NTTドコモの展開する4つのメタバースとは?注力する理由も解説

メタバース NTTドコモ

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース。

 

そんな中、日本を代表する企業であるNTTドコモが、メタバースサービスを次々とリリースするほどの本気度で、メタバース領域に参入しています。

 

一方で、「NTTドコモがメタバースに注力するらしいけど背景までは分からない」、「具体的にどのような事業を展開しているのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、NTTドコモがメタバースに注力する理由や展開するサービスの内容を分かりやすくご紹介します。

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • NTTドコモがメタバース領域に参入している背景を知りたい
  • NTTドコモがどのようなメタバースサービスを展開しているかおさえておきたい

 

本記事を読めば、NTTドコモがメタバースに注力する理由や展開するサービスの内容まで一気にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


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NTTドコモの展開する4つのメタバースとは?

NTTドコモの展開する4つのメタバースとは?

NTTドコモの展開するメタバースとして以下の4つが挙げられます。

 

  • ①DOOR:100万人が利用するVR空間プラットフォーム
  • ②XR World:ウェブブラウザからでも手軽に参加できるマルチデバイス型メタバース
  • ③XR City:スマホでARコンテンツを楽しめる新感覚アプリ
  • ④Meta Me:共通の価値観を持つ人たちと繋がれるメタバース

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①DOOR:100万人が利用するVR空間プラットフォーム

DOOR:100万人が利用するVR空間プラットフォーム
(画像:NTT)

DOORは、2020年11月にリリースされたVR空間メタバースプラットフォームです。

特徴として、簡単にVR空間を作成することができる点、スマートフォンやウェブブラウザなど様々なデバイスに対応している点が挙げられます。

 

作成したVR空間には専用のURLが発行されるので、そのURLを知っている特定の人だけが参加できるようなプライベート空間を作ることも可能です。

 

DOORは、個人利用だけでなく、企業のイベントやバーチャルショップ、バーチャル学校、Vtuberによるライブなど様々な用途で活用されており、ユーザー数は100万人を突破しています。

②XR World:ウェブブラウザからでも手軽に参加できるマルチデバイス型メタバース

XR World:ウェブブラウザからでも手軽に参加できるマルチデバイス型メタバース
(画像:NTT)

XR Worldは、ウェブブラウザから手軽に無料で参加することができるメタバースプラットフォームです。

 

ユーザーは、メタバース空間においてアバターを通して他のユーザーとコミュニケーションをとったり、音楽・アニメ・ダンスなどのエンタメコンテンツを楽しんだり、スポーツ・教育・観光などにも活用したりすることができます。

 

スマートフォンやパソコンから気軽に参加できるため、初心者でも始めやすいサービスとなっています。

 

DOORとの違いとして、DOORはMeta Questのようなヘッドセットからアクセスできるのに対しXR Worldはヘッドセット未対応である点や、DOORは個人でもVR空間を作成することができるのに対しXR Worldは法人のみが作成することができるといった点が挙げられます。

 

もっとも、XR Worldは2022年11月にリリースされたばかりなので、今後、続々と新しい機能が実装されていくと考えられます。

③XR City:スマホでARコンテンツを楽しめる新感覚アプリ

XR City:スマホでARコンテンツを楽しめる新感覚アプリ
(画像:NTTドコモ)

XR Cityは、AR技術を活用し、街を歩きながらデジタルコンテンツを楽しむことができるアプリです。2022年7月からサービスの提供が開始されています。

 

ARを利用してSNS映えする写真を撮影できるARフィルターや、謎解き制作集団SCRAPとコラボした謎解きコンテンツ、ロールプレイングゲームなど、一般消費者向けに様々なコンテンツを展開してます。

 

XR Cityは、他の企業がコンテンツを提供するプラットフォームとしても利用されており、新たなビジネスチャンスも創出しています。

 

また、それぞれの地域特有のコンテンツを提供することで、観光客をひきつけ、地域の活性化につなげる取り組みもなされています。

 

NTTドコモは、XR Cityにより、一般ユーザー、地域住民、コンテンツ提供企業のそれぞれが恩恵を受けることができるエコシステムの構築を目指すとのことです。

④Meta Me:共通の価値観を持つ人たちと繋がれるメタバース

Meta Me:共通の価値観を持つ人たちと繋がれるメタバース
(画像:Relic)

Meta Meは、メタバース空間において、自分らしさを表現したり、目的や価値観を同じくする他者と繋がることが可能なコミュニケーションサービスです。NTTドコモの技術を活用して、株式会社Relicが、2023年2月にベータ版を提供しました。

