ChatGPTを使いこなすコツ8選|できることや成功事例も紹介
2022年11月のリリース以降、2ヶ月で1億ユーザーを突破するなど、驚異的なペースで普及が進むChatGPT。
一方で、「ChatGPTを使い始めたけど思い通りの回答が得られない」「もっと上手にChatGPTを使いこなしたい」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ChatGPTを上手に利用したい方に向けて、ChatGPTを使いこなすコツやプロンプト例をまとめてご紹介します。
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目次
【画像あり】ChatGPTを上手に使いこなす8つのコツ
ChatGPTを上手に使いこなすコツとして以下の8つが挙げられます。
- コツ①最新モデルのChatGPTを使用する
- コツ②指示/命令と補足情報を書き分ける
- コツ③できるだけ具体的に書く
- コツ④参考になる回答例を書く
- コツ⑤最初はシンプルに書き、その後修正していく
- コツ⑥あいまいな説明や表現を避ける
- コツ⑦何をしないべきかよりも何をすべきかを書く
- コツ⑧コード作成時は書き始めで適切な回答に誘導する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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コツ①最新モデルのChatGPTを使用する
最新モデルのChatGPTを使用することで、より精度の高い回答を得ることができます。
現在ChatGPTの最新モデルはGPT-4であり、月額20ドルの有料プランである「ChatGPT Plus」を契約することで利用が可能です。
GPT-4は無料プランで利用できるGPT-3.5に比べ、最新のデータを学習していたり、日本語での入出力性能が向上していたりと、性能が大幅に向上しています。
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コツ②指示/命令と補足情報を書き分ける
プロンプトの構成要素は、大きく①指示/命令②文脈の補足情報③出力形式の指示の3つに分けられますが、最初に①指示/命令を書くことが重要です。
また、これらの構成要素を、「###」や「”””」といった区切り記号を使い、書き分けることで、ChatGPTはそれぞれのテキストが何を意味しているのかを高精度で理解してくれます。
×悪いプロンプト例
※ある程度正しい回答が得られていますが、基礎知識がない人には、やや理解が難しい専門用語や表現が使用されています。
◯良いプロンプト例
※冒頭の指示に加えて、文脈や出力形式を書き分けて入力することで、自分の目的にマッチする回答を引き出すことができています。
コツ③できるだけ具体的に書く
自分が期待する回答を得るためには、5W1Hを示したり、文字数や文章構成を指定するなど、プロンプトをできるだけ具体的に書くことが重要です。
また、複雑な指示をする場合には、複数のステップに分けて指示を出すなどの工夫をすることで、精度の高い回答が得られる可能性が高まります。
×悪いプロンプト例
※内容はある程度正しいですが、回答が冗長で、やや理解が難しい専門用語や表現も使用されています。
◯良いプロンプト例
※説明する対象や文量を具体的に指定することで、自分の目的にマッチしたわかりやすい回答を引き出すことができています。
コツ④参考になる回答例を書く
プロンプトに、自分が期待する回答の例を含めることで、自分が求める回答が出力される確率を高めることができます。
例えば、ある会社について説明してほしい場合には、回答に含めてほしい内容の例(CEOの名前、設立年、所在地、代表的なサービスなど)をプロンプトに含めることで、自分が求める情報が得られる可能性が高まります。
×悪いプロンプト例
※内容はある程度正しいですが、質問が漠然としているため、自分が求めていない情報も多く含まれています。
◯良いプロンプト例
※回答に含めてほしい内容の例や回答の形式を示すことで、自分が求めている情報を含んだ回答を引き出すことができています。
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コツ⑤最初はシンプルに書き、その後修正していく
プロンプトを書く際は、最初は具体例や形式の指示などを入れずにシンプルに書き、その後、具体例を示したり文章構成を指定したりして修正していくことがコツです。
特に複雑な指示を出す場合には、一回の指示で自分の望む回答を得ようとするのではなく、シンプルな指示から得られた回答をもとに、地道にプロンプトを修正していくと、うまくいく可能性が高まります。
シンプルなプロンプトの例
例えば、ChatGPTについてあまり知らない人が、ChatGPTを利用するメリットを知りたい場合、まずは、以下のように、シンプルに質問を入力します。
ChatGPTのメリットを様々な角度から説明してくれていますが、今回はデスクワークの場面で利用するメリットに絞って知りたかったため、期待する回答は得られませんでした。
