【初心者向け】AI(人工知能)の作成手順を4つのステップで解説
近年、ChatGPTなどの生成AIの登場・普及が世界的に話題となっているように、AIは人々の暮らしや仕事をより便利に・効率的にするツールとして大きな注目を集めています。
そんな中、「自分に合ったオリジナルのAIを作成したいけど、どうやればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、オリジナルのAIを作成したい方に向けて、初心者でもできるAIの作成手順を4つのステップでわかりやすくご紹介します。
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目次
AI(人工知能)の基礎知識
AI(人工知能)の定義
AIとは、Artificial Intelligenceを略した言葉で、日本語では人工知能を意味します。
AIとは、簡単に言えば「人間のような知性・知能を再現する技術」のことです。
コンピュータに高度なモデルや大量のデータを学習させることで、人間のように認識・予想・予測・会話・コンテンツ生成などの様々な知的作業を行えるようになります。
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AI(人工知能)という言葉の誕生
AIという言葉は、1956年にアメリカのダートマス大学で開催された研究会で、計算機科学者・認知科学者のジョン・マッカーシーによって初めて使用されました。
AI・機械学習・ディープラーニング・生成AIの関係性
上の図はAI・機械学習・ディープラーニング・生成AIの関係性を表しています。
- 機械学習:大量のデータを学習し、人間の調整/サポートを受けながら、ルールを改善し、分析や予測を行う技術
- ディープラーニング:大量のデータを学習し、自律的に注目すべき特徴の抽出・ルール改善を行い、分析や予測を行う技術
- 生成AI:既存のテキストや画像から全く新しい文章・画像・音声・動画を作成する技術
【初心者向け】AIの作成手順~4ステップで紹介~
初心者でも始めやすいAIの作成手順は、以下の4ステップです。
- ①活用目的/方法を決める
- ②AIに学習させるデータを集める
- ③機械学習モデルの作成
- ④モデルをシステムに組み込む
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①活用目的/方法を決める
まず、AIの活用目的や方法を明確に決めておきましょう。AI活用の目的としては、「車の写真を認識して車種に応じて分類できるAIを作りたい」「物件の価格を査定するAIを作りたい」など様々なものが考えられます。
目的によってAIの種類や必要なツールが異なるため、目的を明確に定めておかないと、自分が求めている機能をもたないAIを作成してしまうことになりかねません。
②AIに学習させるデータを集める
AIを作成する目的が定まったら、その目的を達成するために必要なデータを収集します。
例えば、犬の種類を分類するAIを作りたい場合には、大量の犬の写真データが必要です。物件価格の査定を行うAIを作りたい場合には、過去の不動産売買の履歴や周辺の物件相場情報などのデータが必要です。
無料で公開されているデータや社内のデータベースから収集するのが最も簡単なデータ収集方法です。
③機械学習モデルの作成
収集したデータをもとに機械学習モデルを作成します。モデルはPythonなどのプログラミング言語を用いて作成することになります。
初心者の方は、一から独自のモデルを作るのではなく、モデルを作成できる既存サービスを利用するのがおすすめです。
④モデルをシステムに組み込む
作成した機械学習モデルは、Webサービスやアプリケーションなどのシステムに組み込んで、しっかりと動作するかを確認します。
また、テストデータを用いて性能チェックを行うことも重要です。AIの精度に問題があった場合には、学習させるデータの見直し等を行い、改善を繰り返していきましょう。
おすすめのAI開発ツール3選
初心者の方は、AI開発ツールを用いてAIを作成するのがおすすめです。初心者でも使いやすいおすすめのAI開発ツールとして、以下の3つが挙げられます。
- ①Watson:ビジネス活用に特化したAIを開発できるIBM提供のツール
- ②TensorFlow:Googleがオープンソースで公開する機械学習モデル作成ツール
- ③Azure AI:AI関連サービスを一通り網羅したMicrosoftのAI開発プラットフォーム
それぞれのツールの概要や特徴についてわかりやすく紹介していきます。
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①Watson:ビジネス活用に特化したAIを開発できるIBM提供のツール
Watsonは、IBMが提供するビジネス活用に特化したAIの開発サービスです。顧客対応チャットボットやコールセンターのオペレータ支援、情報検索システムなど、言語処理タスクをサポートするAIの開発に適しています。
Watsonを利用するためには、IBM Cloudのアカウントを作成する必要があります。プログラミングの知識がなくてもAIを作成できるため、非エンジニアからも人気のツールです。
②TensorFlow:Googleがオープンソースで公開する機械学習モデル作成ツール
TensorFlowは、Googleがオープンソースで公開している機械学習用のソフトウェアライブラリです。TensorFlowを利用することで、あらゆる環境で実行可能な機械学習モデルを簡単に作成できます。
世界中で多くのデベロッパーが利用しており、使い方のコツなど参考になる情報がWeb上で多数公開されているため、初心者でも安心して始めやすいツールです。