 

ユーザーの価値観を反映して自分らしさを表現する「Identity World(アイデンティティ・ワールド)」と、複数の世界から自分の好みに合った世界を選んでコミュニケーションをとることができる「Community World(コミュニティ・ワールド)」の2つの世界があります。

 

NTTドコモの技術を活用することにより、最大で1万人が同時接続できる点が大きな特徴です。

 

Meta Meでのコミュニケーションを通じて、誰もが自分らしさを表現し、価値観を同じくする人と繋がれる機会を手にすることができると期待されています。

NTTドコモがメタバースに注力する3つの理由

NTTドコモがメタバースに注力する3つの理由

NTTドコモがメタバースに注力する理由として以下の3つが挙げられます。

 

  • ①新たなビジネスチャンスの獲得による収益拡大
  • ②既存の通信事業との親和性の高さ
  • ③IT市場のゲームチェンジへの対応の必要性

 

それぞれの理由についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①新たなビジネスチャンスの獲得による収益拡大

新たなビジネスチャンスの獲得による収益拡大 NTTドコモ
(画像:NTTドコモ)

1つ目の理由は、新たなビジネスチャンスの獲得により収益を拡大したいからです。

メタバースは若年層を中心に急速な盛り上がりを見せており、メタバースに参入することで、特に若年層の新たな顧客を獲得できる可能性が高まります。

 

また、メタバース上で音楽イベントなどの娯楽関連のサービスを展開したり、企業がコンテンツを提供するためのプラットフォームを提供したりするなど、メタバースに参入することで新たなビジネスの機会を得ることができます。

 

NTTドコモは、人口減少で主力の携帯電話事業が伸び悩む中、メタバース事業を新たな収益の柱とするために、この領域に600億円を投資していくとのことです。

②既存の通信事業との親和性の高さ

2つ目の理由は、既存の通信事業との親和性が高いからです。

メタバース空間を維持するためには、安定した大容量通信や多人数同時接続が可能であることが必要不可欠となります。そのため、メタバースは、NTTドコモの主力事業である通信事業の強みを大いに生かすことができる領域であるといえます。

 

したがって、NTTドコモは、メタバースを安定的に運営できる環境を容易に構築することができ、この点が、他の企業にはない大きな強みになると考えられます。

③IT市場のゲームチェンジへの対応の必要性

IT市場のゲームチェンジへの対応の必要性 Meta
(画像:Meta)

3つ目の理由は、IT市場のゲームチェンジに対応する必要性があるからです。

メタバースの普及は、スマホの普及がIT市場にもたらしたのと同様に、あらゆるビジネスの当たり前を変える可能性があると考えられています。

そのため、メタバースは、大手IT事業者にとって、早期参入を果たすこと、新たな収益機会を獲得できる領域である一方で、乗り遅れると既存事業の維持・成長に対する脅威でもある領域と言えます。

 

このような背景があり、近年、MetaやAppleなどのビッグテックも含め、多くの企業がメタバースに参入し、競争が激化しています。

  

同様に、NTTドコモは、大手通信事業者としてメタバースに参入することで、この領域での存在感を確立し、先行利益を獲得したいという狙いがあるのではないかと考えられます。

メタバースの今後の普及・発展のシナリオ

メタバースの今後の普及・発展のシナリオ

メタバースの今後の普及・発展のシナリオとして以下の3フェーズが挙げられます。

 

  • ①黎明期(~2025年):一般ユーザーにメタバースの認知が広まる
  • ②普及期(2025~2030年):メタバースが一気に人々の生活に普及
  • ③定着期(2030年~):多くの人々が当たり前にメタバース空間で活動

 

それぞれのフェーズについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①黎明期(~2025年):一般ユーザーにメタバースの認知が広まる

黎明期(~2025年):一般ユーザーにメタバースの認知が広まる ZYBER
(画像:ZYBER)

現在〜2025年までのメタバース黎明期は、メタバースを構成する技術要素の進化と社会的なニーズの高まりを機に、多くの一般ユーザーがメタバースに興味を示し始めます。それに伴い多くの企業がメタバース市場への参入を始めます。

 

具体的には技術の発展により、VRデバイスの低価格や小型化が進み、一般ユーザーでも利用しやすいデバイスになること、新型コロナウイルスの流行により、リモートコミュニケーションの需要が高まることなどにより、メタバースが大きく発展する準備が整うフェーズと言えます。

