人気画像生成AIサービス5選の商用利用可否まとめ|注意点も紹介
リリース以降、2ヶ月で1億ユーザーを突破したChatGPTの登場・普及をきっかけにますます注目が集まっている生成AI。
中でも、テキストの指示だけで簡単に思い通りの画像を生成できる画像生成AIは、創造性の限界を限りなくゼロに近づけた革命的なツールとして注目を集めています。
画像生成AIは、ゲームなどのコンテンツ作成やプレゼン資料作成などビジネスの場面でも活用が期待されていますが、サービスによっては商用利用を禁止・制限している場合もあり、注意が必要です。
本記事では、人気の画像生成AIサービスの商用利用の可否について、各サービスの特徴や料金とともにわかりやすくご紹介します。
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目次
人気画像生成AIサービス5選の商用利用可否まとめ
人気の画像生成AIサービス5選について、商用利用の可否をまとめた表は上の通りとなります。
- ①Midjourney:本物の写真と見分けがつかないほど高品質な画像を生成
- ②Stable Diffusion:画像の構図やポーズまで詳細に設定可能
- ③DALL・E3:ChatGPTに搭載され、クリエイティブな画像を生成
- ④Adobe Firefly:100を超える言語に対応
- ⑤Bing Image Creator:初心者向けに自動でプロンプトも作成
それぞれのサービスの特徴について、商用利用の可否とともにわかりやすく紹介していきます。
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①Midjourney:本物の写真と見分けがつかないほど高品質な画像を生成
Midjourneyは、日本でも多くのユーザーに利用されている最も有名なハイクオリティAI画像作成ツールで、1600万人以上のユーザーを擁しています。チャットアプリであるDiscord上で利用でき、単語や文章などのテキストを入力するだけで簡単に画像を作成することが可能です。
日々バージョンが更新され、よりクオリティの高い画像を作成できるようになっており、アニメやマンガのイラスト作成やプレゼン資料の作成など様々な場面で活用することができます。
Midjourneyは、有料プランに加入すること、他人の画像を利用しないことなどを条件に商用利用することができます。
②Stable Diffusion:画像の構図やポーズまで詳細に設定可能
Stable Diffusionは、イギリスのAIベンチャーStability AIが開発・提供しているAI画像作成ツールです。構図やポーズ、色調など画像の条件を細かく設定できる点が大きな特徴です。
Stable Diffusionは、オープンソースとして無料で公開されています。これは、「誰もが自由にAI技術を活用できるようになるべきである」というStability AIの考えに基づくものです。その結果、多くのユーザーから支持を集め、ユーザー数は1000万人に上ると推定されています。
Stable Diffusionは、生成された画像について権利を主張しないと公式発表しています。ユーザーは他人の権利を侵害しない限り、生成された画像を自由に商用利用することができます。
③DALL・E3:ChatGPTに搭載され、クリエイティブな画像を生成
DALL-E3とは、ChatGPTをリリースしたOpenAIが提供する画像生成AIツールです。ChatGPT有料版の一機能として搭載されており、ChatGPTと同じようにテキストで指示を出すだけで簡単に画像を作成することができます。
人間には思いつかないようなクリエイティブな画像を生成できる点が特徴であり、芸術作品に匹敵するような優れたイラストを生み出すこともできます。
生成したイラストは、OpenAIの規約やルールに従っている限り、商用利用をすることも可能です。
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④Adobe Firefly:100を超える言語に対応
Adobe Fireflyは、アドビが開発し、100を超える言語に対応しているAI画像作成ツールです。
シンプルなテキスト入力で美しい画像やカラーパレットなど最高品質の作品を制作することができます。また、作成した画像の特定のオブジェクトを削除したり、新しいオブジェクトを追加することもできます。
他の画像生成AIツールに比べて、低コストで利用することができ、商用利用も認められています。
⑤Bing Image Creator:初心者向けに自動でプロンプトも作成
Bing Image Creatorは、Microsoftが提供するAI画像作成ツールです。Microsoftのアカウントを持っていれば、無料で気軽に試すことができます。
Microsoftアカウントでログインし、テキストでプロンプトを入力するだけで、簡単に好みの画像を作成することができます。また、自動でプロンプトを作成してくれる機能も搭載されているので、AIサービスの利用に慣れていない初心者にも優しい設計となっています。
Bing Image Creatorは、無料で手軽に利用することができますが、商用利用は禁止されているので注意が必要です。
画像生成AIの商用利用で著作権を侵害しないための2つの注意点
画像生成AIの商用利用で著作権侵害が生じ得る場面として、以下の2つが想定されます。
- ①生成AIの開発・学習の段階での他社の著作物の利用
- ②生成AIで他社の著作物を模倣したコンテンツの公開・販売
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①生成AIの開発・学習の段階での他社の著作物の利用
1つ目のパターンは、生成AIの開発・学習の段階での他社の著作物の利用です。
内閣府によると、一般的にAI開発のような情報解析等において、著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用においては 、原則として著作権者の許諾なく利用することが可能とされています。
一方で、情報解析用に販売されているデータベースの著作物を、AI学習目的で複製する場合など、必要と認められる限度を超える場合や著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、著作権社の許諾が必要となります。
