AIの建築業界での活用事例5選|7大メリットや活用方法も紹介

2022年末に登場したChatGPTなど、AIはますます性能が向上しており、幅広い業界の企業が業務効率化やサービスの付加価値向上などに向けた活用を進めています。

 

そんな中、西松建設や大林組などの大手ゼネコンがAIを業務に活用し、話題になっています。

  

本記事では、AIの建築業界での活用に関心のある方向けに、活用のメリットや具体的な事例をまとめてご紹介します。


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そもそもAI(人工知能)とは?

そもそもAI(人工知能)とは

AIとは、「Artificial Intelligence(人工知能)」の略称で、コンピューターがまるで人間のように学習・判断・予測などの知的作業を行うことを可能にする技術のことを指します。

  

例えば、画像を認識し異常を検知する、過去のデータから未来を予測する、依頼を元に文章や画像を作成するなどの様々な活用が可能です。

 

近年、ビッグデータの蓄積や分析技術の進歩などにより、2020年以降その性能が飛躍的に向上し、幅広い業界・用途での活用が急激に進んでいます。

 

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AIを建築業界で活用する7つのメリット

AIを建築業界で活用する7つのメリット

AIを建築業界で活用する代表的なメリットとして以下の7つが挙げられます。

 

  • ①設計・デザイン業務の効率化
  • ②工程管理の効率化
  • ③建物の品質の向上
  • ④顧客満足度の向上
  • ⑤安全対策の強化
  • ⑥社内知見の有効活用
  • ⑦経営における意思決定の精度向上

  

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①設計・デザイン業務の効率化

AI、特に生成AIは、入力されたデザインラフや過去の成功事例や現行のトレンドを分析し、最適な設計やデザイン案を自動で提案します。

  

これにより、設計者は時間をかけて複雑な計算や模索を行うことなく、即座に多様なデザインオプションを比較検討でき、設計プロセスの時間とコストを大幅に削減します。

 

クライアントの要望に迅速かつ正確に応えることが可能になるため、プロジェクトの全体的な効率と品質が向上します。

②工程管理の効率化

AIは様々な条件に応じた最適な建設工程を設計することができ、現場作業員の効率を最大限に引き出します。

 

また、AIによる詳細なデータ分析とシミュレーションを通じて、プロジェクトの各段階における時間とコストの削減を実現します。

 

これにより、工程の進捗をスムーズに管理し、計画通りにプロジェクトを完了させることができます。

③建物の品質の向上

設計から施工までの全プロセスにわたって、AIは最適な手法を提案し、高品質な建築物を実現します。

 

AIによる自動化された設計プロセスは、人間の設計者では見落としがちな細部にも注意を払い、全体の品質を向上させます。

 

建築物の品質を向上させることで、長期的なメンテナンスコストの削減や、建物の価値向上にも寄与します。

④顧客満足度の向上

顧客の期待に応える設計・デザイン案を生成AIが迅速に提供することで、顧客は自分の要望を形にする過程をリアルタイムで確認し、フィードバックを提供することができます。

 

この新たなデザインの手法は顧客と設計者の間のコミュニケーションを促進し、プロジェクトの結果に対する顧客の納得感と満足度を高めます。 

⑤安全対策の強化

AIは建設現場でのリスクに関する膨大なデータを分析し、潜在的なリスクや危険な状況を事前に予測します。

 

これにより、現場作業員に対してチャットや音声等で適切な警告を提供し、必要な安全対策を即座に実施することができます。

 

さらに、AIは事故データや過去のインシデントから学習し、類似の状況が発生した際には、より効果的な予防策を提案します。

⑥社内知見の有効活用

各企業内に蓄積された建築領域の専門的な知識や経験は、AIを通じて体系化され、全社的に共有されます。

 

これにより、個々の従業員の知識やスキルに依存しない、会社全体としての知見が形成されます。

 

AIによる分析と学習を通じて、社内のベストプラクティスが明らかになり、社内知見の有効活用を実現することができます。

⑦経営における意思決定の精度向上

AIは膨大な量のデータを分析し、市場のトレンドや顧客のニーズ、競合他社の動向など、経営に関わる重要な情報を提供します。

 

これにより、経営層はAIを活用し、幅広いテーマに対してより効果的な戦略を策定することができます。

 

AIによるデータ駆動型の意思決定により、経営における予測の正確性と戦略の実行力が向上します。

AIの建築業界での活用事例5選

AIの建築業界での活用事例5選

AIの建築業界での活用事例として、以下の5つが挙げられます。

 

