おススメARコンテンツ制作会社15選|選び方や費用も解説

ARアプリ「ポケモンGO」のブームに始まり、近年ではKDDI、東京海上日動、NIKE、コカ・コーラなど様々な業界の大手企業がARコンテンツをビジネスに活用するなど、ARコンテンツへの注目はより一層高まっています。

  

幅広い業界の企業が相次いでARコンテンツの制作・活用を進めるなかで、自社でもARコンテンツの活用や制作を検討しているという方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、2023年最新版のおススメのARコンテンツ制作会社15社をご紹介します。

本記事は、以下のような方におすすめの記事となっています。

 

  • 代表的なARコンテンツ制作会社を幅広く抑えておきたい
  • ARコンテンツ制作会社が多数あり、各社の違いや特徴が分からない
  • 失敗しないためのARコンテンツ制作会社の選び方を知りたい
  • ARコンテンツ制作にかかる費用の相場を知りたい

 

本記事を読めば、ARコンテンツ制作を進める上で絶対に抑えておきたいポイントを効率よくキャッチアップできると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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目次

そもそもARコンテンツとは

そもそもARコンテンツとは ポケモンGO
(画像:任天堂)

ARコンテンツとは、AR(拡張現実)を活用したコンテンツのことです。典型的なものとしては、アプリを使ってスマホをかざすだけで、目の前の現実空間にデジタルコンテンツが表示され、あたかもその場に実際にあるかのように感じられるというものがあります。

 

スマホをかざすと街中にポケモンが現れるポケモンGOの大ブームによりARコンテンツは人々の間に一気に定着しました。今では、ゲームだけでなく、EC、教育、製造現場、観光案内など様々な業界・分野で活用されています。

ARコンテンツ制作会社選びで失敗しないための5つのポイント

ARコンテンツ制作会社選びで失敗しないための5つのポイント

ARコンテンツ制作会社選びで失敗しないためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①自社がARコンテンツを制作する目的を明確化する
  • ②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する
  • ③ARコンテンツ制作会社がどのようなタイプの制作に対応しているか確認する
  • ④ARコンテンツ制作会社が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する
  • ⑤ARコンテンツ制作会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

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①自社がARコンテンツを制作する目的を明確化する

1つ目のポイントは、自社がARコンテンツを制作する目的を明確化することです。

ARを”活用すること自体が目的”となってしまっている企業は、成果を上げることができない傾向にあります。

 

そもそも何のためにARを活用するのかを明確化することで、自社に最適なユーザー体験やARコンテンツを具体的に設計し、制作することができます。

②社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認する

2つ目は、社内のプロジェクトを推進する人員リソースを確認することです。

AR活用には、事業・企画の立案から、3Dモデリング/プログラミング、制作後の運用など、様々な役割を担う人材が必要となります。

 

そのため、事前に社内でどの役割を担う人材がどの程度不足しているのかを明確にすることで、自社の状況に合った制作/開発会社や支援プランを選ぶことができます。

③ARコンテンツ制作会社がどのようなタイプの制作に対応しているか確認する

3つ目のポイントは、制作/開発会社がどのようなタイプの制作に対応しているか確認することです。

 

一言でARコンテンツ制作会社といっても、ARアプリや、ブラウザ上でARコンテンツを提供するWebARなど、制作しているARコンテンツのタイプは様々です。

 

ARコンテンツ制作会社側の都合に基づきARコンテンツを制作するのではなく、あくまで自社の目的達成の手段として、最適なARコンテンツを制作してくれる会社を選ぶようにしましょう。

④ARコンテンツ制作会社が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認する

4つ目のポイントは、ARコンテンツ制作会社の支援範囲が制作中心か、企画立案から一貫して支援してくれるか確認することです。

制作/開発会社の中には、あくまでARコンテンツの制作が中心の一般的な会社と、ARを活用した事業・企画の立案から制作まで一貫して支援してくれる会社の2つのタイプが存在します。

 

AR活用で成果を上げるためには、制作以前に「どのようなARを活用すべきか」の企画のプロセスが極めて重要であり、社内に知見を有する人材がいない場合などは、事業・企画の立案から支援してくれる制作/開発会社を選ぶと良いでしょう。

⑤ARコンテンツ制作会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認する

5つ目のポイントは、ARコンテンツ制作会社が予算内でどのような支援を行ってくれるか確認することです。

制作会社によっては、ARコンテンツ制作でXXX万円、Xカ月の運用でXXX万円というように、ある程度支援内容と費用が固定パッケージ化されている会社も多く存在します。

 

そのため、予算と制作の目的・要望を伝えた上で、自社の目的達成に繋がる支援を行ってくれる制作/開発会社を選ぶようにしましょう。

代表的なARコンテンツ制作会社15社

代表的なARコンテンツ制作会社15社

代表的なARコンテンツ制作会社として、以下の15社が挙げられます。

 

