Apple Vision Proの操作方法とは?体験者のレビューも紹介

2023年6月に、遂にAppleから初のXRデバイスである「Apple Vision Pro」が発表され、魔法のような新たな体験を実現する、同社の長年のプロダクトデザインの集大成として、大きな注目を集めています。

 

Apple Vision Proは、他の追随を許さない洗練されたUI/UXにより、誰でも直感的に操作できると言われており、多くの人に普及するのではないかと期待が高まっています。

 

そこで今回は、Apple Vision Proの操作方法について、体験者のレビューとともに分かりやすくご紹介します

 

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • Apple Vision Proの操作方法が気になっている
  • Apple Vision Proを実際に体験した人の感想を知りたい
  • Apple Vision Proによりどのようなビジネスチャンスが生まれるのか知りたい

 

本記事を読めば、Apple Vision Proの操作方法について、体験者のレビューとともに、効率的にキャッチアップできる内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもApple Vision Proとは?

そもそもApple Vision Proとは?
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、2023年6月に発表された、Apple初のゴーグル型XRヘッドセットデバイスです。Appleは、このデバイスをPC、スマートフォンにとって変わる「空間コンピューティング」デバイスとして発表しています。

 

そもそもApple Vision Proとは?
(画像:Apple)

発表会では、Apple Vision Proを装着して、映画やゲームなどのエンタメ体験だけでなく、デスクワークや製品の設計・シミュレーションなどでの利用が紹介され、日常生活からビジネスユースまで幅広い用途で利用されるデバイスとして開発されていることが伺えます。

 

Apple Vision Pro
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、Appleが「MacbookやiPhone、Apple Watchなど、長年開発してきた数々のプロダクトデザインの集大成」と発表しています。

 

そのため、Meta Questなどの既存のXRデバイスと比べ、圧倒的な性能の高さと使いやすさを実現するのではと、世界中から大きな注目を集めています。

 

本デバイスの価格は日本円で約50万円で、2024年初頭にアメリカで発売された後、2024年中にその他の国と地域でも販売される予定です。

 

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Apple Vision Proの操作方法:手と目線と声で操作

Apple Vision Proの操作方法:手と目線と声で操作
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能です。Questなどの類似デバイスが、コントローラーを両手に持って操作しないといけないのに比べ、操作の負担はかなり軽減されそうです。

 

Apple Vision Pro UI
(画像:Apple)

また、Vision ProのアプリのUIがiPhoneやMacBookで用いられるお馴染みのUIであるため、iPhoneやMacbookユーザーの方は、利用開始直後から比較的スムーズに利用できることも、魅力の1つです。

総評:PVの期待感を裏切らない「魔法のような新しい体験」が可能

Apple Vision Pro 総評価:PVの期待感を裏切らない「魔法のような新しい体験」が可能
(画像:Apple)

XR/メタバース業界に限らず、幅広い業界の製品で、発売前の宣伝より実物の体験の質が低かったというのは、よくある話です。

 

一方で、Apple Vision Proは、「Appleが長年培ってきた技術の集大成」や「魔法のような新しい体験」などと、かなりの期待感を高める宣伝をしていながらも、実際に体験した方々の評価によると、その期待を裏切らない体験を、実際に提供してくれる製品のようです。

 

Apple Vision Pro 5つの評価ポイント

様々な魅力や特徴のある Vision Proですが、その中でも特に体験者の方々の評価が高かったポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①装着感:良い。30分程度の体験では大きな負担を感じず
  • ②操作感:他社のデバイスを圧倒する使いやすさ
  • ③没入感:まるで映画の世界に入り込んだような感覚に
  • ④3D画像・動画:タイムスリップしたかのような体験を実現
  • ⑤リアルとバーチャルの融合:境界が分からないほどシームレス

 

それぞれのポイントについて、日本人の体験者9名の方々の評価を抜粋しながらご紹介していきます。

①装着感:良い。30分程度の体験では大きな負担を感じず

Apple Vision Pro 装着感:良い。30分程度の体験では大きな負担を感じず
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、バッテリーを内蔵しないことによる本体重量の軽量化や、ユーザーに合わせたパーツの組み替えが可能なデザインにより、身体に負担の少ない装着感を実現しているとのことです。

 

以下に体験者の方々の評価(一部抜粋)をご紹介します。

 

