知らないと損するチャットGPTの7つの問題点と具体的な解決策
2022年11月のリリース以降、2ヶ月で1億ユーザーを突破するなど、驚異的なペースで普及が進むChatGPT。
ChatGPTを上手に使えば、文章作成やリサーチなどの業務を効率化できるだけでなく、デザインスキルがなくても思い通りのイラストを制作したり、プログラミングスキルがなくてもコードを生成できるなど、多くのメリットがあります。
一方で、適切な使い方を知らずに活用すると、誤った回答を鵜呑みにしてしまったり、機密情報の漏洩や著作権の侵害につながってしまうなど、問題点やリスクもあります。例えば、韓国のサムスン電子では、従業員がChatGPTに機密情報をアップロードしたため、情報が漏洩した事件が発生したことがあります。
そのため、ChatGPTを活用する際には、メリットだけでなく問題点やリスクをしっかりと押さえた上で、利用を開始する必要があります。
そこで本記事では、ChatGPTを活用しようと考えている方に向けて、ChatGPTのメリットとデメリット・危険性、デメリットへの対策までわかりやすくご紹介します。
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目次
【知らないと損する】ChatGPT(チャットGPT)の7つの問題点と解決策
知らないと損するChatGPTが抱える問題点とその解決策として、以下の7つが挙げられます。
- ①誤った回答が返ってくる場合がある
- ②最新の情報が反映されていない場合がある
- ③情報が漏洩するおそれがある
- ④専門性の高い質問には答えられない場合がある
- ⑤使いすぎると一時的に使えなくなる場合がある
- ⑥倫理的に不適切な回答が返ってくる場合がある
- ⑦一度に入力できる文字数に制限がある
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①誤った回答が返ってくる場合がある
ChatGPTといえども全知全能ではなく、誤った回答が返ってきてしまうこともあります。しかし、ChatGPTは、人間のように自然な文章で回答するため、なかなか間違いに気付くのが難しいです。
このように、ChatGPTが間違った回答を出力する現象をハルシネーションといい、ChatGPTにおける大きな問題点の一つとなっています。
ChatGPTを利用する際は、ChatGPTの回答が完璧ではないことを認識し、自分でも調べて回答が正しいかをしっかりとダブルチェックすることを心掛けましょう。
②最新の情報が反映されていない場合がある
ChatGPTが学習している情報は、無料版の場合は2022年1月まで、有料版の場合は2023年12月までのものに限られます。そのため、最新の情報を反映した回答をすることはできません。ChatGPTに最近の出来事を聞いても、最新の情報が反映されていない場合があるのです。
しかし、2024年5月にリリースされた最新モデルであるGPT-4oを利用すれば、最新情報の検索が可能となります。そのほか、WebサイトをクロールできるWebPilotというプラグインを利用したり、ChatGPT有料版のブラウジング機能を利用することで、Web上の最新情報を取得することが可能となります。
③情報が漏洩するおそれがある
ChatGPTに入力した情報は、ChatGPTが学習するために、基本的にはクラウド上で保管されます。
そのため、会社内部の機密情報や顧客の個人情報などを入力してしまうと、サービス提供者や他のユーザーに機密情報が流出してしまうリスクが存在します。
ChatGPTに機密情報を入力しなければならない場合には、ChatGPTに入力したデータを学習させないようにするオプトアウト機能をオンにすることで、情報漏洩リスクを回避することができます。
ChatGPTのオプトアウト機能の設定方法や注意点については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒ChatGPTのオプトアウト機能とは?情報漏洩を防ぐ設定方法を紹介
④専門性の高い質問には答えられない場合がある
ChatGPTも全知全能の万能ツールではないので、医学や法律に関する質問など、あまりにも高度に専門的な質問には応えられない場合があります。
ChatGPTに専門的な内容や自社独自の情報を反映した回答をさせたい場合には、RAGやファインチューニングといった方法を用いてChatGPTをカスタマイズする必要があります。ChatGPTに独自の情報を学習させる方法については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒ChatGPTに自社データを学習させる3つの方法|選び方も紹介
⑤使いすぎると一時的に使えなくなる場合がある
多くのユーザーがChatGPTを利用すると、電力を大きく消費することとなり、サーバーにも負荷がかかります。そのため、ChatGPTを使いすぎると、一時的にChatGPTの利用が制限されることがあります。
