ARのスポーツビジネスへの最新活用事例6選|3つのメリットも解説

コロナウイルス感染拡大の影響で、スタジアムでの観戦が制限されるなど、スポーツ業界は大きな打撃を受けたことに加え、ネット配信の広がりによって従来のスポーツ観戦に+αの価値が求められるようになっています。

 

そんななか、ファンに対して様々な体験を提供できるARの活用が、スポーツ業界でも注目を集めています。

既に、マンチェスターシティやソフトバンクホークスなど大手のスポーツチームが、ARの活用を進めています。

 

一方で、「ARをスポーツビジネスに活用するメリットを知りたい」、「具体的にどのような活用事例があるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、ARのスポーツ業界での活用事例をメリットとともにご紹介します。

本記事をお読みいただければ、ARをスポーツ業界のビジネスに活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもARとは?VR/MRとの違いと4つの種類

そもそもARとは? IKEA
(画像:IKEA)

ARとはAugumeted Realityの略称で、拡張現実とも呼ばれます。リアルの世界にデジタルの情報/コンテンツを視覚的に重ね合わせることで、リアルの世界を拡張する技術のことを指します。

 

ARを活用することで、「Pokemon Go」のように、リアルの街にポケモンが存在するかのようなゲームを楽しんだり、「GoogleMap」のARナビのように、リアルの街に道順を示す矢印などの情報が表示され、スムーズに目的地にたどり着くことができたりと、私たちの暮らしをより豊かに・便利にすることができます。ARでできることについては関連記事をご覧ください。

 

※関連記事:ARでできること10選|ビジネスへの活用事例12選も紹介 

 

ARとVR/MRとの違い

また、ARとVR・MRはベースとなる世界やその没入感に違いがあります。詳しくは以下の関連記事で詳しく解説しています。

 

※関連記事:AR(拡張現実)とは何か?VRや今話題のメタバースとの違いは? 

 

ARの種類

また、ARは活用される仕組みや技術によって、大きく以下の3種類に分類されます。

 

  • ①ロケーションベースAR
  • ②ビジョンベースAR~マーカー型~
  • ③ビジョンベースAR~マーカーレス型~

 

詳しくは以下の関連記事で詳しく解説しています。

 

※関連記事:ARの作り方は?4つの種類や費用、おススメ制作会社やツールを紹介 

スポーツビジネスへのAR活用の3つのメリット

スポーツビジネスへのAR活用の3つのメリット

スポーツビジネスへのAR活用のメリットとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • ①新たなスポーツ観戦スタイルの実現
  • ②チームやブランドのプロモーションへの強化
  • ③スポーツ用品のECの強化

 

それぞれについて分かりやすく解説します。

 

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①新たなスポーツ観戦スタイルの実現

新たなスポーツ観戦スタイルの実現 アルビレックス新潟
(画像:アルビレックス新潟)

ARを活用した新たなスポーツ観戦スタイルを実現し、観客により高い体験価値を届ける事が可能です。例えば、フィールド上の選手をカメラで映すとその選手の成績を見れるようにする、入場や得点シーンの演出にAR技術を利用するなど、今まで以上にスポーツ観戦の顧客体験の質を向上させることができます。

②チームやブランドのプロモーションの強化

MAZDA x NEXT/NOW – Augmented Reality Pit Crew Experience
(動画:MAZDA)

ARはチームやブランドのプロモーションに活用することも可能です。選手との写真撮影、自宅にいながら一流選手がまるで目の前にいるかのように投影、自分のプレー動画の背景をプロの試合のスタジアムへの変更などを通じたプロモーションが可能なため、より高い訴求効果が期待できます。

 

ARはユーザーが既に所有しているスマホを通じたサービス提供が可能なため、プロモーションへの活用に適しています。既にスポーツ業界に限らず、アーティストやアニメ・漫画、ハイブランドなど様々な業界の企業がプロモーションへの活用に取り組んでいます。

③スポーツ用品のECの強化

スポーツ用品のECの強化 NIKE
(画像:NIKE)

ARはスポーツ用品のECの強化にも活用することができます。

 

スポーツ用品はサイズ感や着心地が直接パフォーマンスに影響を及ぼすため、フィット感が購入への決め手となることが多い特徴があります。そのため、購入の前にフィット感を確認したいニーズが大きく、AR技術を活用すると、消費者はデジタル上で試着を行うことができ、商品のサイズ感を実際に体感することが可能です

 

これにより、購入前に商品が自分に合うかどうかをより具体的に確認でき、満足度の向上や返品や交換のコストを削減することに繋がります。

スポーツビジネスへのAR活用事例6選

スポーツビジネスへのAR活用事例6選

スポーツビジネスへのAR活用事例として、代表的なものは以下の6つです。

 

