提案書作成をChatGPTで効率化する3つの方法とプロンプトを紹介
2022年11月のリリース以降、2ヶ月で1億ユーザーを突破するなど、驚異的なペースで普及が進むChatGPT。
その活用の範囲は多岐にわたり、上手に使えば、ChatGPTで提案書作成を効率化することができます。
本記事では、ChatGPTで提案書作成を効率化する方法について、実例とともにわかりやすくご紹介します。
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目次
提案書作成にChatGPTを活用する3つのメリット
提案書作成にChatGPTを活用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- ①骨子や文章の自動生成による効率化
- ②誰でも思い通りの画像を生成可能
- ③グラフや表作成の自動化による作業時間短縮
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①骨子や文章の自動生成による効率化
ChatGPTに提案書作成の目的や文量などの条件を指定することで、自動でスライドの骨子や構成案、文章を作成することができます。
これにより、スライド作成業務を大幅に効率化することができます。
②誰でも思い通りの画像を生成可能
ChatGPTは、テキストで指示を出すことで、それに従った画像を自動で生成することができます。
そのため、デザインスキルがない初心者でも思い通りの画像を作成することができ、提案書の質や充実度を高めることができます。
③グラフや表作成の自動化による作業時間短縮
ChatGPTにExcel等のデータを読み込ませ、グラフを作成するように指示を出すと、データを適切に反映したグラフや表を自動で生成することができます。
これにより、手作業で作成する場合と比べ、作業時間を大幅に短縮することができます。
ChatGPTで提案書作成を効率化する3つの方法
ChatGPTで提案書作成を効率化する方法として、以下の3つが挙げられます。
- ①提案書の構成案を作成する
- ②各スライドの文章を作成する
- ③必要なイラスト・図表・グラフを作成する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①提案書の構成案を作成する
ChatGPTに提案書の構成案や骨子を考えてもらうことができます。構成案作成のためのプロンプトと実際の回答例は以下の通りです。
【プロンプト例】
あなたは新規事業の企画担当者です。
以下の目的と条件に基づき、XXのための提案書の構成案を作成してください。
###目的
XXのための提案書の構成案を作成したい
###条件
・提案相手:XXX
・提案書の骨子を項目ごとに箇条書きで記載
・全体の文量:XXX字程度
・以下の内容を含める
提案書全体の概要、背景、目的、XXX
・XXXを重点的に記載する
【実際の回答例】
※上の回答例は、生成AIを活用した新規サービスについて顧客に提案する提案書の構成案を作成させた結果です。プロンプトに定めた条件に従い、含めるべき項目の要旨を簡潔かつ適切に記載し、体系的に構成を組み立てています。
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②各スライドの文章を作成する
①で作成した構成案の各項目について、ChatGPTに指示し、各スライドに載せるための具体的な文章を作成させることができます。文章作成のプロンプトと実際の回答例は以下の通りです。
【プロンプト例】
上記で作成した構成案のうち「XX」の項目について、以下の条件に従って、スライドに載せる文章を作成してください。
###条件
・文量:XXX字程度
・文体:ですます調
・できるだけ短く簡潔な文章とする
【実際の回答例】
※上記は、①で作成した構成案のうち、「サービスの特徴・メリット」の項目についてスライドに載せる文章を作成させた結果です。文量や文体など指定した条件を守りながら、自然な文章を作成しています。
③必要なイラスト・図表・グラフを作成する
スライドに必要なイラスト・図表・グラフもChatGPTで作成することができます。プロンプトと実際の回答例は以下の通りです。
1.イラスト作成のプロンプトと実際の回答例
【プロンプト例】
以下の条件に基づき、XXXに関する提案書に掲載する画像を作成してください。
###目的
XXXに関する提案書に合う画像を作成したい
###条件
・XXXをイメージした画像であることが一目で分かる
・明るい色が主体で見る人の目を引き付ける
・XXXな画風
・縦:横=1:2
【実際の回答例】
※上記は、生成AIに関する新規サービスを提案する提案書に掲載するため、AIと人間が協調していく未来の様子をイメージした画像を作成させた結果です。条件を守りながら、鮮やかで人目を引く画像を生成しています。