  • ①ホロラボ:AR/MRシステムやアプリなどのコンテンツを開発
  • メタバース総研:国内最大のナレッジに基づき企画から開発まで支援
  • ③クラウドサーカス:ARを活用したプロモーションを行えるコンテンツを提供
  • ④Monstarlab:2200件のアプリ・ウェブシステム開発実績を活かしてARコンテンツを制作
  • ⑤NestVisual:映像表現に強みを持つデジタルコンテンツ制作会社
  • ⑥セガ エックスディー:ゲーミフィケーションを取り入れたARコンテンツの制作
  • ⑦リプロネクスト:官公庁や自治体など幅広いターゲットへのコンテンツ提供実績
  • ⑧リモデルパートナーズ:アプリ開発とコンテンツ制作をスピーディに対応
  • ⑨マインドフリー:インスタグラム用ARフィルターなどのARコンテンツを開発
  • ⑩ネクストシステム:AIとARを組み合わせたコンテンツの開発
  • ⑪エム・ソフト:顧客のビジネス革新のためのARコンテンツを提供
  • ⑫AQUASTAR:アプリレスのARコンテンツを制作・提供
  • ⑬シネマレイ:インストール不要のWebARコンテンツを制作・提供
  • ⑭マイスターギルド:XR黎明期より研究開発に着手した知見を活かしたARコンテンツの提供
  • ⑮プラージュ:誰でも簡単にARアプリを作成できるサービスARcubeを提供

 

それぞれの会社についてわかりやすく紹介していきます。

①ホロラボ:AR/MRシステムやアプリなどのコンテンツを開発

ホロラボ:AR/MRシステムやアプリなどのコンテンツを開発
(画像:ホロラボ)

ホロラボは、AR/MRシステムやアプリなどのARコンテンツの開発を行っている会社です。

 

同社は、日本マイクロソフトとパートナーシップを結び、マイクロソフトのAR/MRデバイスであるHoloLens向けのシステム・アプリケーション開発を行うなど、作業現場や設計での業務効率化に向けたAR/MR制作を強みとしています。

 

そのため、建設業や製造業など、業務効率化を目的としたARの活用を行いたい企業におススメです。

②メタバース総研:国内最大のナレッジに基づき企画から制作/開発まで支援

メタバース総研:国内最大のナレッジに基づき企画から制作/開発まで支援

メタバース総研は、メタバース/XRのコンサルティング・コンテンツ制作/開発を行っている会社です。

 

同社は、多数のメタバース活用支援と国内最大級のビジネス向けメタバースメディアの運営により培った、豊富な経験と知見を武器とする、高品質のコンサルティングからコンテンツ制作/開発までの一気通貫での支援を強みとしています。

 

さらに、各領域に強みを持つ、38名のクリエイター/エンジニアや12社のパートナー企業による強力な制作/開発体制を有しており、各企業の目的や要望に合わせた、オーダーメイドでの制作/開発が可能な点も特徴です。

 

そのため、現状構想段階にあり事業・企画の立案から支援してほしい企業や、テンプレ的な設計ではなく自社ならではのARコンテンツを制作/開発したい企業におススメです。

 

メタバース総研は豊富な経験とナレッジに基づき、各社様に合わせた先進事例や具体的な活用アイデアなどの最新ナレッジをご提供させていただいております。 メタバース/XR活用でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。 

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③クラウドサーカス:ARを活用したプロモーションを行えるコンテンツを提供

クラウドサーカス:ARを活用したプロモーションを行えるコンテンツを提供
(画像:クラウドサーカス)

クラウドサーカスは、マーケティングツールやデジタルマーケティングに関するソリューション・コンテンツを提供している企業です。

 

クラウドサーカスは、COCOAR(ココアル)という、ARを活用したプロモーションを行うためのコンテンツを提供しています。これにより、ARフォトフレーム、商品の実物大3Dモデル、バーチャル試着、ARスタンプラリーなど、商品やサービスの魅力的なプロモーションを支援する様々なARコンテンツを開発することが可能となります。

 

また、単にARプロモーションのためのコンテンツを提供するだけでなく、企画やプロモーション実施後の効果測定などもサポートするため、ARを活用して終わりという結果になってしまうことを防ぐことが期待できます。

 

ARを活用してプロモーションを行うことで他社と差別化を図りたい企業、自社のプロモーションの効果を正しく測定したい企業におススメです。

④Monstarlab:2200件のアプリ・ウェブシステム開発実績を活かしてARコンテンツを制作

Monstarlab:2200件のアプリ・ウェブシステム開発実績を活かしてARコンテンツを制作
(画像:Monstarlab)

MonstarLabは、多数の開発実績を誇るアプリ・ウェブシステム開発会社です。株式会社クボタ、株式会社LIXIL、日本郵便株式会社、サントリー食品インターナショナル株式会社など多くの有名な企業を支援してきた実績があります。

MonstarLabは、アプリ及びウェブシステムにおいて、業種業態を問わず様々な企業の支援実績があり、累計で2200件を超える企業を支援してきました。また、一般的にアプリ・ウェブシステムの開発会社は開発に特化しているケースがほとんどですがMonstarLabは開発だけでなく、戦略立案やリサーチやデザインなどのサービスも提供しています。

MonstarLabは、このような豊富な開発実績を活かして、ARアプリやWebARといったARコンテンツの開発/制作を行い、業務効率化や販促・観光PRなどを支援してきました。

豊富な開発実績を有する信頼性のある企業にARコンテンツ制作を依頼したい企業にオススメです。

⑤NestVisual:映像表現に強みを持つデジタルコンテンツ制作/開発会社

NestVisual:映像表現に強みを持つデジタルコンテンツ制作/開発会社
(画像:NestVisual)

NestVisualは、XRやインタラクティブシステム、プロジェクションマッピングなど、様々なデジタルコンテンツの開発・制作会社です。

 

NestVisualは、映像コンテンツとテクノロジーのかけ合わせによる高品質な映像表現を強みとし、企業のニーズに応じたXRの開発を行っています。また、開発キットを活用した開発からオリジナルの開発まで、予算に応じたXR開発に対応しています。

