バーチャルマーケットとはどんなイベント?出展企業や参加方法も解説

「バーチャルマーケット」という言葉。メタバースにあまり詳しくない方でも、ニュース等で一度は耳にされた方も多いのではないでしょうか?

メタバース空間上で行われる同イベントへの出店企業にはセガやNetflixセブンイレブン、BEAMS、JR東日本など幅広い業界のリーディングカンパニーが名を連ねます。

また、2021年に開催されたバーチャルマーケット6は、73社の出店企業と100万人を超える来場者数を記録し、世界最大のVRイベントとして、ギネス世界記録にも認定されるほどの、メタバース業界で最注目のイベントなのです。

なぜ世界中からこれだけ多くの人々がイベントに集まるのでしょうか?

なぜ各業界を代表する企業がこぞって出店を進めているのでしょうか?

本記事をお読みいただければ、バーチャルマーケットをメタバースビジネスの検討に活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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バーチャルマーケットとは

バーチャルマーケット
(画像:株式会社HIKKY

バーチャルマーケット(Virtual Market)とは、メタバース上で開催される世界最大規模のオンラインイベントです。

参加者はメタバース上の企業やクリエイターが出店しているブースにて、アバターなどの3Dデータ商品やリアルの商品(食品、PC、洋服など)を購入することができます。

同イベントには、Meta Questなどのヘッドマウントディスプレイはもちろん、PCやスマホのブラウザからでも簡単に参加が可能です。
同イベントは株式会社VR法人HIKKYによって2018年から開催されており、2022年夏の開催で8回目を迎えます。

株式会社HIKKYはVRイベント開催とVR開発エンジン提供の事業を展開する、日本を代表するメタバース/VR企業です。
2021年に開催されたバーチャルマーケット6では、73社の出店企業と100万人を超える来場者数を記録し、世界最大のVRイベントとして、ギネス世界記録にも認定されました。

バーチャルマーケットが注目を集める4つの理由

➀魅力的なコンテンツが充実しており、国内外から多くのユーザーが集まる

バーチャルマーケットでは、企業やクリエイターが販売するバーチャル/リアルの商品を購入したり、企業の提供するイベントやゲームを楽しんだりと、多種多様なメタバース体験を楽しむことができます。

例えば、松坂屋はメタバース上に百貨店を再現し、600点以上のリアルなグルメを販売したり、JR西日本は、バーチャル大阪駅を展開し、鉄道への試乗体験やライブイベントを開催するなど、

ここまで魅力的なコンテンツが揃ったメタバース/VRイベントは、世界的に見ても数少なく、参加者の約半数が海外からの参加というデータからも、国内外からの注目度の高さが伺えます。

②参加することで、企業のメタバース活用の現状を体感することができる

2021年末のFacebookのMetaへの社名変更をきっかけに、世界的に注目を集めるメタバース。その市場規模は2028年に全世界で約100兆円規模まで成長するという予測もされており、幅広い業界の多数の企業が、自社のビジネスへの活用を検討しています。

一方で、メタバースビジネスのカギは体験価値であり、実際に3Dの仮想空間上でメタバースを体感しないことには、検討が机上の空論を超えないという事態に陥ることが容易に想像されます。

各業界の企業がメタバース上でどのような体験を届けようとしており、現状その体験はどの程度魅力的なものになっていて、どのような課題が存在するのかを、実際に体感することで、自社での活用検討の解像度が一気に高まるでしょう。

③企業として出店することで、自社のメタバースへの取り組みをアピールできる

バーチャルマーケット2021 SMBC日興証券ブース
(画像:株式会社HIKKY)

メタバース領域でのビジネス展開は、自社単独で行うことが難しく、様々な企業と連携しながら行うのが主流です。

例えば、メタバース空間を提供するプラットフォーム企業、コンテンツ自体を提供するホルダー企業、コンテンツを3Dモデル化するベンダー企業などが挙げられます。

そこで、多くの企業がバーチャルマーケットへの出店を通じて、メタバース領域への参入の本気度を対外的にアピールし、その後の協業などに繋げる狙いを持っています。

④企業として出店することで、自社のメタバース活用の可能性を検証できる

今後、メタバースが人々の生活に普及していくにつれ、多くの企業にとって、メタバースの新たな顧客接点としての活用は、欠かすことのできない検討事項となるでしょう。

そのため、既にゲームや小売、自動車、交通など、幅広い業界のリーディングカンパニーがバーチャルマーケットに出店しています。

それら企業は出店を通じ、各社の考えるメタバース上での商品販売や、メタバースを介した実店舗への送客のあり方などを実証しています。

各社が、今後のメタバース市場の本格的な成長に備え、「人々がメタバース上でどのような体験を求めているのか」を模索しているのです。

これらの実証を自社のみで行おうとなると、独自のメタバース空間を構築する負担や自社コンテンツのみでユーザーを集める難しさなど様々な課題に直面します。

そのため、比較的簡単に実証を行えるバーチャルマーケットへの出店を選択する企業が増えているのです。

バーチャルマーケット2022 Summerについて

バーチャルマーケット 2022
(画像:株式会社HIKKY)

2022年8月に同シリーズ8回目のイベントとして、バーチャルマーケット2022 Summerが開催される予定です。

  • 日程:2022年8月13日(土)~28日(日) (計16日間)
  • 主催:VR法人HIKKY
  • 公式サイト:https://summer2022.vket.com/
  • 参加方法:
    • VRChat内特設ワールド:VR機器・ゲーミングPC
    • ブラウザ会場:PC・スマホ
  • 出店予定企業:阪急百貨店、マルイ、JR西日本、みずほ銀行、三井住友海上火災保険など多数

今回のイベントでは、ワールドとして「パラリアル大阪」と「パラリアルニューヨーク」が登場し、大阪とニューヨークの街並みを再現した会場を巡ることで、観光気分を味わえるとのことです。

バーチャルマーケットへの参加方法

バーチャルマーケット2022 Summerにはスマホ、PC、VRデバイスの3種類のデバイスから参加することができます。

スマホ/Webブラウザから参加する場合

スマホ/Webブラウザから参加する場合

➀ブラウザ会場を開き、入りたいワールドを選択
②スマホやPCから3Dゲームのような感覚で、自身のアバターを操作

<対応環境>

  • PC:Chrome / Firefox / Safari / Edge等のWebブラウザが使用できるもの
  • スマホ
    • Apple iPhoneシリーズ:iPhone X以降、iPhone SE(第1世代)以降(※ iPhone7やそれ以前のものには対応していません。)
    • Android:Android 11.0以降、RAM 8GB以上、Google Pixelなら Pixel 5以降

PC版VRChatから参加する場合

PC版VRChatから参加する場合

➀VRChatに登録する
②Streamをインストール・登録
③VRChatをインストール・ログイン
④入りたいワールドを検索し選択

Quest版 VRChatから参加する場合

Quest版 VRChatから参加する場合

➀VRChatをインストール②入りたいワールドを選択

もちろん、Meta Questを用いて参加した方が、多くのワールドを楽しめたり、より没入感のある体験をすることができますが、スマホ/Webブラウザからの参加は非常に手軽で、メタバース初心者の方にはおススメです。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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