【比較】Mayaと3ds Maxの違いとは?|メリット・デメリットを解説

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。

 

現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。

 

一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのような3DCG制作ソフトを使うか迷っている」、「Maya3ds Maxが有名らしいけど、両者のメリット・デメリットを知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、メタバース開発向けの3DCG制作ソフトのMayaと3ds Maxの比較をわかりやすく紹介します。

本記事を読めば、自社にマッチする3DCG制作ソフトが理解できると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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結論「Maya vs 3ds Max」

Mayaと3ds Maxを徹底比較すると、Mayaは大規模な制作会社 / ゲーム開発会社に最適な3DCG制作ソフトであり、3ds Maxは建築設計事務所 / アニメーションCG制作会社に最適な3DCG制作ソフトです。Mayaと3ds Maxは、どちらも統合型の3DCG制作ソフトであり、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要な機能が備わっています。

価格や機能軸では大きな差はありませんが、強みとプラグインの数と互換性に差があります。強みについて、Mayaは3DCG制作全般に強みがあるのに対して、3ds Maxは建築パースの制作やアニメーションCGの制作等に強みがあります。プラグインの数について、Mayaはプラグインの数が少ないため自身でプログラミングをして機能を追加する必要がありますが、3ds Maxはプラグインが豊富なため機能を簡単に追加できます。互換性について、MayaはWindows, Mac, Linuxに対応しているのに対して、3ds MaxはWindowsにしか対応していないです。

 

したがって、Mayaと3ds Maxは強みとプラグインの数と互換性との3つの観点で選ばれることが多いです。一方で、Mayaと3ds Maxには様々な違いがあるため、2つの違いを徹底的に解説します。

 

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Mayaとは

Mayaとは
(画像:Maya)

Mayaの概要と特徴

Mayaは、AutoDeskによって提供されている統合型のハイエンド3DCG制作ソフトです。利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」ですが、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。特徴としては、アニメーションやテクスチャリング等に活用されることが挙げられます。

 

Mayaは大規模な制作会社がメインで利用しており、ユーザー数は1万〜4万人と言われています。

ディズニーを始めとする世界最高峰のクリエイティブ企業にも採用されているなど、3DCGソフトの定番的な存在です。

 

※参照:Maya: Create expansive worlds, complex characters, and dazzling effects

Mayaの3つのメリット

Mayaの3つのメリット

Mayaのメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
  • ②サポートが充実している
  • ③​​日本語に対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている

1つ目のメリットは3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている点です。Mayaは統合型の3DCG制作ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、Mayaのみであらゆる3DCG制作が可能です。

②サポートが充実している

2つ目のメリットはサポートが充実している点です。Mayaにはカスタマーサポートが付いており、製品ダウンロード方法やソフトの使い方などを教えてくれます。したがって、3DCG制作ソフト初心者などは、簡単にサービスを利用することができます。

③​​日本語に対応している

3つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的に3DCG制作ソフトは英語対応のソフトが多いですが、Mayaは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。

Mayaの2つのデメリット

Mayaの2つのデメリット

Mayaのデメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

  • ①利用料金が高い
  • ②対応しているプラグインが少ない

 

それぞれのデメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①利用料金が高い

1つ目のデメリットは利用料金が高い点です。前述したとおり、Mayaの利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」、「¥286,000/年間契約」であり、無償で利用できるBlenderと比較すると利用のハードルが高いです。したがって、3DCG制作ソフトへのニーズ高く予算がある大規模な制作会社がメインで利用しています。

②対応しているプラグインが少ない

2つ目のデメリットは対応しているプラグインが少ない点です。MayaはBlenderと比較すると対応しているプラグインが少ないため、クオリティの高い3DCGを制作する際は、プログラミング知識が必要になるスクリプト作成を自身でする必要があります。

3ds Maxとは

3ds Maxとは
(画像:3ds Max)

3ds Maxの概要と特徴

3ds Maxは、AutoDeskによって提供されている統合型のプロフェッショナル向け3DCG制作ソフトです。利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」ですが、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。特徴としては、建築パースの制作やアニメーションCGの制作等に活用されることが挙げられます。

 

3ds Maxは建築設計事務所やゲーム開発会社やアニメーション制作会社がメインで利用しており、ユーザー数は非公開ですがMAYAよりは少ないと予想されます。

鬼滅の刃のアニメ制作にも採用されているなど、3DCGソフトの定番的な存在です。

 

参照:3ds Max: Create massive worlds and high-quality designs

3ds Maxの4つのメリット

3ds Maxの4つのメリット

3ds Maxのメリットとして以下の4つが挙げられます。

 

  • ①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている
  • ②サポートが充実している点
  • ③​​プラグインが充実している点
  • ④​​日本語に対応している

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている

1つ目のメリットは3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっている点です。3ds Maxは統合型の3DCG制作ソフトのため、モデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等の3DCG制作に必要なあらゆる機能が備わっています。したがって、3ds Maxのみであらゆる3DCG制作が可能です。

②サポートが充実している

2つ目のメリットはサポートが充実している点です。3ds Maxにはカスタマーサポートが付いており、製品ダウンロード方法やソフトの使い方などを教えてくれます。したがって、3DCG制作ソフト初心者などは、簡単にサービスを利用することができます。

③プラグインが充実している点

3つ目のメリットはプラグインが充実している点です。3ds MaxはMayaと比べるとプラグインが豊富にあります。Mayaは独自の機能を追加するためにプログラミングの知識が必要でしたが、3ds Maxはプラグインを追加することで、簡単に機能を追加できます。また、3ds Maxにはアニメーション系のプラグインが多く、アニメのCG制作で使用されることが多いです。

④​​日本語に対応している

4つ目のメリットは日本語に対応している点です。一般的に3DCG制作ソフトは英語対応のソフトが多いですが、3ds Maxは日本語にも対応しており、英語が苦手な方も比較的簡単に操作することができます。

3ds Maxの2つのデメリット

3ds Maxの2つのデメリット

3ds Maxのデメリットとして以下の2つが挙げられます。

 

  • ①利用料金が高い
  • ②Windowsでしか利用することができない

 

それぞれのデメリットについてわかりやすく紹介していきます。

①利用料金が高い

1つ目のデメリットは利用料金が高い点です。前述したとおり、3ds Maxの利用料金は「¥36,300/1 ヶ月契約」、「¥286,000/年間契約」であり、無料で利用できるBlenderと比較すると利用のハードルが高いです。したがって、3DCG制作ソフトへのニーズ高く予算がある大規模な制作会社がメインで利用しています。

②Windowsでしか利用することができない

2つ目のデメリットはMacとLinuxで利用することができない点です。MayaやBlenderはWindows, Mac, Linuxに対応しているのに対して、3ds MaxはWindowsにしか対応していないです。したがって、3ds Maxを利用するときはWindowsを使う必要があります。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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