ARスポーツ「HADO」とは?事例6選や3大メリットも紹介
ポケモンGOやsnowなどのARアプリの普及やAppleによる初のXRデバイスVision Pro発表など、近年ARへの注目はより一層高まっています。
近年では、ARを活用した魔法のようなプレーを体験できるスポーツ「HADO」が、全世界で350万人以上の人が体験するなど、話題になっています。
そこで今回は、ARスポーツ「HADO」について、スポーツビジネスへのAR活用事例やメリットなどとともにわかりやすくご紹介します。
本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。
- ARスポーツHADOとは何か知りたい
- スポーツビジネスへのARの活用事例を押さえておきたい
- スポーツビジネスへのAR活用を成功させるためのポイントを押さえておきたい
本記事を読めば、ARスポーツHADOをはじめとするスポーツビジネスへのAR活用の最新情報を効率よくキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
そもそもARとは?
ARとはAugumeted Realityの略称で、拡張現実とも呼ばれます。リアルの世界にデジタルの情報/コンテンツを視覚的に重ね合わせることで、リアルの世界を拡張する技術のことを指します。ARには、ゴーグルを装着せずに、スマートフォンやタブレットの画面にデジタルの情報/コンテンツを表示させるものも含みます。
ARを活用することで、「Pokemon Go」のように、リアルの街にポケモンが存在するかのようなゲームを楽しんだり、「GoogleMap」のARナビのように、リアルの街に道順を示す矢印などの情報が表示され、スムーズに目的地にたどり着くことができます。
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魔法のようなプレーを体験できるARスポーツ「HADO」とは
HADOは、現実世界を舞台に、3D映像として表示されるエナジーボールを放って対戦するARスポーツです。
プレイヤーはARゴーグルとアームセンサーを装着して、エナジーボールを相手に向かって投げたり、シールドを作って防御したりして、対戦を楽しむことができます。3対3のチーム戦で、相手にエナジーボールを当ててライフを破壊した回数が多い方が勝ちというシンプルなルールであるため、誰でも気軽に楽しむことができます。
HADOは、自分の手から仮想のボールが放たれるというARならではの魔法のようなプレーを体験することができるとして、日本だけでなく世界中で注目を集めています。
現在39か国以上で広まっており、全世界で350万人以上の人が体験しています。日本では、全国13か所の施設でHADOを楽しむことができます。
このように、ARによる立体映像の表示機能を活かしたスポーツは、新たなビジネスチャンスとして今後より一層普及していくと考えられます。
スポーツビジネスへのAR活用の3つのメリット
スポーツビジネスへのAR活用のメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ①新たなスポーツ観戦スタイルの実現
- ②チームやブランドのプロモーションへの強化
- ③スポーツ用品のECの強化
それぞれについて分かりやすく解説します。
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①新たなスポーツ観戦スタイルの実現
ARを活用した新たなスポーツ観戦スタイルを実現し、観客により高い体験価値を届ける事が可能です。例えば、フィールド上の選手をカメラで映すとその選手の成績を見れるようにする、入場や得点シーンの演出にAR技術を利用するなど、今まで以上にスポーツ観戦の顧客体験の質を向上させることができます。
②チームやブランドのプロモーションの強化
ARはチームやブランドのプロモーションに活用することも可能です。選手との写真撮影、自宅にいながら一流選手がまるで目の前にいるかのように投影、自分のプレー動画の背景をプロの試合のスタジアムへの変更などを通じたプロモーションが可能なため、より高い訴求効果が期待できます。
ARはユーザーが既に所有しているスマホを通じたサービス提供が可能なため、プロモーションへの活用に適しています。既にスポーツ業界に限らず、アーティストやアニメ・漫画、ハイブランドなど様々な業界の企業がプロモーションへの活用に取り組んでいます。
③スポーツ用品のECの強化
ARはスポーツ用品のECの強化にも活用することができます。
スポーツ用品はサイズ感や着心地が直接パフォーマンスに影響を及ぼすため、フィット感が購入への決め手となることが多い特徴があります。そのため、購入の前にフィット感を確認したいニーズが大きく、AR技術を活用すると、消費者はデジタル上で試着を行うことができ、商品のサイズ感を実際に体感することが可能です。これにより、購入前に商品が自分に合うかどうかをより具体的に確認でき、満足度の向上や返品や交換のコストを削減することに繋がります。
スポーツビジネスへのAR活用事例6選
スポーツビジネスへのAR活用事例として、代表的なものは以下の6つです。
- ①野球:ソフトバンクARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現
- ②サッカー:アルビレックス新潟がARを活用し選手情報やスタジアム連動型ゲームのコンテンツを提供
- ③バスケ:BリーグのチームがAR技術を活用して動く選手と写真撮影を可能に
- ④小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