村上 タクタさん(フリーランスライター)

  • 実際には40分足らずしか装着していないので、長時間使うとどうかはわからないが、これまで経験したVR、ARデバイスの中で、トッププラスの装着感だと思う。そういう意味では(邪魔ではあるが)バッテリーを別体としたのは正解だった。

(出典:https://www.techno-edge.net/article/2023/06/08/1406.html

 

小林 佑樹さん(MESON CEO)

  • どのくらいの時間掛けていられるか、については確かに人によるなと思いましたが、30分のデモでは目の周りに少し圧を感じるくらいで、「重くて外したい」とはまったくなりませんでした。
  • 動きにもよりますが、自分は少なからず1時間くらいは掛けてられるような気がします。

(出典:https://twitter.com/ar_ojisan/status/1666350039659352066?s=46&t=d6GNg1I6C7Mf4EaQNPoWpg

②操作感:他社のデバイスを圧倒する使いやすさ

Apple Vision Pro 操作感:他社のデバイスを圧倒する使いやすさ
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能です。また、アプリのUIがiPhoneやMacBookで用いられるお馴染みのUIであるため、iPhoneやMacbookユーザーの方にとっては、利用開始直後から比較的スムーズに利用できることも、魅力の1つです。

 

以下に体験者の方々の評価(一部抜粋)をご紹介します。

 

石川 温さん(ジャーナリスト)

  • これまでのヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、コントローラーがあったり、手で操作するものがあったりしたが、お世辞でも使いやすいとは言えなかった。
  • しかし、Apple Vision Proの視線入力はお世辞抜きで「使いやすい」。まさに空間コンピュータとして、UIの革命をアップルは起こしてしまったのだ。

(出典:https://www.businessinsider.jp/post-271063

 

林 信行さん(ITジャーナリスト)

  • Vision Proで、もう1つ感心したのがその操作性の良さだ。親指と人差し指をくっつけてクリックする操作は、Vision Proが初めてではなく、これまでにいくつかのAR/VRデバイスで試したことがある。しかし、うまく認識されず操作に戸惑うことが多かった。
  • Vision Proでは少し意地悪にゴーグル真下にある膝上など、かなり難易度が高そうな場所で操作をしてみたが、ほぼ1度も逃さずにクリックが認識された(もう少し意地悪をすれば良かったと思ったほどだ)。

(出典:https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2306/06/news208_3.html

 

小林 佑樹さん(MESON CEO)

  • 今回はGaze + Tapの操作のみ体験させてもらいましたが、かなり操作しやすく、誤作動がほぼないです。
  • 自身の親指と人差し指のタップも足の上であればどこでも左右どちらの指もちゃんと反応してくれました。また、手を挙げずに操作できることは想像以上に楽、かつ快適でした。

(出典:https://twitter.com/ar_ojisan/status/1666350039659352066?s=46&t=d6GNg1I6C7Mf4EaQNPoWpg

③没入感:まるで映画の世界に入り込んだような感覚に

Apple Vision Pro 没入感:まるで映画の世界に入り込んだような感覚に
(画像:Apple)

Apple Vision Proのディスプレイは、片目分だけで4K TV以上のピクセル数を誇るほど圧倒的な高画質となっています。

 

また、その魅力的な体験を実現するための膨大かつ高速なデータ処理を、高性能な2種類のチップにより実現しています。

 

以下に体験者の方々のレビュー(一部抜粋)をご紹介します。

 

西田 宗千佳さん(フリージャーナリスト)

  • 空中に、まるで「3Dの映画を掘り込んだ」ように巨大な映像が浮かび上がる。解像度も、輝度も、発色も自然。映画館とは違うが、圧倒的に自然な3D映像が観られる。
  • ビデオの冒頭で思わず笑ってしまった。音楽のセッションなのだが、目の前で歌うアーティストの吐息まで感じられるようだったからだ。もちろん、吐息が伝わる機能はない。そのくらい、映像と音声の品質が素晴らしく、実感をもって感じられてしまったからだ。

(出典:https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/1506778.html

 

山本 敦さん(ジャーナリスト)

  • アップルオリジナルの「イマーシブビデオ」というコンテンツも体験しました。Apple Vision Proで視聴する動画が、ユーザーの視界全域に広がる没入感豊かなコンテンツです。崖の上から足もとを見下ろしたら、高所恐怖症の筆者は思わず足もとがすくんでしまいました。

