バーチャル店舗とは?活用事例5選や3つのメリットも紹介
コロナウイルスの流行による行動制限をきっかけに、オンラインで買い物を行う人が増加しています。
そんななか、バーチャル店舗と呼ばれるオンライン上の仮想店舗で商品を販売する企業が続々と登場し話題を呼んでいます。
一方で、「バーチャル店舗の活用方法がわからない」「バーチャル店舗を活用することによりどのようなメリットがあるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、バーチャル店舗の活用方法やメリットを事例とともに分かりやすくご紹介します。
本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。
- バーチャル店舗の活用を検討している
- バーチャル店舗を活用することによりどのようなメリットがあるのか知りたい
- バーチャル店舗を活用している企業の事例が知りたい
本記事を読めば、バーチャル店舗の活用方法やメリットを一気にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。
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バーチャル店舗とは
バーチャル店舗とは、VR/メタバースや3D技術を活用し、商品の販売やサービスの提供を行う、オンライン上の仮想店舗のことを指します。
アマゾンや楽天市場などのECサイトと異なり、バーチャル店舗では、実際の店舗を訪れた時と同じように店舗内を歩き回ったり、商品をあらゆる角度から見たりすることができます。
VRやメタバースの普及に伴い、近年、新たな販売チャネルとしてバーチャル店舗を活用する企業が増えてきています。
企業がバーチャル店舗を導入する3つのメリット
企業がバーチャル店舗を導入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ➀顧客接点のオンラインシフトの実現
- ②幅広い顧客層へのリーチ
- ③バーチャル店舗ならではの体験による訴求力/売上向上
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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➀顧客接点のオンラインシフトの実現
コロナウイルス感染拡大防止のための行動制限などの影響で、幅広い業界のマーケティング・プロモーション活動が打撃を受けました。商材によってはオンラインでのプロモーションへのシフトを成功させています。
一方で、実物を確認して買いたいという人が多い商材や実店舗でのプロモーションイベントや顧客ひとり一人に寄り添った提案が重要な商材のマーケティングのオンラインシフトは非常に難易度が高く、幅広い業界の企業の課題となっています。
そこで、EC/マーケティングにバーチャル店舗を活用することで、実店舗などのリアル空間で行っていた顧客接点のオンラインシフトを行うことが可能です。
②幅広い顧客層へのリーチ
バーチャル店舗を活用したマーケティング施策の特徴の1つとして、「いつでも、どこからでもアクセスしてもらえる」という点があります。従来のリアルな空間でのプロモーションイベントでは、ターゲットとなる人が地理的に大きく制限されているため、一定程度バーチャル店舗でマーケティング施策を行うことで、幅広い地域のターゲットにリーチすることが可能です。
また、バーチャル店舗を活用することで、従来若者世代との接点獲得に苦戦していた企業・商材のマーケティングを加速させることもできます。バーチャル店舗がデジタルネイティブの比較的若い世代から人気を集めていることや、人気のコンテンツなどとコラボしたりゲーミフィケーションを取り入れたプロモーション施策との相性が良いことから、若者世代の顧客獲得への打ち手としての活用が進んでいくことが考えられます。
③バーチャル店舗ならではの体験による訴求力/売上向上
バーチャル店舗を活用することで、自社の商材の訴求力を向上することができます。訴求力向上に繋がるポイントは大きく2点あります。
1点目は、3Dモデルを活用した訴求力の向上です。顧客が商材や店舗、施設を目の前にしているような体験を提供でき、従来オンラインで商材の魅力が伝わりづらく、オンラインプロモーションに苦戦していた商材の訴求力を向上することができます。
2点目は、バーチャル店舗ならではの体験を通じた、新たな購買体験による訴求力の向上です。オンラインでありながら、友人と一緒に買い物が出来る環境を構築したり、リアルでは簡単に提供できない非現実的な体験型のプロモーション施策を低コストで実施したりすることができます。
業界別 企業によるバーチャル店舗の導入事例5選
業界別の企業によるバーチャル店舗の導入事例として、主に以下の5つが挙げられます。
