【事例9選】ARショッピングとは?活用方法や3つのメリットも解説
コロナウイルス感染拡大による行動制限の影響で、多くの企業のリアルでのマーケティング活動が大きな打撃を受けています。
そんななか、NIKEやIKEAなど幅広い業界の大手企業がARショッピングを活用する動きが注目を集めています。
一方で、「ARショッピングって聞いたことはあるけどメリットまでは分からない」、「具体的にどのような活用事例があるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ARショッピングの概要や活用方法、メリットや活用事例をわかりやすく紹介します。
本記事をお読みいただければ、ARショッピングを自社のビジネスに活用するためのヒントが得られるかと思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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目次
- ARショッピングとは
- ARショッピングをビジネスに活用する3つのメリット
- 業界別ARショッピングの活用事例9選
- ①家具業界:IKEAが自宅の部屋に家具を自由にレイアウトできるサービスを提供
- ②家具業界:ニトリが家具や設置場所を測定しサイズ違いの不安を解消
- ③飲食業界:ジャックダニエルが歴史や製造方法を学べるAR絵本を提供
- ④飲食業界:ドミノピザがAR上で世界中のチーズをめぐる旅を体験を提供
- ⑤アパレル業界:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
- ⑥アパレル業界:WarbyparkerがARでどこでもメガネを試着できるサービスを提供
- ⑦化粧品業界:資生堂がARメイクで複数のアイシャドウを試せるサービスを提供
- ⑧化粧品業界:ZOZOCOSMEがARメイクで自分の顔で化粧品を試せるサービスを提供
- ⑨日用品業界:花王がヘアカラー剤の色選びサポートにARを活用
- ARショッピングをビジネスに活用する際の2つの注意点
- 費用対効果・実現性が高いメタバース活用方法
ARショッピングとは
ARショッピングとは、ARを活用したEC/実店舗での新たな買い物体験の総称です。
ECでのARショッピングの例として、アプリを通じて表示されるARにより洋服や家具のサイズ感を確かめて購入することができる体験が挙げられます。
一方、実店舗でのARショッピングの例として、アプリを通じて表示されるARにより店舗案内や商品説明を適切なタイミングで確認することのできる体験が挙げられます。
このようにARショッピングを活用することで、より便利な買い物体験を消費者に届けることが可能です。
ARショッピングをビジネスに活用する3つのメリット
ARショッピングをビジネスに活用するメリットとして主に以下の3つが挙げられます。
- ①ECサイトで活用し、売上向上・返品率低下
- ②プロモーションに活用し、顧客のブランドへのロイヤリティ向上
- ③実店舗での販促に活用し、売上向上・コスト削減
それぞれのメリットについてわかりやすく紹介していきます。
①ECサイトで活用し、売上向上・返品率低下
1つ目のメリットは、ECサイトで活用し、売上向上・返品率低下が期待できる点です。
小売やアパレル、家具などの業界では購買したい商品が返品されてしまうという課題はもちろん、それ以前にそもそもECで商品を購買してくれないという場合も多く存在します。
「サイズ違いで返品することになるのを避けたい」という理由や、「実際に試着してみないとイメージが湧かないので購買意欲が湧かない」という理由でそもそもECでの購入をされない方も多くいらっしゃいます。
そこで、ARショッピングを活用することによりそれらの課題を解消し、今までSNSやサイトは訪れてくれていたものの、購買に至っていなかったお客様へのECでの販売機会を獲得することができます。
また、自宅に居ながら服や靴の着用感などを試せるARアプリの提供やECへのAR機能導入によって、ECでありながら実店舗での商品を確かめながらの購買に近い体験を提供でき、「注文してみたけどイメージと違った」といった事態を防ぎ、返品率を低下させることができます。
返品率が低下した結果として売上の向上はもちろん、返品対応にかかるオペレーションコストや在庫を抱える負担などを軽減することができ、収益改善に大きなインパクトをもたらします。
