【2024年最新】プロが選ぶおススメのARツール4選と選び方!

ポケモンGOの大流行によって注目を浴びたARですが、近年多くの企業がAR開発に取り組んでいます。

一方で、AR制作会社やツールとしてのどのような選択肢が存在し、どのような観点から選べばよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、今回はおススメのARツールを選び方とともにご紹介します。

本記事を読めば、AR開発の進め方について理解が深まると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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AR開発の前に検討しておきたい3つのポイント

➀AR活用の目的はサービス構築か単発でのプロモーションなどか?

AR活用の目的はサービス構築か単発でのプロモーションなどか? カルビー
(画像:カルビー株式会社)

AR活用をご検討されている目的は大きく本格的なサービス開発と単発的なプロモーションなどへの活用の2つに分けられます。

前者の本格的なサービス開発の例として、ポケモンGOのようなARを活用したゲームやZOZOCOSMEなどの自社アプリ上へのAR機能の追加などが挙げられます。

一方、後者の単発的なプロモーションなどへの活用の例として、森永乳業や大正製薬などが取り組んでいる食品パッケージをスキャンするとARが出現するといったプロモーションが挙げられます。

 

このように自社のAR活用の目的によって、組むべきパートナーや必要な人員・予算感などが大きく変わってきます。

 

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②ツールを活用できる人材をどの程度有しているか?

AR開発にあたり、ARツールを活用できる人材の有無は大きな軸の1つです。後ほどご紹介しますが、近年GoogleやAppleなどの海外ビックテックはAR開発ツールを提供し始めており、自社にAR関連の技術の知見を有する人員がいる場合、ツール活用をベースに開発を進めることが選択肢となってきます。このような人材の有無が、ツール活用による開発か、AR制作会社への外注による開発かを決める大きな軸となります。

 

ツール活用のメリットとしては外注に比べアジャイルに開発・改善を行えることが挙げられ、一方でデメリットとしては社内のリソースを投下する必要があること、経験・知見不足の場合、開発が上手く進まないことなどが挙げられます。

③ユーザーがアプリDLの負荷を許容してくれそうか?

ARの仕様を決定するにあたり、ユーザーが専用のアプリのDLの負荷を許容してくれそうかによって、アプリARとWebARのどちらを選択すべきかが大きく左右されます。

そのため、ターゲットユーザーがアプリDLの負荷を許容してくれなさそうな場合はWebARを選択するのが一般的です。

 

アプリDLの負荷を許容してくれる可能性の高い例としては、toBでの利用でDLを義務付けられる場合やtoCでもポケモンGOなどユーザーの体験価値が高いユースケースが挙げられます。

一方で、アプリDLの負荷を許容してくれる可能性の低い例としては、マーカーを読み込ませての商品のプロモーションなど、利用開始時点ではユーザーに強いインセンティブがないユースケースが挙げられます。

おススメAR開発ツール4選

おススメのAR制作ツール4選

おススメのAR開発ツールは次の4つです。

 

  • ①ARcore:Googleが提供するAndroid端末向けARプラットフォーム
  • ②ARKit:Appleが提供するiOS端末向けARプラットフォーム
  • ③8thwall:国内外の有名企業が利用するWebAR開発プラットフォーム
  • ④PalanAR:ノーコードで利用できるWebAR開発プラットフォーム

 

それぞれを分かりやすく紹介していきます。

 

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①ARcore:Googleが提供するAndroid端末向けARプラットフォーム

ARcore:Googleが提供するAndroid端末向けARプラットフォーム
(画像:Google)

ARcoreは、GoogleがAndroid端末向けに提供しているARプラットフォームです。

ARcoreの特徴は次の2点です。

 

  • 1.無料でARアプリを開発できる点
  • 2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる点

 

1点目の無料でARアプリを開発できる点に関して、従来であればARアプリを開発する際は、フレームワークを保有する企業からライセンスを購入する必要があったが、ARCoreを使えば無料でARアプリを開発することができます。

 