  

クオリティの高いAR映像を制作したい企業におススメです。

⑥セガ エックスディー:ゲーミフィケーションを取り入れたARコンテンツの制作

セガ エックスディー:ゲーミフィケーションを取り入れたARコンテンツの制作
(画像:セガ エックスディー)

セガ エックスディーは、ゲームの要素をゲーム以外の場面でも取り入れるゲーミフィケーションを活用した顧客の課題解決に強みを持ち、ゲーミフィケーションを活用したARコンテンツの開発サービスを提供しています。

 

セガ エックスディーのAR研究開発Unitでは、企業の様々な課題を解決するためのAR技術の活用を研究しています。例えば、SNS向けプロモーションのためのARフィルターやイベント向けのARデジタルスタンプラリーの開発などの成果を挙げてきました。

 

セガ エックスディーは、「ARを使って何がしたいのか」ではなく、「ユーザーにどんな体験を提供したいのか」という視点を重視しています。ユーザーに提供したい体験を考えていく中で、その体験の提供に最も適したコンテンツがARコンテンツである、となれば、自然とユーザーに使われるARコンテンツが広まると考えています。

 

そのため、ARを活用して最高のユーザー体験を提供したい企業だけでなく、そもそも最高のユーザー体験を提供するための手段としてARが最適なのかを相談したい企業にもおススメです。

⑦リプロネクスト:官公庁や自治体など幅広いターゲットへのコンテンツ提供実績

リプロネクスト:官公庁や自治体など幅広いターゲットへのコンテンツ提供実績
(画像:リプロネクスト)

リプロネクストは“リアルを届けるWebマーケティング企業”として、メタバース開発/XRコンテンツ制作/オリジナルVRゴーグル制作/Webマーケティング支援を行っています。

リプロネクストは、XRコンテンツを開発して、官公庁・自治体・教育機関・製造業など様々な業界をサポートした実績を持っています。リプロネクストの制作したARコンテンツは、商品紹介、物件紹介、安全研修、観光案内など様々なビジネスシーンで活用されています。

 
また、普通の企業だけでなく、法務省などの国家機関や地方自治体、学校法人などにもXRコンテンツを提供してきた実績がある点が特徴です。

 

そのため、民間企業だけでなく、自治体や学校法人にとっても安心して依頼しやすい企業です。

⑧リモデルパートナーズ:アプリ開発とコンテンツ制作をスピーディに対応

リモデルパートナーズ:アプリ開発とコンテンツ制作をスピーディに対応
(画像:リモデルパートナーズ)

リモデルパートナーズはARアプリ開発やコンテンツ制作を行う会社です。

リモデルパートナーズの強みとして、ARアプリ開発+コンテンツ制作をワンストップで提供できる点が挙げられます。ARアプリ開発では豊富な実績をもとに、案件ごとにカスタマイズしたオリジナルアプリを開発することができます。コンテンツ制作では、ぬりえが360°空間に飛び出す「rearColor」や、店頭に存在しない商品を陳列棚に実物大で見せる「実物大AR表示」などのサービスを提供しています。

また、アプリ開発+コンテンツの一括発注ができることやスピーディーな納品などの強みが評価され、100事例以上のARの販促相談実績がある点も大きな特徴です。

そのため、アプリ開発からコンテンツ制作まで一貫してサポートしてほしい企業や迅速にサービスをローンチしたい企業におススメです。

⑨マインドフリー:インスタグラム用ARフィルターなどのARコンテンツを開発

マインドフリー:インスタグラム用ARフィルターなどのARコンテンツを開発
(画像:マインドフリー)

マインドフリーは、XRコンテンツの制作やプロモーション支援を行う会社です。

 
Instagram ARフィルターを用いたARプロモーションなど、オリジナルのプロモーション支援を得意としています。また、マインドフリーはソーシャルメディアマーケティング事業なども行っており、そのようなノウハウを生かして、ARコンテンツを活用した企画を立案することができます。

 

マインドフリーはこれまでビックカメラやBOTANISなどの支援を行ってきました。ビックカメラの支援事例では1600万回を超えるインプレッションを獲得するなどマーケティング・プロモーション支援で成果を挙げています。

 

そのため、ARコンテンツを活用したプロモーションを成功させたい企業におススメです。

⑩ネクストシステム:AIとARを組み合わせたコンテンツの開発

ネクストシステム:AIとARを組み合わせたコンテンツの開発
(画像:ネクストシステム)

ネクストシステムは、AIやXRの技術開発を行うシステム開発企業です。

ネクストシステムには20名ものAR(拡張現実)技術者が在籍しています。技術社員のほとんどは大手メーカー開発部隊出身者や小・中学生時代からプログラミングを行っていた人たちで、技術力が高いのが強みです。

また、ネクストシステムはAIとARを融合したコンテンツ開発を行うことができます。AIもしくはARのみの開発ができる企業は多いですが、その両方を融合した開発ができるという点で国内でも希少な会社です。

そのため、顧客の嗜好に応じたコンテンツを提供するなど、AIとARを組み合わせてサービスを提供したい企業におススメです。

⑪エム・ソフト:顧客のビジネス革新のためのARコンテンツを提供

エム・ソフト:顧客のビジネス革新のためのARコンテンツを提供
(画像:エム・ソフト) 