 

一方で、メインのユーザー層はVRゲームを目的とするコアユーザーであり、市場としてもデバイスやゲームタイトルが中心となっています。

②普及期(2025~2030年):メタバースが一気に人々の生活に普及

普及期(2025~2030年):メタバースが一気に人々の生活に普及 Apple
(画像:Apple)

2025〜2030年のメタバース普及期は、要素技術の更なる発展と、メタバース上で提供されるサービスの充実により、メタバースが一気に人々の生活に普及し始めます。

 

この頃にはVR/ARデバイスはかなり小型化・軽量化され、長時間装着することが可能になっており、現代におけるスマホのような感覚で、幅広い活動をメタバース上で行うようになっていきます。

 

人々がメタバースで過ごす時間が長くなるにつれ、メタバース空間上のデジタルアセット(アバターやアバターの洋服など)がより価値を持ったり、メタバース上のメディアやSNSの広告がより価値を持っていくと考えられます。

③定着期(2030年~):多くの人々が当たり前にメタバース空間で活動

定着期(2030年~):多くの人々が当たり前にメタバース空間で活動 Apple
(画像:Apple)

2030年以降のメタバース定着期は、要素技術が一通り成熟し、人々がメタバース空間にアクセスする上での課題は解決され、老若男女問わず多くの人々が当たり前にメタバース空間で活動するようになると考えられています。

 

現代のスマホのように、あらゆる領域のサービスにアクセスするベースとなる存在に発展しており、消費者向けのサービスの充実はもちろん、多くの企業の業務プロセスにメタバースが取り込まれていくと考えられます。

 

具体的には、企業の教育研修がメタバースを通じて行われたり、製造業のバリューチェン全体がメタバース上に構築され、各種シミュレーションや現場の作業員のサポートにも活用されるなど、仕事でもメタバースを活用することがごく自然に行われるようになっていくでしょう。

企業がメタバースを活用する3大メリット

企業がメタバースを活用する3大メリット

企業がメタバースを活用する代表的なメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①新規事業の創出
  • ②マーケティング・ブランディングの強化
  • ③企業の社内業務の効率化

 

それぞれのメリットを分かりやすく紹介していきます。

 

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①新規事業の創出

新規事業の創出 バンダイナムコ
(画像:バンダイナムコ)

1つ目のメリットは、メタバースサービスやイベントなどの新規事業の創出です。

メタバースを活用し新たなサービスを構築することで、ユーザーに対し現実に存在するもの/しないものを含め、仮想空間上に3Dの世界を構築することができるというメタバースならではの特徴を活かし、ユニークな体験を提供するサービスを提供することができます。

 

また、メタバース上でアーティストや企業を集めたイベントをすることで、入場券やデジタルコンテンツの販売など収益性の高い新たなビジネスを展開できることが挙げられます。

②マーケティング・ブランディングの強化

マーケティング・ブランディングの強化 三越伊勢丹
(画像:三越伊勢丹)

2つ目のメリットは、メタバースを活用したマーケティング・ブランディングの強化です。

メタバースが人々の生活に普及するにつれ、オフラインからオンラインへ、WebからSNSへと起こってきたのと同様の顧客接点のシフトが、メタバースでも起こると考えられます。

 

メタバースをマーケティング・ブランディングに活用することで、従来はオンラインでの実施が難しかった商品・サービスの販促やメタバースならではの体験を通じた強力なブランディングを行うことができます。メタバースは従来のWebページや動画と比べ伝えられる情報がリッチかつインタラクティブな体験を提供可能なため、ユーザーを惹きつけやすく幅広い業種での活用が進んでいます。

③企業の社内業務の効率化

企業の社内業務の効率化 DHL
(画像:DHL)

3つ目のメリットは、企業の社内業務の効率化です。

メタバース・デジタルツインを社内業務の効率化に活用することで、バリューチェーン全体や工程全体の最適化社員の作業のサポート、研修の効率化をすることができます。

 

メタバース上で現状存在しない施設や設備を設計し、シミュレーションを行うことで、最適な製造ラインや運用方法を特定したり、メタバースの特徴である3Dでの情報の表示により、AR/MRグラスで現場の作業員の作業をサポートしたり、VRグラスにより様々なシチュエーションを想定した研修を行ったりと多岐にわたる活用方法が存在します。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却した後、日本企業の海外マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を設立して代表取締役社長に就任。メタバースのビジネス活用を支援するメタバース総研を設立して代表取締役社長に就任。

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