  • ①野球:ソフトバンクがARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現
  • ②サッカー:アルビレックス新潟がARを活用し選手情報やスタジアム連動型ゲームのコンテンツを提供
  • ③バスケ:BリーグのチームがAR技術を活用して動く選手と写真撮影を可能に
  • ④小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
  • ⑤ランニング:ランナー用デバイス「Ghost Pacer」でアバターがペースメーカーに
  • ⑥トレーニング:DIDIMが室内でARを利用したトレーニングマシンを開発

 

それぞれについて、わかりやすく解説します。

 

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①野球:ソフトバンクARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現

野球:ソフトバンクARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現
(画像:福岡ソフトバンクホークス)

福岡ソフトバンクホークスは球場に訪れた観客向けに、選手の成績などのデータが表示されるARサービスの提供を期間限定で行いました。この取り組みは、ソフトバンクが提供するコンテンツサービス「5G LAB」のラインアップの一部として展開され、球場全体のメタバース化へ向けたトライアルの意味合いがあります。

 

観客がフィールドにスマホをかざすと、各選手のパネルが表示され、それらのパネルをタップすると各選手の成績などのデータを確認することができます。球場でも各種データを確認しながら選手たちのプレーを観戦するという、リアルとバーチャルがミックスされた新たな観戦スタイルにより、より試合を楽しむことができます。

 

球団側は将来のビジョンとして「PayPayドームから順次拡大して、福岡の街自体をメタバース化していければと構想している」と表明しています。

②サッカー:アルビレックス新潟がARを活用し選手情報やスタジアム連動型ゲームのコンテンツを提供

サッカー:アルビレックス新潟がARを活用し選手情報やスタジアム連動型ゲームのコンテンツを提供
(画像:アルビレックス新潟)

Jリーグのアルビレックス新潟は、2021年にKDDI株式会社と連携してAR技術を活用した新しい観戦体験の実証実験を行いました。

 

ユーザーは観戦中に客席に設置された5Gスマホをピッチへかざすことでカメラを通じて映し出された画面を通じて試合状況に関する情報や特殊演出を楽しむことができ、試合中の観戦体験が向上します。

選手の成績を出すだけでなく、画面上でキックターゲットに挑戦できるゲームも楽しむことができ、試合の前後やハーフタイムなどの合間時間の観戦体験の向上が目指されたサービスも提供しました。

 

チームとしてはさらにARなどの先端技術と5Gを活用した観戦体験を共同で創出することに取り組むとのことです。

③バスケ:BリーグのチームがAR技術を活用して動く選手と写真撮影を可能に

広島ドラゴンフライズ様「AR選手パネル」|AR制作ツール「Planetar(プラネター)」導入事例 紹介動画
(動画:OnePlanet)

バスケのBリーグチームの一つである広島ドラゴンフライズはAR技術を活用した「AR選手パネル」を試合会場で公式コンテンツとしてリリースしました。来場者は試合会場に設置された選手パネルにカメラをかざすと、動く選手と一緒に記念撮影が可能です。また、専用アプリのインストールは不要であり、QRコードによって自動で起動するのでユーザーの手間が小さい点が特徴です。

 

従来より選手パネルは来場したファンに人気の撮影スポットでしたが、今回の「AR選手パネル」によってまさに選手とその場で一緒に記念撮影をしている様な臨場感のある体験が提供されています。

④小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド

小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
(画像:NIKE)

Nikeは公式アプリ上で足のサイズを測ることのできる機能である「Nike Fit」を提供しています。Nike Fitは最新のAR技術を使って、わずか数秒で両足の13カ所からデータを収集し、足のサイズや幅などの計測を行うことができます。

 

計測結果をもとに、ユーザーに最適なシューズがレコメンドされ、ECの欠点であったサイズ違いで返品されてしまう事態を防ぐことができます。また、このデータはアプリに保存されるので、ナイキの実店舗に行ったときや、オンラインで次のシューズを注文するときにも、QRコードを使ってすぐに店員にサイズを伝えることができます。

⑤ランニング:ランナー用デバイス「Ghost Pacer」でアバターがペースメーカーに

The Ghost Pacer
(動画:Ghost Pacer)

Ghost pacerは、ランナーのトレーニング用に開発された、伴走するアバターが現れるランナー向けのグラス型デバイスです。

 

ユーザーが専用アプリで走るルートとペースを設定してGhost Pacerを装着すると、目の前にホログラフィックアバターが出現し、アバターは設定したペースで走り続けるペースメーカーとなって、ランナーの走行ペースを保つ手助けをします。また、友人が走ったルートと速度データを元にアバターを走らせてバーチャルレースを行うことも可能です。

 

