【2025年最新】DX推進の補助金・助成金一覧|条件〜金額まで紹介
DXは、全社的なビジネスモデルの変革・業務プロセスの改革を伴うものであり、ITツールの導入や人材の獲得のために、一定のコストが発生します。そのため、予算の制約上、思い通りにDXの取り組みを進められないという企業も少なくありません。
そんな中、政府・官公庁や自治体は、DXに取り組む企業に向けて、補助金や助成金の制度を設けており、一定の条件を満たす企業に対して、給付しています。
本記事では、DX向けの補助金・助成金の申請を検討している方に向けて、DX向けの補助金・助成金一覧を、特徴や条件、支給額などとともにわかりやすく紹介していきます。
またDX総研では、DXを検討・推進する上で必ず押さえておきたい、DX成功事例50選の取り組みや成果をまとめたレポートを無料で配布しています。ご興味のある方は、以下リンクからダウンロードしてご活用ください。
目次
DX推進にかかるコストとは?~5つのコスト要因を紹介~

DXの推進に当たっては、様々なコストがかかります。代表的なコスト要因として、以下の5つが挙げられます。
- ①ITツール・システムの導入・開発・メンテナンス
- ②人材の育成
- ③新規サービスの宣伝広告
- ④プロジェクトチームの立ち上げ
- ⑤外部コンサルや専門家の起用
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①ITツール・システムの導入・開発・メンテナンス
DXを推進して業務を改革していくためには、ITツールやシステムの導入が不可欠です。そのため、これらのITツールやシステムの導入や開発・メンテナンスのコストを負担しなければなりません。
また、これらのITツールは通常、クラウドを経由して必要な分だけ利用するというパターンが一般的となっています。そのため、クラウドサービスの利用にかかる費用も考慮しなければなりません。
なお、クラウドではなく、サーバーやネットワークをすべて自社で賄うオンプレミス型を採用する場合、サーバーやネットワーク機器の導入コストやメンテナンスコストを負担する必要があります。
②人材の育成
DXを推進していくためには、プロジェクトを主導していくDX人材の存在が不可欠です。DX人材は、単にITに詳しいだけでなく、DX推進に向けてチームを引っ張っていくリーダーシップや、他の部署と連携・協力していくコミュニケーションスキルなど、様々な能力が求められます。
経済産業省の調査によると、2030年にかけて40〜80万人規模で不足すると予想されています。そのため、DX人材を確保するためには、外部から採用するだけでなく、社内の従業員を育成することが不可欠です。
そのため、DX人材育成のための研修や勉強会にかかるコストや外部の研修サービスを利用する費用などを負担しなければなりません。
③新規サービスの宣伝広告
DXにより、既存サービスを一新し、新たなサービスを立ち上げたり、今までにない提供価値を届けることが可能となります。Netflixが、宅配型のレンタルDVD事業から、サブスクリプション型の動画配信ストリーミングサービスへと、ビジネスモデルを変革したのはその好例です。
新規サービスのリリースに当たっては、その宣伝・PRのための広告費用が必要となる場合も多いでしょう。
④プロジェクトチームの立ち上げ
DXを推進していくためには、専門のプロジェクトチームを立ち上げることが必要となります。チームの立ち上げに当たっては、人材やリソースの確保や組織体制の変更が必要となり、様々なコストが発生します。
⑤外部コンサルや専門家の起用
社内に、DXを推進するための十分な人材がいない場合には、外部のコンサルティング会社に相談したり、専門家を新たに雇い入れる必要があります。
そのため、コンサルティング会社に支払うフィーや専門家を採用するコストなどがかかります。
※DX総研では経験豊富なコンサルタントによる、DXに関する個別無料相談会を実施しております。自社に合った推進方法や進め方などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
【2024年最新】DX推進のための補助金・助成金一覧
官公庁や自治体は、DXに取り組む企業のために様々な補助金・助成金制度を設けています。今回紹介する補助金・助成金は以下の通りです。
<DX向けの補助金>
- ①IT導入補助金:DXを推進するITツールの導入・デジタル化を支援
- ②ものづくり補助金:生産性を向上させるDX設備投資を支援
- ③小規模事業者持続化補助金:DXを通じた業務効率化の取り組みを支援
- ④事業再構築補助金:DXを通じた業務改革、事業転換など事業再構築を支援
<DX向けの助成金>
- ⑤キャリアアップ助成金:貴重なDX人材の正社員化、処遇改善を支援
- ⑥人材確保等支援助成金:DXの一環としてのテレワーク導入等を支援
- ⑦サイバーセキュリティ対策促進助成金:DX推進には必須のセキュリティ対策の設備導入を支援
補助金と助成金の違いについては色々な考え方がありますが、一般的に、補助金は支給されるか否かが厳密に審査されるのに対し、助成金は要件を満たせば原則として受給できます。
以下では、代表的な補助金・助成金について、申請条件や金額などをわかりやすく紹介していきます。
※補助金・助成金一覧とともに押さえておきたい、企業による最新のDX成功事例50選の取り組みや成果をまとめた資料をダウンロード頂けます。
<DX向けの補助金>
①IT導入補助金:DXを推進するITツールの導入・デジタル化を支援

