メタバース空間作成ソフト3選|メタバース空間の作成方法も徹底解説

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。

現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。

 

一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのようなメタバース空間作成ソフトを使うか迷っている」、「BlenderMaya3ds Maxが有名らしいけど、メリット・デメリットを知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、メタバースの3Dモデリングができるメタバース空間作成ソフト3選をわかりやすく紹介します。

本記事を読めば、メタバース空間作成ソフトが理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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メタバース空間作成ソフト3選

メタバース空間作成ソフト3選

メタバースの空間作成ができる代表的な3DCGソフトとしてBlenderとMayaと3ds Maxが挙げられます。

 

BlenderとMayaと3ds Maxを徹底比較すると、Blenderは個人事業主 / 中小企業 / スタートアップの方に最適なメタバース空間作成ソフトであり、Mayaは大規模な制作会社 / ゲーム会社に最適なメタバース空間作成ソフトであり、3ds Maxは建築設計事務所 / アニメーションCG制作会社に最適なメタバース空間作成ソフトです。BlenderとMayaと3ds Maxーは、いずれも統合型のメタバース空間作成ソフトであり、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要な機能が備わっています。

 

機能軸では大きな差はありませんが、価格と習得難易度と強みに差があります。価格について、Blenderは無料で使えますが、Mayaと3DSMAXは1 ヶ月あたり¥36,300がかかります。また、習得難易度について、Blenderは操作方法が難しく習得難易度が高い一方で、Mayaと3DSMAXは教材が豊富のため習得難易度が低いです。強みについて、BlenderとMayaは3DCG制作全般に強みがあるのに対して、3ds Maxは建築パースの制作やアニメーションCGの制作等に強みがあります。

 

したがって、BlenderとMayaと3DSMAXは価格と習得難易度と強みの3つの観点で選ばれることが多いです。一方で、BlenderとMayaと3DSMAXには様々な違いがあるため、3つの違いを徹底的に解説します。

 

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Blenderとは

Blenderとは
(画像:Blender)

Blenderの概要と特徴

Blenderは、Blender Foundationによって提供されている統合型のオープンソースのメタバース空間作成ソフトです。無料で利用できることに加えて、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。機能の特徴としては、映画やエンタメ向けのアニメーションやエフェクトが豊富であることが挙げられます。

 

Blenderは個人事業主 / 中小企業 / スタートアップがメインで利用しており、ユーザー数は100万〜300万人と言われています。

 

近年、アップデートが繰り返されており、業界で主流な有料3DCGソフトMayaとも肩を並べるほどの充実した機能を無料で利用できることから、大きな注目を集めるメタバース空間作成ソフトです。

Blenderの3つのメリット

Blenderの3つのメリット

Blenderのメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①無料で利用できる
  • ②メタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている
  • ③​​日本語に対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①無料で利用できる

1つ目のメリットは無料で利用できる点です。一般的にメタバース空間作成ソフトは有料ですが、Blenderは無料で利用できます。Blenderは、Blender FoundationというBlenderの開発とリリースを行う非営利組織によって提供されており、Unity、AMD、NVIDIA、AWS、EPIC、Facebookなどの企業がBlenderの開発を支援しています。以上の背景により、Blenderは無料で利用することができます。

②3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている

2つ目のメリットはメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている点です。Blenderは統合型のメタバース空間作成ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、Blederのみであらゆるメタバース空間作成が可能です。

③​​日本語に対応している

3つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的にメタバース空間作成ソフトは英語対応のソフトが多いですが、Blenderは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。

Blenderの2つのデメリット

Blenderの2つのデメリット

Blenderのデメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

  • ①習得が難しい
  • ②サポートが充実していない

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①習得が難しい

1つ目のデメリットは習得が難しい点です。前述したとおり、Blenderはモデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている統合型のメタバース空間作成ソフトであるため、その豊富な機能を使いこなすのが難しいです。また、画面表示や操作法が独特であり、初心者にはハードルが高いメタバース空間作成ソフトとも言われています。

②サポートが充実していない

2つ目のデメリットはサポートが充実していない点です。Autodesk社が提供しているMayaなどの3DCGソフトにはカスタマーサポートが付いており、ソフトの使い方などを教えてくれますが、Blenderは無料で利用できるオープンソースのメタバース空間作成ソフトであるため、Mayaなどと比較するとサポートが充実していません。一方で、利用者数は多いため、コミュニティの掲示板などを有効活用すれば、サポートが充実していないという課題は解消することができます。

Mayaとは

Mayaとは
(画像:AutoDesk)

Mayaの概要と特徴

Mayaは、AutoDeskによって提供されている統合型のハイエンドメタバース空間作成ソフトです。利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」ですが、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。特徴としては、アニメーションやテクスチャリング等に活用されることが挙げられます。