- ①小売業界:三越伊勢丹がメタバース上に百貨店を再現
- ②アパレル業界:BEAMSがメタバースイベントに仮想店舗を出店
- ③通信業界:ソフトバンクがメタバースモール「メタパ」にバーチャル店舗を開設
- ④不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を出店
- ⑤自動車業界:日産がメタバース上で新車の試乗会を開催
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
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①小売業界:三越伊勢丹がメタバース上に百貨店を再現
三越伊勢丹は、独自のメタバース上の仮想都市である「レヴ ワールズ」を構築し提供しています。来場者はアバターの姿で、デジタル空間の「バーチャル伊勢丹」での買い物を楽しむことができます。店員のアバターも配置され、チャット機能を使った接客も受けられます。
また、メタバース上ではバーチャルファッションショーを楽しんだりや人気格闘漫画『刃牙』シリーズに登場する“地下闘技場”をモデルとしたイベントスペースが設けられ、アバターとなった一部の人気キャラクターに会えたり、関連するデジタルアイテムを入手したりすることもできます。
現在は婦人服や食品など180ブランドを扱っていますが、今後は家具や日用品にも対象を広げる方針です。友人のアバターと一緒に会話しながら買い物できるようにするなど機能も強化する予定です。他社がメタバース上で開催されるイベントへの出展が中心のなか、三越伊勢丹は既に独自のメタバース空間を構築・提供しており、小売・百貨店業界のVRショッピングの活用をリードする存在といえます。
②アパレル業界:BEAMSがメタバースイベントに仮想店舗を出店
ファッション大手であるビームスは世界最大のメタバースイベントである「バーチャルマーケット」に4度出展を行っています。バーチャルマーケットとはメタバース上にある会場で、アバターなどのさまざまな 3D アイテムや、リアル商品(洋服、PC、飲食物など)を売り買いでき、日本はもとより世界中から100万人を超える来場者を誇る世界最大のVRイベントです。
バーチャルマーケットでは、アバター用の洋服であるデジタルアイテムの販売やライブなどのイベントの開催が行われました。アバター用の洋服であるデジタルアイテムは、ビームスの2022年の秋冬商品を3Dモデルに起こした、Tシャツやワンピースなどの全7種類が販売されました。
また、ライブでは池田エライザさんがバーチャルライブを開催し、メタバースに着想を得た新曲の発表も行われました。一方でリアルでの商品販売も行われ、バーチャルマーケットの出展を記念したリアルな洋服の商品もビームスの公式オンラインショップにて販売されました。
4度目の参加の際には、関西のショップスタッフも含む約50名の社員が交代でバーチャル接客にあたり、メタバース上での接客を通じてリアル店舗への来客に繋がっている事例も生まれてきているとのことです。
③通信業界:ソフトバンクがメタバースモール「メタパ」にバーチャル店舗を開設
ソフトバンクは、凸版印刷が運営するメタバースショッピングモール「メタパ」において、ソフトバンクショップをオープンしました。
ユーザーは、スマートフォンでアプリをダウンロードすると、アバターの姿でソフトバンクショップに来店することができます。ショップ内では、展示されたスマートフォンを好きな角度で見ることができるだけでなく、AR技術を用いて現実世界に表示させることでサイズや色などを確認することができます。
ショップは24時間365日営業しており、家族や友人とコミュニケーションをとりながら買い物を楽しむことができます。また、リアルの店員がアバターとなり、商品・サービスに関する質問に答えたり、説明をしたりするなど、リアルの店舗と同じようなサービスを受けることができます。
さらに、公式オンラインショップとも連携しているため、バーチャルショップ上でスマートフォンを選んでそのまま購入手続きに進むことも可能です。
若者に人気のメタバースサービスを販売チャネルとして活用することで、多くの若年層を顧客に取り込もうとする狙いがあると考えられます。
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④不動産業界:大和ハウスがメタバース上で自由に見学できる住宅展示場を出店
大和ハウスはアバターを用いて担当者と見学者がコミュニケーションを図りながら仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「メタバース住宅展示場」を公開しました。ユーザーはスマホやタブレット・PCからメタバースにアクセスでき、最大6名の見学者とともに担当者にリアルタイムに質問や相談を実施することが可能です。