  • ①大林組:生成AIがスケッチを基に建物の複数のデザイン案を提案
  • ②竹中工務店:生成AIを活用した建設業ナレッジの検索システムを構築
  • ③西松建設:生成AIを活用し高精度な建設コストの予測へ
  • ④mign:リノベーションのイメージ画像を生成するAIツールを提供
  • ⑤清水建設:画像認識AIにより施工状況のOK/NGを判定

 

それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①大林組:生成AIがスケッチを基に建物の複数のデザイン案を提案

大林組:生成AIがスケッチを基に建物の複数のデザイン案を提案
(画像:大林組)

大林組は、初期段階の設計業務の効率化が可能な生成AIを活用したツールを開発しました。

 

このツールを用いると、建物の大まかな形状を描いたスケッチや、コンピュータで作成した3Dモデルを基にして、建物の外観デザインを複数の提案を受けることが可能です。

 

その結果、迅速なデザイン生成を可能にし、設計者が手作業で行っていた時間のかかるプロセスを省略。

 

これにより、設計者は、顧客の要望をすぐに形にし、顧客との意見のすり合わせをスムーズに行え、最終的なデザインへの合意を迅速に進めることができます。

②竹中工務店:生成AIを活用した建設業ナレッジの検索システムを構築

竹中工務店:生成AIを活用した建設業ナレッジの検索システムを構築
(画像:竹中工務店)

竹中工務店は、生成AIを活用し、建設業に建設業に特化したナレッジ検索システム「デジタル棟梁」を構築しました。

 

「デジタル棟梁」は、社内文書を検索し、抽出した情報を基に回答を生成することで、建設業の専門知識を活かした独自のナレッジベースを形成します。

 

このシステムにより、社内の専門知識を基に高精度な回答を生成し、従業員の知識共有と問題解決が効率的に行えるようになります。

③西松建設:生成AIを活用し高精度な建設コストの予測へ

西松建設:生成AIを活用し高精度な建設コストの予測へ
(画像:西松建設)

西松建設は、建設業界特有の大幅な物価変動に対応するため、建設コストの予測に生成AIを活用したツールを導入しています。

 

本ツールでは、建設コストへの影響要因となるニュースや統計を基に物価変動の精度高い予測を提供し、建設費用の見積もりにおけるリスクを軽減します。

  

この取り組みにより、価格上昇が見込まれる際には早期の発注を行うなど、購買戦略に大きな効果をもたらすことが期待されています。

④mign:リノベーションのイメージ画像を生成するAIツールを提供

mign:リノベーションのイメージ画像を生成するAIツールを提供
(画像:mign)

株式会社mignは、リノベーションプランニングを支援する画像生成AIソリューションをリリースしました。

  

このソリューションでは、リノベーション前の部屋の画像をアップロードし、変更したい雰囲気や色を記述するだけで、AIがリノベーション後のイメージ画像を即座に生成します。

  

従来の設計プロセスでは、クライアントのインタビューを基にイメージ画像を作成し、フィードバックを受けて修正を重ねる必要がありました.

 

一方、本ソリューションを活用することで、プランナーや設計者の作業負担と時間を大幅に削減し、クライアントに迅速にビジュアルで提案できます。

 

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⑤清水建設:画像認識AIにより施工状況のOK/NGを判定

清水建設:画像認識AIにより施工状況のOK/NGを判定
(画像:NTTコムウェア)

清水建設は、ガス圧接継手の施工現場に画像認識AIを導入する取組みを実施しました。ビルの鉄筋継手をスマホで撮影した画像を画像認識AIに解析させ、施工状況が問題ないか否かを判定させます。

 

清水建設は、問題ないか否かを正しく判断させるために、正しく施工したガス圧接継手の数百枚の写真を教師データとして学習させました。

 

これにより、1か所当たり5分ほどかかっていた検査作業が、20秒から30秒に短縮されるなど、大幅な業務効率化を実現しています。

企業がAI活用を成功させるための5つのポイント

企業がAI活用を成功させるための5つのポイント

企業がAI活用を成功させるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①中長期でのAI活用戦略の策定
  • ②投資対効果の高い活用目的・方法の選定
  • ③アジャイルアプローチでの開発・導入
  • ④システムとルールの両面からのリスク管理
  • ⑤研修等での社員のAI活用リテラシー向上

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①中長期でのAI活用戦略の策定

AIの性能進化が加速しているこれからの時代、足元の取り組みはもちろん、3年・5年スパンでAIをどこまでダイナミックに活用できるかが、企業の競争優位性に直結します。

 

また、AI活用のレベルは、比較的簡単な各社員のAIツール利用による生産性向上から、AI活用による業務プロセス革新、顧客向けサービスの進化、新サービス/商品の創出まで様々です。

 