- ⑤ランニング:ランナー用デバイス「Ghost Pacer」でアバターがペースメーカーに
- ⑥トレーニング:DIDIMが室内でARを利用したトレーニングマシンを開発
それぞれについて、わかりやすく解説します。
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①野球:ソフトバンクARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現
福岡ソフトバンクホークスは球場に訪れた観客向けに、選手の成績などのデータが表示されるARサービスの提供を期間限定で行いました。この取り組みは、ソフトバンクが提供するコンテンツサービス「5G LAB」のラインアップの一部として展開され、球場全体のメタバース化へ向けたトライアルの意味合いがあります。
観客がフィールドにスマホをかざすと、各選手のパネルが表示され、それらのパネルをタップすると各選手の成績などのデータを確認することができます。球場でも各種データを確認しながら選手たちのプレーを観戦するという、リアルとバーチャルがミックスされた新たな観戦スタイルにより、より試合を楽しむことができます。
球団側は将来のビジョンとして「PayPayドームから順次拡大して、福岡の街自体をメタバース化していければと構想している」と表明しています。
②サッカー:アルビレックス新潟がARを活用し選手情報やスタジアム連動型ゲームのコンテンツを提供
Jリーグのアルビレックス新潟は、2021年にKDDI株式会社と連携してAR技術を活用した新しい観戦体験の実証実験を行いました。ユーザーは観戦中に客席に設置された5Gスマホをピッチへかざすことでカメラを通じて映し出された画面を通じて試合状況に関する情報や特殊演出を楽しむことができ、試合中の観戦体験が向上します。
選手の成績を出すだけでなく、画面上でキックターゲットに挑戦できるゲームも楽しむことができ、試合の前後やハーフタイムなどの合間時間の観戦体験の向上が目指されたサービスも提供しました。チームとしてはさらにARなどの先端技術と5Gを活用した観戦体験を共同で創出することに取り組むとのことです。
③バスケ:BリーグのチームがAR技術を活用して動く選手と写真撮影を可能に
バスケのBリーグチームの一つである広島ドラゴンフライズはAR技術を活用した「AR選手パネル」を試合会場で公式コンテンツとしてリリースしました。来場者は試合会場に設置された選手パネルにカメラをかざすと、動く選手と一緒に記念撮影が可能です。また、専用アプリのインストールは不要であり、QRコードによって自動で起動するのでユーザーの手間が小さい点が特徴です。
従来より選手パネルは来場したファンに人気の撮影スポットでしたが、今回の「AR選手パネル」によってまさに選手とその場で一緒に記念撮影をしている様な臨場感のある体験が提供されています。
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④小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
Nikeは公式アプリ上で足のサイズを測ることのできる機能である「Nike Fit」を提供しています。Nike Fitは最新のAR技術を使って、わずか数秒で両足の13カ所からデータを収集し、足のサイズや幅などの計測を行うことができます。
計測結果をもとに、ユーザーに最適なシューズがレコメンドされ、ECの欠点であったサイズ違いで返品されてしまう事態を防ぐことができます。また、このデータはアプリに保存されるので、ナイキの実店舗に行ったときや、オンラインで次のシューズを注文するときにも、QRコードを使ってすぐに店員にサイズを伝えることができます。
⑤ランニング:ランナー用デバイス「Ghost Pacer」でアバターがペースメーカーに
Ghost pacerは、ランナーのトレーニング用に開発された、伴走するアバターが現れるランナー向けのグラス型デバイスです。ユーザーが専用アプリで走るルートとペースを設定してGhost Pacerを装着すると、目の前にホログラフィックアバターが出現し、アバターは設定したペースで走り続けるペースメーカーとなって、ランナーの走行ペースを保つ手助けをします。
また、友人が走ったルートと速度データを元にアバターを走らせてバーチャルレースを行うことも可能です。AR技術を活用することで、友人と一緒にランニングするかの様なランニング体験の質向上や、トレーニングの効率向上が見込まれます。
⑥トレーニング:DIDIMが室内でARを利用したトレーニングマシンを開発
DIDIMは、AR技術を活用した室内トレーニングマシンを開発しました。ユーザーは、AR技術によって地面に投影された映像に合わせてトレーニングすることができるほか、トレーニングプログラム、脳トレ、ヘルスケアゲームなど80種類以上のコンテンツがあり、毎月コンテンツが追加されています。横5m、奥行き3mのスペースがあれば設置が可能で、マルチプレイも可能です。
楽しみながらトレーニングできることによるトレーニング体験の質向上や、フォームをセルフチェックしながら各種トレーニングが行えるメリットがあります。
スポーツビジネスへのAR活用を成功に導く5つのポイント
スポーツビジネスへのAR活用を成功に導くポイントとして以下の5つが挙げられます。
- ①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
- ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
- ③ユーザーファーストなUX設計
- ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