②プロモーションに活用し、顧客のブランドへのロイヤリティ向上
2つ目のメリットは、プロモーションに活用し、顧客のブランドへのロイヤリティ向上が期待できる点です。
ARショッピングは、見て終わることの多い既存のWeb広告と比べ、ゲーミフィケーションなどを取り入れることで、コンテンツを体験してもらうことのできるマーケティング手法であるため、短期的な売上だけでなく、中長期的なブランドへのロイヤリティ向上に向けた効果も期待できます。
③実店舗での販促に活用し、売上向上・コスト削減
3つ目のメリットは、実店舗での販促に活用し、売上向上・コスト削減が期待できる点です。
従来の実店舗での販促は、ポップなどでの商品説明や従業員による接客により行われていましたが、その一部をARを活用し代替することで、より効果的な販促を行ったり、従来かかっていた様々なコストを削減することができます。
業界別ARショッピングの活用事例9選
業界別のARショッピングの活用事例として主に以下の9つが挙げられます。
- ①家具業界:IKEAが自宅の部屋に家具を自由にレイアウトできるサービスを提供
- ②家具業界:ニトリが家具や設置場所を測定しサイズ違いの不安を解消
- ③飲食業界:ジャックダニエルが歴史や製造方法を学べるAR絵本を提供
- ④飲食業界:ドミノピザがAR上で世界中のチーズをめぐる旅を体験を提供
- ⑤アパレル業界:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
- ⑥アパレル業界:WarbyparkerがARでどこでもメガネを試着できるサービスを提供
- ⑦化粧品業界:資生堂がARメイクで複数のアイシャドウを試せるサービスを提供
- ⑧化粧品業界:ZOZOCOSMEがARメイクで自分の顔で化粧品を試せるサービスを提供
- ⑨日用品業界:花王がヘアカラー剤の色選びサポートにARを活用
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
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①家具業界:IKEAが自宅の部屋に家具を自由にレイアウトできるサービスを提供
IKEAは自宅の部屋にIKEAの家具をレイアウトしコーディネートできるアプリ「IKEA Studio」を発表しました。IKEA Studioは、LiDARを搭載したiPhone 12 Proおよび12 Pro Max向けのアプリケーションで、部屋の形状を測定し、窓やドアを認識し、必要に応じて家具やオブジェクトを配置し、床に転がっているおもちゃなどのオブジェクトを消したり、白く塗ったりすることも可能です。
また、壁紙の色を変えたり、様々なIKEAの家具を置いたりして、実際にどのように見えるかを確認することができます。また、オブジェクトを重ねることができるのも特徴です。例えば、ARで表示されるイスの上に、ランプや植木鉢のオブジェを置くことができるのです。IKEA Studioはβ版のみのリリースとなっており、スペインとスウェーデン、韓国のみで利用可能となっています。
②家具業界:ニトリが家具や設置場所を測定しサイズ違いの不安を解消
ニトリは公式アプリ上で、家具やそれらの設置場所のサイズをスマホのAR機能を使って計測できるサービスを提供しています。顧客はこのサービスを活用することで、家具や家電を選ぶ際に重要なサイズの計測が簡単にできるようになり、サイズ違いの心配をすることなく家具をECで購入できるようになりました。
顧客は公式アプリを起動した状態でスマホカメラで家具や設置場所を撮影すると、大きさなどが記載された画像が生成され、その画像は編集・保存ができメモとしても活用できます。
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③飲食業界:ジャックダニエルが歴史や製造方法を学べるAR絵本を提供
ウイスキーメーカーであるジャックダニエルは、自社の歴史やウイスキーの製法を学べるARアプリをリリースしました。
アプリにてウイスキーボトルを読み取ると、ボトル上に飛び出す絵本のような立体的なコンテンツが表示され、楽しみながらジャックダニエルの歴史やウイスキーの製法を学ぶことができます。
このARアプリの提供は、短期的な売上だけでなく、中長期的なブランドへのロイヤリティ向上に向けた効果がある取り組みと言えます。