 

Mayaは大規模な制作会社がメインで利用しており、ユーザー数は1万〜4万人と言われています。

ディズニーを始めとする世界最高峰のクリエイティブ企業にも採用されているなど、メタバース空間作成ソフトの定番的な存在です。

Mayaの3つのメリット

Mayaの3つのメリット

Mayaのメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①メタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている
  • ②サポートが充実している
  • ③​​日本語に対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①メタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている

1つ目のメリットはメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている点です。Mayaは統合型のメタバース空間作成ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、Mayaのみであらゆるメタバース空間作成が可能です。

②サポートが充実している

2つ目のメリットはサポートが充実している点です。Mayaにはカスタマーサポートが付いており、製品ダウンロード方法やソフトの使い方などを教えてくれます。したがって、3DCG制作ソフト初心者などは、簡単にサービスを利用することができます。

③​​日本語に対応している

3つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的にメタバース空間作成ソフトは英語対応のソフトが多いですが、Mayaは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。

Mayaの2つのデメリット

Mayaの2つのデメリット

Mayaのデメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

  • ①利用料金が高い
  • ②対応しているプラグインが少ない

 

それぞれのデメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①利用料金が高い

1つ目のデメリットは利用料金が高い点です。前述したとおり、Mayaの利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」、「¥286,000/年間契約」であり、無償で利用できるBlenderと比較すると利用のハードルが高いです。したがって、メタバース空間作成ソフトへのニーズ高く予算がある大規模な制作会社がメインで利用しています。

②対応しているプラグインが少ない

2つ目のデメリットは対応しているプラグインが少ない点です。MayaはBlenderと比較すると対応しているプラグインが少ないため、クオリティの高いメタバース空間を制作する際は、プログラミング知識が必要になるスクリプト作成を自身でする必要があります。

3ds Maxとは

3ds Maxとは
(画像:AutoDesk)

3ds Maxの概要と特徴

3ds Maxは、AutoDeskによって提供されている統合型のプロフェッショナル向けメタバース空間作成ソフトです。利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」ですが、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。特徴としては、建築パースの制作やアニメーションCGの制作等に活用されることが挙げられます。

 

3ds Maxは建築設計事務所やゲーム開発会社やアニメーション制作会社がメインで利用しており、ユーザー数は非公開ですがMAYAよりは少ないと予想されます。

鬼滅の刃のアニメ制作にも採用されているなど、メタバース空間作成ソフトの定番的な存在です。

3ds Maxの4つのメリット

3ds Maxの4つのメリット

3ds Maxのメリットとして以下の4つが挙げられます。

 

  • ①メタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている
  • ②サポートが充実している点
  • ③​​プラグインが充実している点
  • ④​​日本語に対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①メタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている

1つ目のメリットはメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっている点です。3ds Maxは統合型のメタバース空間作成ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等のメタバース空間作成に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、3ds Maxのみであらゆるメタバース空間作成が可能です。

②サポートが充実している

2つ目のメリットはサポートが充実している点です。3ds Maxにはカスタマーサポートが付いており、製品ダウンロード方法やソフトの使い方などを教えてくれます。したがって、メタバース空間作成ソフト初心者などは、簡単にサービスを利用することができます。

③プラグインが充実している点

3つ目のメリットはプラグインが充実している点です。3ds MaxはMayaと比べるとプラグインが豊富にあります。Mayaは独自の機能を追加するためにプログラミングの知識が必要でしたが、3ds Maxはプラグインを追加することで、簡単に機能を追加できます。また、3ds Maxにはアニメーション系のプラグインが多く、アニメのCG制作で使用されることが多いです。

④​​日本語に対応している

4つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的にメタバース空間作成ソフトは英語対応のソフトが多いですが、3ds Maxは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。

3ds Maxの2つのデメリット

3ds Maxの2つのデメリット

3ds Maxのデメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

  • ①利用料金が高い
  • ②Windowsでしか利用することができない

 

それぞれのデメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①利用料金が高い

1つ目のデメリットは利用料金が高い点です。前述したとおり、3ds Maxの利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」、「¥286,000/年間契約」であり、無料で利用できるBlenderと比較すると利用のハードルが高いです。したがって、メタバース空間作成ソフトへのニーズ高く予算がある大規模な制作会社がメインで利用しています。

②Windowsでしか利用することができない

2つ目のデメリットはMacとLinuxで利用することができない点です。MayaやBlenderはWindows, Mac, Linuxに対応しているのに対して、3ds MaxはWindowsにしか対応していないです。したがって、3ds Maxを利用するときはWindowsを使う必要があります。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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