AndroidやiOSでも利用でき、複数のプログラミング言語にも対応しているため、比較的汎用性が高い点も大きなメリットです。
③Azure AI:AI関連サービスを一通り網羅したMicrosoftのAI開発プラットフォーム
Azure(アジュール) AIは、Microsoftが提供するAI開発プラットフォームです。機械翻訳ツール、会話型AI、画像認識AIなど、様々なAIアプリケーションを作成することができます。
AI関連のサービスは一通り網羅しているため、Azure AIだけでもAI開発を完了することが可能になっています。
30日間の無料トライアル期間があるため、初心者でも手軽に試すことができます。30日間経過後は使用した量に応じて課金される従量課金制となっています。
Pythonを利用したAIの作成手順~3ステップで紹介~
Pythonは、AI開発において最も利用されているプログラミング言語です。Pythonを利用したAIの作成手順は以下の通りです。
- ①Pythonの利用環境を整備する
- ②ライブラリで学習済みモデルを作る
- ③モデルをシステムに組み込む
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
①Pythonの利用環境を整備する
まず、Pythonが利用できる環境を整備します。PythonでAIを作るためには、Python本体に加えて機械学習用のライブラリをインストールする必要があります。
AI開発に用いられるPythonライブラリとしては、NumPy(ナムパイ)、Pandas(パンダス)、Keras(ケラス)などが挙げられます。
②ライブラリで学習済みモデルを作る
次に、インストールしたライブラリを利用して、簡単なAIモデルを作成しましょう。AIを作成する目的に応じて必要なデータを収集し、ライブラリを用いて学習済みモデルを作成します。
作成したら、性能チェックを行い、必要に応じてデータの見直し・修正などの改善を行います。
③モデルをシステムに組み込む
学習済みモデルを構築したら、Webサービスやアプリケーションなどのシステムに組み込みます。PythonのWeb APIを利用することで、比較的容易にWebサービスに組み込むことが可能です。
AI活用を成功させるための5つのポイント
AI活用を成功させるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。
- ①中長期でのAI活用戦略の策定
- ②投資対効果の高い活用目的・方法の選定
- ③アジャイルアプローチでの開発・導入
- ④システムとルールの両面からのリスク管理
- ⑤研修等での社員のAI活用リテラシー向上
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①中長期でのAI活用戦略の策定
AIの性能進化が加速しているこれからの時代、足元の取り組みはもちろん、3年・5年スパンでAIをどこまでダイナミックに活用できるかが、企業の競争優位性に直結します。
また、AI活用のレベルは、比較的簡単な各社員のAIツール利用による生産性向上から、AI活用による業務プロセス革新、顧客向けサービスの進化、新サービス/商品の創出まで様々です。
そのため、中長期で目指すAI活用の姿を見据え、その実現に向け逆算したロードマップや、まず足元進めるべき活用を設計することが重要です。
②投資対効果の高い活用目的・方法の選定
AIは人間と同様、全ての業務に対して万能という訳ではなく、膨大なデータに基づいた分析や対応、コンテンツ制作は得意だが、複雑な問いに対して正確な答えを出すのは苦手といった、得意不得意が明確に存在します。
そのため、自社の業務の現状やAIの特徴を踏まえた上で、どのような課題/目的に対して、どのようなアプローチ/範囲/ツールで活用を進めるかを、検討・選定するステップがプロジェクトの投資対効果を左右する、極めて重要なプロセスとなります。
③アジャイルアプローチでの開発・導入
AIは、一度開発・導入して終わりという進め方ではなく、何度もモデル・学習データ・利用方法等を細かくカスタマイズしなおすことで、より理想とする活用を実現することができます。
具体的には、初期仮説に基づいた簡易的なプロトタイプを構築し実際に利用してみる、というサイクルを、1サイクル数週間~数ヶ月の期間で何度も繰り返し、ブラッシュアップしていくという、アジャイル開発のアプローチを取ることが適しています。
④システムとルールの両面からのリスク管理
企業がAI活用に踏み切れない最大の理由として、機密情報漏洩などのリスクへの懸念が挙げられます。
確かに、社員に特段ルールを設けず、一般に公開されているAIツールを使用させるなどの場合、様々な問題が発生する可能性は存在します。
一方で、セキュリティ対策を行ったシステム構築や、社員向けのAIの使用ルールやガイドラインの策定により、リスクをマネジメントし最小化することが可能です。
⑤研修等での社員のAI活用リテラシー向上
AI(特に生成AI)を活用するにあたっては、同じAIを利用していても、使い手のリテラシーによって成果が大きく左右されるという点に注意が必要です。
そのため、AIのポテンシャルを最大限に活用するためには、従業員のAIに対する理解とスキル、すなわちAI活用リテラシーを向上させることが不可欠です。
そこで、研修プログラムや実践的なトレーニングを通じて、従業員がAIの基本的な知識、適切な使用方法、関連するリスクを理解してもらい、効率的かつ責任ある方法で使用できる環境の構築が重要となります。
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