ChatGPTでペルソナを設定する方法|事例3選やプロンプトも紹介
ChatGPTは、アメリカの売上上位企業500社のうち、既に80%以上が導入を決定するなど、多くの企業が業務への活用を進めています。
ChatGPTの用途は多岐にわたり、新規商品の企画やマーケティングにおけるペルソナの設定・作成にもChatGPTを活用することができます。
本記事では、ChatGPTでペルソナを設定する方法やメリットについて、具体例やプロンプトの実例とともにわかりやすくご紹介します。
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目次
そもそもChatGPTとは
ChatGPTとは、人間と会話しているような形式でやりとりができるAIツールのことです。
ユーザーの指示に基づき、質問への回答や文章の要約/翻訳、メールや企画書の文書作成などの幅広い知的作業を自動で行うことが可能です。
ChatGPTのGPTとは「Generative Pre-traind Transformer」の略で、本に換算すると約25万冊分以上の、圧倒的に大規模な言語データを事前に学習させることで、従来人間にしかできなかった知的な作業を高精度で実施することが可能となっています。
ChatGPTは、アメリカのスタートアップ企業のOpenAI社により、2022年11月にリリースされました。その後、リリースから5日間で100万人、2ヶ月で1億人と世界最速でユーザーを獲得したサービスとなり、大きな注目を集めています。
ChatGPTの登場は、電気やインターネットの登場と同レベルの産業革命に匹敵すると言われています。ゴールドマンサックスは、今後アメリカの全職種のうち3分の2がChatGPTを代表とする生成AIの影響を受け、世界の年間GDPを7%引き上げる可能性があると発表しており、国内外の多くの企業が業務への活用を進めています。
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ChatGPTでペルソナを設定する2つのメリット
ChatGPTでペルソナを設定するメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- ①ペルソナ設定時間の短縮・効率化
- ②人間では思いつかないペルソナの提案
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
①ペルソナ設定時間の短縮・効率化
ペルソナを検討し、設定するためには、年齢、性別、職業、家族構成、年収など様々な要素を設定し、本物の人間と同じくらいの解像度で仕上げる必要があります。そのため、1体のペルソナを設定するのにも相当な時間がかかります。
ChatGPTは、様々な要素を設定したペルソナを一瞬で設定することができるため、ペルソナの設定にかかる時間を短縮し、効率化することができます。
②人間では思いつかないペルソナの提案
人間の知識だけでは、考案できるペルソナの解像度や種類には限界があります。また、人間が設定したペルソナは、設定者の持つ知識・経験や人格に依存しており、偏ったものである可能性もあります。
ChatGPTを利用することで、人間には思いつかないような斬新な設定のペルソナや様々な情報を考慮した偏りのないペルソナを設定することができます。
ChatGPTでペルソナを設定する2つの方法
ChatGPTでペルソナを設定する方法として、以下の2つが挙げられます。
- ①シンプルな指示をして設定する
- ②細かい条件を指定して設定する
それぞれについて、プロンプト例とともにわかりやすく紹介していきます。
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①シンプルな指示をして設定する
単に、「○○に関するペルソナを設定して」と指示をするだけでも、ChatGPTはペルソナを設定してくれます。
【プロンプト例】
○○という商品/サービスのユーザーのペルソナを設定してください。
【実際の回答例】
上記は、ダイエットに役立つ健康食品のユーザーのペルソナを設定してもらった結果です。細かな設定も具体的に記載しており、解像度の高いペルソナの検討・設定に非常に役に立つ内容となっています。
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②細かい条件を指定して設定する
細かい条件を指定することで、自分が望んだ通りの方法でChatGPTにペルソナを設定することができます。
【プロンプト例】
あなたは優秀なマーケターです。
以下の条件に従い、○○という商品/サービスのユーザーのペルソナを設定してください。
###目的
○○という商品/サービスのユーザーのペルソナを具体的にイメージする
###ルール
・20歳以上の女性が対象
・XXX
###出力形式
・ユーザーの年齢、性別、家族構成、職業、年収
・ユーザーが抱える悩み
・XXX
【実際の回答例】
※上記は、ダイエットに役立つ健康食品のユーザーのペルソナを、ルールや出力内容を指定した上で、設定してもらった結果です。ユーザーが抱えている悩みを具体的に説明しており、商品の企画・開発に当たって非常に参考になります。
ChatGPTでのペルソナ設定例3選
ChatGPTでのペルソナの設定例として、以下の3つが挙げられます。
- ①小売店・レストランのペルソナ
- ②メディアのペルソナ
- ③エンタメコンテンツのペルソナ
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①小売店・レストランのペルソナ
小売店やレストランの客のペルソナ設定は、販売・提供する商品・サービスの内容や店の内装・雰囲気など、様々な要素に影響を与えるため、非常に重要なプロセスです。
小売店・レストランのペルソナをChatGPTに設定してもらうためのプロンプトと実際の回答例をご紹介します。