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者に対し、DX推進に役立つITツールの導入・デジタル化を支援する補助金です。中小企業庁の監督のもと、TOPPAN株式会社が事務業務を運営しています。
補助金額は、導入しようとするITツールの種類ごとに様々で、2024年度の補助額は最大450万円でした。また、ルールを遵守していれば、返済は不要です。
交付を受けるためには、事務局のポータルサイトから専用のアカウントを取得し、「みらデジ経営チェック」という審査を受けた後、ITツールとベンダーを選択して交付申請を行う必要があります。
項目 | 概要 |
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対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
目的 | 業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援 |
主な補助金の内容・金額 |
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注意すべき申請条件/要件 |
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ホームページ | https://it-shien.smrj.go.jp/ |
②ものづくり補助金:生産性を向上させるDX設備投資を支援

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)は、中小企業等によるDXの取り組み、中でも生産性向上に役立つサービス・試作品の開発や生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。中小企業庁が実施し、実際の管理・運用は全国中小企業団体中央会が担当しています。
金額はサービスの種類や申請者の事業規模などによって異なりますが、100万円から最大8000万円まで幅広く設定されています。また、予定よりも補助事業での収入が多かった場合などの一部のケースを除き、返済は不要です。
補助金の受給を希望する方は、公募要領を確認した上、インターネットを利用した電子申請により申請をする必要があります。
項目 | 概要 |
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対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
目的 | 革新的な製品・サービスの開発または生産プロセス等の省力化のための、設備投資・システム構築を支援 |
主な補助金の内容・金額 | ①省力化(オーダーメイド)枠 ・人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入を支援 ・補助上限額:750万円~8,000万円 ・補助率:中小企業 1/2、小規模・再生 2/3 ②製品・サービス高付加価値化枠(通常類型) ・革新的な製品・サービス開発の取組みを支援 ・補助上限額:750万円~1,250万円 ・補助率:中小企業 1/2、小規模・再生 2/3、新型コロナ回復加速化特例 2/3 ③製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型) ・今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発の取組みを支援 ・補助上限額:1,000万円~2,500万円 ・補助率:2/3 ④グローバル枠 ・海外事業を実施し、国内の生産性を高める取組みを支援 ・補助上限額:3,000万円 ・補助率:中小企業 1/2、小規模 2/3 |
注意すべき申請条件/要件 | ・基本要件:以下①~③の要件をすべて満たす3~5年の事業計画を策定していること ①事業者全体の付加価値額を年平均成長率(CAGR)3%以上増加 ②給与支給総額を年平均成長率(CAGR)1.5%以上増加 ③事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする ・申請枠ごとに追加の申請要件あり(詳細は以下HP) |
ホームページ | https://portal.monodukuri-hojo.jp/ |
③小規模事業者持続化補助金:DXを通じた業務効率化の取り組みを支援