エム・ソフトはARアプリ開発・コンテンツの提供を行っている会社です。
同社は、世界初のARライブラリであるARToolKitの日本国内代理店としてAR技術の初期段階からアプリ開発に携わり、多くの実績とノウハウを蓄積しています。また、「ビジネスに強いAR」というコンセプトで、独自のソリューションサービス「BIZ-AR」を提供しています。

エム・ソフトはARを初めて活用する顧客にも丁寧なヒアリングを行い、企画を実現するための様々な提案を行います。また、要件が固まっていない場合でも相談でき、顧客の要望に合わせた最適な提案が可能です。

  

また、ARの分野で多く実績を持っているため、開発済みのソフトウェアを顧客に使いやすく再構築したり、必要に応じて組み合わせる事が可能です。これにより、顧客の要望に合わせた柔軟なアプリ開発と低コストを実現しています。

  

エム・ソフトは、多数の大手企業との取引を中心に、35年に渡る実績と信頼を構築してきました。特に、建設業や製造業などの産業分野で多くの開発実績があり、組込み・画像処理からAWS・クラウドまで幅広くサポートしています。

 

そのため、豊富な実績を有し信頼性のある制作/開発会社に依頼したい企業におススメです。

⑫AQUASTAR:アプリレスのARコンテンツを制作・提供

AQUASTAR:アプリレスのARコンテンツを制作・提供
(画像:AQUASTAR)

AQUASTARは、ARコンテンツの制作等を行う会社です。

AQUASTARが制作するARコンテンツの特徴として、ユーザーがアプリのインストールをせずに楽しむことができる点が挙げられます。これによりインストールにかかる負担が減るため、ユーザーにより使われやすいARコンテンツを提供することができるようになります。

 

また、AQUASTARはSNSでの発信力を高めるAR活用の提案に長けており、オリジナルイラストから、壁画、SNS用、キャンペーンキービジュアルなど様々なジャンルの制作/開発に対応できます。

 

そのため、ARを活用したマーケティングやキャンペーンを行いたい企業におススメです。

⑬シネマレイ:インストール不要のWebARコンテンツを制作・提供

ブラウザベースのWebAR開発
(動画:シネマレイ)

シネマレイは、3DCG技術開発を長年続けてきた会社で、映像制作やCGデザイン、アプリ開発Web制作などを手掛けています。

 

ARの分野では、インストール不要のブラウザベースのWebARの企画・開発で有名な企業です。一般的なARが、デバイスにARアプリをインストールする必要があったのに対し、WebARは専用アプリを利用せず、スマホからURLやQRコードを経由するだけで簡単にARコンテンツを試すことができます。そのため、企業は、ユーザーにインストールの負担をかけずにARコンテンツを提供することができます。

 

ユーザーに手軽にARコンテンツを提供したい企業におススメです。

⑭マイスターギルド:XR黎明期より研究開発に着手した知見を活かしたARコンテンツの提供

マイスターギルド:XR黎明期より研究開発に着手した知見を活かしたARコンテンツの提供
(画像:マイスターギルド)

マイスターギルドは、2016年のXR黎明期から積極的にXR開発に着手し、デバイスやシステムを開発してきました。

 

マイスターギルドの強みとして、国内に40人以上のWebシステム開発エンジニアを擁する点、XR配信に必要な最適なサーバー・クラウド環境を提供できる点、XRデバイスHoloLensの開発実績が豊富な点などが挙げられます。

 

ARの分野では、ARフォトフレーム・サイネージやスタンプラリー、観光PRサービスなど様々なコンテンツを提供してきました。

 

ARを活用したいが社内にエンジニア人材が不足している企業、サーバーやクラウド環境の整備も支援してほしい企業におススメです。

⑮プラージュ:誰でも簡単にARアプリを作成できるサービスARcubeを提供

プラージュ:誰でも簡単にARアプリを作成できるサービスARcubeを提供
(画像:プラージュ)

プラージュは、アプリ開発、Web制作、AR開発などを手掛けるインターネットソリューション企業です。

 

プラージュは、誰でも簡単にARアプリを開発することができるARcubeというコンテンツを提供しています。画像や動画をアップロードすれば、約10秒で3Dデジタルコンテンツとして表示できるようになります。

 

費用は、契約期間や搭載されている機能によって変わりますが、月額最低3万円の低コストから利用することができます。

 

時間や費用をかけずに簡単にARアプリを活用したい企業におススメです。

おススメのAR制作ツール/プラットフォーム4選

おススメのAR制作ツール/プラットフォーム4選

おススメのAR制作ツール/プラットフォームとして以下の4つが挙げられます。

 

  • ①ARcore:Googleが提供するAndroid端末向けARプラットフォーム
  • ②ARKit:Appleが提供するiOS端末向けARプラットフォーム
  • ③8thwall:国内外の有名企業が利用するWebAR開発プラットフォーム
  • ④PalanAR:ノーコードで利用できるWebAR開発ツール

 

それぞれのツール/プラットフォームについて分かりやすく紹介します。

①ARcore:Googleが提供するAndroid端末向けARプラットフォーム

(画像:Google)

ARcoreは、GoogleがAndroid端末向けに提供しているARプラットフォームです。

ARcoreの特徴として以下の2点が挙げられます。

  • 1.ARアプリを無料で開発できる
  • 2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを操作できる