- ⑤強力な開発・運用体制の構築
それぞれについて分かりやすく紹介していきます。
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①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
1つ目のポイントは、最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップです。
デバイスの進化やユーザーの動き、各領域の先進事例をキャッチアップし、自社が取り組むべき活用方法や成果に繋がる活用のポイントを抑えた上で活用に着手しましょう。
AR活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や活用のノウハウを抑えておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。
②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案
2つ目のポイントは、ARを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。
現在AR活用に取り組む企業には、AR活用の取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。
その結果、活用のPDCAが回らない、AR活用が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。
自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜARではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案しましょう。
③ユーザーファーストな企画・UX設計
3つ目のポイントは、自社のターゲットにとってユーザーファーストなARの企画・UX設計です。
現在、多くの企業がARに参入を進めていますが、そのなかには、企業側の都合のみでサービス・体験が設計されたようなARが多く存在します。それらのARは、ユーザーに利用されず、企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまいます。
そのため、「ARならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を踏まえたUX設計が重要です。
④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。
AR市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。
そのため、計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。
⑤強力な開発・運用体制の構築
5つ目のポイントは、強力なAR開発・運用体制の構築です。
高いユーザー体験と事業性を両立するARの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。
AR開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。
企業がARを活用するための4つのステップ
企業がARの活用を進めるステップとして、大きく以下の4つのフェーズが挙げられます。
- Step1:市場動向・知見のキャッチアップ
- Step2:戦略/企画の立案
- Step3:事業計画の策定
- Step4:開発・運用
それぞれのフェーズについて分かりやすく紹介していきます。
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Step1:市場動向・知見のキャッチアップ
1つ目のStepとして取り組むべきは、最先端の市場動向・知見のキャッチアップです。MetaやApple、Microsoftなどのビックテックやユーザーの動向・先行活用事例など、日々変化する市場動向やナレッジへのキャッチアップが必要です。
このフェーズが、成果に繋がる骨太な戦略/企画策定の基盤となります。
Step2:戦略/企画の立案
2つ目のStepはAR活用の戦略/企画です。活用目的を踏まえ、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方、実現に向けた企画を立案しましょう。
ユーザーバリューと自社の事業性の両方を満たす、質の高い戦略/企画の立案が、成果につながるAR活用の実現に向け最も重要なポイントとなります。
Step3:事業計画の策定
3つ目のStepは事業計画の策定です。事業に期待する成果や開発・運用のアプローチやタイムライン、必要な投資額などを検討しましょう。
AR開発・運用といっても、プロジェクト毎に求められるケイパビリティは様々であるため、自社にマッチするツール・ベンダーの選定が非常に重要です。
Step4:開発・運用
4つ目のStepが開発・運用です。AR開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを有効活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完しつつ、ユーザーに届けたい体験を実現するARの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。
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