【プロンプト例】
あなたは優秀な小売店/レストランのオーナーです。
以下の条件に従い、XXの販売店/レストランを訪れる消費者のペルソナを設定してください。
###目的
XXの販売店/レストランを訪れる消費者のペルソナを具体的にイメージする
###ルール
・販売する商品/提供する料理の種類:XXX
・対象となる消費者の条件:XX歳以上の男性/女性
###出力形式
・消費者の年齢、性別、家族構成、職業、年収、居住地域、ライフスタイル
・消費者が抱える悩み
【実際の回答例】
上記は、ペットフードを販売する小売店を訪れる消費者のペルソナを設定してもらった結果です。ユーザーが抱える悩みの部分は特に具体的に記載されており、販売戦略を考えるにあたって非常に参考になります。
②メディアのペルソナ
SNSやWebブログなど、情報発信を行うメディアのペルソナ設定は、SEOの観点からも重要です。
メディアのペルソナをChatGPTに設定してもらうためのプロンプトと実際の回答例をご紹介します。
【プロンプト例】
あなたは大手Webメディアのライターです。
以下の条件に従い、XXXに関する情報を発信するメディアの読者のペルソナを設定してください。
###目的
XXXに関する情報を発信するメディアの読者のペルソナを具体的にイメージする
###前提
・メディアで発信する内容:XXX
・対象となる読者:XXXに関心のあるすべての人
###出力形式
・読者の年齢、性別、家族構成、職業、年収、居住地域、ライフスタイル
・読者が知りたいこと
・読者が抱える悩み
【実際の回答例】
※上記は、観光地について紹介する旅行サイトの読者のペルソナを設定してもらった結果です。読者が知りたいことや読者が抱える悩みを具体的に描写しており、ユーザー目線に立ったSEOに強い記事を書くにあたって非常に参考になります。
③エンタメコンテンツのペルソナ
ゲームや映画・アニメなどのエンタメコンテンツのペルソナ設定は、ユーザーを満足させ、飽きさせないコンテンツを提供するために重要です。
エンタメコンテンツのペルソナをChatGPTに設定してもらうためのプロンプトと実際の回答例をご紹介します。
【プロンプト例】
あなたは大手Webメディアのライターです。
以下の条件に従い、XXXに関する情報を発信するメディアの読者のペルソナを設定してください。
###目的
XXXに関する情報を発信するメディアの読者のペルソナを具体的にイメージする
###前提
・メディアで発信する内容:XXX
・対象となる読者:XXXに関心のあるすべての人
###出力形式
・読者の年齢、性別、家族構成、職業、年収、居住地域、ライフスタイル
・読者が知りたいこと
・読者が抱える悩み
【実際の回答例】
※上記は、新たに発売する予定のシューティングゲームのユーザーのペルソナを設定してもらった結果です。ユーザーの好みを詳細に設定しており、コンテンツの企画・設計に当たり非常に参考になります。
ChatGPTで上手にペルソナを設定する5つのコツ
ChatGPTで上手にペルソナを設定するコツとして、以下の5つが挙げられます。
- ①できるだけ明確で具体的な指示をする
- ②指示の背景や文脈を共有する
- ③回答の参考になる情報や回答例を記載する
- ④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
- ⑤期待する回答が得られない場合、指示の仕方を改善する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
ChatGPTから期待する回答を引き出すためのプロンプトのテンプレ集は、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒仕事で使えるChatGPTのプロンプトテンプレート例文集17選
①できるだけ明確で具体的な指示をする
自分が期待する回答を得るためには、5W1Hを示したり、構成や項目を指定するなど、プロンプトをできるだけ明確かつ具体的に書くことが重要です。
プロンプトにあいまいな説明や表現を含めると、自分が意図しない検討結果が出力される可能性があるので、このような記載は避けましょう。
②指示の背景や文脈を共有する
単に指示だけをプロンプトに含めるのではなく、その指示をした背景や文脈まで共有することで、回答の質を高めることができます。
また、ChatGPTに対して「戦略コンサルタントになったつもりで回答してください。」「あなたは優秀なマーケターです。」などと立場を指定することで、その立場に合わせた適切な回答がなされる可能性が高まります。
③回答の参考になる情報や回答例を記載する
プロンプトに、回答の参考になる情報や自分が期待する回答の例を含めることで、自分が求める回答が出力される確率を高めることができます。
例えば、ペルソナ設定に当たって考慮してほしい項目を具体的に指定したり、過去に検討したペルソナを例としてプロンプトに含めるなどの方法が考えられます。
④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
指示が複雑になるほど、最初のプロンプトからいきなり完璧な回答を得ることは難しくなります。一回の指示で自分の望む回答を得ようとするのではなく、シンプルな指示から得られた回答をもとに、地道にプロンプトを修正していくと、うまくいく可能性が高まります。
⑤期待する回答が得られない場合、指示の仕方を改善する
丁寧なプロンプトを心掛けても、期待する回答が得られない場合も多々あります。その場合は、上で紹介した①~④を意識してプロンプトを改善する必要があります。
また、日本語ではなく英語で指示をする、一度画面を閉じて最初からやり直すなど、自分なりに工夫して改善を試みることが重要です。
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