修正のためのプロンプトの例
次に、上記のプロンプトを修正し、デスクワークで利用するメリットをシーンごとに説明するように依頼し直しました。
これにより、期待していた通り、デスクワークを効率化するヒントを得ることができました。
コツ⑥あいまいな説明や表現を避ける
プロンプトにあいまいな説明や表現を含めると、自分が意図しない回答が出力される可能性があります。このような記載は避け、できるだけ明確に指示を出すことが重要です。
×悪いプロンプト例
※「環境問題について」「できるだけわかりやすく」というあいまいで抽象的な表現を用いたため、様々な話題が散在してしまい、脈絡のない回答になっています。
〇良いプロンプト例
※環境問題の中でも特に何が知りたいのかを、文量や文体とともに条件として示すことで、自分が求めている回答をうまく引き出せています。
コツ⑦何をしないべきかよりも何をすべきかを書く
プロンプトには、「何をしないべきか」よりも「何をすべきか」をしっかりと書いた方が回答の精度が高まります。
×悪いプロンプト例
※「専門用語を使わない」「文量が多くなりすぎない」という「してはいけないこと」を指示しました。確かに専門用語は使われていませんが、「まるで物語を作る作家のように」「友達のようなもの」といった余計な表現が含まれ、簡潔さやわかりやすさの点ではいまひとつです。
〇良いプロンプト例
※「初心者にも理解できるように」「200文字以内」という「すべきこと」を指示したため、初心者でも理解できるような簡潔でわかりやすい回答を得られています。
コツ⑧コード作成時は書き始めで適切な回答に誘導する
ChatGPT でコードを作成する場合には、最初にリーディングワード(コード生成時にモデルを特定のプログラムに誘導する言葉)を使うことで、適切なコード生成が行われやすくなります。
例えば、ChatGPTでPythonのコードを作成したい場合には、以下のように「import」というPythonのリーディングワードを追加することで、ChatGPTにPythonでコーディングすべきであることを認識させることができます。
【コピペ可】今日から仕事で使えるプロンプト例5選
日々の業務で活用できる以下シーンでの5つのプロンプトをご紹介します。
- ①返信メールを作成してもらう
- ②WebサイトやPDF資料の内容を要約してもらう
- ③新規事業のアイデアを出してもらう
- ④企画書を作成してもらう
- ⑤最適なExcel関数を教えてもらう
ぜひプロンプトをコピペしてカスタマイズし、日々の業務を効率化してみてください。
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①返信メールを作成してもらう
顧客からクレームのメールが来てどのように返信したらよいのかわからない場合など、メール返信に困ったときには、ChatGPTに返信メールの文案作成を依頼することがおすすめです。
プロンプト例
以下の「顧客からのメール」への返信内容を書いてください。
###:顧客からのメール”””
平素よりお世話になっております。
XXX
どうぞよろしくお願い申し上げます。
“””
実際の回答例
※上記は、取引先の顧客から担当者へのクレームのメールに対する返信メールの文案を作成してもらった結果です。回答をそのままコピペして返信しても違和感ないほど、自然な文章が出力されています。
②WebサイトやPDF資料の内容を要約してもらう
ChatGPT上でWebPilotというプラグインを使用することで、特定のWebサイトやPDF資料の内容を参照した回答を引き出すことが可能になります。
WebPilotを活用することで、ChatGPTでできる業務効率化の幅は大きく広がるため、非常におすすめの活用方法です。
プロンプト例
あなたは戦略コンサルタントです。###インプットの資料の内容を要約してください。
###目的:”””
・資料の全体像と要点を短時間で理解したい
“””
###出力形式:”””
・X00~X00文字
・箇条書き
・だ、である調
“””
###インプット:”””
・(WebサイトやPDF資料のURL)
“””
実際の回答例
※上記は総務省のAIガイドラインのPDF資料を要約してもらった結果となっています。資料を一から読むよりも、はるかに効率的に全体像や要点を理解することができます。
③新規事業のアイデアを出してもらう
ChatGPTは、膨大な学習データと無尽蔵の思考体力から、アイデア出しタスクを非常に得意としています。
プロンプトを上手に設定することで、数人で1時間ほどブレストした結果と同等またはそれ以上のアイデア案のリストを得ることができます。
プロンプト例
あなたは新規事業立案に強みを持つ戦略コンサルタントです。
XX業界でXXXを活用した新規事業のアイデアを10個企画してください。
###背景・目的:”””
・私は新規事業立案プロジェクトの責任者
・明日に自社がとり得る新規事業案をMECEにリストアップする必要がある
“””
###各アイデアに関する出力項目:”””