小規模事業者持続化補助金は、全国商工会連合会が運営する小規模事業者等の販路開拓等の取り組みやDXを通じた業務効率化の取り組みを支援するための補助金です。
補助金額は、取り組み内容等によっても異なりますが、2024年度は最大で250万円の補助金額が設定されました。
受給を希望する方は、経営計画書等を作成し、管轄の商工会議所に事業支援計画書の交付を依頼した上で、全国商工会連合会の事務局に申請書類を提出する必要があります。
項目 | 概要 |
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対象者 | 小規模事業者 |
目的 | 小規模事業者の持続的な経営に向けた経営計画に基づく、販路開拓等の取り組みや業務効率化を支援 |
主な補助金の内容・金額 |
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注意すべき申請条件/要件 |
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ホームページ | https://s23.jizokukahojokin.info/ |
④事業再構築補助金:DXを通じた業務改革、事業転換など事業再構築を支援

事業再構築補助金は、中堅企業、中小企業および小規模事業者に対し、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、または事業再編といった事業再構築を支援する補助金です。DXを通じた業務改革や事業転換の支援も含まれます。中小企業庁と中小企業基盤整備機構による監督のもと、株式会社パソナが事務局業務を運用しています。
補助金額は、取り組み内容や申請者の事業規模などによって異なりますが、最大5億円まで幅広く設定されています。また、ルールを遵守していれば、返済は不要です。
補助金の受給を希望する方は、公募要領を確認した上、インターネットから電子申請をする必要があります。
項目 | 概要 |
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対象者 | 中堅企業・中小企業・小規模事業者 |
目的 | ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、中小企業等の事業再構築を支援 |
主な補助金の内容・金額 |
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注意すべき申請条件/要件 |
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ホームページ | https://jigyou-saikouchiku.go.jp/ |
<DX向けの助成金>
⑤キャリアアップ助成金:貴重なDX人材の正社員化、処遇改善を支援

キャリアアップ助成金は、各企業が非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するための、正社員化および処遇改善を支援する助成金です。厚生労働省が運営しており、DX人材の正社員化、処遇改善による社内DX推進も含まれます。
助成金額はコースによって異なりますが、正社員化であれば1人当たり最大120万円、処遇改善でも1人当たり最大50万円となっています。
助成金を活用されたい方は、各コース実施日の前日までに「キャリアアップ計画」等を作成し、提出することが必要です。
項目 | 概要 |
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対象者 | 非正規雇用労働者を雇用している事業主 |
目的 | 非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主を支援 |
主な助成金の内容・金額 | <正社員化支援>
<処遇改善支援>
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注意すべき申請条件/要件 |
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ホームページ | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/ part_haken/jigyounushi/career.html |
⑥人材確保等支援助成金:DXの一環としてのテレワーク導入等を支援

