ChatGPT・Copilot・Geminiを徹底比較|特徴・精度~料金まで
近年、個人だけでなく企業でも生成AI利用の動きが広がっており、生成AIへの注目はますます高まっています。
数多くの生成AIの中でも、OpenAIのChatGPT、MicrosoftのCopilot、GoogleのGeminiは、世界中で爆発的に普及している対話型生成AIの代表格です。
今回は、これらの代表的な生成AIの特徴や精度を徹底比較した結果をわかりやすくご紹介します。
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目次
ChatGPT・Copilot・Geminiを徹底比較
ChatGPT、Copilot、Geminiを比較した表は上の通りです。それぞれのツールについてわかりやすく紹介していきます。
①ChatGPT:OpenAIが開発し、世界中で最も使われているAIツール
ChatGPTとは、人間と会話しているような形式でやりとりができるAIツールのことです。
ユーザーの指示に基づき、質問への回答や文章の要約/翻訳、メールや企画書の文書作成などの幅広い知的作業を自動で行うことが可能です。
ChatGPTのGPTとは「Generative Pre-traind Transfomer」の略で、本に換算すると約25万冊分以上の、圧倒的に大規模な言語データを事前に学習させることで、従来人間にしかできなかった知的な作業を高精度で実施することが可能となっています。
ChatGPTは、アメリカのスタートアップ企業のOpenAI社により、2022年11月にリリースされました。その後、リリースから5日間で100万人、2ヶ月で1億人と世界最速でユーザーを獲得したサービスとなり、大きな注目を集めています。
使い方次第で仕事の生産性や効率を大幅に上げることができるので、すべてのビジネスパーソンが使いこなせるようになるべきツールと言えます。
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②Copilot:Microsoft×OpenAIが実装するAIアシスタント
Copilot は、MicrosoftがブラウザやWindow OS向けに提供しているAIチャットアシスタントです。Microsoftの提携先であるOpenAIのAIモデル「GPT-4」や「DALL-E 3」を搭載し、文章生成や対話を行うことができます。
Copilotは、「副操縦士」のことであり、AIがまるで副操縦士のように人間のタスクをサポートするという意味がこめられています。
さらに、Microsoft 365と組み合わせた「Copilot for Microsoft 365」では、普段利用するWordやPowerPoint、ExcelとCopilotが連携し、Copilotの助けを得ながら文書やプレゼン資料を作成することができます。
WordやExcelなどMicrosoftのアプリケーションを利用する多くのビジネスパーソンにとって、Copilotは仕事の生産性や効率を高める強力なツールとなります。
③Gemini:マルチモーダル機能を備え「GPTを超える」と言われているGoogleの対話型AI
Geminiとは、Googleが2023年12月に発表した対話型AIです。文章だけでなく、画像や動画、音声も理解できる”マルチモーダル機能”を備えている点が特徴で、複雑な数学の問題やプログラミング言語の理解など、難しいタスクもこなすことができると発表されています。
Geminiは性能に応じて3つのモデル「Gemini Ultra」、「Gemini Pro」、「Gemini Nano」に分かれています。最も性能の高いGemini Ultraは、数学、物理学、歴史、法律、医学、倫理など、あらゆる科目の知識・問題解決能力テストで人間の専門家を上回るパフォーマンスを発揮したと発表されています。
Googleは、GeminiがGPT-4を上回る性能を持つと強調しており、ChatGPTの有力な対抗馬として注目されています。
専門的で高度な内容を扱う研究職・専門職の方にとって、強力な味方になると考えられます。
ChatGPT・Copilot・Geminiの回答精度の比較
ChatGPT、Copilot、Gemini(いずれも無料版)について、以下の3つの用途における回答精度の違いを比較しました。
- ①文章作成の精度を比較
- ②アイデア出しの精度を比較
- ③リサーチの精度を比較
それぞれの場面での3つのツールの回答結果を、画像とともにわかりやすく紹介していきます。
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<①文章作成の精度を比較>
ChatGPT・Copilot・Geminiそれぞれに、生成AIとは何かについて説明するブログ記事の文章を作成させた結果を比較してみました。
入力したプロンプトは以下です。
【プロンプト】
あなたはブログ記事のライターです。
以下の条件に従い、生成AIとは何かについて説明するブログ記事の文章を作成してください。
###条件:
・300文字程度
・ですます調
ChatGPT:与えられた条件を守りつつ、正確かつ自然な文章を生成
文字数などの条件を守りつつ、正確かつ自然な文章が生成されました。やや固くわかりづらい表現もありますが、おおむね重要なポイントをおさえたまとまりのある説明になっています。
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Copilot:いくつかの項目に分けた詳細な文章を生成
Copilotに同じプロンプトを入力すると、生成AIの仕組みや応用例にも触れるなど、ChatGPTよりも詳しい回答が返ってきました。一方で、文字数制限をオーバーするなど、条件が一部無視されています。
Gemini:具体例も示したより深い内容の文章を生成
Geminiに同じプロンプトを入力すると、ChatGPTやCopilotよりもさらに詳細な回答が返ってきました。深層学習や業界別の活用例などかなり具体的な内容にも踏み込んで回答しています。一方で、Copilotと同様、文字数の制限は守られていません。
<②アイデア出しの精度を比較>
ChatGPT・Copilot・Geminiそれぞれに、生成AIを活用した新規事業のアイデア出しをさせた結果を比較してみました。
入力したプロンプトは以下です。
【プロンプト】
生成AIを活用した新規事業のアイデアを5つ挙げてください。
ChatGPT:無難なアイデアから具体的なアイデアまで幅広く提案
