【2024年最新】VRの不動産業界への活用事例5選と4大メリット

関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるVR。

ゲームやエンタメ業界の活用が注目されがちですが、不動産業界との相性も良いことから東急不動産や大和ハウスなどの大手企業も相次いで参入を始めています。

 

一方で、「不動産業界にどのようにVRを活用するのかイメージが沸かない」、「具体的にどのような活用事例があるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、VRの不動産業界への活用事例5選を4大メリットとともにわかりやすくご紹介します。

本記事をお読みいただければ、VRを不動産業界のビジネスに活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。


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VRを不動産業界に活用する4つのメリット

VRを不動産業界に活用する4つのメリット

VRを不動産業界に活用するメリットとして以下の4つが挙げられます。

 

  • ①住宅展示場訪問の手間が解消され集客力が向上
  • ②視覚的に魅力を伝え、成約率が向上
  • ③コロナ禍でも安全に内見・住宅展示場訪問が可能
  • ④住宅・不動産業者の内見対応などの業務効率が改善

 

それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。

 

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①住宅展示場訪問の手間が解消され集客力が向上

試しに物件を見たいだけなのに、いちいち現地に足を運ぶ手間が省けるため、顧客は便利なVR・VRを導入している不動産会社を好んで利用するようになることが想定されます。特に遠方の別荘などの物件は、VRによって集客力向上が期待できます。

②視覚的に魅力を伝え、成約率が向上

視覚的に魅力を伝え、成約率が向上 大和ハウス
(画像:大和ハウス)

VR・ARを活用することで家に居ながらにして、実際に内見に訪れたかのような体験ができます。また、ARを活用することで、実際に内見に訪れた際に、家具をレイアウトした後のインテリアのイメージを視覚的に確認することが出来るなど、口頭や文章で説明するよりも、より具体的な入居後のイメージを湧かせることができます。

③コロナ禍でも安全に内見・住宅展示場訪問が可能

新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、あらゆる対面の営業活動が制限されるようになりました。そんな状況下でもVRを活用することで、非対面で内見を実施することも可能です。

④住宅・不動産業者の対応などの業務効率が改善

住宅・不動産業者の対応などの業務効率が改善 東急不動産
(画像:東急不動産)

VR・ARにより、不動産会社は様々な時間的制約を解消することができます。その結果、業務効率を向上させることができます。従来の方法では、不動産会社は顧客を物件に案内する必要がありましたが、VRを利用することで、この時間のかかる作業を省くことができます。不動産会社は「物件訪問」「物件への移動」の時間を省くことで、成約までの工数を大幅に削減することができます。

VRの不動産業界への活用事例5選

VRの不動産業界への活用事例5選

VRの不動産業界への活用事例として以下の5つが挙げられます。

 

  • ①東急不動産:複数人での同時参加可能なVRモデルルーム
  • ②大和ハウス:VR上の住宅展示場を自由に見学
  • ③神稲建設:VR上のモデルハウスを自社で開発
  • ④メタ住宅展示場:全国のVRモデルハウスを内覧できるプラットフォーム
  • ⑤LIVRA WORLD:住宅業界初のバーチャル住宅展示場

 

それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。

 

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①東急不動産:複数人での同時参加可能なVRモデルルーム

東急不動産:複数人での同時参加可能なVRモデルルーム
(画像:東急不動産)

東急不動産は、複数人が同時に参加できるモデルルームをブランズシティ湘南台マンションギャラリーにて公開しました。こちらのVRモデルルームはVR企画制作を行うハシラス社のVRソリューションである「キネトスケイプ」を活用しています。

 

これまでのVRモデルルームは体験人数が1人に限定されていましたが、こちらのソリューションを活用することにより、複数人で同時にVRを視聴することが可能になり、ご家族と話をしながらのリアルな内見さながらの体験をすることが可能です。こちらの物件は若い世代がターゲットであることから、VRでの物件提案が有効と考え導入を決定したとのこと。今後も他のマンションギャラリーへの活用を進める方針です。

②大和ハウス:VR上の住宅展示場を自由に見学

大和ハウス:VR上の住宅展示場を自由に見学
(画像:大和ハウス)

大和ハウスはアバターを用いて担当者と見学者がコミュニケーションを図りながら仮想空間上の住宅展示場を自由に見学できる「VR住宅展示場」を公開しました。ユーザーはスマホやタブレット・PCからVRにアクセスでき、最大6名の見学者とともに担当者にリアルタイムに質問や相談を実施することが可能です。

 

VR上にある住宅展示場という特徴を活かし地面から屋根の上までさまざまな角度から見学できることに加え、室内では子どもやペットなどの視点でも見学が可能です。また、見学者が床や壁紙・天井等の色や素材、インテリアなどを瞬時に切り替えて、イメージを検討することもできます。今後、対応する住宅商品ラインナップを拡充していく方針とのことです。

③神稲建設:VR上のモデルハウスを自社で開発

神稲建設:VR上のモデルハウスを自社で開発
(画像:神稲建設)

総合建設業の神稲建設がVR上に同社の住宅展示場「くましろハウジング」を開設しました。ユーザーは同社HPより無料の専用アプリをダウンロードすることで見学が可能。住宅展示場ではCADデータを基に再現されたオリジナルの企画住宅をアバター姿で見学することができ、リビングや寝室、天井の高さなどの幅を確かめることができ、実際にモデルハウスを訪れているかのような臨場感を味わうことが可能です。

 

こちらの「くましろハウジング」はコロナ禍でモデルハウスを訪れる事が難しい、県外から移住したいといった要望を受け開発されました。今後は、イベントの開催などにより、来訪者同士でコミュニケーションが取れる場にしていきたいとのことです。