(出典:https://ascii.jp/elem/000/004/140/4140034/2/

④3D画像・動画:タイムスリップしたかのような体験を実現

Apple Vision Pro 3D画像・動画:タイムスリップしたかのような体験を実現
(画像:Apple)

Apple Vision Proには、史上初となる3Dカメラが搭載されています。この3Dカメラによって、目の前で起きたシーンをそのまま切り取るように撮影することが可能です。

 

ユーザーはVision Proを利用することで、撮影した3D動画・写真はユーザーを包み込むように広がり、まるで撮影した時・場所にタイムスリップしたかのような全く新しい体験をすることができるとのことです。

 

以下に体験者の方々の評価(一部抜粋)をご紹介します。

 

村上 タクタさん(フリーランスライター)

  • デモ映像は、子供たちとの家族の映像で、子供たちがバースデーケーキのロウソクを吹き消すシーンなのだが、吹き消されたロウソクの芯がくゆらせる煙がコチラに流れてきた時には、その匂いを感じるのではないか? と思うほどのリアリティを感じた。ぜひ、体験して欲しい機能だ。
  • 数年前に世を去った祖母、子供たちの幼い頃、建て替えで壊してしまった生まれ育った家……そうした懐かしいものが『空間再現写真』『空間再現ムービー』で見られたら、どれほど良いだろう……と思うと、Vision Proの中で涙を流してしまっていた。

(出典:https://www.techno-edge.net/article/2023/06/08/1406.html) 

 

綱藤 公一郎さん(GIZMODE JAPAN 編集者)

  • 立体的にシーンが記録されていて、奥行き感もあり、やや横方向から見ても被写体の形が残っています。何よりVision Proのディスプレイ解像度が高いのでとてもリアルに見えるんです。うっかりすると汗の匂いまで伝わってきそう。これ、完全に「家族の思い出写真」の上位互換だと感じました。
  • 間違ってもこれで一眼カメラが不要になるなんて言いません。でも思い出の記録としての写真にこれほど適したカメラは他にありません。僕のようにカメラマンでもなんでもない人が使うファミリーカメラとしてはこれ以上ないんじゃないでしょうか。

(出典:https://www.gizmodo.jp/2023/06/vision-pro-as-a-camera.html

⑤リアルとバーチャルの融合:境界が分からないほどシームレス

Apple Vision Pro リアルとバーチャルの融合:境界が分からないほどシームレス
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、没入度合いを調節できるダイヤルがついており、これを使ってバーチャル空間への没入度を調整することができます。

 

職場や周囲に家族がいてコミュニケーションをとりたい場合には没入感を抑えてアプリケーションと現実空間を同時に認識可能にし、1人で映画を見る際には没入感を高めて世界に入り込むなど、ユースケースに応じて没入感を調整して使用することが可能です。

  

以下に体験者の方々の評価(一部抜粋)をご紹介します。

 

本田 雅一さん(ITジャーナリスト)

  • 特筆しておきたいのは、現実空間を再現する際の”つなぎ目”がわからないことだ。
  • Vision Proを装着したまま、たとえば目の前にあるグラスを手に取ったり、ペンでメモを取ったり、といった作業もできるほどだ。椅子とテーブルの隙間をすり抜けて行けるのはもちろん、部屋を歩き回ることに怖さも感じない。

(出典:https://toyokeizai.net/articles/-/677922

 

松村 太郎さん(ジャーナリスト)

  • 肉眼で現実の空間を見ているところに、Vision Proをかけてからも何も変わらないというのが驚きのポイントでした。
  • デモンストレーション中に、Vision Proをかけた状態で部屋の中を歩くんですけど、ローテーブルや絨毯の継ぎ目があっても、肉眼のときと同じように行動できたんですよ。そこにすごく驚きました。

(出典:https://www.gizmodo.jp/2023/08/meson-visionpro-event-report.html

Apple Vision Proの注目すべき5つの新機能

Apple Vision Proの注目すべき5つの新機能

Apple Vision Proの注目すべき新機能として以下の5つが挙げられます。

 

  • ①圧倒的没入体験を実現する高精細ディスプレイと立体音響
  • ②快適な利用を実現する製品設計と操作方法
  • ③タイムスリップしたような体験を実現する3Dカメラ
  • ④様々な状況に対応可能なダイアルによる没入感の調節
  • ⑤周囲の人へのユーザーの表情のリアルタイム表示