1.ARアプリを無料で開発できる

以前はARアプリを開発する際は企業からライセンスを購入する必要がありましたが、ARCoreを使えばARアプリを無料で開発することができます。

2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを操作できる

ARcoreはGoogle、ASUS、HUAWEI、Samsung、Sonyなどのデバイスを活用してARアプリを操作でき、AR空間を楽しむために追加機器を端末に取り付ける必要がありません。

ARcoreは、Googleが提供しているARプラットフォームであるため、全世界で広く利用されています。

②ARKit:Appleが提供するiOS端末向けARプラットフォーム

(画像:Apple)

ARKitは、AppleがiPhoneやiPadなどのiOS端末向けに提供しているARプラットフォームです。

ARKitの特徴として以下の3点が挙げられます。

  • 1.機能が豊富
  • 2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる
  • 3.ARアプリを無料で開発できる点

1.機能が豊富

ARKitには人体の認識・オクルージョン(奥にある3DCGは欠けた状態で描画するという処理)、前後カメラの同時利用などの機能があります。

2.対応しているスマートフォンやタブレットでARアプリを動作できる

ARKitはAppleが提供しているARプラットフォームであるため、iPhoneやiPadなどのiOS端末でARアプリを操作することができます。

3.ARアプリを無料で開発できる点

ARKitもARcoreと同様にライセンスを購入せずに、無料でARアプリを開発することができます。

ARKitは、Appleが提供しているARプラットフォームであるため、全世界で広く利用されています。

③8thwall:国内外の有名企業が利用するWebAR開発プラットフォーム

(画像:Wall)

8thwallは、アメリカのWall社が提供する簡単にWebARを作成できる開発プラットフォームです。

8thwallの特徴として以下の2点が挙げられます。

  • 1.WebARを作成できる
  • 2.初学者でも比較的利用しやすい

1.WebARを作成できる

アプリARに対するWebARの強みとして専用アプリのDLが不要でありユーザーに普及しやすい点、OSを問わないためAndroid、iOSそれぞれに対する開発が不要な点、Webならではのリンク機能などによって高い集客効果が見込める点などが挙げられ、8thwallはそのようような強みを持ったWebARを作成することができます。

2.初学者でも比較的利用しやすい

WebARはデモやアシスタントツールが豊富に用意されているため、ARCoreやARKitと比べると初学者でも利用しやすいツールとなっています。

そのため、8thwallは国内外の大手企業に利用されており、国内ではトヨタ自動車やSony Pictures、海外ではマクドナルド、NIke、アディダスなどの大手企業が8thwallを利用してAR開発を行っています。

④PalanAR:ノーコードで利用できるWebAR開発プラットフォーム

(画像:palan)

PalanARは、コードを書かずに魅力的なWebARを作成できるWebAR開発プラットフォームです。

PalanARの特徴として以下の2点が挙げられます。

  • 1.ノーコードでWebARを作成できる点
  • 2.手軽にARを体験できる点

1.ノーコードでWebARを作成できる点

PalanARは、画像ファイル、動画ファイル、3Dモデルなどの好きなファイルをアップロードするだけでWebARを開発することができます。また、アップロードしたオブジェクトの位置や大きさ、角度、タッチした時のアクションなどの設定や、複数のオブジェクトを組み合わせるなどの設定も簡単にできます。

2.手軽にARを体験できる点

従来はARを体験するには専用のアプリをインストールする必要があったが、PalanARはスマホやタブレットをかざすだけで手軽にARを体験できます。

そのため、PalanARは、個人クリエイター、動物園、アパレルメーカー、ショッピングセンター、大学など業種業態問わず様々な方に利用されているWebAR開発プラットフォームであり、東京都中央区が成人の日向けコンテンツとして活用したり、嵐山商店街が七夕まつりのフォトスポットコンテンツに活用された実績があります。

ARコンテンツを制作するための4つのステップ

ARコンテンツを制作するための4つのステップ

ARコンテンツを制作するためのステップとして以下の4つのステップが挙げられます。

 

  • ①ARコンテンツの企画
  • ②開発環境・ツールの選定
  • ③サービスの体験設計・開発
  • ④サービスのテスト・公開

 

それぞれについてわかりやすく紹介していきます。

 

⇒関連サービス:メタバース総研の開発・運用サービスはこちら

①ARコンテンツの企画

1つ目のステップは、ARコンテンツの企画です。成果を挙げるAR活用を行うには、強力な制作体制の構築はもちろん、自社の目的達成に向け、「どのようなARコンテンツを制作すべきか」を検討するリサーチと企画のプロセスが極めて重要となります。

 

AR活用で成果を上げるためのリサーチ・企画のポイントとして、以下の2点が挙げられます。

 

  • 1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用
  • 2. 各社の課題や目的にマッチするAR戦略・企画の立案

1. 最先端の市場動向・定石の把握/活用

最先端の市場動向・定石の把握/活用

近年幅広い業界・用途でのAR活用が進む中で、成果が上がっている事例には共通点が存在します。そのため、最新の市場動向やノウハウを抑えることが、成功確度の高い戦略・企画の大前提となります。

2. 各社の課題や目的にマッチするAR戦略・企画の立案

各社の課題や目的にマッチするAR戦略・企画の立案

ARに取り組むこと自体を目的とするのではなく、”事業成長のための有効な手段”としての、自社ならではのAR戦略・企画を立案できるかが極めて重要となります。

②開発環境・ツールの選定

開発環境・ツールの選定 Unity
(画像:Unity)