②生成AIで他社の著作物を模倣したコンテンツの公開・販売
2つ目のパターンは、生成AIで他社の著作物を模倣した画像・コンテンツの公開・販売です。
生成AIによって生成された画像・コンテンツの公開や販売をする際には、基本的には通常の著作権侵害の検討が適用されます。
生成された画像・コンテンツに、既存の画像・コンテンツとの類似性や依拠性が認められれば、著作権者は著作権侵害として損害賠償請求・差止請求が可能であるほか、刑事罰の対象となりえます。
画像生成AIを商用利用する3つの方法
画像生成AIを商用利用する方法として、主に以下の3つが挙げられます。
- ①広告・プロモーションにおけるコンテンツ作成
- ②アニメ・ゲーム等におけるコンテンツ作成
- ③建築や製造現場等での設計デザインの作成
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①広告・プロモーションにおけるコンテンツ作成
画像生成AIを活用することで、広告やプロモーションにおけるコンテンツ作成を効率化しコストを削減できます。
特に、広告のA/Bテストや消費者へのパーソナライズなどを目的とし、多数のコンテンツが必要な場合、画像生成AIの高速かつ効率的な生成能力は、費用対効果の高い選択肢となります。
②アニメ・ゲーム等におけるコンテンツ作成
画像生成AIを活用することで、アニメやゲームのイラスト作成業務を大幅に効率化することができます。
画像生成AIは、人間では思いつかないようなクリエイティブな画像を大量に生成できるので、従来よりも魅力的なプロダクトを低コスト・工数で実現することが可能となります。
③建築や製造現場等での設計デザインの作成
建築や製造業界において、建築物や製品の設計デザインを画像生成AIで作成することができます。
製品の設計・デザインのプロセスが効率化されるとともに、人間ではなかなか思いつかなかったクリエイティブな設計・デザインが可能となります。
画像生成AIサービスを使いこなすための5つのコツ
画像生成AIサービスを使いこなすためのコツとして以下の5つが挙げられます。
- ①できるだけ明確で具体的な質問/指示をする
- ②質問の背景や文脈を共有する
- ③作成してほしい画像の参考になる情報や例を記載する
- ④最初から完璧な画像が得られなくても、何度も修正を依頼する
- ⑤期待する画像が作成されない場合、質問/指示の仕方を改善する
画像生成AI作成サービスは非常に賢いですが、全知全能の存在というわけではありません。
そのため、人間に質問/指示をするときと同様に、丁寧なコミュニケーションを心がけることで、期待する画像のアウトプットを得ることができます。
画像生成AIの商用利用事例5選
画像生成AIの商用利用事例として、主に以下の5つが挙げられます。
- ①パルコ:広告の動画・ナレーション・音楽を全て生成AIで作成
- ②日本コカ・コーラ:AIを活用した消費者参加型の広告を展開
- ③キンチョール:若者向けCMの企画とコンテンツ制作に生成AIを活用
- ④大林組:生成AIがスケッチを基に建物の複数のデザイン案を提案
- ⑤mign:リノベーションのイメージ画像を生成するAIツールを提供
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①パルコ:広告の動画・ナレーション・音楽を全て生成AIで作成
パルコは、最先端の画像生成AIを駆使したファッション広告として、「HAPPY HOLIDAYSキャンペーン」広告を制作・公開しました。
この広告では、実際のモデル撮影は行わず人物から背景にいたるまで、プロンプトから構成され、グラフィック・ムービーの他、ナレーション・音楽も全て生成AIにて作成しています。
人間のモデルではなく生成AIが作成したモデルを起用することで、モード感のある新しいファッション広告を実現しています。
②日本コカ・コーラ:AIを活用した消費者参加型の広告を展開
日本コカ・コーラは、広告制作に使用した画像生成AIツール「Create Real Magic」を一般公開しました。
このツールでは、ユーザーがアカウントを作成後、テーマやシーン、スタイルを選ぶことで、クリスマスカードを生成することが可能です。
利用者が生成した画像は、コカ・コーラの屋外広告やSNSで紹介され、消費者参加型の新たな広告の事例として注目を集めています。
③キンチョール:若者向けCMの企画とコンテンツ制作に生成AIを活用
大日本除虫菊は、生成AIを活用したロングセラー商品「キンチョール」の新CM「ヤング向け映像」篇を公開し話題となりました。
このCMでは、画像生成AIを活用し、未来都市と「キンチョール」を融合させたポップで革新的な映像を制作。
またコンテンツ制作のみならず、若者向けのユニークなCMの企画案のブレストにも対話型の生成AIが活用されています。
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④大林組:生成AIがスケッチを基に建物の複数のデザイン案を提案
大林組は、初期段階の設計業務の効率化が可能な生成AIを活用したツールを開発しました。
このツールを用いると、建物の大まかな形状を描いたスケッチや、コンピュータで作成した3Dモデルを基にして、建物の外観デザインを複数の提案を受けることが可能です。
その結果、迅速なデザイン生成を可能にし、設計者が手作業で行っていた時間のかかるプロセスを省略。
これにより、設計者は、顧客の要望をすぐに形にし、顧客との意見のすり合わせをスムーズに行え、最終的なデザインへの合意を迅速に進めることができます。
⑤mign:リノベーションのイメージ画像を生成するAIツールを提供
株式会社mignは、リノベーションプランニングを支援する画像生成AIソリューションをリリースしました。
このソリューションでは、リノベーション前の部屋の画像をアップロードし、変更したい雰囲気や色を記述するだけで、AIがリノベーション後のイメージ画像を即座に生成します。
従来の設計プロセスでは、クライアントのインタビューを基にイメージ画像を作成し、フィードバックを受けて修正を重ねる必要がありました.
一方、本ソリューションを活用することで、プランナーや設計者の作業負担と時間を大幅に削減し、クライアントに迅速にビジュアルで提案できます。
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