【メタバース開発】UnityとUnrealEngineを徹底比較
関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。
現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。
一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのような開発ツールを使うか迷っている」、「UnityとUnrealEngineが有名らしいけど、両者のメリット・デメリットを知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、メタバース開発向けの2大ゲームエンジンUnityとUnrealEngineの比較をわかりやすく紹介します。
本記事を読めば、自社にマッチするゲームエンジンが理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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メタバース開発のステップとツール
メタバース開発のステップと各ステップで使用するツールは以下の通りです。
- ①3Dモデルの作成:ゲームエンジン、3Dソフト
- ②モーション/エフェクトの付与:ゲームエンジン
- ③リリース準備:SDK
それぞれのステップについてわかりやすく紹介していきます。
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①3Dモデルの作成:ゲームエンジン、3Dソフト
1つ目のステップは3Dモデルの作成です。メタバースを構成するワールドや建築物、アバターなど、様々な3Dモデルを作成します。その際は、UnityやUnrealEngineなどのゲームエンジンの機能を使用したり、MayaやBlenderなどの専用の3Dソフトを使用することが一般的です。
②モーション/エフェクトの付与:ゲームエンジン
2つ目のステップはモーション/エフェクトの付与です。作成した3Dモデルが現実世界と同様に自然な動きや振る舞いをするようにモーションやエフェクトを付与します。その際は、UnityやUnrealEngineなどのゲームエンジンを使用することが一般的です。
③リリース準備:SDK
3つ目のステップは、制作したアプリケーションのリリース準備です。AppleやGoogle、Metaなどのプラットフォームが提供するSDK(Software Development Kit)を通じて、各プラットフォーム上でアプリケーションが動作する環境を整備し、リリースの準備を整えます。
メタバース開発向けの主要ゲームエンジンの選び方
メタバース開発をする際のゲームエンジン選定基準として次の2つが挙げられます。
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①開発したいメタバースは高度なグラフィックを要するか?
1つ目の選定基準は、開発したいメタバースが高度なグラフィックを要するかという点です。どのゲームエンジンでも一般的なゲーム程度のレベルのグラフィックを作成することはできますが、より繊細な表現がUXに大きく影響するメタバースを制作したい場合は、グラフィックに強みをもつゲームエンジンを選択する必要があります。
②開発に使用するデバイスのスペックはどの程度高いか?
2つ目の選択基準は、開発に使用するデバイスのスペックはどの程度高いかという点です。ゲームエンジンには、広く利用されているノートPCで問題なく動作するものから、高性能のPCを必要とするものも存在し、現状のPC設備や投資予算の有無によって、選ぶべきゲームエンジンが異なります。
メタバース開発向けの主要ゲームエンジンの比較
結論からお伝えすると、ゲームエンジンはUnityとUnrealEngineの2強という状況です。これらのツールが市場シェアの大半を独占している状況です。
ゲームエンジンは、開発者・開発環境・ユーザーによるエコシステムが構成されており、より多くの開発者がいることで周辺の開発環境が強化されたり、より多くのユーザーにサービスを届けるために、有名なゲームエンジンを利用したりと、2社のゲームエンジンがより魅力的な存在になりつつあります。
その上で、どちらのゲームエンジンを選ぶべきかについては、最高レベルのグラフィックを実現したいのであればUnrealEngine、それ以外の場合はUnityが選ばれることが多いです。
UnityとUnrealEngineの主要な特徴の比較は以下になります。
UnityとUnrealEngineの詳細について説明していきます。
①Unity:幅広い機能とアセットを有する業界1位のゲームエンジン
Unityは2005年にユニティ・テクノロジー社により開発された、世界で最も普及しているゲームエンジンです。初心者でも比較的簡単に扱えることや、活用できるアセットなどの開発環境が充実していることから、世界180万人以上のユーザーに利用されています。
3Dコンテンツを開発するゲームエンジンとしてのコア機能はもちろん、ゲームらしい振る舞いをする実行環境や、開発に活用できる充実したアセット(イラスト、パーツ、背景、音声など)などの機能を備えていることから、ゲーム/3Dコンテンツの開発プラットフォームと言えます。
また、Unityと比較した際の強みとして以下の3点が挙げられます。
- 1.開発に活用できるアセットが充実している
- 2.ツールの学習環境が充実している
- 3.開発デバイス要件が低くノートPCでも問題なく動作する
それぞれの強みに関してわかりやすく紹介していきます。
1.開発に活用できるアセットが充実している
1つ目の強みは、開発に活用できるアセットが充実しているという点です。メタバース開発において、全ての3Dモデルをゼロから自作するのは非常に工数がかかるため、できる限りアセットを購入して利用することで効率的に開発を進めることができます。
UnityにもUnrealEngineにも、3Dモデルなどのアセットを購入できるストアが存在しますが、品ぞろえの豊富さや検索性の高さなどでUnityのアセットストアの方が優れています。
2.ツールの学習環境が充実している
2つ目の強みは、ツールの学習環境が充実しているという点です。UnityはシェアNo1のゲームエンジンであることから、書籍やネット記事、ブログなどの学習コンテンツが充実しています。そのため、これから3Dモデリングを学びたいという開発者にマッチするツールと言えます。
3.開発デバイス要件が低くノートPCでも問題なく動作する
3つ目の強みは、開発デバイス要件が低くノートPCでも問題なく動作するという点です。グラフィック性能に強みを持つUnrealEngineは、安定的に動作させるためには高性能のデスクトップ型のPCが必要となるのに対し、UnityはMacBookProなどのノートPCで問題なく利用することができます。
②UnrealEngine:グラフィックに強みを持つ業界2位のゲームエンジン
Unreal Engineはフォートナイトなどの有名ゲームを手がける、アメリカのEpic Games社により開発された大手ゲームエンジンです。グラフィック性能の高さなどから、Unityとともにゲームエンジン業界の2強としてのポジションを確立しており、ゲーム開発者の約2割に利用されているという統計もあります。
Unityと比べ、基本的な仕様は似ているものの、グラフィック性能の高さが特徴となっており、RPGなどの高度なグラフィック表現が求められるゲームの開発に多く用いられる傾向にあります。
Unityと比較した際の強みとして、グラフィック性能の高さが挙げられます。もちろんUnityでも十分高性能の表現をすることは可能ですが、より繊細な表現がUXに大きく影響するRメタバースを制作したい場合はUnrealEngineを採用するのがおススメです。
以下の動画をご覧いただくと両者のグラフィック性能の違いを理解できるかと思います。
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