メタバース上にある住宅展示場という特徴を活かし地面から屋根の上までさまざまな角度から見学できることに加え、室内では子どもやペットなどの視点でも見学が可能です。
また、見学者が床や壁紙・天井等の色や素材、インテリアなどを瞬時に切り替えて、イメージを検討することもできます。今後、対応する住宅商品ラインナップを拡充していく方針とのことです。
⑤自動車業界:日産がメタバース上で新車の試乗会を開催
自動車業界では、ディーラーでの試乗会や接客をメタバース上で行い、多くの顧客との接点獲得を狙う取り組みが進んでいます。従来はわざわざ店舗に足を運び、契約書などの手続きを行う必要のあった試乗を、いつでも、どこからでも気軽に体験することができます。
日産自動車は、軽電気自動車「日産サクラ」の試乗会をメタバース上で開催しました。試乗会は、世界最大のVR SNS「VRChat」上で行われ、四季を感じられるドライブコースでバーチャルな日産サクラを運転することができました。自分で運転席に座って運転したり、後部座席に座ったりと現実の試乗に近い体験ができ、新車の特徴を立体的に確認することができます。メタバース上での試乗は通常の試乗とは違い、書類での手続きなども不要で、いつでもどこからでも体験可能なのが最大の強みです。
同社によると、「今回の取り組みにより営業担当者にアバターの操作経験がないことや、仮想空間でのリアルな商品訴求の難しさが明らかになった」とのこと。今回のような実証を重ねることで、将来的にメタバースのマーケティングのチャネルとしての活用が本格的に進んでいくことが期待されます。
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おススメのバーチャル店舗導入支援企業3選
おススメのバーチャル店舗導入支援企業として以下の3つが挙げられます。
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①ハコスコ:脳科学の知見を活かしたVR開発
ハコスコは、脳科学をベースにしたワンストップなソリューションの開発・提供を行っている企業です。
ハコスコの代表取締役 CEO の藤井さんは適応知性および社会的脳機能解明を研究する医学博士・脳科学者であり、「つながる脳」(毎日出版文化賞 受賞)などの書籍も出版しています。また、ハコスコは2014年7⽉に理化学研究所の理研ベンチャー制度により創業された会社です。
箱+スコープ=「ハコスコ」の名前のとおり、ダンボールにレンズをつけ、スマートフォンを利用しただけのミニマルなつくりのHMDを提供しており、累計141万台を販売しています。
ハコスコはバーチャル店舗開設のためのメタバース、VRゴーグル、360°カメラも提供しており、VRを体験する・配信をする・映像を作るというVRをワンストップで体験できるプラットフォームを実現しています。
②メタバース総研:国内最大級の知見に基づき企画から開発まで支援
メタバース総研は、企業向けのメタバース/XRのコンサルティング・開発を行っている会社です。
同社は、多数のメタバース/XR活用支援と国内最大級のビジネス向けメタバースメディアの運営により培った、豊富な経験と知見を武器とする、高品質のコンサルティングから制作/開発までの一気通貫での支援を強みとしています。
さらに、各領域に強みを持つ、38名のクリエイター/エンジニアや12社のパートナー企業による強力な支援体制を有しており、各企業の目的や要望に合わせた、オーダーメイドでの制作/開発が可能な点も特徴です。
そのため、現状構想段階にあり事業・企画の立案から支援してほしい企業や、テンプレ的な設計ではなく自社ならではのメタバース/XRを制作/開発したい企業におススメです。
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③Cluster:国内最大のメタバースプラットフォーム
Clusterは、人々が自由に交流する空間を提供するメタバースプラットフォームです。人々に日常的に利用されるソーシャルVRを目指し、イベント等を開催していない通常時のユーザー獲得に成功しており、日本初のメタバースプラットフォ―ムとしては圧倒的な存在感を誇ります。
バーチャル店舗の開設はもちろん、音楽ライブやカンファレンスなどのイベントも開催しており、多くのユーザーをひきつけています。また、スマートフォンやPC、VRなど、好きなデバイスから何万人もの人が同時に接続できるのが特徴です。
ユーザー数が国内最大規模であることから、Cluster上でバーチャル店舗を開設すれば、多くのユーザーに店舗を訪れてもらえることが期待できます。
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