VTuber×メタバースの事例3選|3つのメリットも解説

関連技術の発達やコロナによるリモートコミュニケーションの普及によりますます注目を集めているメタバース。実は今、多くのVTuberもメタバースに参入し、話題を呼んでいます。

 

一方で、「VTuberがメタバースをどのように活用しているのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、VTuberとメタバースを組み合わせた事例を、メリットとともに分かりやすくご紹介します。

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • VTuberとメタバースを組み合わせることによるメリットが知りたい
  • VTuber×メタバースの事例が知りたい
  • メタバース活用で成果を上げるためのポイントをおさえておきたい

 

本記事を読めば、VTuber×メタバースの事例からメリットまで一気にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


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そもそもVTuberとは

そもそもVTuberとは キズナアイ
(画像:Kizuna AI株式会社)

VTuberとは、アバターを使って活動している配信者のことです。多くの場合、匿名で、キャラクターに扮してYouTube上で動画を投稿したり、ライブ配信をしたりして活動しています。代表的なVTuberとしては、キズナアイや電脳少女シロなどが挙げられます。

 

また、最近ではYouTubeだけでなく、17LiveやSHOWROOMなど他の動画配信サービスで活動するVTuberや、メタバース上でライブを行い、観客に新たな体験を提供するVTuberなども登場しています。

VTuberがメタバース上で活動する3つのメリット

VTuberがメタバース上で活動する3つのメリット

VTuberがメタバース上で活動するメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①臨場感のあるライブ体験を提供できる
  • ②新たなマネタイズの機会の獲得につながる
  • ③物理的な工事が不要となりコストを削減できる

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①臨場感のあるライブ体験を提供できる

臨場感のあるライブ体験を提供できる キズナアイ
(画像:Kizuna AI)

1つ目のメリットは、臨場感のあるライブ体験を提供できる点です。観客はメタバースの活用により3D空間でのライブを楽しめることができるため、自宅にいながらまるで現実のライブ会場にいるかのような感覚を味わうことができます。

 

また、VTuberのパフォーマンスを360度から見ることができたり、メタバースならではの演出効果を楽しんだりすることができるなど、観客に対し、メタバースでしか味わえない体験を提供できる点も大きな魅力の一つです。

②新たなマネタイズの機会の獲得につながる

2つ目のメリットは、新たなマネタイズの機会の獲得につながる点です。例えば、メタバースをライブグッズの販売のための新たなチャネルとして活用することで、売上向上を見込める可能性があります。

 

また、メタバースを活用することで、リアルの商品に限らず、NFTなどの仮想アイテムを限定品として販売することも可能であり、収益基盤を拡大することが可能となります。

③物理的な工事が不要となりコストを削減できる

3つ目のメリットは、物理的な工事が不要となりコストを削減できる点です。

 

メタバースは施設工事などが不要でソフトウェアにより提供可能なため、実際に工事を行うよりコストを大幅に削減できます。リアルでは時間や費用がかさみがちなシーズン毎の演出の切り替えなどにも相性が良いです。

 

これにより企業は施設工事に時間をかけず、ライブの演出の工夫やプロモーション施策に限られたリソースを投下できます。また、物理的な構造物やインフラが不要なため、大規模イベントで近年問題になっている環境への影響を最小限に抑えることができます。

VTuber×メタバースの活用事例3選

VTuber×メタバースの活用事例3選は以下の通りです。

 

  • ①Kizuna AI(キズナアイ):ゲーム内のメタバースステージでライブ開催
  • ②ポニーキャニオン:VTuber向けメタバースライブ会場Virtual harevutaiの運営
  • ③Brave Group:VTuberによるバーチャルライブを手掛けるメタバース企業

 

それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①Kizuna AI(キズナアイ):ゲーム内のメタバースステージでライブ開催

Kizuna AI(キズナアイ):ゲーム内のメタバースステージでライブ開催
(画像:Kizuna AI)

大人気VTuberのキズナアイは、「機動都市X」というシューティングゲームとコラボし、同ゲーム内に開設されたメタバース会場でライブを行いました。カラフルなスポットライトに照らされたステージにキズナアイが登場し、サビ部分でステージの仕様が変わるなど、メタバース空間ならではの演出を施しました。

 

観客はライトスティックなどの応援グッズを使ったり、画面をタップしてキズナアイと一緒にダンスをするなど、まるで実際のライブ会場にいるかのような没入感の高いライブを体験することができました。

②ポニーキャニオン:VTuber向けメタバースライブ会場Virtual harevutaiの運営

ポニーキャニオン:VTuber向けメタバースライブ会場Virtual harevutaiの運営
(画像:harevutai)

ポニーキャニオンは、DMM.comやキューテックと協業でメタバースライブ事業「Virtual harevutaiプロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは、Virtual harevutai上で音楽ライブやその他様々なイベントを開催し、新しいライブ体験を提供することを目的としています。

 

観客は、アバターの姿で来場し、会場内を自由に移動したり、みんなで一緒にペンライトを振ったりするなど、リアルのライブに近い体験をすることができます。

 

VTuberだけでなく、ボーカロイドやアニメキャラクターのイベントとも相性が良く、今後も様々なバーチャルパフォーマーにより活用されていくと考えられます。

③Brave Group:VTuberによるバーチャルライブを手掛けるメタバース企業

Brave Group:VTuberによるバーチャルライブを手掛けるメタバース企業
(画像:ぶいすぽっ!)

