに活用するメリットとして主に以下の3つが挙げられます。
- ①若年層への認知獲得
- ②ブランドへのロイヤリティ強化
- ③話題性を活かしたマス向けの認知獲得
それぞれのメリットについて分かりやすく紹介していきます。
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①若年層への認知獲得
メタバースは新サービスへの受容性が高い若年層を中心に急速に普及が進んでおり、メタバースを活用することで若年層への認知獲得が期待できます。例として、デイリーアクティブユーザー約5,000万人を誇るメタバースサービスのRobloxは、ユーザーの半数以上が13歳未満です。若年層をターゲットとした新たなマーケティング・広告の手法として、メタバースの活用が注目を集めています。
②ブランドへのロイヤリティ強化
メタバース上での楽しい/面白い体験を通じ、自然とブランドへのロイヤリティを強化することができます。WEB/SNS広告は、「認知される」ことに留まってしまう傾向があるのに対し、メタバースを活用したマーケティングではロイヤリティ強化に直結する体験を提供できるのが強みです。
今後はエンタメと広告の境界が融合し、ブランドが提供する体験を通じた認知・消費行動が加速すると考えられます。
③話題性を活かしたマス向けの認知獲得
企業は早期にメタバース活用に取り組むことで、それ自体がメディアから注目を集め、マス向けに認知獲得を狙うことができます。メタバースは社会的に注目度が高く、メディアが積極的に取り上げ話題となりやすいのが特徴です。既にメタバース活用に取り組む企業は、この副次的効果も重視しているようです。
クラスターのビジネスへの活用事例2選
クラスターのビジネスへの活用事例として以下の2つが挙げられます。
- ①大阪府・大阪市:cluster上の「バーチャル大阪」で魅力を発信
- ②KDDI:cluster上で熱狂しながらサッカー日本代表戦を観戦
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①大阪府・大阪市:cluster上の「バーチャル大阪」で魅力を発信
大阪府と大阪市は、KDDIと共同でcluster上に都市連動型メタバースの「バーチャル大阪」を展開し、PRに活用しています。2025年開催の大阪・関西万博に先駆けて、道頓堀など大阪市内をモチーフにした「新市街」エリアが登場し、大阪の都市の魅力を国内外に発信しています。
ユーザーはリアルタイムで世界中の人とコミュニケーションを取りながら、バーチャル音楽ライブへの参加や、アバターを介した自ら創作活動を行うなど、様々な楽しみ方を選ぶことが可能です。今後は、バーチャル商店街で買い物すると実際に商品が届くなど、さらなる発展に期待が集まります。
②KDDI:cluster上で熱狂しながらサッカー日本代表戦を観戦
KDDIは2022年、cluster上でのサッカー日本代表戦のパブリックビューイングを開催しました。参加者はサッカー日本代表のユニフォームを着たアバターの姿で、試合の中継スクリーンの前に集まり、ファンが一体となって応援しながら観戦したり、有名YouTuberのトークイベントを楽しんだりすることができました。
このイベントの目的は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リアルでの観戦や応援が制限を受けるなか、サポーターが一体となり熱狂しながらサッカー観戦が行える環境を提供したいというものです。
VR上でのサッカー日本代表戦のパブリックビューイングイベントは、3試合で延べ約3万人を集めるほどの盛況ぶりでした。また、3試合の来場者の約8割の方が、日本代表戦を初めて観戦した方となっており、サッカー日本代表のファン層拡大に繋がったとのことです。
おススメのメタバース開発会社3選
おススメのメタバース開発会社は以下の3企業です。
- ①ハシラス:VRコンテンツ専門の開発会社
- ②メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発
- ③ハコスコ:脳科学をベースにしたワンストップソリューションの開発・提供
それぞれについてわかりやすく解説します。
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①ハシラス:VRコンテンツ専門の開発会社
ハシラスは、VRコンテンツ専門の開発会社です。なかでもハイエンドVRデバイスと独自のハードウェア・ソフトウェアを組み合わせたVRアトラクションの企画・開発の実績が豊富です。
ハシラスの強みは次の3点です。
- 1.豊富な導入実績・事例と圧倒的な体験ユーザー数
- 2.オリジナル体感ハードウェアの作成
- 3.ハイエンドVRの豊富なノウハウ
それぞれの強みについてわかりやすく紹介していきます。
1.豊富な導入実績・事例と圧倒的な体験ユーザー数