利用が制限された場合には、利用再開できるまでしばらく待つしかありません。ChatGPTへの質問をできるだけコンパクトにしたり、大量の情報を学習させないようにすることで、ChatGPTの利用が制限されるリスクを軽減することができます。
⑥倫理的に不適切な回答が返ってくる場合がある
ChatGPTのポリシーには、ChatGPTは差別的な表現や過度に性的な表現を取り扱わないというルールが明記されています。そのため、基本的には、ChatGPTがこのような倫理的に不適切な回答をすることはありません。
しかし、何らかのエラーやChatGPTに対する指示の仕方次第では、ChatGPTが不適切な回答をしてしまうリスクがあります。また、ChatGPTのポリシーを無効化させる悪意ある指示文を送ることにより、意図的にChatGPTに不適切な回答をさせることも可能です。これをジェイルブレイクやプロンプトインジェクションといいます。
このような事態を防ぐためには、ChatGPTに独自の情報だけを学習させて倫理に反する回答ができないようにしたり、従業員向けにマニュアルや利用ルールを策定して適切な利用法を教育したりすることが考えられます。
AI総研では、生成AI/ChatGPT活用を専門とするコンサルタントが、ChatGPTを正しく利用するために押さえておくべきポイントを解説する研修・勉強会サービスを提供しています。ご関心のある方はお気軽にAI総研までお問い合わせください。
⑦一度に入力できる文字数に制限がある
ChatGPTに一度に入力できる文字数や質問回数には制限があります。無料版では1回の質問につき約2,048文字、有料版では約2万5,000文字が上限となっています。
そのため、ChatGPTに長い文章を読み込ませたい場合や長文の質問をしたい場合には、何段階かに分けて質問をするなどの工夫が必要です。
ChatGPTに入力できる文字数の制限と対処法については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒ChatGPTの文字数制限は2000字?対処法や有料と無料の違いも紹介
ChatGPT(チャットGPT)の3つのメリット
これまで紹介してきたように、ChatGPTには問題点やリスクが複数ありますが、それを上回るほどの大きなメリットがあります。ChatGPTを利用する代表的なメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ①様々な視点からアイデアや情報を得られる
- ②あらゆる作業を効率化できる
- ③誰でも質の高いコンテンツを生成できる
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①様々な視点からアイデアや情報を得られる
ChatGPTは、本に換算すると約25万冊以上分にも及ぶ、インターネット上の膨大なデータや情報を学習しています。
このような大量の知識を持つChatGPTにアイデア出しを依頼すると、膨大な学習データをもとに、人間では思いつかないようなクリエイティブなアイデアや新たな視点をもたらしてくれます。
また、自分が考えたアイデアに対して異なる視点からのフィードバックをくれるなど、アイデアの壁打ち相手としても優秀です。
ChatGPTが提供するクリエイティブなアイデアにより、今までにない新たな価値を持つサービスの開発や、新規事業の創出につながるでしょう。
②あらゆる作業を効率化できる
ChatGPTは、人間が書いたような自然な文章を作成したり、瞬時に画像やイラストを生成したりすることができ、あらゆる作業を効率化することができます。
長文の要約、翻訳、文章の校正/添削、議事録作成、メール文のドラフトなどの基本的なタスクを自動化できるほか、企画書/提案書の作成やキャッチコピーの考案など高度な知的タスクにも対応可能です。
単純作業だけでなく、クリエイティブな作業までAIが実行できるようになり、業務効率化の幅がさらに広がっています。
③誰でも質の高いコンテンツを生成できる
ChatGPTが生成する文章は、人間が書いたような自然な内容であることに加えて、誤字脱字や文法のミスが入り込むこともほとんどありません。そのため、人間が作成するよりも正確で質の高い記事や広告などのコンテンツを作成することができます。
また、ChatGPTにテキスト指示を出すだけで、デザインスキルがない人でも、思い通りの画像やイラストを作成することができます。
例えば、イナズマイレブンやレイトン教授シリーズで有名なゲーム会社であるレベルファイブは、ChatGPTと画像生成AI「Stable Diffusion」をゲームの背景画像の作成などに活用しています。
このように、ChatGPTを上手に活用することで、人間では作成が難しい質の高いコンテンツを誰でも作成できるようになります。
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