思い通りの画像が生成されなかった場合には、プロンプトの工夫・改善を繰り返すことで、自分が求める画像に近づけていくことができます。
2.図表・グラフ作成のプロンプトと実際の回答例
Excelなどのファイル内に記載したデータを、ChatGPTに読み込ませ、グラフ化することができます。
【プロンプト例】
添付のExcelのデータを反映したグラフを、以下の条件に従って作成してください。
###条件
・グラフの種類:棒グラフ
・グラフの色:XX色
・縦軸:XXX
・横軸:XXX
・グラフのタイトルは「XXX」
【回答例】
※上記は、生成AI市場が今後大きく成長していくことを説明するため、世界の生成AIの市場規模を表したグラフを作成させた結果です。Excel等のデータをもとに一瞬でグラフを作成することができるため、工数を大幅に節約することができます。
ChatGPTを使いこなすための5つのコツ
ChatGPTを使いこなすためのコツとして以下の5つが挙げられます。
- ①できるだけ明確で具体的な質問/指示をする
- ②質問の背景や文脈を共有する
- ③回答の参考になる情報や回答例を記載する
- ④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
- ⑤期待する回答が得られない場合、質問/指示の仕方を改善する
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
ChatGPTから期待する回答を引き出すためのプロンプトのテンプレ集は、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒仕事で使えるChatGPTのプロンプトテンプレート例文集17選
①できるだけ明確で具体的な質問/指示をする
自分が期待する回答を得るためには、5W1Hを示したり、文字数や文章構成を指定するなど、プロンプトをできるだけ明確かつ具体的に書くことが重要です。
プロンプトにあいまいな説明や表現を含めると、自分が意図しない回答が出力される可能性があるので、このような記載は避けましょう。
②質問の背景や文脈を共有する
単に質問だけをプロンプトに含めるのではなく、その質問をした背景や文脈まで共有することで、回答の質を高めることができます。
また、ChatGPTに対して「戦略コンサルタントになったつもりで回答してください。」「あなたは大学教授です。」などと立場を指定することで、その立場に合わせた適切な回答がなされる可能性が高まります。
③回答の参考になる情報や回答例を記載する
プロンプトに、回答の参考になる情報や自分が期待する回答の例を含めることで、自分が求める回答が出力される確率を高めることができます。
例えば、ある会社について説明してほしい場合には、回答に含めてほしい内容の例(CEOの名前、設立年、所在地、代表的なサービスなど)をプロンプトに含めることで、自分が求める情報が得られる可能性が高まります。
④最初から完璧な回答が得られなくても、何度も修正を依頼する
質問や指示が複雑になるほど、最初のプロンプトからいきなり完璧な回答を得ることは難しくなります。一回の指示で自分の望む回答を得ようとするのではなく、シンプルな指示から得られた回答をもとに、地道にプロンプトを修正していくと、うまくいく可能性が高まります。
⑤期待する回答が得られない場合、質問/指示の仕方を改善する
丁寧なプロンプトを心掛けても、期待する回答が得られない場合も多々あります。その場合は、上で紹介した①~④を意識してプロンプトを改善する必要があります。
また、日本語ではなく英語で指示をする、一度画面を閉じて最初からやり直すなど、自分なりに工夫して改善を試みることが重要です。
ChatGPTを利用する際の3つの注意点
ChatGPTを利用する際に注意すべき点として以下の3つが挙げられます。
- ①個人情報や機密情報を入力しない
- ②専門性やリアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低い
- ③回答や生成されたコンテンツを業務等に活用する場合はダブルチェックをする
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①個人情報や機密情報を入力しない
ChatGPTに入力した情報は、ChatGPTが学習するために、基本的にはクラウド上で保管されます。
そのため、会社内部の機密情報や顧客の個人情報などを入力してしまうと、サービス提供者や他のユーザーに機密情報が流出してしまうリスクが存在します。
ChatGPTに機密情報を入力しなければならない場合には、ChatGPTに入力したデータを学習させないようにするオプトアウト機能をオンにすることで、情報漏洩リスクを回避することができます。
ChatGPTのオプトアウト機能の設定方法や注意点については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