AR技術を活用することで、友人と一緒にランニングするかの様なランニング体験の質向上や、トレーニングの効率向上が見込まれます。

⑥トレーニング:DIDIMが室内でARを利用したトレーニングマシンを開発

DIDIM 홍보영상
(動画:DIDIM)

DIDIMは、AR技術を活用した室内トレーニングマシンを開発しました。ユーザーは、AR技術によって地面に投影された映像に合わせてトレーニングすることができるほか、トレーニングプログラム、脳トレ、ヘルスケアゲームなど80種類以上のコンテンツがあり、毎月コンテンツが追加されています。横5m、奥行き3mのスペースがあれば設置が可能で、マルチプレイも可能です。

 

楽しみながらトレーニングできることによるトレーニング体験の質向上や、フォームをセルフチェックしながら各種トレーニングが行えるメリットがあります。

おススメのAR制作会社3選

おススメのAR制作会社として以下の3社が挙げられます。

 

  • ①Monstarlab:多数の開発実績を誇るアプリ・ウェブシステム開発企業
  • メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発
  • ③ネクストシステム:AIやXRの技術開発を行うシステム開発企業

 

それぞれについて分かりやすく紹介します。

 

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①Monstarlab:多数の開発実績を誇るアプリ・ウェブシステム開発会社

Monstarlab:多数の開発実績を誇るアプリ・ウェブシステム開発会社
(画像:Monstarlab)

MonstarLabは、多数の開発実績を誇るアプリ・ウェブシステム開発会社です。

MonstarLabの強みとして以下の2点が挙げられます。

 

  • 1.開発実績数2200件という豊富な実績がある
  • 2.デザインから開発までワンストップで対応する

1.開発実績数2200件という豊富な実績がある

MonstarLabは株式会社クボタ、株式会社LIXIL、日本郵便株式会社、サントリー食品インターナショナル株式会社など業種業態を問わず様々な企業の支援実績があり、累計で2200件を超える企業を支援してきました。

2.デザインから開発までワンストップで対応する

一般的にアプリ・ウェブシステムの開発会社は開発に特化しているケースがほとんどですが、MonstarLabは開発だけでなく、戦略立案やリサーチやデザインなどのサービスを提供しています。

②メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発

メタバース総研:各社の目的達成に向けた成果に繋がるメタバース/XRを開発

メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。

  

メタバース総研の強みとして以下の3点が挙げられます。

 

  • 1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力
  • 2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能
  • 3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援力

1.国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力

国内最大級のメディア運営/豊富なコンサルティング経験による戦略策定力 メタバース総研

メタバース総研は、国内最大級のビジネスに特化したメタバース/XRメディアの運営と幅広い業界の大手企業へのコンサルティング経験を通じた戦略策定力を強みとしています。

 

そのため支援の際は、クライアント企業様の事業の課題・活用の目的を踏まえたメタバースの活用戦略/企画策定を徹底しています。このこだわりが、多くの企業が陥っている”メタバース/XR活用自体の目的化”を防ぎ、成果に繋がる活用を実現します。

2.中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能

中立的な立場から各社に最適なツール/プラットフォームを選定可能 メタバース総研

メタバース総研は、特定のメタバース/XR開発ツールやプラットフォームを有していません。

 

そのため、特定の開発ツールやプラットフォームの活用ありきの支援ではなく、中立的な立場からクライアント企業様のプロジェクト毎に最適なプラットフォームやツールを選定し、支援することが可能です。

3.強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援

強力なパートナー企業/クリエイターによる総合的な支援 メタバース総研

メタバース総研は、技術領域・ユースケース毎に、業界を代表する実績/ソリューションを有する12社の企業や38名のクリエイターとパートナーとして協働しています。

 

そのため、クライアント企業様の課題やご要望に合わせ、パートナー企業/クリエイターらとともに最適な各種ソリューションをご提供しています。

 
※メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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③ネクストシステム:AIやXRの技術開発を行うシステム開発企業

(画像:ネクストシステム)

ネクストシステムは、AIやXRの技術開発を行うシステム開発企業です。

ネクストシステムの強みとして以下の2点が挙げられます。

 

  • 1.AR(拡張現実)技術者が20名在籍
  • 2.AIとXR(AR/VR/MR)を融合した開発が行える

1.AR(拡張現実)技術者が20名在籍

ネクストシステムは20名ものAR(拡張現実)技術者が在籍しています。また、技術社員は大手メーカー開発部隊出身者や小・中学生時代からプログラミングを行っていた者がほとんどで、技術力が高いのが強みです。

2.AIとXR(AR/VR/MR)を融合した開発が行える

ネクストシステムはAIとXR(AR/VR/MR)を融合した開発が行える会社です。AIもしくはXRのみの開発ができる企業は数多くございますが、その両方を融合した開発ができるという点で国内でも希少な会社です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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