ChatGPTにプロンプトを入力すると、ストーリー生成サービスやコンテンツ生成プラットフォームなどのありふれた無難なアイデアもありますが、音楽制作や絵画サービスなど具体性のあるアイデアも提案しています。
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Copilot:具体的なアイデアをメリットやおすすめの理由とともに提案
Copilotに同じプロンプトを入力すると、ChatGPTよりも具体的なアイデアを提案されました。さらに、それぞれのアイデアのメリットやおすすめの理由も説明するなど、より丁寧に回答しています。
Gemini:具体性には欠けるが、様々な角度から幅広いアイデアを提案
Geminiに同じプロンプトを入力すると、より一般的なアイデアが返ってきました。Copilotと比べて具体性に欠けますが、様々な角度から幅広くアイデアを出しています。
<③リサーチの精度を比較>
ChatGPT・Copilot・Geminiそれぞれに、生成AIとは何かについて説明するブログ記事の文章を作成させた結果を比較してみました。
入力したプロンプトは以下です。
【プロンプト】
日本企業による生成AIの活用事例をできるだけ多く挙げてください。
ChatGPT:指示に従ったわかりやすい回答が出力されるも情報は古め
生成AIを活用している企業の名前とどのような取組を行っているかを5つ回答しています。
一方で、ChatGPTの無料版は、2021年9月までの情報しか反映していないため、最新の情報を反映した回答を得ることはできません。また、参照元のリンクなども表示されないため、ファクトチェックのために、別途ネット検索等をする必要があります。
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Copilot:最新情報も反映した回答を参照元とともに表示
Copilotに同じプロンプトを入力すると、最新情報も反映した詳細な回答が得られました。参照元のリンクも貼られているため、ファクトチェックも容易に行うことができます。
Gemini:最も詳細なリサーチ結果を出力
Geminiに同じプロンプトを入力すると、業界別に全部で24事例が出力されました。3つのツールの中では最多です。Copilotと同様、最新情報も反映されており、参照元のURLも表示されました。
生成AIツールを選ぶ際の3つのポイント
生成AIツールを選ぶ際のポイントとして以下の3つが挙げられます。
- ①目的と機能がマッチしているか
- ②日本語に対応しているか
- ③料金と利用価値が見合うか
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①目的と機能がマッチしているか
同じジャンルの生成AIツールでも、ツールによって想定している利用目的や搭載されている機能、プロ向け/初心者向けなどのレベル感は様々です。
そのため、日々のどのようなシーンでどのように利用するかを具体的にイメージした上で、各ツールの提供する機能がマッチしているか確認するようにしましょう。
②日本語に対応しているか
生成AIツールの多くは、海外企業が提供している場合があり、日本語非対応のツールも数多く存在するため、利用前に公式サイト等で確認するようにしましょう。
また、日本語対応と記載されていても、日本語で利用する場合と英語で利用する場合の、入力・出力の精度が大きく異なるツールも存在するため、無料プラン等で日本語で試してみるのがおススメです。
③料金と利用価値が見合うか
生成AIツールの多くは、無料プランと有料プランが用意されていることが多く、本格的な利用をするためには有料プランへの加入が前提となっている場合もあります。
そのため、日々のどのようなシーンでどのように利用するかを具体的にイメージした上で、価格に見合う利用価値がありそうか、ChatGPT等の無料/有料プランでは代用できないのか?などの検討をした上で、自分にとってコストパフォーマンスの高いツールを選ぶようにしましょう。
生成AIツールを使いこなす5つのコツ
生成AIツールを使いこなすためのコツとして以下の5つが挙げられます。
- ①できるだけ明確で具体的な質問/指示をする
- ②質問の背景や文脈を共有する
- ③回答の参考になる情報や回答例を記載する
- ④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
- ⑤期待する回答が得られない場合、質問/指示の仕方を改善する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①できるだけ明確で具体的な質問/指示をする
自分が期待する回答を得るためには、5W1Hを示したり、文字数や文章構成を指定するなど、プロンプトをできるだけ明確かつ具体的に書くことが重要です。
プロンプトにあいまいな説明や表現を含めると、自分が意図しない回答が出力される可能性があるので、このような記載は避けましょう。
②質問の背景や文脈を共有する
単に質問だけをプロンプトに含めるのではなく、その質問をした背景や文脈まで共有することで、回答の質を高めることができます。
また、ChatGPTに対して「戦略コンサルタントになったつもりで回答してください。」「あなたは大学教授です。」などと立場を指定することで、その立場に合わせた適切な回答がなされる可能性が高まります。
③回答の参考になる情報や回答例を記載する
プロンプトに、回答の参考になる情報や自分が期待する回答の例を含めることで、自分が求める回答が出力される確率を高めることができます。
例えば、ある会社について説明してほしい場合には、回答に含めてほしい内容の例(CEOの名前、設立年、所在地、代表的なサービスなど)をプロンプトに含めることで、自分が求める情報が得られる可能性が高まります。
④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
質問や指示が複雑になるほど、最初のプロンプトからいきなり完璧な回答を得ることは難しくなります。一回の指示で自分の望む回答を得ようとするのではなく、シンプルな指示から得られた回答をもとに、地道にプロンプトを修正していくと、うまくいく可能性が高まります。
⑤期待する回答が得られない場合、質問/指示の仕方を改善する
丁寧なプロンプトを心掛けても、期待する回答が得られない場合も多々あります。その場合は、上で紹介した①~④を意識してプロンプトを改善する必要があります。
また、日本語ではなく英語で指示をする、一度画面を閉じて最初からやり直すなど、自分なりに工夫して改善を試みることが重要です。
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