2つ目のステップは、開発環境・ツールの選定です。ARコンテンツを制作する目的・ターゲットとする顧客を明確にした上で、目的に沿った開発環境・ツールを選定しましょう。代表的な開発環境・ツールとしては、ARKitやARCoreなどのARアプリ開発ツールや、UnityやUnreal EngineなどのAR開発環境などが挙げられます。

 

ARコンテンツ制作の中でも、Webブラウザ経由で提供できるARコンテンツを制作したいのか、iOS/Androidで利用できるアプリを開発したいのかによって、利用する開発環境・ツールは異なります。 

③サービスの体験設計・開発

3つ目のステップは、サービスの体験設計・開発です。実現したいユーザー体験の設計を行った後、実際の開発を行います

 

簡易なツールでもARコンテンツの制作は可能な場合がありますが、よりクオリティの高いユーザー体験を実現するためには、UnityやUnreal Engineを利用してプログラミングを行い、アプリケーションを開発する必要があります。

④サービスのテスト・公開

4つ目のステップは、サービスのテスト・公開です。スマホ、タブレット、ヘッドマウントディスプレイなど対象とするデバイスにおいて、バグがないか、表示速度に問題がないかなどをテストします

 

動作に問題がなければ、アプリであればデバイスごとにアプリストアに申請を行い、審査が通ればリリースとなります。

ARコンテンツを制作する2つの方法

ARコンテンツを制作する2つの方法

ARコンテンツを制作する方法として以下の2つが挙げられます。

 

  • ①制作会社に依頼をする:高品質のARコンテンツ制作が可能
  • ②制作ツール/プラットフォームを活用し自社で制作する

 

それぞれの制作方法について分かりやすく紹介します。

①制作会社に依頼をする

1つ目は制作会社に依頼をする方法です。

メリットとして以下の4点が挙げられます。

  • 制作会社の豊富な経験やスキルをもとにハイクオリティなARコンテンツ制作が行える
  • 自社の要望に対してオーダーメイドに近い形でARコンテンツ制作が行える
  • 自社社員に経験や知識が無くともARコンテンツ制作を行える
  • 自社社員のリソースを大きく節約できる点

一方、デメリットとしては、自社での開発や制作ツール/プラットフォームを活用する場合に比べ、費用がかかってしまう点が挙げられます。

そのため、制作ツール/プラットフォームは、自社独自のARサービスやARコンテンツの制作や大企業によるプロモーション等に活用する簡易的なARコンテンツの制作のために活用されることが一般的です

②制作ツール/プラットフォームを活用する

制作ツール/プラットフォームを活用する Google
(画像:Google)

2つ目は制作ツール/プラットフォームを活用する方法です。

メリットとしてARコンテンツ制作の費用を抑えることができる点が挙げられます。

一方のデメリットは以下の3点です。

  • 制作できるARコンテンツの機能や体験、ビジュアルなどに制限がある
  • 経験やスキルを有した社員がいない場合、制作を進めるハードルや工数が大きい
  • 自社社員が手を動かす必要がありリソースが一定必要になってしまう

制作ツール/プラットフォームは、プロモーション等に活用する簡易的なARコンテンツの制作のために活用されることが一般的です。

AR制作の費用相場

AR制作の費用相場

ARコンテンツ制作の費用相場は、制作会社に依頼する場合と制作ツール/プラットフォームを活用する場合で異なります。

 

  • ①制作会社に依頼
  • ②制作ツール/プラットフォームを活用

 

それぞれの費用相場について分かりやすく紹介します。

①制作会社に依頼

制作会社に依頼し、専用のARサービス/コンテンツを1から開発する場合、総額300〜500万円程度〜が相場となっています。その内訳は大きく➀システム開発費用②プロジェクトマネジメント費用③コンテンツ作成費用に分けられます。

 

➀のシステム開発費用は大体200~300万円、②のプロジェクトマネジメント費用が200~300万円、それらに加えて③コンテンツ作成費用が必要になる場合が多いです。

②制作ツール/プラットフォームを活用

AR作成ツール/プラットフォームを用いて、プロモーション等に活用する簡易的なARを作成する場合、AR作成ツール/プラットフォームは月額約3万円程度〜利用することができます。基本のプランが月額制で設定されており、作成できるARの数や、表現できるコンテンツのリッチさなどにより追加で課金する設定となっていることが多いです。

ARコンテンツが企業にもたらす4つのメリット

企業がARを事業に活用する4つのメリット

ARコンテンツが企業にもたらすメリットとして以下の4つの点が挙げられます。

 

  • ①物理的な工事などが不要で演出を追加できる
  • ②スマートフォンを通して手軽に体験を提供できる
  • ③ARならではのリアルとバーチャルが融合した体験を提供できる
  • ④多くのビジネスチャンスにつながる

 

それぞれについてわかりやすく紹介します。

①物理的な工事などが不要で演出を追加できる

Augmented Reality dinosaurs: Jurassic Park BroadcastAR experience at Universal Studios by INDE
(動画:INDE)

ARは施設工事不要でソフトウェアにより提供可能なため、実際に施設工事を行うよりコストを抑えられます。リアルでは時間や費用がかさみがちなシーズン毎の演出の切り替えなどにも相性が良いです。

これにより企業は施設工事に時間をかけず、コンテンツ制作やマーケティング活動に限られたリソースを投下できます。また、物理的な構造物やインフラが不要なため、大規模イベントで近年問題になっている環境への影響を最小限に抑えることができます。