・アイデアの概要
・インパクト:どの程度売上・利益増加に貢献しそうかを10段階で評価しその理由も記載
・フィージビリティ:どの程度実現できる可能性が高いかを10段階で評価しその理由も記載
・必要なアセット:新規事業の成功に向けどのような事業基盤、強みを有している企業とマッチするか
“””
###出力形式:”””
・各アイデアについてX00文字以内で
・箇条書き
・だ、である調
”””
実際の回答例
※上記は小売業界での生成AIを活用した新規事業のアイデアを企画してもらった結果の一部です。上手にプロンプトを設定することで、かなり精度の高いアイデア出しに加え、評価や自社とのマッチ度合いなども瞬時に検討してくれます。
※文章作成やリサーチなど日々の業務効率化に使える、おすすめAIツールや5大活用方法、ポイントをまとめた資料をダウンロード頂けます。
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④企画書を作成してもらう
ChatGPTを活用することで新しい施策やプロジェクトなどの企画書を作成することができます。
プロンプトを上手に設定することで、具体的でクオリティの高い企画書を瞬時に作成することができます。
プロンプト例
あなたはXX業界の大手企業に勤める新サービスの企画担当です。
XXを活用した新しいサービスの企画書を作成してください。
###制約条件:”””
・XXを対象とした、XXを実現するサービス
・ユーザーが繰り返し利用したくなるようなUI/UX設計が施されている
“””
###企画書に含める項目:”””
・企画の概要
・必要となるコストと人材
・他社と差別化できるポイント
“””
実際の回答例
※上記は、③の新規事業のアイデアにおいて、ChatGPTに提案してもらった「AIカスタマイズ商品の提案」をするサービスについて、実際に企画書を作成してもらった結果の一部です。上手にプロンプトを設定することで、かなり精度の高い企画の概要に加え、サービスの特徴や必要となるコストなども具体的に記載しています。
⑤最適なExcel関数を教えてもらう
Excelでやりたいことがあるが、どのような関数を使えばわからない場合でも、ChatGPTに指示すればExcel関数を教えてもらうことができます。
Excelでどのような目的を達成したいのかを丁寧に説明することが重要です。
プロンプト例
以下の目的を達成するためのExcelの関数式を出力してください。
###目的:”””
XX列にXXを出力したい。
“””
###条件:”””
・XX以上の場合はXXと出力
・XX未満の場合はXXと出力
“””
実際の回答例
※上記は、生徒の点数表をもとに、生徒への評価を自動で出力するためのExcel関数を作成してもらった結果です。プロンプトを丁寧に入力することで、目的を達成するための関数式が瞬時に生成されます。
ChatGPTでできる9つのこと
ChatGPTでできることの代表例として以下の9つが挙げられます。
- 日常会話
- 翻訳
- 文章・資料・サイトの要約
- デスクトップリサーチ
- アイデア出し
- メール文の作成・添削
- 企画書等の資料作成
- 画像作成
- コーディング・添削
リリース当初は、最新の情報に基づく回答や、特定のサイトの参照などができなかったものの、その後のアップデートにより対応可能となり、活用の幅は一層広がっています。
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ChatGPTを利用する際の3つの注意点
ChatGPTを利用する際に注意すべき点として以下の3つが挙げられます。
- ①個人情報や機密情報を入力しない
- ②専門性やリアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低い
- ③回答や生成されたコンテンツを業務等に活用する場合はダブルチェックをする
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
※AI/ChatGPTを導入する前に必ず押さえておきたい、基礎知識や導入方法3パターンの比較、リスクと対策などをまとめた資料をダウンロード頂けます。
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①個人情報や機密情報を入力しない
ChatGPTに入力した情報は、ChatGPTが学習するために、基本的にはクラウド上で保管されます。
そのため、会社内部の機密情報や顧客の個人情報などを入力してしまうと、サービス提供者や他のユーザーに機密情報が流出してしまうリスクが存在します。
ChatGPTに機密情報を入力しなければならない場合には、ChatGPTに入力したデータを学習させないようにするオプトアウト機能をオンにすることで、情報漏洩リスクを回避することができます。
ChatGPTのオプトアウト機能の設定方法や注意点については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒ChatGPTのオプトアウト機能とは?情報漏洩を防ぐ設定方法を紹介