人材確保等支援助成金は、人材の確保・定着のために労働環境の向上等を行う、事業主や中小企業団体(事業協同組合等)を支援する助成金です。厚生労働省が運営しており、DXの一環としてテレワークの導入を支援するテレワークコースもあります。
助成金額はコースによって異なりますが、テレワークコースでは機器等導入をした場合、対象経費の50%が助成されます。
助成金を活用されたい方は、支給申請書等を作成し、管轄労働局長に対して支給申請を行うことが必要です。
項目 | 概要 |
---|---|
対象者 | 事業主・事業協同組合等 |
目的 | 魅力ある職場づくりを通じて、人材の確保・定着を図る事業主や事業協同組合等に対して助成 |
主な助成金の内容・金額 | ① 雇用管理制度助成コース ・雇用管理制度の導入・実施を通じ、従業員の離職率の低下に取り組む事業主に対して助成 ・助成金額:57万円 ② 中小企業団体助成コース ・構成中小企業者のために、人材確保や従業員の職場定着を支援する中小企業団体(事業協同組合等)に対して助成 ・助成金額: 要した費用の2/3 上限額は、団体の規模に応じて600~1,000万円 ③ 人事評価改善等助成コース ・生産性向上に資する人事評価制度を整備し、定期昇給等のみによらない賃金制度を設けることを通じ、生産性の向上、賃金アップ及び離職率の低下を図る事業主に対して助成 ・助成金額:80万円 ④ 建設キャリアアップシステム等普及促進コース ・中小構成員等に対し、建設キャリアアップシステム(CCUS)の事業者登録などを補助する事業を行う建設事業主団体に対して助成 ・助成金額: 中小建設事業主団体:対象経費の2/3 その他の団体:対象経費の1/2 ⑤ 若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野) ・若年および女性労働者の入職や定着を図る事業を行った建設事業主、建設事業主団体を助成 ・助成金額: 建設事業主:対象経費の9/20~3/4 建設事業主団体:対象経費の1/2~2/3 ⑥ 作業員宿舎等設置助成コース(建設分野) ・自ら施工管理する建設工事現場に女性専用作業員施設を賃借した中小元方建設事業主などを助成 ・助成金額: 対象経費の1/2~3/4 または建設労働者1人あたり25万円 ⑦ 外国人労働者就労環境整備助成コース ・外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備(就業規則等の多言語化など)を通じ、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主を助成 ・助成金額: 対象経費の1/2~2/3 上限額は72万円 ⑧ テレワークコース ・良質なテレワークを制度として導入し実施することで、労働者の人材確保や雇用管理改善等の効果をあげた中小企業事業主に対して助成 ・助成金額: 機器等導入:対象経費の50% 目標達成:対象経費の15%~25% ⑨ 派遣元特例コース ・労使協定の定めるところによりその雇用する派遣労働者を対象に、令和6年5月24日から令和7年3月31日までの間に新たに賃金制度を整備又は改善した派遣元事業主に対して助成 ・助成金額:5万円+派遣労働者1人当たり1万円の合計額 |
注意すべき申請条件/要件 | ・助成を受けるには目標達成が必要なコースあり ・廃止されたコースがあるため、経過措置分については要確認(以下HPにリンク有) |
ホームページ | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07843.html |
⑦サイバーセキュリティ対策促進助成金:DX推進には必須のセキュリティ対策の設備導入を支援

サイバーセキュリティ対策促進助成金は、都内の中小企業がDXを推進するうえでネックとなる、自社の企業秘密や個人情報等を保護するための設備導入を支援する助成金です。東京都中小企業振興公社が運営しています。
助成金額は対象経費の1/2で、10万円〜1,500万円と幅広く設定されています。返金は不要ですが、助成完了から5年間は、設置した設備の利用状況等について報告を求められる場合があります。
助成金を活用されたい方は、募集要項を確認した上、事前にHPから申請エントリーが必要です。
項目 | 概要 |
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対象者 | 都内の中小企業・中小企業団体 |
目的 | 中小企業が企業秘密や個人情報を保護するための、サイバーセキュリティ対策の設備導入を支援 |
主な助成金の内容・金額 |
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注意すべき申請条件/要件 |
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ホームページ | https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/cyber.html |
DX向けの補助金・助成金を受け取る手順・流れ
DX向けの補助金・助成金を受け取るためには、一般的に以下のような手順・流れに従う必要があります。
フェーズ | 項目 | 詳細 |
---|---|---|
事前準備 | ①DX推進計画の立案 | 支援を受けたいDXの取り組みに関する推進計画を策定する |
②条件確認・選定 | 各補助金・助成金の条件や金額等を確認し、申請する補助金・助成金を選定する | |
申請・交付決定 | ③申請書類の作成 | 選定した補助金・助成金の申請書類を作成。必要に応じて添付書類も準備 |
④申請 | 申請書と添付書類を担当の機関に提出し、申請する | |
⑤審査・採択 | 担当機関による申請書等の審査・採択 | |
⑥交付決定 | 担当機関により、交付を認める(又は認めない)旨の決定がなされる | |
DX取り組みの実施 | ⑦取り組みの開始 | 申請書に記載したDXの取り組みを開始する |
⑧中間審査 | 担当機関から取り組み状況を中間審査される場合がある | |
⑨取り組みの終了/報告書提出 | DXの取り組みを終了したら、担当機関に報告書を提出する | |
支給 | ⑩支給額の確定 | 報告書をもとに、担当機関が支給額を確定する |
⑪支給 | 確定した支給額の補助金・助成金が実際に支給される |
※300事例の分析に基づく、企業によるDX推進方法の13の王道パターンと成功事例をまとめた資料をダウンロード頂けます。
DXのための補助金・助成金を申請する際の3つの注意点