②スマートフォンを通して手軽に体験を提供できる

スマートフォンを通して手軽に体験を提供できる Cuseum
(画像:Cuseum)

ARはスマートフォンを通してコンテンツを体験を提供できます。普及率が高く、高度なセンサーと処理能力、グラフィックを持つスマートフォンはARコンテンツと非常に親和性が高いです。VRの様にユーザーにデバイスを買ってもらう必要がないことが大きなメリットとなります。

また、スマートフォンでのAR体験は直接的に製品やサービスの購入へ誘導することが可能です。具体的には、ARアプリでの課金やオンラインショッピングなどが挙げられます。

③ARならではのリアルとバーチャルが融合した体験を提供できる

ARならではのリアルとバーチャルが融合した体験を提供できる 東京都
(画像:東京都)

ARコンテンツでは、リアルのみのイベントでは実現の難しい体験をユーザーに提供することができます

デジタルの情報やコンテンツを現実世界に拡張できるという特徴を活かし、リアルとデジタルを混合した表現や視覚的にわかりやすくユーザーに訴えかける体験が提供可能です。例として、アニメの人気キャラクターがあたかもリアルの世界で動いているかのように見せたり、リアルの構造物にビジュアライズされたデータを重ねて表現したりできます。

④多くのビジネスチャンスにつながる

多くのビジネスチャンスにつながる SATANIC CARNIVAL’17
(画像:SATANIC CARNIVAL’17)

ARコンテンツを活用することでそれまで得られなかったビジネスチャンスを獲得することができます。

これまでビジネスの主戦場がデジタル空間だったデジタルIP・コンテンツホルダーにとっては、リアルイベントへの入場券やリアル空間に投影可能なデジタルコンテンツの販売など収益性の高い新たなビジネス展開が可能です。

ARコンテンツ制作を成功させるための5つのポイント

ARコンテンツ制作を成功させるための5つのポイント

企業がARコンテンツ制作で成果を上げるためのポイントとして以下の5つが挙げられます。

 

  • ①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ
  • ②活用目的の明確化と骨太な戦略策定
  • ③ユーザーファーストなUX設計
  • ④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進
  • ⑤強力な開発・運用体制の構築

 

それぞれについて分かりやすく紹介していきます。

①最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップ

1つ目のポイントは、最先端の市場動向・ノウハウのキャッチアップです。

デバイスの進化やユーザーの動き、各領域の先進事例をキャッチアップし、自社が取り組むべき活用方法や成果に繋がる活用のポイントを抑えた上で活用に着手しましょう。

 

ARコンテンツの制作には一定の予算や工数が必要となるため、自社にとって重要な最新動向や活用のノウハウを抑えておくことが、成功確度の高い戦略・企画立案の大前提となります。

②活用目的の明確化と骨太な戦略の立案

2つ目のポイントは、ARコンテンツを制作する目的の明確化と骨太な戦略の策定です。

現在ARコンテンツ制作に取り組む企業には、取り組みが単発で終わってしまっている企業が見受けられます。

その結果、活用のPDCAが回らない、ARコンテンツ制作が小粒な施策の1つに留まってしまうなど大きな収益機会の獲得に繋がらないという結果に終わってしまいます。

 

自社の経営課題を踏まえ、「制作によりどのような経営課題を解決したいのか?」「課題解決の打ち手としてなぜARコンテンツではないといけないのか?」といった明確な活用目的を整理した上で、中長期で目指す事業の姿や自社の強みの活用の仕方などの実現に向けた戦略を立案しましょう。

③ユーザーファーストな企画・UX設計

3つ目のポイントは、自社のターゲットにとってユーザーファーストなARコンテンツの企画・UX設計です。

現在、多くの企業がAR事業に参入を進めていますが、そのなかには、企業側の都合のみでサービス・体験が設計されたようなARコンテンツが多く存在します。それらのARコンテンツは、ユーザーに利用されず、企業の活用の目的を達成できない結果に終わってしまいます。

 

そのため、「ARならではの高い体験価値を届けられているか」や「ユーザーの利用にあたっての手間や負担が大きくないか」といった観点を踏まえたUX設計が重要です。

④アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進

4つ目のポイントは、アジャイルアプローチによるプロジェクトの推進です。

AR市場は今後大きな成長が予想されているものの、いまだ成長期にあり、様々な業界の企業が中長期的な収益最大化に向け、最適な活用を模索している段階にあります。

そのため、計画と実行のプロセスを短いスパンで回し、仮説立案・実行・検証・施策立案のサイクルを何度も繰り返すことが、プロジェクトを机上の空論で終わらせないために重要です。

⑤強力な開発・運用体制の構築

5つ目のポイントは、強力なARコンテンツ開発・運用体制の構築です。

高いユーザー体験と事業性を両立するARコンテンツの開発とマーケティングを含めた運用を実施しましょう。

 

ARコンテンツの開発・運用には幅広い領域の知見や技術スタックが求められるため、外部のベンダーなどを活用し、不足するケイパビリティやリソースを補完することも有効です。

ARの市場規模

ARの市場規模

Fortune Business Insightsによると、世界のARの市場規模は2023年時点で約9兆円、2030年には160兆円にまで達すると予想されています。その中でもゲームやメディア業界が最も大きなシェアを占め、次いで自動車、小売、ヘルスケア、教育と続いています。

 

これまでの市場成長の要因は、ARグラスなどのARデバイスの普及が進んでいることや、ポケモンGOなどのARアプリを中心とするヒットコンテンツの登場が相次いでいることなどが挙げられます。