②専門性やリアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低い
ChatGPTも全知全能の万能ツールではないので、あまりにも高度に専門的な質問には応えられない場合があります。また、プラグイン等を利用しない限り、最新の情報を反映した回答はできないため、リアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低いです。
③回答や生成されたコンテンツを業務等に活用する場合はダブルチェックをする
ChatGPTによる回答や生成されたコンテンツは、基本的には正確なものですが、誤りや不適切な表現が含まれている場合もあります。そのため、ChatGPTの生成物を業務
ChatGPTの導入・活用による成功事例5選
ChatGPTの導入・活用による代表的な成功事例として以下の5つが挙げられます。
- ①セブンイレブン:ChatGPTを活用し商品企画の期間を10分の1に
- ②サントリー:ChatGPTのアドバイスを生かしたユニークなCMが話題に
- ③LINE:エンジニアがChatGPTを活用し1日2時間の業務効率化
- ④ビズリーチ:ChatGPTを活用した職務経歴書の作成でスカウト率40%UP
- ⑤パナソニックコネクト:AIアシスタントを導入し1日5000回の利用
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①セブンイレブン:ChatGPTを活用し商品企画の期間を10分の1に
セブンイレブン・ジャパンは、商品企画の時間を大幅に削減するためにChatGPTの活用を始めました。
この取り組みにより、店舗の販売データやSNS上での消費者の反応を分析し、新商品に関する文章や画像を迅速に作成することが可能になります。
ChatGPTの導入により、商品企画にかかる時間が最大で90%削減され、市場のトレンドや顧客のニーズに迅速に応える、新たな商品を提供できる見込みとのことです。
②サントリー:ChatGPTのアドバイスを生かしたユニークなCMが話題に
サントリー食品インターナショナルは、ChatGPTを企画に活用したwebCM、「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」を公開しました。
キャストとして誰を起用するかや、実際にどのような企画のCMにするかも、ChatGPTからのアドバイスを参考に決定されているとのことです。
キャストがバレエダンサーとなり高速回転したり、周りでボウリングのピンが踊る中、ダブルピースで「やさしい麦茶」を飲んだりと予想外な展開で、人間には難しい奇想天外な内容が話題を呼んでいます。
③LINE:エンジニアがChatGPTを活用し1日2時間の業務効率化
LINEヤフーは、ChatGPTを全面的にソフトウェア開発に導入し、エンジニアの作業時間を1日当たり約2時間削減しています。
具体的には、米マイクロソフトの子会社であるギットハブの「GitHub Copilot」を利用し、エンジニアが実装したい機能や動作に必要なコードを自動生成し、開発時間を短縮しています。
これにより、約7000人のエンジニアが新サービスの考案など高付加価値の業務に集中できるようになり、企業の競争力向上への寄与が期待されます。
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④ビズリーチ:ChatGPTを活用した職務経歴書の作成でスカウト率40%UP
ビズリーチは、転職活動をサポートするための新機能「職務経歴書の自動作成」を発表しました。
ユーザーはChatGPTを活用し、職種やポジションなどの簡単な入力だけで、最短30秒でプロフェッショナルな職務経歴書を作成できるようになります。
この新機能は、転職希望者が自己のスキルや経験を効果的にアピールできるように設計されており、転職活動のハードルを大きく下げることを目指しています。
また、効果検証の結果、本機能を活用して職務経歴書を作成したユーザーは、スカウトの受信率が40%向上したという成果も上がっているとのことです。
⑤パナソニックコネクト:AIアシスタントを導入し1日5000回の利用
パナソニック コネクトでは、社内データベースを連携させたChatGPT搭載のAIアシスタントによる業務効率化のプロジェクトを進めています。
この取り組みにより、自社業務や現場の個別課題に対応した回答生成が可能となり、社外秘情報にも対応する自社特化AIの運用開始も予定しています。
導入後3カ月で、想定の5倍以上の約26万回の利用があり、日々約5000回もの質問がAIに投げかけられているとのことです。
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AI総研では、AI・ChatGPT活用の個別無料相談会を実施しています。
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