 

それぞれの機能について分かりやすく紹介していきます。

 

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①圧倒的没入体験を実現する高精細ディスプレイと立体音響

Apple Vision Pro 圧倒的没入体験を実現する高精細ディスプレイと立体音響
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、片目だけで4KTVを超える画素数を誇る高精細ディスプレイを搭載しており、またユーザーの周囲の空間を含め、個人や状況に最適化された立体音響機能を有しているなど、圧倒的な没入体験を実現するXRデバイスとして最高峰のスペックを誇っています。

②快適な利用を実現する製品設計と操作方法

Apple Vision Pro 快適な利用を実現する製品設計と操作方法
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、先行体験した記者によると、類似のスペックを持つデバイスであるMeta Quest Proに比べ、約40%の軽量化に成功し、約450グラムであると推定されています。

 

Apple Vision Pro 指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能
(画像:Apple)

また、Apple Vision Proは、指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能です。Questなどの類似デバイスが、コントローラーを両手に持って操作しないといけないのに比べ、操作の負担はかなり軽減されそうです。

③タイムスリップしたような体験を実現する3Dカメラ

Apple Vision Pro タイムスリップしたような体験を実現する3Dカメラ
(画像:Apple)

Apple Vision Proには、史上初となる3Dカメラが搭載されています。この3Dカメラによって、目の前で起きたシーンをそのまま切り取るように撮影することが可能です。

 

ユーザーはVision Proを利用することで、撮影した3D動画・写真はユーザーを包み込むように広がり、まるで撮影した時・場所にタイムスリップしたかのような全く新しい体験をすることができるとのことです。

④様々な状況に対応可能なダイアルによる没入感の調節

Apple Vision Pro 様々な状況に対応可能なダイアルによる没入感の調節
(画像:Apple)

Apple Vision Proには、バーチャル空間への没入度を調節できる「Digital Crown」というダイヤルが搭載されています。

 

例えば、バーチャル空間でコンテンツを利用しながらも、人に話しかけられたら、瞬時に没入感を調節し相手と会話するなど、従来はXRデバイスを利用することが難しかった環境でも、不自由なく利用することが可能です。

⑤周囲の人へのユーザーの表情のリアルタイム表示

Apple Vision Pro 周囲の人へのユーザーの表情のリアルタイム表示
(画像:Apple)

Apple Vision Proには、ユーザーの表情がデバイスの前面にリアルタイムで表示される、「EyeSight」という機能が搭載されています。
 

この機能により、周囲の人はユーザーの表情を確認することができるため、リビングや職場など、周囲に人がいる環境でも、円滑にコミュニケーションをとることが可能です。

Apple Vision Proでできること9選

Apple Vision Proでできること9選

Apple Vision Proは、日常生活からビジネスユースまで幅広い用途での利用が可能です。

その中でも、特に代表的な用途として、以下の9つが挙げられます。

 

  • ①圧倒的な没入感を誇る3Dエンタメ体験
  • ②3D動画による思い出のシーンの記録・追体験
  • ③ディスプレイ不要のバーチャルデスクワーク
  • ④リモートでの同僚との効率的なコラボレーション
  • ⑤実店舗を訪れたかのような新たなEC体験
  • ⑥没入感の高い3D体験と双方向性を生かした教育・研修
  • ⑦3Dの視覚情報を活かした建物や製品の設計・デザイン
  • ⑧建物や製造ラインなどのシミュレーション
  • ⑨バーチャルサポートによる現場での作業効率化

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

⇒関連サービス:メタバース総研のApple Vision Pro向けサービス開発支援の概要はこちら

①圧倒的な没入感を誇る3Dエンタメ体験

Apple Vision Pro アメフト
(画像:Apple)

Apple Vision Proによって、映画やゲーム、スポーツ観戦など様々なエンタメ体験は新たなレベルに進化すると期待されます。

 

Apple Vision Pro 映画
(画像:Apple)

例えば、リビングにいながら、大画面・立体音響で3D映画を楽しんだり、自分がコートに立っている視点でスポーツ観戦を楽しんだりと、没入感や臨場感の高い新しいエンタメ体験を楽しむことができます。