2点目の 対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる点に関して、Google、ASUS、HUAWEI、Samsung、Sonyなどのデバイスを活用してARアプリを動作でき、AR空間を楽しむために追加機器を端末に取り付ける必要がありません。

 

ARcoreは、Googleが提供していることもあり、全世界で広く利用されているARプラットフォームの一つです。

②ARKit:Appleが提供するiOS端末向けARプラットフォーム

ARKit:Appleが提供するiOS端末向けARプラットフォーム
(画像:Apple)

ARKitは、AppleがiPhoneやiPadなどのiOS端末向けに提供しているARプラットフォームです。
ARKitの特徴は次の3点です。

 

  • 1.最も豊富な機能を備えている点
  • 2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる点
  • 3.無料でARアプリを開発できる点

 

1点目の最も豊富な機能を備えている点に関して、ARKitには人体の認識・オクルージョン(奥にある3DCGは欠けた状態で描画するという処理)、前後カメラの同時利用などの独自機能があります。

 

2点目の対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる点に関して、ARKitはAppleが提供しているARプラットフォームであるため、iPhoneやiPadなどのiOS端末でARアプリを動作できます。

 

3点目の無料でARアプリを開発できる点に関して、ARKitもARcoreと同様にライセンスを購入せずに、無料でARアプリを開発することができます。

 

ARKitは、Appleが提供していることもあり、全世界で広く利用されているARプラットフォームの一つです。

③8thwall:国内外の有名企業が利用するWebAR開発プラットフォーム

8thwall:国内外の有名企業が利用するWebAR開発プラットフォーム
(画像:Wall)

8thwallは、アメリカのWall社が提供する簡単にWebARを作成できる開発プラットフォームです。

8thwallの主な特徴は以下の2点です。

 

  • 1.WebARを作成できる
  • 2.初学者でも比較的利用しやすい

 

1点目のWebARを作成できる点に関して、アプリARに対するWebARの強みとして専用アプリのDLが不要でありユーザーに普及しやすい点、OSを問わないためAndroid、iOSそれぞれに対する開発が不要な点、Webならではのリンク機能などによって高い集客効果が見込める点などが挙げられます。

 

2点目の初学者でも比較的利用しやすいという点に関して、デモやアシスタントツールが豊富に用意されているため、ARCoreやARKitと比べると初学者でも利用しやすいツールとなっています。

 

そのため、8thwallは国内外の大手企業に利用されており、国内ではトヨタ自動車やSony Pictures、海外ではマクドナルド、NIke、アディダスなどの大手企業が8thwallを利用してAR開発を行っています。

④PalanAR:ノーコードで利用できるWebAR開発プラットフォーム

PalanAR:ノーコードで利用できるWebAR開発プラットフォーム
(画像:PalanAR)

PalanARは、コードを書かずに魅力的なWebARを作成できるWebAR開発プラットフォームです。

PalanARの特徴は次の2点です。

 

  • 1.ノーコードでWebARを作成できる点
  • 2.スマホやタブレットをかざすだけで手軽にARを体験できる点

 

1点目のノーコードでWebARを作成できる点に関して、PalanARは、画像ファイル、動画ファイル、3Dモデルなどの好きなファイルをアップロードするだけでWebARを制作することができます。また、アップロードしたオブジェクトの位置や大きさ、角度、タッチした時のアクションなどの設定や、複数のオブジェクトを組み合わせるなどの設定も簡単にできます。

 

2点目のスマホやタブレットをかざすだけで手軽にARを体験できる点に関して、従来はARを体験するには専用のアプリをインストールする必要があったが、PalanARはスマホやタブレットをかざすだけで手軽にARを体験できます。

 

PalanARは、個人クリエイター、動物園、アパレルメーカー、ショッピングセンター、大学など業種業態問わず様々な方に利用されているWebAR開発プラットフォームです。具体的には、東京都中央区が成人の日向けコンテンツとして活用したり、嵐山商店街が七夕まつりのフォトスポットコンテンツとして活用したなどの実績があります。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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