④飲食業界:ドミノピザがAR上で世界中のチーズをめぐる旅を体験を提供
ドミノピザ社は、AR上で世界のチーズをめぐる旅を体験してもらいながら、チーズピザの購買に繋げるというプロモーションを行いました。
チラシや特設サイトからARカメラ起動ページにアクセスすると、目の前に地球儀が登場し、世界中のチーズの名産地が表示されます。ユーザーは各産地のチーズの特徴や楽しみ方を確認することができました。
⑤アパレル業界:NIKEが計測された足のサイズから靴をレコメンド
Nikeは公式アプリ上で足のサイズを測ることのできる機能である「Nike Fit」を提供しています。Nike Fitは最新のAR技術を使って、わずか数秒で両足の13カ所からデータを収集し、足のサイズや幅などの計測を行うことができます。
計測結果をもとに、ユーザーに最適なシューズがレコメンドされ、サイズ違いで返品しなければならなくなる事態を防ぐことができます。また、このデータはアプリに保存されるので、ナイキの実店舗に行ったときや、オンラインで次のキックを注文するときにも、QRコードを使ってすぐに店員にサイズを伝えることができます。
⑥アパレル業界:WarbyparkerがARでどこでもメガネを試着できるサービスを提供
アメリカのメガネブランドであるWarbyparkerは、いつでもどこでもARを活用して眼鏡を試着できるサービスを提供しています。
こちらのサービスでは、iPhoneのFace ID等に活用されるカメラ機能を用いて、自分の顔にメガネをかけるとどうなるかをリアルにシミュレーションすることができます。
⑦化粧品業界:資生堂がARメイクで複数のアイシャドウを試せるサービスを提供
資生堂は、自社の総合美容サイト「ワタシプラス」内でARを活用したメイクのシミュレーション機能を導入しました。
様々なブランドのアイシャドウを組み合わせてシミュレーションすることができ、手持ちの商品との相性なども、店舗を訪れずに手軽に確認できます。
⑧化粧品業界:ZOZOCOSMEがARメイクで自分の顔で化粧品を試せるサービスを提供
ZOZOTOWNはZOZOTOWN上のコスメ専門モール「ZOZOCOSME」でバーチャルにメイクアップアイテムを試せる新機能「ARメイク」を提供しています。
ZOZOTOWNの「ARメイク」機能は、商品詳細ページからワンタップで起動し、簡単な操作で顔にメイクを施すシミュレーションを行うことができます。
「ARメイク」機能では、メイクの濃淡を調整したり、メイクのオンオフを切り替えることができ、実際にコスメアイテムを使用した際の色や質感を容易に想像することができます。また、「ARメイク」画面下部の「カートに入れる」ボタンから直接商品の購入に進むことができます。
⑨日用品業界:花王がヘアカラー剤の色選びサポートにARを活用
花王は、ヘアカラー材の色選びのサポートにARを活用する取り組みを進めています。
この取り組みにより、従来のリアルな毛束見本を用いたサポートと比較し、いつでもどこでもイメージを確認できたり、毛束見本に使われるプラスチックが削減できたりするなどの成果を上げました。
ARショッピングをビジネスに活用する際の2つの注意点
ARショッピングの活用を検討する際に注意すべき点として以下の2つが挙げられます。
- ①ARでしかできない体験が設計できているか
- ②ユーザーの手間・負担が大きくないか
それぞれの注意点についてわかりやすく紹介していきます。
①ARでしかできない体験が設計できているか
1つ目の注意点は、ARでしかできない体験が設計できているかです。なんとなく流行っているからAR広告を活用してみようといった流れで、ARの特徴が活かせていない体験を設計してしまうと、従来のWeb広告と比べ、制作費が高く、ユーザーの負担も大きいという結果になりかねません。「カメラの先の物理空間上に3Dの情報を付与できる」という特徴を最大限生かした体験設計・企画が重要になります。
②ユーザーの手間・負担が大きくないか
2つ目の注意点は、ユーザーの手間・負担が大きくないかという点です。一般的にユーザーがAR広告を体験する際は、QRコードを読み取ったり、ARコンテンツを操作したりと、従来のWeb広告に比べユーザーに求める手間が大きい傾向にあります。そのため、ユーザーの体験したいというインセンティブを高める企画や体験の手間を最小限に抑えるUI/UX設計が重要になります。
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