②3D動画による思い出のシーンの記録・追体験

Apple Vision Pro 3D動画による思い出のシーンの記録・追体験
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、3Dカメラによって、目の前で起きたシーンをそのまま切り取るように録画することが可能です。

 

その後、記憶に残したいシーンをいつでも後から追体験し、まるで撮影した時・場所にタイムスリップしたかのような全く新しい体験をすることができるとのことです。

 

例えば、思い出に残しておきたい、子供が初めて歩いた瞬間や、誕生日会の様子などを何度も体験できるようになるため、従来の写真や動画の概念を大きく変える可能性を秘めています。

③ディスプレイ不要のバーチャルデスクワーク

Apple Vision Pro ディスプレイ不要のバーチャルデスクワーク
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、自分の目の前に好きな数・サイズ・位置に、仮想のディスプレイを設置し、好きな場所でデスクワークをすることができます。

 

さらにApple製のPCやキーボード、マウスとの接続にも対応しているため、自分のバーチャルワークスペースを好みに合わせて最適化することが可能です。

④リモートでの同僚との効率的なコラボレーション

Apple Vision Pro リモートでの同僚との効率的なコラボレーション
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、リモート環境ながら、同僚とまるで一緒のオフィスにいるかのような効率的なコラボレーションを行うことが可能です。

 

従来のリモートコラボレーションの課題であった、スムーズな連携を、顔の位置から聞こえてくる音声や、通話と同時並行での資料投影・ホワイトボードの使用などの機能でカバーしているとのことです。

⑤実店舗を訪れたかのような新たなEC体験

Apple Vision Pro 実店舗を訪れたかのような新たなEC体験
(画像:Apple)

Apple Vision Proは、実店舗を訪れたかのような新たなEC体験への活用が注目されています。

 

従来のECでは難しかった、3Dモデルを活用した商品のサイズや形状の確認や、店員とのインタラクティブなコミュニケーションなど、実店舗を訪れたかのような新たな購買体験を実現できるのではと期待されています。

⑥没入感の高い3D体験と双方向性を生かした教育・研修

Apple Vision Pro 没入感の高い3D体験と双方向性を生かした教育・研修
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、没入感の高い3D体験と双方向性を生かした、効率の良い教育・研修を行うことができます。

 

従来教科書で理解するのが分かりづらかった、立体的な構造を3Dコンテンツで理解したり、対面でないと実施できなかった、インタラクションを伴う実践的な授業や研修をリモートで行ったりと、様々な活用が注目されています。

⑦3Dの視覚情報を活かした建物や製品の設計・デザイン

Apple Vision Pro 3Dの視覚情報を活かした建物や製品の設計・デザイン
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、バーチャル空間上で建物や製品の設計やデザインを行うことが可能です。

 

Apple Vision Proは、最大手のデザインツールの1つであるUnityとの連携を発表するなど、今後も様々なツールとの連携が想定され、よりデザイン・設計での活用が進んでいきそうです。

⑧建物や製造ラインなどのシミュレーション

Apple Vision Pro 建物や製造ラインなどのシミュレーション
(画像:Apple)

Apple Vision Proでは、建物や製造ラインなどのシミュレーションを行うことが可能です。

 

これらのシミュレーションの様子を、PC画面上の2Dではなく、現実世界と融合した3Dのインターフェースで確認することで、より精度の高いシミュレーションをすることができます。 

⑨バーチャルサポートによる現場での作業効率化

DHL バーチャルサポートによる現場での作業効率化
(画像:DHL)

Apple Vision Proは、装着した作業員が、状況に応じた必要な情報をゴーグルで理解するなど、倉庫や製造ラインなどでの現場での作業効率化への活用が期待されています。

 

従来の現場の作業におけるXRデバイス活用における課題として、コントローラーにより手が塞がってしまう点やデバイスが重く長時間の使用が難しい点が存在しました。

 

一方で、Apple Vision Proは、指のジェスチャーや目線、Siriでの音声入力による、直感的な操作が可能であり、重量も比較的軽量であるため、現場におけるXRデバイス活用を加速させる存在となりそうです。

企業がApple Vision Proをビジネスに活用する3大メリット

企業がApple Vision Proをビジネスに活用する3大メリット

企業がApple Vision Proをビジネスに活用するメリットとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①社内業務の効率化
  • ②既存事業の収益拡大
  • ③新規事業の創出

 

それぞれのメリットについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①社内業務の効率化

Apple Vision Pro 社内業務の効率化
(画像:Apple)

1つ目のメリットは、社内業務の効率化です。Apple Vision Proを活用することで、リモートでの会議・コラボレーションを円滑化したり、様々なシチュエーションを想定した実践的な研修を行ったり、工場などの現場の作業員の作業を視覚・音声情報でサポートしたりするなど、様々な社内業務を効率化することができます。

 

Apple Vision Proは、コントローラー不要のハンドジェスチャー等での操作が可能類似スペックのデバイスに対して軽量などの特徴を持つため、より業務への活用と相性が良いデバイスとして注目を集めています。

②既存事業の収益拡大

Apple Vision Pro 既存事業の収益拡大
(画像:Apple) 

2つ目のメリットは、既存事業の収益拡大です。

PCやスマホ向けに提供していたサービス/コンテンツを提供する企業が、それらをVision Proでも利用可能とすることで、既存事業を生かした新たな収益機会を獲得することができます。

 

例えば、エンタメ業界では、ウォルトディズニー社がVision Pro向けのコンテンツを提供することを発表しています。

 

具体的には、定額制の動画配信サービスDisney+をVision Proの発売当日から利用可能になる予定とのことです。

③新規事業の創出

Apple Vision Pro 新規事業の創出
(画像:Apple) 

3つ目のメリットは、新規事業の創出です。

Apple Vision Proは、 AppleのMacやiPhoneなどの長年のプロダクトデザインの集大成としてリリースされており、今後「スマホの次なるデバイス」として、多くの人々に日常的に利用されるようになるのではないかと言われています。

 

そのため、iPhoneの普及に伴い、あらゆる業界でスマホをベースとしたサービス/ビジネスが立ち上がったのと同様に、今後Apple Vision ProなどのARデバイスをベースとしたサービス/ビジネスが立ち上がっていくことが予想されます。

Apple Vision Proの活用を成功させるための5つのポイント

Apple Vision Proの活用を成功させるための5つのポイント

Apple Vision Proの活用を成功させるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップ
  • ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
  • ③Apple Vision Proの特徴を活かした企画・UX設計
  • ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
  • ⑤強力な開発・運用体制の構築

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

 

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①Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップ

1つ目のポイントは、Apple Vision Proの最新知見やメタバース/XR市場動向のキャッチアップです。

 

Apple Vision Proを最大限に活かすためには、Vision Proの機能・スペックや用途、Meta Questなど他のデバイスとの違いなどの最新の知見をキャッチアップすることが重要です。

 

また、Apple Vision Proのビジネス活用を検討する際には、現状のメタバース/XR市場の動向や先行事例が非常に参考になります。

 

Vision Proの活用には取り組むのに一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や知見を押さえておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。

②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案

2つ目のポイントは、Apple Vision Proを活用する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。

 

現在メタバース活用に取り組む企業の中には、メタバース活用の取り組みが打ち上げ花火的に単発で終わってしまっている企業が見受けられます。

 

その結果、「活用のPDCAが回らない」「メタバース活用が小粒な施策の1つに留まってしまう」など大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。Vision Proの活用においても、同様の結果に終わってしまう可能性があります。

 

そのため、自社の経営課題を踏まえ、「活用によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜVision Proではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案することが重要です。

③Apple Vision Proの特徴を活かした企画・UX設計

3つ目のポイントは、Apple Vision Proの特徴を活かしたユーザーファーストな企画・UX設計です。

 

Apple Vision Proの活用に当たって想定される失敗として、企業側の都合のみでサービス・体験を設計した結果、ユーザーに利用されず企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまうことが考えられます。

 

これを避けるためには、Apple Vision Proの特徴や既存のXRデバイスとの違いを踏まえたUX設計を心掛けることが重要です。「Vision Proならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を考慮して設計に取り組みましょう。

④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進

4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。

 

Apple Vision Proを取り巻くメタバース/XR市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。

 

このような新たな市場で勝負するにあたっては、最初から100点を取ることはできない前提で、完璧主義にならずにサービス開発を進める必要があります。計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。

⑤強力な開発・運用体制の構築

5つ目のポイントは、強力なApple Vision Pro開発・運用体制の構築です。

 

高いユーザー体験と事業性を両立するApple Vision Pro向けアプリ/コンテンツの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

 

開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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