 

また、近年の市場成長の要因として、MetaやAppleなどによる巨額投資により、XRデバイスの進化と販売が進んでいることや、コロナウイルス感染拡大をきっかけに、コミュニケーションやエンタメのオンライン化が加速していることなどが挙げられます。

業界別ARコンテンツのビジネス活用事例6選

ARコンテンツのビジネス活用事例として業界別に以下の6つが挙げられます。

 

  • ①観光:KDDIによる「勝俣邦和の富士山バーチャルガイドツアー」
  • ②広告:コカ・コーラによるAR広告
  • ③イベント:テレビ朝日によるゴーちゃんをテーマにした「メタバースカフェ」
  • ④ゲーム・エンターテインメント:リアルの街と連動したゲームアプリ「Pokemon GO」
  • ⑤小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
  • ⑥教育:東京会海上日動によるARを用いた洪水・土砂災害の疑似体験

 

それぞれについてわかりやすく紹介します。

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①観光:KDDIによる「勝俣邦和の富士山バーチャルガイドツアー」

観光:KDDIによる「勝俣邦和の富士山バーチャルガイドツアー」
(画像:KDDI)

KDDIと静岡県御殿場市は、「勝俣邦和の富士山バーチャルガイドツアー」として、ARを活用したバーチャルガイドツアーの取り組みを行いました。

ユーザーは富士山に設置された看板にスマートフォンをかざすと観光親善大使の勝俣邦和さんが画面上に出現し、各ポイントの見どころや歴史の解説を受けることができます。

ガイドの人件費の削減、ハイキング体験の向上、コロナ禍において人との接触の回避などがメリットとして挙げられます

②広告:コカ・コーラによるAR広告

広告:コカ・コーラによるAR広告
(画像:コカ・コーラ)

コカ・コーラ社は、プレゼントキャンペーンとARを組み合わせたプロモーションを行いました。

キャンペーン期間中に、ラベル記載のQRコードを読み取ると、スマホのカメラ画像に女優の綾瀬はるかさんが登場し、おみくじの結果を教えてくれるものです。

ペットボトルラベルの限られた空間でなく、スマホの画面を使ってユーザーに体験を提供できる点がこの取り組みのメリットといえます。

③イベント:TV朝日によるゴーちゃんをテーマにした「メタバースカフェ」

イベント:TV朝日によるゴーちゃんをテーマにした「メタバースカフェ」
(画像:TV朝日)

TV朝日と井上商事は、2022年4月から5月にかけて、EX GARDEN CAFE(東京・六本木)にて、テレビ朝日のマスコットキャラクター「ゴーちゃん。」とコラボしてARとVRの技術を活用した「メタバースカフェ」をオープンしました。

ユーザーはリアルの世界にキャラクターが飛び出してきて同じ空間を共有しているかのような体験を得ることができます。

具体的には、「ゴーちゃん。」がスマホ上に現れ、会場をエスコートしてくれたり、リアルのケーキにスマホをかざすとキャラクターがお皿の上を走り回る姿を見たりすることができます。

ARの活用によって既存のイベントの顧客にとっての価値向上と新たなビジネスチャンスの拡大が実現されました

④ゲーム・エンターテインメント:リアルの街と連動したゲームアプリPokemon GO

ゲーム・エンターテインメント:リアルの街と連動したゲームアプリPokemon GO
(画像:任天堂)

ポケモンGOは、大人気ゲーム「ポケモン」の世界観を現実世界で楽しむことのできる位置情報を活用したスマホ向けARアプリです。
ユーザーは現実世界の街を歩き周りながらポケモンを探し、ポケモンと遭遇するとまるで目の前に存在するかのようにARで表示されます。

また、ポケモンを見つけて捕まえるだけでなく、捕まえたポケモンを育てたり、ポケモンのタマゴを孵化したり、他のトレーナーとポケモンを交換したりするなど様々な楽しみ方ができます。

これまで室内でじっとしてプレイしていたポケモンのゲームが外出しながらプレイできるようになり、ユーザーとの接点強化に繋げることができています。

⑤小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド

小売・EC:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
(画像:NIKE)

Nikeは公式アプリ上で足のサイズを測ることのできる機能である「Nike Fit」を提供しています。Nike Fitは最新のAR技術を使って、わずか数秒で両足の13カ所からデータを収集し、足のサイズや幅などの計測を行うことができます。

計測結果をもとに、ユーザーに最適なシューズがレコメンドされ、ECの欠点であったサイズ違いで返品されてしまう事態を防ぐことができます。また、このデータはアプリに保存されるので、ナイキの実店舗に行ったときや、オンラインで次のキックを注文するときにも、QRコードを使ってすぐに店員にサイズを伝えることができます。

⑥教育:東京会海上日動によるARを用いた洪水・土砂災害の疑似体験

教育:東京会海上日動によるARを用いた洪水・土砂災害の疑似体験
(画像:東京海上日動)

東京海上日動と東京海上ディーアールは、河川の氾濫による洪水や土砂災害の危険性を疑似体験できる「災害体験AR」を共同開発しました。災害体験ARは、スマートフォンやタブレット端末を用いて、河川の氾濫による洪水や土砂災害の危険性を疑似体験することができるサービスです。

このサービスはより多くの人に洪水や土砂災害の危険性を知ってもらい、社会全体の防災意識を高めることを目的とし、開発・提供されています。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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