DXのための補助金・助成金を申請する際の注意点として、以下の3つが挙げられます。
- ①DX推進計画をしっかりと立てておく
- ②必要となる予算を見積もっておく
- ③受給の対象となる事業・取り組みを確認する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
※300事例の分析に基づく、DXで失敗しないために注意すべき25のポイントをまとめた資料をダウンロード頂けます。
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①DX推進計画をしっかりと立てておく
DXに関する補助金や助成金の支給を受けるためには、具体的な取り組み計画を提出しなければなりません。
そのため、補助金や助成金を申請する前に、具体的な取り組みの内容やスケジュールなど、DX推進の計画を立てておくことが重要です。
②必要となる予算を見積もっておく
自社のDX推進計画を実現するために、どれくらいの予算が必要となるかを見積もっておくことで、必要な補助金や助成金の金額の目安を事前に認識しておくことができます。
必要な補助金・助成金の金額を踏まえて、どの制度に申し込めば良いかを判断することが重要です。
③受給の対象となる事業・取り組みを確認する
補助金・助成金の種類によって、支給の対象となる事業や取り組み、条件は異なります。AIやIoTなど特定の技術の活用に限定したもの、UTツールの導入費用を補填するもの、特定の業界の企業の取り組みに限定したものなど、制度によって条件は様々です。
そのため、自社の事業や取り組みが各制度の支給条件に合致するかを確認することが重要です。
補助金・助成金を活用してDXを成功させる5つのポイント

補助金・助成金を活用して、DXを成功させるためのポイントとして、以下の5つが挙げられます。
- ①リーダーのコミットメントにより社内を巻き込む
- ②自社ならではのDX戦略を策定する
- ③十分なDX人材を確保する
- ④スモールスタートクイックウィンを実現する
- ⑤ゴールへの最短かつ低コストなアプローチを設計する
DXを成功させるためのポイントについて分かりやすく紹介していきます。
※DX総研では経験豊富なコンサルタントによる、DXに関する個別無料相談会を実施しております。自社に合った推進方法や検討の進め方などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
①リーダーのコミットメントにより社内を巻き込む
DXは、個別業務のデジタル化だけでなく、全社規模の業務やビジネスモデル、組織文化の変革など、会社のコアとなる部分を大きく変えていく取り組みです。
そのため、経営陣や事業部のリーダーが起点となり、DXのビジョン・方針を明確に示し、社内全体を強力に動かしていく必要があります。
具体的には、「どのような中長期的なDXのビジョンを描くのか」、「業務や顧客体験、ビジネスモデルをどのように変えていくのか」、そのために「どの程度人材や予算を割り当てていくのか」などに対して、大きな権限を持って意思決定をしていくことが求められます。
一方で、経営陣やリーダー陣がDXに対する危機意識が低い場合などは、DX推進部門や経営企画部門などが主導し、リーダー陣を含め、DXに関する社内向けの勉強会/ワークショップを実施することも有効です。
②自社ならではのDX戦略を策定する

