【徹底比較】BlenderとMayaの違いとは?|メリット・デメリットを解説

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。
現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。
一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのような3DCG制作ソフトを使うか迷っている」、「BlenderとMayaが有名らしいけど、両者のメリット・デメリットを知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、メタバース開発向けの2大3DCG制作ソフトのBlenderとMayaの比較をわかりやすく紹介します。
本記事を読めば、自社にマッチする3DCG制作ソフトが理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
目次
Blenderとは
Blenderの概要と特徴
Blenderは、Blender Foundationによって提供されている統合型のオープンソース3DCG制作ソフトです。無料で利用できることに加えて、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。機能の特徴としては、映画やエンタメ向けのアニメーションやエフェクトが豊富であることが挙げられます。
Blenderは個人事業主 / 中小企業 / スタートアップがメインで利用しており、ユーザー数は100万〜300万人と言われています。
近年、アップデートが繰り返されており、業界で主流な有料3DCGソフトMayaとも肩を並べるほどの充実した機能を無料で利用できることから、大きな注目を集める3DCGソフトです。
※参照:blendar-Free Software Never Looked This Awesome
Blenderの3つのメリット
Blenderのメリットとして以下の3つが挙げられます。
- ①無料で利用できる
- ②3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
- ③日本語に対応している
それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。
①無料で利用できる
1つ目のメリットは無料で利用できる点です。一般的に3DCG制作ソフトは有料ですが、Blenderは無料で利用できます。Blenderは、Blender FoundationというBlenderの開発とリリースを行う非営利組織によって提供されており、Unity、AMD、NVIDIA、AWS、EPIC、Facebookなどの企業がBlenderの開発を支援しています。以上の背景により、Blenderは無料で利用することができます。
②3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
2つ目のメリットは3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている点です。Blenderは統合型の3DCG制作ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、Blederのみであらゆる3DCG制作が可能です。
③日本語に対応している
3つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的に3DCG制作ソフトは英語対応のソフトが多いですが、Blenderは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。
Blenderの2つのデメリット
Blenderのデメリットとして以下の2つが挙げられます。
- ①習得が難しい
- ②サポートが充実していない
それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。
①習得が難しい
1つ目のデメリットは習得が難しい点です。前述したとおり、Blenderはモデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている統合型の3DCG制作ソフトであるため、その豊富な機能を使いこなすのが難しいです。また、画面表示や操作法が独特であり、初心者にはハードルが高い3DCG制作ソフトとも言われています。
②サポートが充実していない
2つ目のデメリットはサポートが充実していない点です。Autodesk社が提供しているMayaなどの3DCGソフトにはカスタマーサポートが付いており、ソフトの使い方などを教えてくれますが、Blenderは無料で利用できるオープンソースの3DCG制作ソフトであるため、Mayaなどと比較するとサポートが充実していません。一方で、利用者数は多いため、コミュニティの掲示板などを有効活用すれば、サポートが充実していないという課題は解消することができます。
Mayaとは
Mayaの概要と特徴
Mayaは、AutoDeskによって提供されている統合型のハイエンド3DCG制作ソフトです。利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」ですが、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。特徴としては、アニメーションやテクスチャリング等に活用されることが挙げられます。
Mayaは大規模な制作会社がメインで利用しており、ユーザー数は1万〜4万人と言われています。
ディズニーを始めとする世界最高峰のクリエイティブ企業にも採用されているなど、3DCGソフトの定番的な存在です。
※参照:Maya: Create expansive worlds, complex characters, and dazzling effects
Mayaの3つのメリット
Mayaのメリットとして以下の3つが挙げられます。
- ①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
- ②サポートが充実している
- ③日本語に対応している
それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。
①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
1つ目のメリットは3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている点です。Mayaは統合型の3DCG制作ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、Mayaのみであらゆる3DCG制作が可能です。
②サポートが充実している
2つ目のメリットはサポートが充実している点です。Mayaにはカスタマーサポートが付いており、製品ダウンロード方法やソフトの使い方などを教えてくれます。したがって、3DCG制作ソフト初心者などは、簡単にサービスを利用することができます。
③日本語に対応している
3つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的に3DCG制作ソフトは英語対応のソフトが多いですが、Mayaは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。
Mayaの2つのデメリット
Mayaのデメリットとして以下の2つが挙げられます。
- ①利用料金が高い
- ②対応しているプラグインが少ない
それぞれのデメリットについてわかりやすく紹介していきます。
①利用料金が高い
1つ目のデメリットは利用料金が高い点です。前述したとおり、Mayaの利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」、「¥286,000/年間契約」であり、無償で利用できるBlenderと比較すると利用のハードルが高いです。したがって、3DCG制作ソフトへのニーズ高く予算がある大規模な制作会社がメインで利用しています。
②対応しているプラグインが少ない
2つ目のデメリットは対応しているプラグインが少ない点です。MayaはBlenderと比較すると対応しているプラグインが少ないため、クオリティの高い3DCGを制作する際は、プログラミング知識が必要になるスクリプト作成を自身でする必要があります。
結論「Blender vs Maya」どちらを選ぶべき?
結論として、基本的にBlenderは個人事業主 / 中小企業 / スタートアップの方向け、Mayaは大規模な制作会社 / ゲーム会社の方向けのソフトとなっています。
BlenderとMayaは、どちらも統合型の3DCG制作ソフトであり、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要な機能が備わっています。機能面では大きな差はなく、価格と操作方法のわかりやすさに差があります。
- 価格:Blenderの方が安い(無料)
- 操作方法のわかりやすさ:Mayaのほうがわかりやすい
以上2点が主な違いであり、これを判断材料としてBlenderとMayaのどちらを選ぶのか決定するのがおススメです。
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