 

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④メタ住宅展示場:全国のVRモデルハウスを内覧できるプラットフォーム

メタ住宅展示場:全国のVRモデルハウスを内覧できるプラットフォーム
(画像:メタ住宅展示場)

リビン・テクノロジーズ株式会社は、VR上に全国の住宅会社のVRモデルハウスを一堂に集めたバーチャル住宅展示場を開設し、ゴーグル要らずでスマホやPCからVR内覧できる「メタ住宅展示場」をリリースしました。

 

メタ住宅展示場には全国の住宅会社のVRモデルハウスが一堂に集まるため、ユーザーは時間や場所の制限なく、住宅会社を比較検討することができます。実際に建築された住宅の屋内を高画質4Kデジタル撮影するため、リアルな質感で室内を歩いているように内覧することが可能です。

 

一方で、出展する住宅会社側のメリットとして多くの住宅購入希望者にリーチできること、超高画質のVRにより3Dパースよりも大幅に訴求力が向上すること、実際の住宅展示場と比較して大幅にコストが抑えられることなどが挙げられます。

⑤LIVRA WORLD:住宅業界初のバーチャル住宅展示場

LIVRA WORLD:住宅業界初のバーチャル住宅展示場
(画像:LIVRA WORLD)

岡田工業株式会社はパソコンやスマートフォン で24 時間好きな時に、いつでもどこからでも内覧できるバーチャル住宅展示場「LIVRA(リブラ) WORLD」を一般公開しました。VRの特徴を活かし、従来の住宅展示場では難しい、ニーズに合わせた間取りの変更が可能であり、また複数の住宅を見比べるといったことも、家に居ながらにして可能です。さらに今後は、外壁や内装などの色合いを納得がいくまで試せるカラーシミュレーションや、素材やオプションをアレンジした際の費用を確認する価格シミュレーション機能なども随時実装予定とのこと。

 

出展する中小工務店のメリットとしては、顧客は、実際の住宅展示場やモデルハウスを訪れる前に、当サービスを利用し、シミュレーションを行うことで、戸建住宅を建てるイメージを家族で共有し、概算価格などの情報を把握したうえで、来店予約やオンライン相談となるため、購入確度の高い顧客の送客ができること、実物のモデルハウスを建築することよりもコストが抑えられることなどが挙げられます。

 

今後は、住宅購入に併せて検討される家具についても、バーチャルでサイズ感の確認や配置のシミュレーション行った後、気に入ったものをワンストップで購入できるサービスの実装など、顧客のライフスタイルをサポートできる様々なサービスの提供を実現するプラットフォームを目指しているとのことです。

不動産関連のVRコンテンツ制作ツール3選

不動産関連のVRコンテンツ制作ツールとして以下の3つが挙げられます。

 

  • ①THETA 360.biz:誰でも簡単に360°コンテンツが作成できるツール
  • ②shapespark:多機能に富んだVR制作を代行
  • ③メガソフトVRソリューション:ベストセラーソフトがベースのVRソリューション

 

それぞれのツールの概要や特徴をわかりやすく紹介していきます。

 

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①THETA 360.biz:誰でも簡単に360°コンテンツが作成できるツール

VR 不動産 株式会社リコー
(画像:株式会社リコー)

株式会社リコーの提供するTHETA 360.bizは、RICOH THETAとインターネットに接続されたパソコンやスマートフォンがあれば、誰でも簡単にバーチャルツアーを作成・公開できる法人向けクラウドサービスです。バーチャルツアーは、カメラで撮影した10枚程度の画像をつなぎ合わせて作成し、1枚のパノラマ画像(IPN)ファイルとして書き出すことができます。バーチャルツアーは、視覚的に伝えられる情報量が多いため、施設や商品、設備、サービスなどの紹介に適しており、見る人の場所を選ばないのが特徴です。

②shapespark:多機能に富んだVR制作を代行

VR 不動産 shapespark
(画像:shapespark)

Glodon Company Limitedの提供するshapesparkは、プログラミングの知識がなくても簡単にVR空間を作成することができるVR作成ツールです。建築士やインテリアデザイナーのコミュニケーションツールとして広く活用されています。

 

shapesparkのVR空間の最も大きな特長は、作成したデータはHTML5およびWebGLを利用しており、Webブラウザから直接開くことができることです。特別なアプリや再生プレイヤーをインストールする必要がないため、VRの知識が少ない利用者にとっても親切なVR空間を作成することができます。さらに、作成したデータは軽量であるため、スマートフォンで再生可能です。

③メガソフトVRソリューション:ベストセラーソフトがベースのVRソリューション

VR 不動産 メガソフト株式会社
(画像:メガソフト株式会社)

メガソフトVRソリューションはシリーズ累計90万本以上の3D空間プレゼンツール「3Dマイホームデザイナー」をベースとしています。ユーザビリティと優れたコストパフォーマンスはその実績からも実証されており、あらゆる建築空間の提案、各種機器・設備などの配置検討やレイアウトシミュレーションの提案に活用することができます。また、空間プレゼンに必要なパース作成機能やVR機能を一括で利用できることも特長です。

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このナレッジの著者

メタバース総研 代表取締役社長

今泉 響介

株式会社メタバース総研(現・CREX)代表取締役社長。
慶應義塾大学経済学部卒業。学生起業した事業を売却後、日本企業の海外展開/マーケティングを支援する株式会社Rec Loc を創業・社長就任を経て、現職に。メタバースのビジネス活用に特化した国内最大級の読者数を誇るメディア「メタバース総研」の運営やメタバースに関するコンサルティング及び開発サービスの提供を行っている。著書に『はじめてのメタバースビジネス活用図鑑』(中央経済社)

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