Brave Groupは、VTuberを中心としたバーチャルIP事業などを展開する企業であり、VTuberによるバーチャルライブの開催も手掛けています。

 

eスポーツの良さを広めていくことを目的としたVTuberグループぶいすぽっ!のプロデュースやバーチャル歌手を育成・プロデュースするバーチャル音楽事務所RIOTの運営など、VTuberに関するあらゆる事業を手掛けています。

 

2022年には、メタバース領域での事業拡大のために13.7億円の資金調達を行っており、今後もメタバースとIPを組み合わせた様々な取り組みを展開していく企業として注目されています。

企業がメタバース活用で成果を上げるための5つのポイント

企業がメタバース活用で成果を上げるための5つのポイント

企業がメタバース活用で成果を上げるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
  • ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
  • ③ユーザーファーストなUX設計
  • ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
  • ⑤強力な開発・運用体制の構築

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ

1つ目のポイントは、最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップです。

デバイスの進化やユーザーの動き、各領域の先進事例をキャッチアップし、自社が取り組むべき活用方法や成果に繋がる活用のポイントを抑えた上で活用に着手しましょう。

 

メタバース活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や活用のノウハウを抑えておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。

②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案

2つ目のポイントは、メタバースを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。

現在メタバース活用に取り組む企業には、メタバース活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。

 

その結果、活用のPDCAが回らない、メタバース活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。

 

自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜメタバースではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案しましょう。

③ユーザーファーストな企画・UX設計

3つ目のポイントは、自社のターゲットにとってユーザーファーストなメタバースの企画・UX設計です。

現在、多くの企業がメタバースに参入を進めていますが、そのなかには、企業側の都合のみでサービス・体験が設計されたようなメタバースが多く存在します。それらのメタバースは、ユーザーに利用されず、企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまいます。

 

そのため、「メタバースならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を踏まえたUX設計が重要です。

④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進

4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。

メタバース市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。

 

そのため、計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。

⑤強力な開発・運用体制の構築

5つ目のポイントは、強力なメタバース開発・運用体制の構築です。

高いユーザー体験と事業性を両立するメタバースの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

 

メタバース開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。

企業がメタバース活用を進めるための4つのフェーズ

企業がメタバース活用を進めるための4つのフェーズ

企業のメタバース活用の進める流れとして、大きく以下の4つのフェーズが挙げられます。

 

  • Phase1:市場動向・知見のキャッチアップ
  • Phase2:戦略/企画の立案
  • Phase3:事業計画の策定
  • Phase4:開発・運用

 

それぞれのフェーズについて分かりやすく紹介していきます。

 

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Phase1:市場動向・知見のキャッチアップ

1つ目のPhaseとして取り組むべきは、最先端の市場動向・知見のキャッチアップです。MetaやApple、Microsoftなどのビックテックやユーザーの動向・先行活用事例など、日々変化する市場動向やナレッジへのキャッチアップが必要です。

このフェーズが、成果に繋がる骨太な戦略/企画策定の基盤となります。

Phase2:戦略/企画の立案

2つ目のPhaseはメタバース活用の戦略/企画です。活用目的を踏まえ、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方、実現に向けた企画を立案しましょう。

ユーザーバリューと自社の事業性の両方を満たす、質の高い戦略/企画の立案が、成果につながるメタバース活用の実現に向け最も重要なポイントとなります。

Phase3:事業計画の策定

3つ目のPhaseは事業計画の策定です。事業に期待する成果や開発・運用のアプローチやタイムライン、必要な投資額などを検討しましょう。

メタバース開発・運用といっても、プロジェクト毎に求められるケイパビリティは様々であるため、自社にマッチするツール・ベンダーの選定が非常に重要です。

Phase4:開発・運用

4つ目のPhaseが開発・運用です。メタバース開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを有効活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完しつつ、ユーザーに届けたい体験を実現するメタバースの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。 

 

4つのフェーズで取り組むべき35のステップに関しては、以下の関連記事で詳しく解説しています。

 

※関連記事:メタバースを活用した事業を作る方法|全4フェーズと35ステップ【担当者必見】

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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