⇒ChatGPTのオプトアウト機能とは?情報漏洩を防ぐ設定方法を紹介
②専門性やリアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低い
ChatGPTも全知全能の万能ツールではないので、あまりにも高度に専門的な質問には応えられない場合があります。また、プラグイン等を利用しない限り、最新の情報を反映した回答はできないため、リアルタイム性が求められる情報の精度は比較的低いです。
③回答や生成されたコンテンツを業務等に活用する場合はダブルチェックをする
ChatGPTによる回答や生成されたコンテンツは、基本的には正確なものですが、誤りや不適切な表現が含まれている場合もあります。そのため、ChatGPTの生成物を業務等に活用する場合には、事前に人の目でダブルチェックをすることが重要です。
ChatGPTをビジネスに活用する7つの方法
ChatGPTをビジネスに活用する方法として以下の7つが挙げられます。
- ①リサーチ・翻訳・要約・分析
- ②企画立案・フィードバック
- ③メール・企画書等の文書作成
- ④ソフトウェア開発・デバッグ
- ⑤チャットボット等による社内知見の検索・業務支援
- ⑥チャットボット等による顧客対応自動化
- ⑦サービス機能・顧客体験の進化
それぞれについてわかりやすく紹介していきます。
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①リサーチ・翻訳・要約・分析
ChatGPTを活用することで、webサイトでのリサーチやリサーチ結果の翻訳・要約、分析の大部分を自動化し、大幅に効率化することが可能です。
ChatGPTなどの生成AIサービスは、近年脅威的なスピードで進化を遂げており、最新のwebサイトからの情報の取得や、従来Excelで行っていたような定量分析も、チャット形式の操作で行うことができます。
そのため、リサーチ・分析業務におけるChatGPT活用は、活用すると効率的というフェーズから、活用しないと非効率というフェーズに移行し始めています。
②企画立案・フィードバック
ChatGPTを活用することで、多様なバリエーションの企画案の幅出しの自動化や、壁打ち相手として自分の企画に対するフィードバックを受けることが可能です。
ChatGPTの強みは、思考体力が無限にあることであり、人間では不可能な、15分で300通りの企画案を立案するといった活用が可能で、特に幅出しのプロセスで強みを発揮します。
今後多くの業界での企画立案業務が、幅出しはAI、評価・ブラッシュアップは人間という役割分担にシフトしていくと考えられます。
③メール・企画書等の文書作成
メール・企画書などの文章作成は、ChatGPTが最も得意とするユースケースの1つです。
活用の際は、背景や目的、出力項目などをしっかりと指示することで、スピードはもちろん、人間以上のクオリティの文章を作成することが可能になります。
また、社内稟議用の文章など定型的な文書作成であれば、一度設定してしまえば、作成をほぼ完全に自動化することができます。
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④ソフトウェア開発・デバッグ
ChatGPTの活用により、一部のシステム設計とコーディングの自動化が実現され、開発工数とリソースの節約につながります。
これにより、非エンジニアが開発業務の一部を担当したり、エンジニアがより重要な業務にフォーカスすることが可能となります。
⑤チャットボット等による社内知見の検索・業務支援
独自のデータを学習させたChatGPTを使ったチャットボットの導入等により、各社員に最適な社内の専門知識をリアルタイムで共有することが可能です。
この取り組みにより、従業員は必要な情報を即座に取得し、業務の質とスピードを向上させます。
⑥チャットボット等による顧客対応自動化
ChatGPTを活用したチャットボット等の導入により、顧客からの問い合わせへの対応の一部が自動化され、24時間365日の迅速なサービス提供が可能になります。
これにより、顧客満足度が向上し、同時にオペレーター等の業務負担も大幅に軽減されます。
⑦サービス機能・顧客体験の進化
ChatGPTを活用することで、既存サービスの機能や顧客体験をよりユーザー中心のものに進化させることが可能です。
例えば、専属のコンシェルジュのように最適な商品を最適な文脈/文面で提案したり、顧客のサービス利用にあたってのデータ入力の手間を、候補の提案により省略するなどの活用が進んでいます。
この活用により、業務効率化という領域を超え、競合のサービス/事業に対する差別化を図り、競争優位性を構築することが可能です。
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