【事例6選】Unityによるメタバース・VR/AR開発とは?
関連技術の進歩やオンラインコミュニケーション需要の高まりなどを背景とし、今後急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられるメタバース・XR。
現在、メタバースはゲームやエンタメ業界を中心に活用されていますが、今後は業種を問わず、プロモーションや業務効率化など幅広い領域でのビジネス活用が進んでいくと考えられています。
一方で、メタバース・XRの活用検討にあたり、「どのような開発ツールを使うか迷っている」、「Unityが有名らしいけど、メリットや事例を知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、Unityによるメタバース・VR/AR開発について、事例やメリットをわかりやすく紹介します。
本記事を読めば、メタバース・XRの開発・活用の進め方について理解が深まると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。
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そもそもUnityとは
Unityは2005年にユニティ・テクノロジー社により開発された、世界で最も普及しているゲームエンジンです。初心者でも比較的簡単に扱えることや、活用できるアセットなどの開発環境が充実していることから、世界180万人以上のユーザーに利用されています。
3Dコンテンツを開発するゲームエンジンとしてのコア機能はもちろん、ゲームらしい振る舞いをする実行環境や、開発に活用できる充実したアセット(イラスト、パーツ、背景、音声など)などの機能を備えていることから、ゲーム/3Dコンテンツの開発プラットフォームと言えます。
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メタバース・VR/AR開発にUnityを活用する3つのメリット
メタバース・VR/AR開発にUnityを活用するメリットとして、主に以下の3つが挙げられます。
- ①初心者でも比較的扱いやすい
- ②多様なプラットフォーム・デバイスに対応している
- ③開発・学習にあたり参考にできる情報量が多い
それぞれのメリットに関して、わかりやすく紹介していきます。
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①初心者でも比較的扱いやすい
1つ目のメリットは、他の3Dコンテンツ作成ツールと比べ、初心者にも扱いやすいという点です。その理由として、高度なプログラミング言語の知識が不要で直観的に操作が可能なことや、コンテンツを作る上で必要になる材料(イラスト、パーツ、背景、音声など)をし活用できること等が挙げられます。
②多様なプラットフォーム・デバイスに対応している
2つ目のメリットは、開発したサービス/コンテンツをAndroidやiOSなど多様なプラットフォームやデバイスでリリースできるという点です。この特徴により、iPhone向けユーザーとAndroid向けユーザーの両方に対して、サービス/コンテンツをリリースしたい際に、大きな修正などの必要がなく非常に効率的です。
③開発・学習にあたり参考にできる情報量が多い
3つ目のメリットは、開発・学習にあたり、参考にできる情報量が多い点です。Unityが世界最大手のゲーム開発エンジンであり、利用する開発者は180万人以上いると言われています。そのため、多くの開発者向けに書かれた書籍等はもちろん、彼ら自身がブログなどで多くの知見を発信しており、開発・学習に必要な情報に容易にアクセスすることができます。
業界別Unityの活用事例6選
業界別のUnityの活用事例として以下の6つが挙げられます。
- ①メタバース/VRサービス:世界最大のソーシャルメタバースVRChat
- ②ARサービス:社会現象にもなった大ヒットサービスPokemonGo
- ③自動車業界:TOYOTAの現場向けMR/VRサービス
- ④医療業界:東京大学のVRでの外科手術のシミュレーション
- ⑤建設業界:BIMデータを活用した3Dモデルの構築
- ⑥小売業界:ウォルマートのVRを活用した緊急時向けの研修
それぞれの事例についてわかりやすく紹介していきます。
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①メタバース/VRサービス:世界最大のソーシャルメタバースVRChat
VRChatとは、VR上で世界中の人々とコミュニケーションが取れる、世界最大のソーシャルVRプラットフォームです。ユーザーは、好きなアバターの姿でチャットや音声通話、身振り手振りなどを通じてコミュニケーションを取ることができます。また、コミュニケーションはVRChat内に存在する無数のワールドと呼ばれるバーチャル空間内で行われ、ユーザー自身がワールドを作成したり、そこでイベントを開いたりすることもできます。
2022年1月には同時接続者が過去最高の約4.2万人にまで上り、世界を代表するVR/メタバース空間に成長しています。このVRChatの開発にもUnityが活用されています。
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②ARサービス:社会現象にもなった大ヒットサービスPokemonGo
PokemonGoは、リアルの街中に現れるバーチャルのポケモンを捕まえて育成することのできるARゲームです。スマホから現在地とスマホの向きの情報が送られ、まるでポケモンの世界を探検しているような体験をすることができます。
日本でも、2016年のリリースから3日間で1000万DLを記録するブームとなり、レアなポケモンが登場する公園一帯が、ユーザーで埋め尽くされてしまうなど、社会現象まで発展しました。
このPokemonGoの開発にもUnityが活用されました。
③自動車業界:TOYOTAの現場向けMR/VRサービス
トヨタ自動車は、全国56の販売店で車両整備の研修・作業のサポートにHololens2の導入を行いました。
従来の作業整備の研修や作業時に参考にする情報は、2Dの図面などによって共有されていましたが、立体的な作業が求められる現場には不十分でした。そこで、Hololens2を活用することで、車両の各所に合わせて表示されるデジタルオブジェクトを参考にしながら点検・修理作業を行うことで、作業ミスの抑制や作業の効率化を実現しました。
また、Hololens2の導入により、円滑な遠隔地と現場のコミュニケーションが行えるため、専門家が遠隔地の現場に対して作業指示を出すなどの連携も可能になりました。
④医療業界:東京大学のVRでの外科手術のシミュレーション
Unityは、医療業界でも活用が進んでいます。その中でも、東京大学医学部脳神経外科医局の事例は、Unityが実際の手術に役に立った事例として注目されています。
同医局は、Unityを活用して脳動脈瘤の手術をVRでシミュレーションするという取り組みを行っています。患者のMRIデータから脳のモデルデータを生成し、Unityに取り込むことでシミュレーションを実現しています。
実際の手術前にシミュレーションを行うことで、失敗リスクの回避や手術時間短縮による患者への負担軽減などのメリットを得ることができます。
⑤建設業界:BIMデータを活用した3Dモデルの構築
建設業界では、多くの企業が建物の管理にBIM(Building Information Modeling)と呼ばれる、管理手法を用いています。BIMを活用することで、建物の設計→施工→管理で得られた一連のデータを集約し、質の高い設計や運用の効率化を実現することができます。
このBIMデータをUnityでリアルタイムに3Dデータ化することで、現実世界の建物に起こる変化をリアルタイムで確認することができます。
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⑥小売業界:ウォルマートのVRを活用した緊急時向けの研修
世界的なスーパーマーケットチェーンであるウォルマートは、接客のトレーニングにVRを導入しています。従業員にHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着させ、ブラックフライデーなどの販売イベント時に大勢のお客様に対応するためのトレーニングを行っています。
従来の研修とは異なり、現実には再現が困難な状況を実際に体験しているかのような研修を行うことができます。
この研修のVR向けの3Dコンテンツ作成にもUnityが活用されています。
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