あらゆる人・モノ・コトがインターネットと繋がる現代で、人々の生活や業務、ビジネスの主戦場は、リアルの世界からデジタルの世界に加速度的にシフトし続けています。
その変化を踏まえ、いかにデジタルを活用し競争優位性を築いていくかは、全ての企業の経営戦略を考える上で必須のテーマとなっており、DX戦略を考えること=経営戦略を考えること、と言っても過言ではありません。
そのため、DX戦略を策定する際は、特定の事業部/部門×個別の業務×デジタル化という範囲で考えたり、同業他社が進めている取り組みをベースにして考えるといった、個別具体的なアプローチではなく、より中長期や全体のアプローチから、全社のビジョンや経営戦略、テクノロジートレンドや業界への影響などと連動させて考える必要があります。
③十分なDX人材を確保する
DXの成功に向けては、テクノロジーと経営戦略に対して深い知見を持つプロジェクトマネージャーや、専門的なスキルを有するエンジニア、デザイナーなどのDX人材を十分に確保することが必須となります。
本来であれば、既にDX人材が社内にいればよいのですが、ほとんどの日本企業で人材が不足しているという現状があります。
また、市場全体として人手不足で、DX人材の争奪戦となっており、採用も思うようには進められないというケースも多く見られます。
そのため、足元のDX推進にむけては、経営課題とデジタルの両方に精通した外部のエキスパートを活用しながら、中長期目線では実践や研修を通じた人材育成をしていくといったアプローチが有効です。
※DX総研では経験豊富なコンサルタントによる、DXに関する個別無料相談会を実施しております。自社に合った推進方法や進め方などでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
④スモールスタートクイックウィンを実現する

DXがなかなか進まない理由として、業務や組織を大胆に変えていくことが必要な一方で、全社規模の大きな成果が上がるまでには5年程度を有するという点があります。
そのため、取り組みの方向性が正しくても、短期間では成果が見えにくいことから、部門間の軋轢や現場からの反発が生まれ、変革のスピードが落ちてしまうケースが少なくありません。
そこで、全社単位でのインパクトは小さくとも、比較的短期で成果が出る取り組みを進め、その成果を社内外に発信し巻き込んでいくことは非常に有効です。
取り組みの例としては、アナログデータのデジタル化や各種データの一元管理化、業務自動化ツールの導入などが挙げられます。
これらの取り組みにより小さな成功を積み重ね、他部門のリーダー陣や現場の社員のマインドが徐々に変わっていくことで、連鎖的に大規模なDXを推進しやすい状況を実現できます。
株式会社ノーコード総合研究所では、DX推進補助金を活用したご提案が可能です。さらに、ノーコードツール「Bubble」を活用することで、低コストかつ短期間でのDX導入を実現いたします。ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
⑤ゴールへの最短かつ低コストなアプローチを設計する

業務の現状や課題を踏まえて設定したゴールに向けて、最適かつ低コストなアプローチ設計をすることは、DXの投資対効果を飛躍的に高めます。
そもそものDXの目的は、業務を効率化することや顧客により良い製品/サービスを届けることです。
一方で、「DXプロジェクトをやるぞ!」となると、本来目的であるはずのデジタル化自体が目的になってしまい、競合が取り組んでいるからといった理由で、自社にマッチしない大掛かりなデジタル化をすすめてしまうケースが少なくありません。
もし大規模なシステム開発をせずに効率化を実現できるのならそれがベストであり、そもそも業務は必要か、効率化のインパクトは大きいか、SaaSの導入で解決できないか、アジャイルな進め方で小規模なPoCで仮説を検証する余地はないか、などより幅広い視点で検討をするようにしましょう。
DXの実行フェーズになっても、デジタルへの知見はもちろんですが、全社単位での経営の視点や戦略思考が必要になります。
DXに関する活用個別無料相談会実施中
DX総研では、DXに関する個別無料相談会を実施しています。
各社様のご要望に合わせ、最新の市場動向や具体的な活用アイデアなどを、個別のオンラインMTGにて、無料でご紹介させていただきます。
以下のようなお悩みをお持ちのご担当者様は、この機会にぜひお申込みください。
- 自社がデジタルを活用してどんなことができるか知りたい
- DXをどのように進めれば良いか分からない
- 自社にデジタル活用の経験や知識のある人がおらず困っている