そのため、中長期で目指すAI活用の姿を見据え、その実現に向け逆算したロードマップや、まず足元進めるべき活用を設計することが重要です。

②投資対効果の高い活用目的・方法の選定

AIは人間と同様、全ての業務に対して万能という訳ではなく、膨大なデータに基づいた分析や対応、コンテンツ制作は得意だが、複雑な問いに対して正確な答えを出すのは苦手といった、得意不得意が明確に存在します。

 

そのため、自社の業務の現状やAIの特徴を踏まえた上で、どのような課題/目的に対して、どのようなアプローチ/範囲/ツールで活用を進めるかを、検討・選定するステップがプロジェクトの投資対効果を左右する、極めて重要なプロセスとなります。

③アジャイルアプローチでの開発・導入

AIは、一度開発・導入して終わりという進め方ではなく、何度もモデル・学習データ・利用方法等を細かくカスタマイズしなおすことで、より理想とする活用を実現することができます。

 

具体的には、初期仮説に基づいた簡易的なプロトタイプを構築し実際に利用してみる、というサイクルを、1サイクル数週間~数ヶ月の期間で何度も繰り返し、ブラッシュアップしていくという、アジャイル開発のアプローチを取ることが適しています。

④システムとルールの両面からのリスク管理

企業がAI活用に踏み切れない最大の理由として、機密情報漏洩などのリスクへの懸念が挙げられます。

 

確かに、社員に特段ルールを設けず、一般に公開されているAIツールを使用させるなどの場合、様々な問題が発生する可能性は存在します。

 

一方で、セキュリティ対策を行ったシステム構築や、社員向けのAIの使用ルールやガイドラインの策定により、リスクをマネジメントし最小化することが可能です。

⑤研修等での社員のAI活用リテラシー向上

AI(特に生成AI)を活用するにあたっては、同じAIを利用していても、使い手のリテラシーによって成果が大きく左右されるという点に注意が必要です。

 

そのため、AIのポテンシャルを最大限に活用するためには、従業員のAIに対する理解とスキル、すなわちAI活用リテラシーを向上させることが不可欠です。

 

そこで、研修プログラムや実践的なトレーニングを通じて、従業員がAIの基本的な知識、適切な使用方法、関連するリスクを理解してもらい、効率的かつ責任ある方法で使用できる環境の構築が重要となります。

企業がAIを導入するための4つのステップ

企業がAIを導入するための4つのステップ

企業がAI活用を進めるための流れとして、以下の4つのステップがあげられます。

 

<STEP1:活用業務の選定>

  • 最新の市場動向のリサーチ
  • 自社での活用対象業務の幅出し・選定
  • AI活用の目的・目標の設定

 

<STEP2:活用範囲と業務プロセスの決定>

  • 対象業務の棚卸し・効率化余地の検討
  • AIを活用する業務範囲の決定
  • AIと人間の役割分担の設計

 

<STEP3:試験開発・運用(PoC)>

  • 要件定義・プロトタイプ開発
  • 試験運用
  • フィードバック収集・評価

 

<STEP4:本開発・運用>

  • PoCを踏まえた本開発
  • 運用・評価
  • 活用方針・方法の継続的なカイゼン

 

各ステップについてわかりやすく紹介していきます。

 

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STEP1:活用業務の選定

AIは、定型的な社内業務の効率化から新規事業創出まで幅広い業務に活用可能だからこそ、

AI活用の投資対効果が高い業務を適切に選定することが最も重要となります。

  

最新の技術や競合の活用動向をキャッチアップした上で、自社の活用可能性の幅出し・整理を行います。その上で、AIをどのような業務・目的・成果目標で導入するかを設定しましょう。

STEP2:活用範囲と業務プロセスの決定

大きなポテンシャルを持つAI活用ですが、人間と同様、どのようなシチュエーション・任せ方でも万能というわけではありません

 

そのため、活用業務の現状・課題と、AI・人間の得意/不得意を踏まえた上で、どの範囲の業務をどのように人間と協業しながら任せるかを決定することが重要になります。

 

STEP3:試験開発・運用(PoC)

いきなり大規模な導入を進めるのではなく、比較的小規模な試験開発・運用(PoC)により、その有効性を確かめることで、AI活用全体の投資対効果を大きく高めることが可能です。

 

検証したい仮説を事前に明確にした上で、実際にプロトタイプでの試験運用を行い、活用業務や方法の改善ポイントを洗い出しましょう。

STEP4:本開発・運用

PoCで得られた改善ポイントに基づき、自社の経営課題・業務の現状にベストマッチするAI活用の内容やシステムの要件を再度設計し、本開発を行います。

 

また、本開発後も継続的に成果や活用状況を評価し、継続的なカイゼンを行うことで、自社でのAI活用のインパクトを最大化することができます。

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