ハシラスは2014年からVRアトラクションの開発を行なっており、国内外問わず多数の施設にコンテンツを納入しています。多くの実績と、圧倒的な体験ユーザー数から得られるフィードバックにより、豊富な技術・知見を育んでいます。
2.オリジナル体感ハードウェアの作成
VR向けライドなどの体感ハードウェアを自主開発している点がハシラスのコンテンツ開発の特徴であり、良好な体感性やアテンド性、酔い防止などの最新の知見を盛り込んだハードウェアを継続的に開発しています。
3.ハイエンドVRの豊富なノウハウ
ハシラスはハイエンドなVR機器をフル活用した体験価値の高いコンテンツ開発を得意としています。一般的な360度動画と異なり、現実の身体とVR空間が相互作用するコンテンツを実現可能です。アニメやマンガなどのIP活用においても、原作そのままの世界観に体験者自身が入り込んで活躍できるリッチなコンテンツ開発が可能です。
ハシラスは、株式会社サンシャインシティや株式会社リクルートテクノロジーズなどのハイエンドVRの開発支援をしています。
②メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発
メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。
メタバース総研の強みとして以下の3点が挙げられます。
- 1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力
- 2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能
- 3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援力
1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力
メタバース総研は、国内最大級のビジネスに特化したメタバース/XRメディアの運営と幅広い業界の大手企業へのコンサルティング経験を通じた戦略策定力を強みとしています。
そのため支援の際は、クライアント企業様の事業の課題・活用の目的を踏まえたメタバースの活用戦略/企画策定を徹底しています。このこだわりが、多くの企業が陥っている”メタバース/XR活用自体の目的化”を防ぎ、成果に繋がる活用を実現します。
2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能
メタバース総研は、特定のメタバース/XR開発ツールやプラットフォームを有していません。
そのため、特定の開発ツールやプラットフォームの活用ありきの支援ではなく、中立的な立場からクライアント企業様のプロジェクト毎に最適なプラットフォームやツールを選定し、支援することが可能です。
3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援
メタバース総研は、技術領域・ユースケース毎に、業界を代表する実績/ソリューションを有する12社の企業や38名のクリエイターとパートナーとして協働しています。
そのため、クライアント企業様の課題やご要望に合わせ、パートナー企業/クリエイターらとともに最適な各種ソリューションをご提供しています。
※メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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③ハコスコ:脳科学をベースにしたワンストップソリューションの開発・提供
ハコスコは、脳科学をベースにしたワンストップなソリューションの開発・提供を行っている企業です。
ハコスコの強みは次の3点です。
- 1.仮想現実を使った脳科学の知見
- 2.手軽にVRを体験できるスマホを使ったVRサービス
- 3.ハコスコの展開するVRプラットフォーム
それぞれの強みについてわかりやすく紹介していきます。
1.仮想現実を使った脳科学の知見
ハコスコの代表取締役 CEO の藤井氏は適応知性および社会的脳機能解明を研究する医学博士・脳科学者であり、「つながる脳」(毎日出版文化賞 受賞)などの書籍も出版しています。また、ハコスコは2014年7⽉に理化学研究所の理研ベンチャー制度により創業された会社です。
2.手軽にVRを体験できるスマホを使ったVRサービス
箱+スコープ=「ハコスコ」の名前のとおり、ダンボールにレンズをつけ、スマートフォンを利用しただけのミニマルなつくりのHMDを提供しており、累計141万台を販売しています。
3.ハコスコの展開するVRプラットフォーム
ハコスコはECメタバース、VRゴーグル、360°カメラを提供しており、VRを体験する・配信をする・映像を作るというVRをワンストップで体験できるプラットフォームを実現しています。
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